株価
佐鳥電機とは

佐鳥電機株式会社は、半導体や電子部品、電子機器などを取り扱う独立系のエレクトロニクス専門商社であり、東京都港区に本社を置く企業である。東京証券取引所プライム市場に上場していたが、同業の萩原電気ホールディングスとの経営統合に伴い、2026年3月30日に上場廃止となり、2026年4月1日から共同持株会社体制へ移行する予定となっている。産業機器分野に強みを持つ半導体商社として知られており、国内外の電子機器メーカーに対して半導体や電子部品を供給する事業を展開している。
同社は1947年7月、日本電気株式会社と住友電気工業株式会社の販売特約店として設立された。設立当初から半導体や電子部品の販売を中心とする商社として事業を拡大し、国内外の大手電子機器メーカーを主要顧客として成長してきた。
半導体、電子部品、電子機器などの販売を主軸としながら、それらに関連する技術支援や開発支援などの付帯サービスも提供している。また、自社で企画したオリジナル製品の販売も行っており、単なる部品商社にとどまらない付加価値型ビジネスを展開している点が特徴である。
事業の特徴として、商社機能だけでなく製造や設計・開発機能を組み合わせた総合的なサービス提供を行っている点が挙げられる。佐鳥グループは商社、製造、設計・開発の各機能を組み合わせることで、顧客のビジネスをトータルにコーディネートする体制を構築している。部品の販売だけでなく、モジュールやユニット、さらにはシステム開発まで対応するソリューション型ビジネスにも力を入れている。
デザイン&マニュファクチャリングサービスでは、秋田テクノロジーセンターを中心に、製品の設計開発から試作評価、量産までをワンストップで提供している。佐鳥グループが持つ技術力と調整力を活かし、顧客の要望に応じた製品開発を行う体制を整えている。
開発分野では高周波(無線)技術をコアとしたモジュール開発や、それらを応用したシステム製品の開発を行っているほか、システム提案から設計・開発、運用保守まで含めたソリューション提供やクラウドアプリケーションのシステム開発なども手掛けている。
また、ソリューションプロバイダとしての機能も強化しており、部品レベルの販売だけでなく、モジュール、ユニット、システムまで含めたトータル提案を行っている。顧客の企画段階から関わり、潜在ニーズを掘り起こしながら用途提案や開発提案を行うビジネスモデルを採用している点も特徴である。佐鳥グループが中心となり、多くの取引先企業と連携しながら顧客に最適なソリューションを提供している。
拠点としては本社のある東京都港区を中心に、大阪支社、札幌支店、仙台支店、名古屋支店、九州支店、広島営業所、熊本営業所など全国に営業拠点を展開している。また東京物流センターや秋田テクノロジーセンターなどの施設を持ち、物流や技術開発の体制も整備している。海外事業も拡大しており、インドのSM Electronic Technologies Pvt. Ltd.やオランダのMAGnetIC Holding B.V.などを子会社化するなど、グローバル展開も進めている。
このように佐鳥電機は、半導体や電子部品の販売を中心とするエレクトロニクス商社でありながら、設計開発やシステム提案などを含めた付加価値型ビジネスを展開する企業である。産業機器分野に強みを持つ半導体商社として事業を拡大してきたが、今後は萩原電気ホールディングスとの経営統合により、新たな持株会社体制のもとで事業拡大を目指していく予定となっている。
佐鳥電機 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連22.5 | 125,850 | 2,602 | 2,601 | 1,908 | 116.0 | 62 |
| 連23.5 | 146,336 | 3,791 | 2,867 | 2,257 | 137.2 | 70 |
| 連24.5 | 148,113 | 4,755 | 3,653 | 2,156 | 148.9 | 80 |
| 連25.5 | 156,242 | 3,993 | 3,052 | 2,524 | 176.0 | 86 |
| 連26.5予 | 160,000 | 4,300 | 3,500 | 2,600 | 181.1 | ‥ |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | -4,889 | -13 | 6,629 |
| 2024 | 5,325 | -2,057 | -4,519 |
| 2025 | 1,303 | 592 | -1,905 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 2.5% | 2.7% | 6.6% | – | – |
| 2024 | 3.2% | 2.5% | 6.4% | – | – |
| 2025 | 2.5% | 3.1% | 7.8% | 8.2〜14.8 | 0.74 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益規模を見ると、売上は1481億円から1562億円、さらに1600億円予想と緩やかに拡大しており、事業規模は安定して拡大している。急成長ではないものの、着実な増収基調の企業と言える。
営業利益は47億円から39億円、さらに43億円予想となっており、一度減益になった後にやや回復する見込みになっている。経常利益は36億円から30億円、さらに35億円予想、純利益は21億円から25億円、さらに26億円予想となっており、利益水準は大きく伸びているわけではないが、一定の黒字を維持している安定型の推移になっている。
収益性を見ると営業利益率は2.5%から3.2%、さらに2.5%となっており、やや低めの水準で推移している。利益率は年度によって上下しているが、基本的には2〜3%程度の水準にとどまっており、高収益企業とは言いにくい。商社型ビジネスとしては一般的な水準ではあるが、利益率の高さが強みの企業ではない。
資本効率を見るとROEは6.6%から6.4%、さらに7.8%となっており、やや改善しているものの平均的な水準にとどまる。ROAも2.7%から2.5%、さらに3.1%となっており、資産効率も特別高い企業ではない。収益力や効率性という意味では中程度の企業と考えられる。
株価指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均14.8倍、安値平均8.2倍となっており、中小型株としては平均的な評価水準になっている。PBRは0.7倍で純資産を下回る水準にあり、資産価値の観点では割安感のある評価となっている。
総合的に見ると、この会社は売上は安定して拡大しているが、利益成長はそれほど強くなく、営業利益率も低めのため高成長企業ではない。一方でPBR0.7倍という評価から、市場では成長株というより資産株や安定株として見られている可能性が高い。数値だけで判断すると、急成長を期待する銘柄ではなく、安定した事業を続ける中堅企業であり、割安寄りの評価を受けている企業と考えられる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、この会社は評価がやや難しい銘柄になる。連26.5、連27.5ともに予想配当利回りは将来の配当が明確に示されていない状態になっている。そのため、安定した配当収入を目的とした投資には向いているとは言いにくい。
業績自体を見ると、売上は1481億円から1562億円、さらに1600億円予想と緩やかに拡大しており、事業規模は安定している。営業利益も47億円から39億円、さらに43億円予想と大きく崩れているわけではなく、一定の利益は維持している。ただし利益の伸びは大きくなく、営業利益率も2〜3%程度と高い水準ではないため、配当を大きく増やしていくような高収益企業の構造ではない。
資本効率を見るとROEは6.6%から6.4%、さらに7.8%となっており、極端に低いわけではないが、高収益企業と呼べるほどの水準でもない。ROAも3%前後であり、安定型の企業という位置づけになる。こうした企業は一般的には配当株として評価されることが多いが、現時点で配当予想が示されていない点はやや不透明要素と言える。
株価指標ではPBRが0.7倍と純資産を下回る水準にあり、資産価値の観点では割安感はある。ただし市場が低い評価を付けている理由としては、利益成長の弱さや収益性の低さが影響している可能性が高い。
総合的に見ると、この会社は業績は安定しているものの高成長企業ではなく、収益性も平均的な水準である。さらに配当予想も明確ではないため、配当目的の投資としては魅力は強くない。数値だけで判断すると、配当株というより資産価値に近い評価を受けている安定型の企業と考えられる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,836円を前提に数値を見ると、売上は1481億円から1562億円、さらに1600億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は安定して拡大している。一方で営業利益は47億円から39億円へ減少した後、43億円予想とやや回復する見込みで、利益は大きく成長しているというより横ばいに近い推移になっている。経常利益も36億円から30億円、35億円予想と同様の流れで、純利益は21億円から25億円、26億円予想とやや増加しているものの、急成長している企業ではない。
良い場合は、売上が1600億円を超えて安定的に拡大し、営業利益も50億円以上の水準まで成長するケースである。電子部品需要の回復や新規顧客の拡大などで利益率が改善し、営業利益率も3%台後半から4%程度まで上昇する可能性がある。ROEも10%近い水準まで改善すれば、企業の収益力に対する評価が高まり、PERが12〜15倍程度まで見直される可能性がある。その場合、株価は2,200円〜2,600円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上は1600億円前後で安定し、利益も40億円前後の水準で推移するケースである。大きな成長はないが、業績が安定している企業として市場から評価され、PERも現在と近い10倍前後で推移する可能性がある。この場合、株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、1,700円〜2,000円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性がある。いわゆる安定株としての動きになりやすいパターンである。
悪い場合は、電子部品市場の需要低下や価格競争の激化などにより利益が再び減少し、営業利益が30億円前後まで落ち込むケースである。利益率も2%前後まで低下し、ROEも5%程度まで下がる可能性がある。その場合は市場の評価も低くなり、PERが8倍前後まで低下する可能性がある。こうした状況では株価は1,200円〜1,500円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、この会社は売上は安定しているが利益成長は強くなく、収益性も平均的な企業である。5年間の株価イメージとしては、良い場合2,200円〜2,600円、中間の場合1,700円〜2,000円、悪い場合1,200円〜1,500円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。成長株というより、安定した事業を続ける中堅企業としての値動きになりやすい銘柄と考えられる。
この記事の最終更新日:2026年3月4日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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