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ホクリヨウの株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【証券コード1384】

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株価

ホクリヨウとは

ホクリヨウは、北海道札幌市に本社を置く鶏卵(たまご)生産会社です。鶏卵の生産から出荷、販売までを自社で一貫して行う体制を持っており、北海道を代表する養鶏企業のひとつです。

会社は昭和30年代に創業され、現在は東証スタンダード市場に上場しています。資本金は約10億円で、自己資本比率は70%を超える堅実な財務体質を誇ります。

事業の中心は、採卵養鶏事業です。ヒナの育成から飼育、採卵、パッキング、出荷までをすべて自社で管理しており、品質の安定性と安全性に強みがあります。自社の養鶏場は北海道内に複数あり、生産量は道内トップクラスです。

ホクリヨウは、一般家庭向けの生卵だけでなく、食品加工業者や飲食業者向けの**液卵(殺菌処理をした卵液)**の販売も行っています。また、健康志向の高まりに対応して、平飼い卵やブランド卵といった高付加価値商品の展開にも力を入れています。

同社は「安全・安心な卵づくり」を経営の柱としており、独自配合の飼料や徹底した衛生管理、トレーサビリティ(生産履歴の追跡管理)を導入。さらに、パッキングセンターでは国際的な食品安全基準(FSSCやHACCP)の認証を取得しており、品質面での信頼性も高い企業です。

最近では、北海道だけでなく東北地方など本州への出荷も拡大しており、販路の広がりを見せています。

まとめると、ホクリヨウは「北海道を代表する卵の総合メーカー」であり、品質の高さと安定した経営が特徴です。業績は安定しているものの、卵価の変動や飼料価格の高騰など、外部要因に影響を受けやすい側面もあります。

直近3年間の業績・指標

決算期(3月期) 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円)
2023年3月期 17,823 1,318 1,383 745
2024年3月期 18,901 2,245 2,316 1,656
2025年3月期 19,397 1,925 2,001 2,181

バリュエーション

指標 2023年 2024年 2025年 備考・出典
PER(株価収益率) 10.3倍 9.1倍 8.5倍 Yahooファイナンス・株探より
PBR(株価純資産倍率) 0.72倍 0.78倍 0.83倍 IRBANK・株探
営業利益率 7.4% 11.8% 9.9% 決算短信より(営業利益÷売上高)
ROE(自己資本利益率) 13.2% 14.3% 16.4% IRBANK・松井証券
ROA(総資産利益率) 8.9% 9.6% 11.8% 株探・IRBANK

投資判断

ホクリヨウは、数字から見て堅実かつ高収益な養鶏企業であり、現状の株価水準は「やや割安」と評価できます。

まず、業績の推移を見ると、2023年から2025年にかけて売上高は17億8,000万円から19億円台へと順調に拡大しています。卵価の上昇や生産効率の改善が追い風となり、営業利益・経常利益ともに右肩上がりです。2024年には営業利益率が11.8%、2025年も9.9%と高水準を維持しています。鶏卵業界は原材料高の影響を受けやすいものの、ホクリヨウはコスト管理力と販売価格調整の強さで利益を確保しています。

財務面でも非常に健全です。自己資本比率は70%を超え、ROEが16%台、ROAが11%台と、どちらも高い水準です。これは資産と資本を効率的に活用して利益を生み出していることを示しており、同業他社と比べても明らかに優れています。

株価指標では、PERが約8倍、PBRが0.8倍前後と、利益に対しても純資産に対しても割安な水準にあります。つまり、会社の実力に比べて株価はまだ低めで、投資家の注目度が追いついていない印象です。仮にこの収益体質が今後も続くなら、再評価(株価上昇)の余地があります。

一方で注意点として、ホクリヨウの業績は卵価や飼料価格の影響を強く受けます。飼料原料のトウモロコシや大豆の国際相場が上がると、コストが増加し利益を圧迫するリスクがあります。また、鳥インフルエンザの発生や物流コストの上昇など、外部要因によって一時的に業績が振れる可能性もあります。

総合的に判断すると、ホクリヨウは財務が強く、高収益・低負債の安定企業であり、指標面でも割安感が際立っています。短期で急上昇を狙う銘柄ではないものの、中長期で堅実に成長を狙える優良株といえます。投資判断としては、
「やや強気(買い寄り)」 が妥当です。

株価が調整して下がった局面では、長期保有を前提に買い増す価値のある銘柄といえるでしょう。

今後の値動き予想!!

証券コード1384(ホクリヨウ)の現在株価は2,705円です。
この会社は北海道を拠点に鶏卵の生産と販売を行っており、雛の育成から出荷までを一貫して行う国内有数の養鶏業者です。北海道内ではトップクラスのシェアを持ち、安定した供給力が強みです。卵という日常的に消費される商品を扱っているため、景気の変動に左右されにくいという特徴があります。

ただし、近年は飼料価格や燃料費、物流コストの上昇が収益を圧迫しています。特に円安や原油高が続くとコスト負担が増え、利益が減少するリスクがあります。また、鳥インフルエンザなど家畜関連のリスクにも注意が必要です。

今後5年間の株価について、以下の3つのシナリオが考えられます。

楽観的なシナリオでは、飼料コストが落ち着き、生産効率の向上やブランド卵などの付加価値商品の販売が進む場合です。北海道外への販路拡大や海外展開が成功すれば、収益が安定し、株価は5,000円から7,000円程度まで上昇する可能性があります。年平均で15〜25%ほどの成長が見込まれます。

中立的なシナリオでは、卵の需要は安定しているものの、コスト上昇や物流費の高止まりが利益を抑える場合です。堅実な経営を維持しつつも成長は緩やかで、株価は3,500円から4,500円程度で推移すると予想されます。年平均で5〜10%程度の上昇が見込まれます。

悲観的なシナリオでは、飼料価格の高騰や景気の停滞、鳥インフルエンザの発生などにより業績が悪化するケースです。この場合、株価は1,500円から2,500円程度に下落する可能性があります。年平均でマイナス成長、もしくは横ばいの推移になるでしょう。

総合的に見ると、ホクリヨウは生活必需品を扱う安定した企業でありながら、大きな成長を遂げるには限界があります。現在の株価2,705円は「安定した業績に一定の成長期待を織り込んだ水準」といえます。今後は飼料コストの抑制や付加価値商品の拡大、販路の多様化が株価上昇の鍵となります。長期的には堅実な成長が見込めるものの、急激な値上がりは期待しにくい銘柄です。


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