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レックとは

レック株式会社は東京都中央区京橋に本社を置く日用品メーカーで、清掃用品やサニタリー用品など生活関連商品の企画・開発・製造・販売を主力事業としている。家庭用品分野で長年事業を展開してきた企業であり、特に百円ショップ向けのアイデア商品を強みとして成長してきた点が特徴である。キャッチコピーは「Life; Enjoyment & Convenience」であり、暮らしに楽しさと便利さを提供することを企業理念としている。
同社の主力商品は清掃用品ブランド「激落ちくんシリーズ」である。1999年に発売したメラミンスポンジ「激落ちくん」は爆発的なヒット商品となり、以降はブランド展開を進めながら多数の清掃関連商品を投入している。また殺虫剤ブランド「バルサン」や栄養ドリンクブランド「グロンサン」「新グロモント」なども展開しており、日用品分野だけでなく衛生・健康関連分野にも事業領域を広げている。
レックの事業は百円ショップ向け商品の販売が大きな柱となっている。主要取引先は大創産業やセリアであり、百円ショップ市場の拡大とともに業績を伸ばしてきた。ホームセンターやドラッグストア向けの販路強化も進めており、流通チャネルの多様化によって安定した販売基盤を構築している。百円ショップ向け商品は「スルガ」ブランド、ホームセンター向けは「レック」ブランドといったように販売チャネルごとにブランドを使い分ける戦略を採用している点も特徴である。
同社のルーツは1953年に石川定夫が創業したプラスチック製品卸売業「石川プラスチック商会」にある。1972年には社名をレック株式会社に変更し、家庭用品ブランド「LEC」を立ち上げた。
開発力を重視した経営を行い、吸盤付きタオル掛けなど多くのアイデア商品をヒットさせ、家庭用品業界で存在感を高めていった。しかし1990年代には物流センターへの過剰投資などを背景に経営が悪化し、1992年に会社更生法を申請して上場廃止となるなど経営危機を経験している。
一方、1979年に静岡県で創業した駿河工業(後のスルガ株式会社)は百円ショップ向け商品の開発・販売を強みとして急成長した企業であり、1990年代後半にはダイソーとの取引拡大によって業績を大きく伸ばした。
2003年にスルガが経営再建中の旧レックを買収し、2009年には両社が合併して現在のレック株式会社が誕生した。これにより、旧レックの開発・販売力とスルガの百円ショップ向けビジネスが融合し、現在の事業基盤が形成された。
その後は海外展開にも積極的に取り組み、米国法人の設立や物流拠点の整備、オンライン販売の強化などを進めている。さらに2018年にはライオンから「バルサン」ブランドを取得し、衛生・防虫分野の事業を拡大した。
2024年には「グロンサン」「新グロモント」の商標権なども取得し、健康関連商品のラインアップを強化している。アンパンマン関連商品やベビー用品ブランド「Lec.Be」などキャラクター商品分野にも取り組み、商品領域の拡大を進めている。
現在のレックは、清掃・サニタリーなど日用品分野を中心に百円ショップ向けビジネスで成長してきた企業であり、ドラッグストアやホームセンターなど販路の拡大を通じて安定した売上基盤を構築している。アイデア商品開発力とコスト競争力を武器に、生活関連市場で存在感を維持しながら事業の成長を目指している企業である。
レック 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連23.3 | 55,461 | 911 | 1,082 | 942 | 27.2 | 20 |
| 連24.3 | 60,783 | 1,628 | 1,687 | 796 | 22.9 | 20 |
| 連25.3 | 66,304 | 2,710 | 3,004 | 1,729 | 52.8 | 20 |
| 連26.3予 | 70,000 | 4,500 | 4,500 | 2,900 | 88.6 | 27 |
| 連27.3予 | 75,000 | 5,100 | 5,100 | 3,300 | 100.8 | 27〜30 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 3,370 | -7,420 | 6,850 |
| 2024 | 5,941 | -2,254 | 2,252 |
| 2025 | 4,213 | -10,759 | -251 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 1.6% | 2.7% | 1.1% | – | – |
| 2024 | 2.6% | 2.2% | 0.8% | – | – |
| 2025 | 4.0% | 5.0% | 1.9% | 25.5〜39.5 | 0.97 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益水準の推移を見ると、営業利益は16億円から27億円と大きく増益しており、26年予想45億円、27年予想51億円とさらに拡大する見込みとなっている。経常利益も16億円から30億円へ伸びた後、45億円予想、51億円予想と増益基調が続いており、業績は明確な回復局面に入っている。
純利益も7億円から17億円へ増加し、26年予想29億円、27年予想33億円と利益成長が加速している状況が読み取れる。売上も607億円から663億円、さらに700億円予想、750億円予想と拡大が続いており、事業規模は着実に拡大している。
収益性を見ると営業利益率は1.6%から2.6%、4.0%と改善しているものの依然として低水準であり、利益率改善が今後の株価評価を左右する重要なポイントになる。ROEは2.7%から2.2%、5.0%と回復傾向にあるがまだ高収益企業の水準には届いておらず、ROAも1.1%から0.8%、1.9%と低位にとどまっている。このため現状は利益成長は強いが収益体質の改善は途上段階という位置付けになる。
バリュエーション面では2025年の実績PERは安値平均25.5倍から高値平均39.5倍と高水準で推移しており、市場は将来の利益拡大をかなり織り込んでいる可能性がある。PBRは0.9倍と資産面から見れば割高ではないが、低ROE企業としては株価評価がやや先行しているとも考えられる。利益が計画通りに伸びれば評価は維持されやすいが、増益ペースが鈍化するとPER修正による株価調整が起きやすい構造と言える。
またキャッシュフローを見ると営業CFは33億円から59億円、42億円と黒字を維持している一方、投資CFは大きなマイナスとなっており成長投資が続いている段階にあることが分かる。財務CFも借入や返済の影響を受けて変動しており、まだ安定成熟企業というより成長過程の企業に近い資金構造となっている。
総合的に見ると、レックは売上拡大と利益回復が同時に進む成長初期局面にあり、中期的には業績拡大による株価上昇余地はある銘柄と言える。ただし収益性や資本効率はまだ十分に高いとは言えず、株価評価は期待先行の面もあるため値動きは比較的大きくなりやすい。投資判断としては、業績トレンドを確認しながら押し目を待って分散投資するタイプの銘柄であり、利益率改善が継続すれば評価見直し余地のある成長株と考えられる。
配当目的とかどうなの?
配当利回りは26年予想・27年予想ともに約2.4%と、日本株の中では中位程度の水準であり、高配当株として評価されるほどの水準ではないが、一定のインカムは期待できる銘柄と言える。配当額はこれまで20円で据え置きが続いていたが、27円予想と増配見込みになっており、利益回復に合わせて株主還元姿勢がやや強まっている点は評価できる。
一方でこの会社は現在、利益成長と収益体質の改善が同時に進んでいる局面にあるため、配当を主目的に長期保有するタイプの銘柄というよりは、業績拡大による株価上昇と配当を両取りする中期投資向きの性格が強い。営業利益率やROEは改善傾向にあるもののまだ高水準とは言えず、配当余力が急激に高まる企業段階には達していないと考えられる。
またPERが25倍から40倍近くまで評価される局面があることから、株価は配当利回りよりも成長期待で動きやすい特徴がある。このため配当利回りが2%台前半では株価の下値を強く支える水準とは言いにくく、相場環境や業績期待の変化によって値動きが出やすい銘柄と言える。
総合的に見ると、配当目的単独で投資する銘柄としてはやや物足りないが、増益が続けば今後の増配余地はある企業である。株価が調整し利回りが3%近くまで上昇する局面ではインカム妙味が高まり投資魅力が増す可能性があり、基本的には成長確認型で配当も受け取りながら中期保有を検討するタイプの銘柄と考えられる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は1,107円で、売上は607億円から663億円、さらに700億円、750億円予想と安定した増収が続いており、日用品メーカーとして事業規模は着実に拡大している。営業利益も16億円から27億円、45億円予想、51億円予想と大きく回復する見込みであり、業績は回復局面から成長局面へ移行している段階にある。ただし営業利益率は4%前後とまだ低水準であり、ROEやROAも高収益企業の水準には届いていないため、株価は業績回復期待に左右されやすい銘柄と言える。
良い場合は、売上が800億円近くまで拡大し、営業利益が60億円前後まで成長するケースである。百円ショップ向け商品の販売拡大やドラッグストア・ホームセンター向け販路強化が進み、利益率も5%台まで改善すれば収益力に対する評価が高まりやすい。この場合PERが30倍前後で評価される可能性があり、株価は1,400円から1,800円程度まで上昇するシナリオが考えられる。テーマ性が強まれば一時的に2,000円近辺まで上振れる可能性もある。
中間の場合は、売上が750億円前後で安定し、営業利益も50億円台で推移するケースである。利益成長は続くものの収益性の改善は緩やかで、市場評価も現在と近いPER25倍前後で推移する可能性が高い。この場合株価は大きな上昇も下落もなく、1,000円から1,300円程度のレンジで比較的落ち着いた値動きになる可能性がある。配当利回り2%台が一定の下支えとなりやすい展開が想定される。
悪い場合は、原材料価格の上昇や販売競争の激化により利益率が改善せず、営業利益が40億円台にとどまるケースである。ROEも伸び悩み市場評価が低下するとPERが20倍前後まで下がる可能性があり、この場合株価は800円から1,000円程度まで下落するリスクがある。成長期待が剥落すると一時的に700円台まで下振れる展開も想定される。
まとめると、レックは売上拡大と利益回復が同時に進む成長途中の企業であり、5年間の株価イメージとしては、良い場合1,400円から1,800円、中間の場合1,000円から1,300円、悪い場合800円から1,000円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。配当を受け取りながら業績成長による株価上昇も狙える中期投資向きの銘柄と言える。
この記事の最終更新日:2026年3月22日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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