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カカクコム(2371)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

カカクコムとは

株式会社カカクコムは、東京都渋谷区恵比寿に本社を構える、日本を代表するインターネット情報サービス企業である。価格比較サイト「価格.com」や口コミグルメサイト「食べログ」、映画情報サイト「映画.com」など、生活に密着した複数のウェブサービスを企画・運営しており、日本のネットユーザーなら誰もが一度は利用したことがあるほど高い認知度を誇っている。

創業者である槙野光昭は、パソコン周辺機器メーカー・メルコ(現バッファロー)で営業として働く中で、秋葉原の店頭価格を日常的に調査していた。この経験を通じて「家電製品の価格は店ごとに大きく違い、ユーザーには比較ニーズが強くある」という確信を持ち、1997年に“手軽に価格を比較できるサイト”としてカカクコムを立ち上げた。当初はインターネットで店舗情報を検索し、価格を手入力で更新するという非常にアナログな運営方式だったが、次第に知名度が上がるにつれて、販売店側が自ら価格情報を登録する仕組みが整い、現在の巨大プラットフォームへと成長していった。特に通信販売を主体とする販売店の参加が増えたことで、リアルタイムに近い形で価格が更新される強力な比較サイトが出来上がった。

主力サービス「価格.com」は、パソコンやAV機器などの家電製品からスタートしたが、現在では自動車、バイク、保険、クレジットカード、食品、日用品、ペット用品、旅行、さらには通信回線や家計節約系サービスまで幅広いジャンルを扱っている。単なる価格比較にとどまらず、大規模な掲示板群、口コミレビュー、専門家による解説記事、ショッピングモール機能などを備えており、ユーザーが購入前に知りたい情報をほぼ網羅している。販売店は成果報酬型の広告費を支払うモデルで、ユーザーと店舗の双方にメリットがあるプラットフォームとなっている。

2005年にはグルメ口コミサイト「食べログ」を開始。ユーザー投稿による口コミと、スコアを用いたランキングが大ヒットし、現在では月間1億人以上が利用する国内最大級のグルメサイトへと成長した。2011年には「ぐるなび」を抜いて業界トップとなり、飲食店の集客インフラとして欠かせない存在となった。飲食店向けには広告掲載、予約台帳システム、ネット予約による送客、月額課金プランなど多様なサービスを提供しており、外食業界全体のデジタル化を後押しする存在にもなっている。

また、映画情報サイト「映画.com」では、映画レビュー、興行収入ランキング、上映スケジュール、ニュース記事などを提供しており、映画ファンから高い支持を得ている。その他にも、旅行比較サイト「フォートラベル」、不動産情報サイト「スマイティ」、求人サービス、ホテルシステムなど生活領域全般にサービスを拡大している。いずれもユーザー投稿や口コミを生かした“集合知型プラットフォーム”で、これがカカクコムグループの大きな強みとなっている。

収益源は広告収入や成果報酬型手数料が中心で、固定費が比較的低く、高い利益率を維持しやすいビジネスモデルとなっている。一方で、広告市況や消費意欲の変動、検索エンジンのアルゴリズム変更など、外部環境の影響を受けやすい面もある。しかしながら、価格比較、口コミ、ランキングといった“生活者の意思決定に直結するサービス”を多数展開しているため、ユーザー基盤の強さは揺るがず、安定したアクセス数と収益構造を保っている。

現在のカカクコムは、日本の暮らしに必要な情報を横断的に提供する総合インターネット企業として確固たる地位を築いており、日常生活のあらゆる場面でユーザーの意思決定を支援する存在となっている。

カカクコム 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益(EPS) 一株配当(DPS)
23.3 60,820 23,947 23,253 16,132 79.3 40
24.3 66,928 25,819 26,122 18,095 90.5 46
25.3 78,435 29,293 28,715 20,032 101.3 80特
26.3予 92,000 28,000 27,700 19,000 96.1 50
27.3予 104,000 33,000 33,000 22,600 114.3 50〜58

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2023 22,400 -2,678 -17,572
2024 19,516 -2,215 -16,077
2025 27,404 -2,939 -11,302

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER(実績) PBR(実績)
2023 39.3% 33.7% 20.5%
2024 38.5% 35.2% 21.7%
2025 37.3% 32.4% 21.4% 高値平均:28.9倍
安値平均:17.7倍
7.56倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

カカクコムの直近の業績推移を見ると、この会社がどれほど強固な収益基盤を持った企業なのかがよく分かる。売上は24.3期で669億円、25.3期で784億円、そして26.3期は920億円の会社予想と着実に増加しており、ネット広告市況に多少の波があっても、大枠としては右肩上がりの成長を続けている。特に価格.comや食べログといった生活に密着したプラットフォームの存在感が大きく、景気が悪くても一定のユーザー流入があるため、売上が急激に落ち込むリスクはかなり低い。

利益の面を見るとさらに特徴が際立つ。営業利益は258億 → 292億 と増加した後、26.3期予想では280億とわずかに減少するが、それでも営業利益率が約37〜39%もある。日本企業でここまでの利益率を維持できる企業は非常に少ない。これはネットサービス特有の「在庫がない」「人件費や固定費が比較的軽い」「一度作った仕組みを使い回せる」という構造に加えて、カカクコム独自の“口コミデータ”という参入障壁の高さが大きく影響している。

経常利益や純利益も営業利益と同じような流れになっており、財務の中身もシンプルで読みやすい。金融事業のように複雑な小技を使って利益を出す企業ではなく、本業の強さで稼いでいるタイプなので、利益の質が高い。純利益は180億 → 200億 → 190億(予想)で、やや上下はあるものの大きく落ち込むような要素はない。むしろ広告単価が回復したり、食べログのネット予約手数料が伸びたりすれば、再び純利益は上振れする可能性がある。

株価指標に目を向けると、カカクコムの評価のされ方がよく分かる。まずPERだが、実績ベースで高値平均28.9倍、安値平均17.7倍と、かなり幅がある。これは広告市況や店舗の広告出稿意欲によって短期で株価が動きやすいという意味でもあるが、裏を返せば「調整局面を狙えば安く拾えるタイプの銘柄」とも言える。PERが17〜19倍あたりに落ちている局面は、過去から見ても買い場になりやすい。一方、PER25倍を超え始めると“質の高さが買われすぎているゾーン”で、積極的に買い上がるよりは様子を見たい価格帯といえる。

PBRは実績7.56倍とかなり高い水準だが、これは会計上の資産よりも、膨大な口コミデータや検索順位、ブランド価値といった“無形資産”が評価されているためであり、必ずしも割高とは言えない。むしろネット企業ではよく見られるパターンで、利益率が高い企業ほどPBRは高くなる傾向がある。従って、PBR単体で割高判断はしない方がよい銘柄である。

ROEとROAはさらに強烈で、ROEは32〜35%、ROAは20〜21%と、国内企業ではトップクラスの資本効率を誇る。これは利益率が高いことに加えて、設備投資が重くないために自己資本を効率よく利益に変換できている構造がある。つまり、広告市況が多少弱くても会社としての収益力はそう簡単には落ちないし、長期で見れば安定した利益成長が期待できる。

総合的に見ると、カカクコムは「高収益・高ROEの優良ネット企業」だが、成長スピードが爆発的に早いわけではない。どちらかというと成長株と安定株の中間に位置するような存在で、中長期で“じわじわ伸びていくタイプ”の企業だと言える。特に株価の値動きは広告市況や外食トレンドに大きく影響されるため、調整局面が時折やってくる。そのタイミングでPER17〜20倍あたりを狙って拾っていく戦略が最も相性が良い。

まとめると、カカクコムは“長期保有に向いた収益安定型のネット銘柄”であり、ブランド力・口コミデータ・広告基盤という強固な参入障壁を持つ一方、短期の過熱感が出やすいので高値では焦って買わないことがポイントになる。企業としての基礎体力は非常に強いので、調整時に静かに拾っておくと報われやすい銘柄と言える。

配当目的とかどうなの?

カカクコムの配当利回り(2026・2027年度)は現在だいたい2.17%前後で、数字だけを見ると特別高いわけではない。いわゆる高配当株と言われる3〜4%台の銘柄と比べると物足りなく感じるかもしれないが、この会社の場合は利回りの数字だけで判断すると本質を見誤りやすいところがある。というのも、カカクコムはそもそもの利益率が非常に高くて、営業利益率は毎年40%近くあるし、ROEも30%を超える年が続いている。普通の日本企業ではなかなか出せない数字で、相当効率よく稼げている優秀な企業だ。

そのうえ、キャッシュフローも安定していて、営業キャッシュフローはだいたい毎年200〜270億円ほど出ている。現金を生み出す力が強いので、配当を出す体力自体は十分にある。実際に2025年には特別配当を出しているくらいだ。しかし、だからといって毎年のように高い配当利回りになるかというとそうでもなくて、これは株価が高めに評価されやすい銘柄だからだ。カカクコムはPBRも7倍台とかなり高いし、PERも景気の良い時は30倍近くまで買われることがある。株価が高い分、利回りが2%台にとどまりやすいというだけの話で、決して配当余力がないわけではない。

さらに言えば、ネット企業という性質もあって、利益をガツガツ配当に回すというよりは、新しいサービス開発やシステム強化、データ基盤の更新などに投資したいという企業文化がある。食べログも価格.comも常に改修を続けないと競争力が落ちるから、利益を全部配当にしてしまうような“高配当型のビジネスモデル”とはそもそも相性が良くない。それでも安定して2%前後の配当を出し続けられるというのは、企業としての体力が強い証拠だ。

減配リスクはかなり低く、業績が急落するような事態でもない限り、配当がいきなり減る可能性はほとんどない。むしろ利益が伸びればその分じわじわ増配しやすいタイプの会社で、25.3期のように特別配当を出すこともある。つまり、カカクコムは“配当でガンガン稼ぐ銘柄”ではなく、“長期的に安定して配当が出る堅い銘柄”という立ち位置だと考えるのが自然だ。

配当を主目的に投資するかどうかで言えば、“超高配当を狙いたい人”には向かないが、“安定した本業とブランド力を持つ企業に、そこそこ配当をもらいながら長く投資したい人”には相性がいい。特に株価が下がってPERが17〜18倍まで落ちたようなタイミングで拾えば、利回りも自然と2.5〜3%に近づくので、配当目的としての魅力はさらに上がる。つまり、配当利回りだけ見れば平均的だが、基礎体力の強さ、ブランド力、利益の安定性を含めて総合的に判断すると、「安心して長く持てる配当銘柄」という評価になる。高利回りではないが、長期投資のポートフォリオには十分入れておけるタイプだと思う。

今後の値動き予想!!(5年間)

カカクコムの現在の株価は 2,304円で、ネット企業の中では落ち着いた評価を受けている状態だと言える。利益率は相変わらず高く、営業利益率は37〜40%台、ROEは30%超、ROAも20%前後と国内企業の中でも屈指の効率性を誇っている。それだけ見ると“優良企業”そのものだが、広告単価や外食業界の景気に左右されやすいところがあるため、株価の評価はどうしても波が出やすい。このあたりを踏まえて、ここから5年先の株価がどう動くかを、良い場合・中間・悪い場合の3パターンで考えてみる。

まずは良い場合。広告市場が回復して価格.comの広告単価が上がり、食べログのネット予約数も増えて、飲食店の有料プランも復調するような状態。さらに、カカクコムが新しいサービスや仕組みを当てた場合、利益がまた一段階伸びていく。こうなると市場の評価も上がりやすく、PERが25〜30倍くらいの“期待が乗った水準”になることもある。このパターンでは株価が素直に伸びていって、5年後には3,200〜3,800円くらいが視界に入ってくると思う。タイミング次第では4,000円前後まで行く年があってもおかしくない。

次に中間の場合。これが一番現実的で、価格.comも食べログも今の流れを保ったまま、売上や利益が緩やかに増えていくパターン。大きく跳ねるような成長はないものの、企業としての安定感があるので利益が毎年積み上がっていく。市場はそこまで過熱しないけど、見放すほど弱くもない状態。PERも18〜22倍くらいの落ち着いた水準に収まり、株価も大きく上下しながらも中長期では上に向かっていく。この場合、5年後の株価は2,600〜3,000円くらいに落ち着くと思う。派手さはないが、確実性のある推移になるイメージ。

最後に悪い場合。広告市場が長いこと低迷し、価格.comの広告単価が伸びない状態が続く。飲食店側も食べログの有料プランを見直したり、Google口コミやSNSを使っての集客が増えて、食べログの影響力が弱まるようなケース。すると売上や利益の伸びが鈍く見えて、市場が「成長が止まった」と判断する。PERも15〜17倍くらいまで下がって、株価が重くなる。カカクコム自体が赤字になるような会社ではないので深くは崩れないけれど、それでも5年後の株価は1,700〜1,900円くらいまで調整する可能性がある。

まとめると、カカクコムは“勝手に伸びるわけじゃないけど、大きく崩れない”という性質がそのまま株価にも出やすい企業。上は伸びやすいし、下は硬い。だからこそ、今みたいに割高でも割安でもない局面では慌てて動く必要もなく、広告市況が悪くてPERが17倍前後まで落ちるような時に拾うと、配当2%ちょっとをもらいながら、5年後の成長も一緒に楽しめる投資になると思う。

この記事の最終更新日:2025年12月1日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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