株価
エコスとは

エコスは、東京都昭島市に本社を置く食品スーパーマーケットチェーンで、東京・多摩地区を発祥とし関東地方から北関東にかけて店舗網を広げてきた小売企業である。1934年に青果店「八百元」として東京都立川市で創業し、現在は食品スーパーマーケット事業を中心に事業を展開している。
食品スーパー「エコス」や「TAIRAYA」を主力ブランドとして、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県、福島県など関東一円に店舗を展開しており、地域密着型の食品スーパーとして成長してきた。日本流通産業が運営する流通連合であるニチリウグループに加盟しており、共同仕入れなどを通じた商品力の強化にも取り組んでいる。
同社は地域密着型の店舗運営を特徴としており、東京多摩地区から北関東へとドミナント戦略で店舗網を拡大してきた。食品スーパーマーケットは生活必需型の小売業であるため景気変動の影響を比較的受けにくく、日常の食料品需要を支える安定したビジネスモデルを持つ。
青果、鮮魚、精肉などの生鮮食品を中心に、加工食品、日配食品、惣菜など幅広い商品を扱い、地域住民の食生活を支える店舗として運営されている。近年は惣菜部門の強化や店舗改装などにも取り組み、商品力や売り場づくりの改善を進めている。
エコスグループは複数の子会社を通じて事業を展開しており、グループ企業による店舗ブランドの多様化も特徴となっている。北関東を中心に食品スーパー「たいらや」を展開する株式会社たいらや、茨城県を中心に「マスダ」や「ヤマウチ」を運営する株式会社マスダ、埼玉県南部を中心に「彩鮮館」「フードガーデン」などを展開する株式会社与野フードセンター、東京都内で「ココスナカムラ」を展開する株式会社ココスナカムラなどがグループ企業として事業を担っている。
また、商品面ではプライベートブランド「NatuLive(ナチュライブ)」を展開しており、グループ独自の商品を販売することで価格競争力と利益率の向上を図っている。物流面では子会社のTSロジテックを中心に物流体制の整備を進めており、グループ全体の仕入れや配送の効率化を進めている。こうした物流体制の強化により、店舗への安定した商品供給とコスト削減を実現している。
同社の成長戦略の特徴はM&Aを活用した事業拡大にある。これまでに複数の食品スーパーを買収・統合しながら店舗網を拡大してきた。2004年には茨城県の食品スーパーであるマスダを子会社化し、2020年には埼玉県を中心に店舗展開する与野フードセンターを子会社化、さらに2024年には東京都台東区を拠点とするココスナカムラを連結子会社化するなど、地域スーパーの統合を進めている。こうしたM&Aによって関東一円での事業基盤を強化し、店舗数と売上規模の拡大を図っている。
このようにエコスは、東京多摩地区を発祥とする地域密着型の食品スーパーマーケット企業であり、グループ企業による店舗ネットワークとM&Aを活用した拡大戦略によって関東から北関東にかけて事業を広げてきた企業である。食品という生活必需品を扱う安定したビジネスを基盤としながら、地域密着型の店舗運営とグループ戦略によって堅実な成長を続けている。
エコス 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021/2 | 136,014 | 5,738 | 5,866 | 1,554 | 144.2 | 45 |
| 2022/2 | 137,651 | 5,901 | 6,046 | 3,898 | 358.6 | 50 |
| 2023/2 | 122,749 | 4,375 | 4,522 | 1,610 | 143.9 | 55 |
| 2024/2 | 130,039 | 5,714 | 5,928 | 3,578 | 320.5 | 60 |
| 2025/2 | 137,176 | 6,020 | 6,285 | 4,131 | 368.5 | 65 |
| 2026/2予 | 140,000 | 6,000 | 6,000 | 4,000 | 356.0 | 70 |
| 2027/2予 | 143,000 | 6,200 | 6,200 | 4,100 | 364.9 | 70〜75 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 3,334 | -4,200 | -1,675 |
| 2024 | 7,362 | -3,289 | -423 |
| 2025 | 5,266 | -3,050 | -1,448 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率(%) | ROA(%) | ROE(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 3.5% | 3.4% | 8.0% | – | – |
| 2024 | 4.3% | 6.8% | 15.3% | – | – |
| 2025 | 4.3% | 7.1% | 15.3% | 7.6〜10.4 | 1.04 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
エコスは食品スーパーマーケットとして安定した成長を続けている中堅小売企業と評価できる。まず売上は1300億円→1371億円→1400億円予想と着実に増加しており、食品スーパーとしては安定した増収が続いている。食品は生活必需品であるため景気の影響を比較的受けにくく、売上が急激に伸びる業種ではないが安定した需要があるのが特徴である。
利益面を見ると、営業利益は57億円→60億円→60億円予想とほぼ横ばいで推移しており、経常利益は59億円→62億円→60億円予想、純利益は35億円→41億円→40億円予想となっている。大きな増益企業ではないものの、利益水準は比較的安定しており食品スーパーとしては堅実な収益構造といえる。
収益性を見ると営業利益率は3.5%→4.3%→4.3%と改善しており、食品スーパー業界としては平均的からやや良い水準である。ROEは8.0%→15.3%→15.3%と大きく改善しており資本効率はかなり高い水準になっている。ROAも3.4%→6.8%→7.1%まで上昇しており、資産効率も大きく改善している点は評価できる。小売業でROAが7%前後まで上がる企業は比較的効率の良い経営といえる。
株価指標を見ると、PERは7.6倍から10.4倍程度のレンジで推移しており、市場からは成長株というより安定企業として評価されている水準である。PBRは1.0倍前後と資産価値とほぼ同程度の評価であり、割安株でも割高株でもない中立的な評価に近い。
総合すると、エコスは急成長株ではないが、売上は安定して拡大し、利益率やROEが改善している堅実な食品スーパー企業といえる。PERも10倍前後と比較的低めであり、過度に割高な水準ではない。大きな成長を期待する銘柄というより、安定した業績と比較的良好な資本効率を背景に堅実な投資対象として評価できる企業と判断できる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、エコスは高配当株というほどではないが、安定した配当を出す中配当銘柄という位置付けになる。予想配当利回りは2026年2月期、2027年2月期ともに約2.53%で、日本株全体の平均配当利回りが2%前後であることを考えると平均よりやや高い水準ではあるが、配当株として特別高い利回りではない。
利益規模を見ると、純利益は35億円→41億円→40億円予想と安定しており、食品スーパーという業種の特性から業績は比較的安定しやすい。営業利益も57億円→60億円→60億円予想と大きな変動はなく、食品という生活必需分野のため景気による急激な業績悪化が起きにくい点は配当株としては安心材料になる。
一株配当は60円→65円→70円予想と段階的に増配が続いており、株主還元の姿勢は比較的安定している。純利益40億円前後の規模から考えると配当余力も一定程度あり、急激に減配するような状況には見えない。ただし利益が急成長している企業ではないため、大幅な増配が続くタイプでもない。
株価指標を見るとPERは7.6倍から10.4倍程度と比較的低めで、PBRも1.0倍前後の水準である。市場評価は成長株ではなく安定企業として見られているため、株価の大きな上昇よりも配当と安定した業績を評価する銘柄といえる。
総合すると、エコスは高配当株ではないが、食品スーパーという安定した事業を背景に2%台後半の利回りを維持している安定配当型の銘柄である。配当だけで大きな利回りを狙う銘柄ではないが、安定した業績と配当を前提に長期保有するタイプの投資には比較的向いている企業と判断できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価2,757円で、エコスは売上1300億円から1371億円、さらに1400億円予想と安定した増収が続いており、食品スーパーマーケットとして事業規模は緩やかに拡大している。食品は生活必需品であるため景気の影響を受けにくく、売上は大きく伸びる業種ではないものの比較的安定した推移になりやすい。
営業利益も57億円から60億円、60億円予想と安定しており、食品スーパーとして堅実な収益構造といえる。営業利益率は3.5%から4.3%へ改善しその後も4%台を維持しており、収益性は比較的安定している。ROEも8.0%から15.3%まで上昇し資本効率が大きく改善している点は評価できる。
良い場合は、売上が1500億円近くまで拡大し、営業利益が70億円前後まで成長するケースである。既存店の売上増加や新規出店、惣菜強化などで利益率が少しずつ改善すれば、営業利益率が5%前後まで上昇する可能性がある。ROEも15%以上の水準を維持できれば企業の収益力に対する評価が高まり、PERが12倍から14倍程度まで見直される可能性がある。その場合、株価は3,600円から4,200円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が1450億円前後まで緩やかに拡大し、営業利益も60億円台で安定するケースである。食品スーパーは生活必需型ビジネスであるため業績は大きく崩れにくく、PERも現在と近い8倍から10倍程度の水準で推移する可能性が高い。この場合、株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、2,600円から3,200円程度のレンジで比較的安定した値動きになる可能性がある。いわゆる安定株としての動きになりやすいパターンである。
悪い場合は、食品スーパー業界の競争激化や人件費上昇などで利益率が低下し、営業利益が50億円前後まで落ち込むケースである。営業利益率が3%台前半まで低下し、ROEも10%前後まで下がると市場の評価も低くなり、PERが7倍前後まで低下する可能性がある。この場合、株価は2,000円から2,400円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、この会社は食品スーパーという生活必需分野を背景に売上と利益が安定して推移する企業である。急成長株ではないが業績の安定性は比較的高く、5年間の株価イメージとしては、良い場合3,600円から4,200円、中間の場合2,600円から3,200円、悪い場合2,000円から2,400円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。配当を受け取りながら比較的安定した値動きになりやすい銘柄といえる。
この記事の最終更新日:2026年3月8日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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