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萩原電気ホールディングスとは

萩原電気ホールディングス株式会社は、愛知県名古屋市東区東桜二丁目2番1号に本社を置く電子部品商社グループの持株会社である。名古屋を地盤とし、自動車関連を中心に半導体や電子部品の販売、組込ソフトウェア開発、ITソリューションなどを展開している。
中部地区は自動車産業が集積する地域であり、同社は自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの電子部品供給や技術支援を強みとしている。近年は佐鳥電機との経営統合を予定しており、2026年3月30日に上場廃止、その後4月1日に共同持株会社が上場する予定となっている。
同社の起源は1948年に創立された萩原電気工業社である。1958年に株式会社として設立され、1965年に萩原電気株式会社へ商号変更した。1995年には日本証券業協会に株式を店頭登録し、1996年にはシンガポールに現地法人を設立するなど海外展開を開始した。2006年にはアメリカおよび中国、2011年には韓国、2012年にはドイツなどに拠点を設け、グローバルネットワークを拡大している。
2014年には東京証券取引所第二部および名古屋証券取引所第二部へ上場し、その後第一部へ市場変更。2018年には持株会社体制へ移行し、現在の萩原電気ホールディングスへ社名変更した。グループ会社には萩原エレクトロニクス株式会社、萩原テクノソリューションズ株式会社、萩原北都テクノ株式会社、株式会社クロスベースなどがあり、海外にもシンガポール、アメリカ、中国、韓国、ドイツ、タイなどに拠点を持つ。
事業は主に電子デバイス事業とソリューション事業を中心に展開している。電子デバイス事業では半導体や電子部品の販売を行い、自動車の安全性や快適性を支える電子デバイスを提供している。車載半導体、マイコン、センサーなどを取り扱い、カーエレクトロニクス化が進む自動車産業に向けて幅広い部品供給を行っている。また組込ソフトウェアの開発支援も行い、マイコン性能や品質向上のためのソフトウェア開発なども手掛けている。
産業分野では、工場の自動化や電動化を支える半導体や電子部品を提供し、生産設備や産業機械の電子化を支援している。自動車製造ラインなどのFA(ファクトリーオートメーション)関連設備にも関わっており、産業分野の電子化を支える役割を担っている。
ソリューション事業では、ITインフラやDX、セキュリティ、クラウド、データセンターなどのITソリューションを提供している。ITプラットフォームの構築、システム開発、IoT関連システム開発などを行い、製造業や社会インフラ分野のデジタル化を支援している。また組込プラットフォームや組込機器などのプロダクトソリューション、計測システムやFAソリューションなども展開している。
萩原電気グループの特徴は、商社機能とメーカー機能を併せ持つ点にある。多くの半導体メーカーや電子機器メーカーと連携しながら製品供給を行う一方、自社でもオリジナル製品の開発や製造を行っている。また中部地区の自動車産業との関係が深く、生産現場の電子化やデジタル化を支えるビジネス実績を持つ。さらにDXやIoTなどの分野にも取り組み、データ活用によるDXファクトリーなど新たな価値創造にも力を入れている。
このように萩原電気ホールディングスは、半導体・電子部品の販売を中心に、組込ソフトウェア開発やITソリューションなどを提供する技術系商社グループであり、自動車、製造、社会インフラ、医療など幅広い分野に電子技術ソリューションを提供している企業である。
萩原電気ホールディングス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
| 連19.3 | 119,021 | 4,319 | 4,275 | 2,806 | 319.7 | 105 |
| 連20.3 | 128,206 | 4,173 | 4,093 | 2,716 | 307.5 | 105 |
| 連21.3 | 127,830 | 3,468 | 3,556 | 2,314 | 261.8 | 80 |
| 連22.3 | 158,427 | 4,356 | 4,335 | 2,876 | 325.1 | 100 |
| 連23.3 | 186,001 | 6,725 | 6,417 | 4,912 | 554.7 | 155 |
| 連24.3 | 225,150 | 7,711 | 7,221 | 4,421 | 458.8 | 185 |
| 連25.3 | 258,742 | 7,112 | 6,210 | 3,699 | 371.3 | 185 |
| 連26.3予 | 270,000 | 6,900 | 5,900 | 3,600 | 361.1 | 185 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
| 2023 | -13,020 | -1,327 | 16,421 |
| 2024 | 5,134 | -679 | -1,185 |
| 2025 | -6,683 | -3,685 | 9,014 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER | PBR |
| 2023 | 3.6% | 11.8% | 4.6% | – | – |
| 2024 | 3.4% | 9.1% | 3.6% | – | – |
| 2025 | 2.7% | 7.2% | 2.8% | 5.7〜9.9倍 | 0.72倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
萩原電気ホールディングスは売上規模は拡大しているものの、利益水準はやや減少傾向にある企業と判断できる。まず売上は2,251億円から2,587億円、さらに2,700億円予想と拡大しており、事業規模自体は着実に大きくなっている。一方で営業利益は77億円から71億円、69億円予想と減少傾向にあり、売上が増えているにもかかわらず利益は伸びていない。
経常利益も72億円から62億円、59億円予想と減少しており、収益力はやや弱まっている。純利益も44億円から36億円、36億円予想と減少しており、利益面では成長が止まっている状態にある。
収益性を見ると、営業利益率は3.6%、3.4%、2.7%と年々低下している。電子部品商社としては特別低い水準ではないが、利益率が下がっている点はやや気になる。ROEも11.8%から9.1%、7.2%と明確に低下しており、資本効率は悪化傾向にある。ROAも4.6%、3.6%、2.8%と同様に下がっており、資産から生み出す利益も弱くなっている。つまり売上は伸びているが、利益率と資本効率が下がっている企業という構造が見えてくる。
一方でバリュエーションを見ると、2025年の実績PERは5.7倍から9.9倍のレンジで推移しており、平均するとおよそ7〜8倍程度の評価となる。PBRも0.7倍程度で1倍を大きく下回っており、市場からの評価はかなり低めになっている。ROEが7.2%まで下がっていることを考えると、このPBR水準はある程度妥当な評価とも言えるが、利益が安定している企業としては割安水準とも考えられる。
以上の数値だけで判断すると、この会社は売上規模は拡大しているものの、利益率と資本効率が低下しているため、成長企業というよりやや成熟した商社型企業という印象になる。ただしPERは5.7倍から9.9倍、PBRは0.7倍と評価は低く、指標面では割安寄りの水準にある。
総合的に見ると、萩原電気ホールディングスは売上成長はあるが収益性が弱くなっている点が課題の企業であり、市場からもそれを織り込んだ低い評価を受けている銘柄と言える。数値面だけで判断すると、成長株ではないが、バリュエーション面ではやや割安寄りの中立評価の企業という判断になる。
配当目的とかどうなの?
萩原電気ホールディングスは配当利回りだけを見ると比較的高い水準の銘柄と判断できる。予想配当利回りは連26.3で4.9%となっており、日本株の平均配当利回りである2%前後と比べるとかなり高い水準である。高配当株と呼ばれる水準に近く、配当収入を目的とした投資では魅力のある利回りと言える。
ただし利益の推移を見ると、営業利益は77億円から71億円、69億円予想とやや減少しており、経常利益も72億円から62億円、59億円予想と同様に減少している。純利益も44億円から36億円、36億円予想と縮小しており、利益は拡大している企業ではなく、むしろやや弱含みの状態になっている。営業利益率も3.6%から3.4%、2.7%と低下しており、収益性は少しずつ悪化している。
資本効率の面でもROEは11.8%から9.1%、7.2%と下がっており、ROAも4.6%、3.6%、2.8%と低下している。つまり企業としての収益力はやや弱くなっている状況であり、高成長企業とは言えない。
一方でバリュエーションは低く、PERは5.7倍から9.9倍程度、PBRは0.7倍前後と市場評価はかなり低めである。株価が高く評価されている企業ではないため、その分配当利回りが高く見えている可能性がある。
以上の数値から判断すると、この銘柄は配当利回り自体は約4.9%と高めであり、配当目的の投資として一定の魅力はある。ただし利益が減少傾向にあり収益性も低下しているため、配当の安定性という点では注意が必要である。高配当株として短期的な利回りを狙う投資には向く可能性があるが、長期的な配当成長を期待する銘柄というよりは、現状の高利回りを前提とした配当株という評価になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価3,735円を前提に数値を見ると、売上は2,251億円から2,587億円、さらに2,700億円予想と拡大しており、事業規模は着実に成長している。主力は自動車関連企業向けの半導体や電子部品の販売であり、売上の大半を車載向けデバイスが占める電子部品商社である。萩原電気ホールディングスは半導体やマイコンなどを仕入れて販売するデバイス事業を中心に、自動車メーカーや部品メーカーに対して技術支援や開発支援も行う技術系商社として事業を展開している。
良い場合は、自動車の電動化やADAS、自動運転関連の電子部品需要が拡大し、半導体需要の増加によって売上が3,000億円規模まで拡大するケースである。車載半導体市場の拡大により利益率も回復し、営業利益が80億円以上まで成長する可能性がある。営業利益率が3%台後半まで戻り、ROEも10%前後まで改善すれば企業の収益力に対する評価が高まり、PERも10倍〜12倍程度まで見直される可能性がある。その場合、株価は4,800円〜5,800円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が2,700億円〜2,900億円程度で緩やかに拡大し、営業利益も70億円前後で安定するケースである。電子部品商社として自動車産業の影響を受けやすいため、大きな成長はないが安定した需要に支えられる可能性が高い。市場評価も現在と近いPER7倍〜9倍程度で推移すると考えられ、この場合の株価は3,300円〜4,100円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性がある。
悪い場合は、自動車生産の減速や半導体需要の低迷などにより利益がさらに減少するケースである。営業利益が50億円台まで落ち込み、営業利益率も2%台前半まで低下する可能性がある。ROEも5%前後まで下がれば市場評価も弱まり、PERが5倍〜6倍程度まで低下する可能性がある。その場合、株価は2,000円〜2,700円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、この会社は売上規模は拡大しているものの、利益率が低下している電子部品商社であり、自動車半導体需要の影響を強く受ける企業である。5年間の株価イメージとしては、良い場合4,800円〜5,800円、中間の場合3,300円〜4,100円、悪い場合2,000円〜2,700円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。急成長株というより、自動車産業の景気に連動しやすい半導体商社型の値動きになりやすい銘柄と考えられる。
この記事の最終更新日:2026年3月7日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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