株価
キャンディルとは

株式会社キャンディルは、東京都新宿区北山伏町1番11号に本社を置く企業で、2014年8月7日に設立されました。代表取締役社長は林晃生氏で、資本金は約5億6,178万円。決算期は毎年9月末で、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています(上場日は2018年7月5日)。
同社は、住宅や商業施設、オフィス、店舗などの建物に対して補修やメンテナンスを行う「空間づくりの総合サービス企業」です。主に、床やドア、壁、アルミサッシなどの傷やへこみを修復するリペアサービス、住宅設備機器の延長保証や定期点検、コーティング、検査サービスなどを提供しています。
グループ会社には、株式会社バーンリペア、株式会社キャンディルテクト、株式会社キャンディルデザイン、株式会社キャンディルパートナーズなどがあり、それぞれが住宅や商業空間の施工・管理・設計・メンテナンスなどを担っています。
また、商環境(店舗・オフィス・商業施設など)向けの内装工事、家具組立、資材搬入、設備点検といった幅広い工事サービスも展開しています。さらに、自社で開発した補修・リペア用資材の販売やオンライン販売にも力を入れており、施工と資材供給の両面から事業を展開しています。
近年では、引越業界大手のサカイ引越センターと業務提携を行い、施工ネットワークの拡大や新規顧客の獲得を進めています。住宅・店舗・オフィスなど、さまざまな空間に対して「快適な住まいと環境を支えるサービス」を提供しているのが特徴です。
直近3年間の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(EPS, 円) | 一株当り配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年9月期 | 12,309 | 452 | 442 | 225 | 24.45 | 6.00 |
| 2024年9月期 | 13,224 | 359 | 350 | 138 | 14.96 | 8.00 |
| 2025年9月期(会社予想) | 13,900 | 410 | 405 | 170 | 18.42 | 8.00(予想) |
バリュエーション
| 決算期 | PER (倍, 予想/実績) | PBR (倍) | 営業利益率 (%) | ROE (%) | ROA (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年9月期 実績 | 2.99 | 4.19 | 1.63 | ||
| 2023年9月期 実績 | 3.67 | 8.30 | 3.61 | ||
| 2024年9月期 実績 | 2.72 | 4.93 | 2.25 | ||
| 2025年9月期 予想 | 約 29.4 倍 | 約 1.74 倍 | 2.95 | 5.91 | 2.85 |
出典元:IRBANK Yahoo!ファイナンス 四季報オンライン 株式会社キャンディル公式IRページ
投資判断
株式会社キャンディルは、現在の業績と指標を見る限り、やや割高ながらも中長期的に成長が期待できる企業です。
同社は住宅や商業施設、オフィスなどの補修やリフォーム事業を中心に展開しており、2024年9月期の実績では営業利益が約3億5,900万円、経常利益が約3億5,000万円、純利益が約1億3,800万円となっています。営業利益率はおよそ2.7%で、安定的に黒字を確保していますが、利益率自体は低めです。2025年9月期の会社予想では、営業利益が約4億1,000万円、純利益が約1億7,000万円と、さらなる増益を見込んでいます。
株価指標を見ると、PERは約30倍、PBRは1.7倍前後と、やや割高な水準です。ROEは約5%、ROAは約3%と、資本効率は標準的です。
総合的に見ると、キャンディルは安定した需要があるリフォーム・補修市場で確実に利益を積み上げている企業であり、急成長型ではなく堅実経営型の銘柄といえます。ただし、利益率が低いことや、PERが高めで割安感がない点には注意が必要です。短期での値上がりを狙うよりも、中長期的に堅実な成長を期待して保有するのが向いています。
まとめると、「財務は安定しており、成長も緩やか」「配当もあるが控えめ」「株価はやや割高」という三点から、長期保有を前提にした安定志向の投資家に適した銘柄と言えます。
配当目的とかどうなの?
株式会社キャンディルは、配当目的で見ると「悪くはないが高配当銘柄ではない」という評価になります。
現在の年間配当は1株あたり8円で、ここ数年は6円から8円へと増配傾向が続いています。配当利回りはおよそ1.4%前後で、東証スタンダード市場の平均よりやや低い水準です。配当性向は50%前後と適正で、利益の半分程度を株主に還元している形になります。
会社としては業績を着実に伸ばしているものの、営業利益率は2〜3%程度と高くはなく、景気やコスト上昇の影響を受けやすい点には注意が必要です。業績が横ばいになると、配当を維持する余力がやや限られてくる可能性もあります。
したがって、キャンディルは「安定して配当を出す企業」ではありますが、「配当収入を主な目的に投資する銘柄」ではありません。インカムゲインよりも、今後の業績拡大や事業成長による株価上昇を狙う方が向いています。
まとめると、配当目的としては悪くないが控えめで、成長性を重視した中長期投資に適した企業です。
今後の値動き予想!!(5年間)
株式会社キャンディルの現在値は543円です。
この会社は住宅や店舗、オフィスなどの補修・リフォーム・メンテナンスを中心に事業を展開しており、景気に左右されにくい安定した需要があります。2025年9月期は営業利益約4億1,000万円、経常利益約4億500万円、純利益約1億7,000万円と増益を見込んでおり、堅調な業績が続いています。配当も年間8円を予定しており、配当利回りは約1.4%です。
株価指標を見ると、PERは約30倍、PBRは約1.7倍とやや割高な水準ですが、業績が安定していることから中長期的な成長を見込んだ投資家に一定の評価を受けています。
良い場合のシナリオとしては、リフォーム需要の拡大や建物メンテナンス需要の増加により、受注が順調に増えるケースです。営業利益率が3.5%以上まで改善し、利益が伸び続けると市場の評価も高まり、5年後には株価が900円から950円前後まで上昇する可能性があります。この場合、企業の安定性と成長性の両方が評価される展開です。
中間の場合は、業績が現状維持または緩やかに成長するケースです。売上は年率3〜5%ほどの伸びにとどまり、利益率も2.8%前後で安定。株価は5年後に650円から700円程度まで上昇する見通しです。地味ではありますが、堅実な成長株として安定した推移を見せるパターンです。
悪い場合は、建築資材や人件費の上昇、受注減少などによって利益が圧迫されるケースです。営業利益率が2%を下回ると、業績悪化と割高感から株価は調整され、5年後には450円前後、場合によっては400円程度まで下落するリスクもあります。
総合的に見ると、キャンディルは急成長株ではないものの、安定した事業基盤を持つ堅実な企業です。株価の上昇余地は限定的ですが、業績が着実に伸びれば中長期的に報われる可能性があります。大きな配当収入を狙う銘柄ではなく、地道な成長を重視する長期保有型の投資に向いた企業と言えます。
この記事の最終更新日:2025年10月24日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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