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ANYCOLOR(5032)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2025-12-30)
4,850.00
前日比 -110.00(-2.22%)

ANYCOLORとは

ANYCOLORはライブ配信を行うVTuberグループ「にじさんじ」を運営するエンターテインメント企業であり、VTuberという新しい形のIPを軸に事業を展開している。事業の中心はバーチャルライバーのプロダクション運営で所属ライバーによるライブ配信、動画配信、イベント出演などを通じてファンとの接点を継続的に生み出している点が特徴である。

同社はもともと、いちから株式会社として事業を行っていたが、2021年5月にANYCOLOR株式会社へ社名を変更した。「1COLORから、ANYCOLORへ」というコンセプトのもと、特定の色やジャンルに縛られず多様なエンターテインメントを生み出していく姿勢を明確にしている。ミッションには「魔法のような新体験を。」を掲げ、単なる配信事業にとどまらないエンタメ経済圏の構築を目指している。

主力である「にじさんじプロジェクト」はVTuberの発掘、育成、マネジメントを一体で行うプロダクション事業である。所属ライバーはYouTubeなどのプラットフォームを通じて日常的にライブ配信を行い、広告収入、スーパーチャット、メンバーシップなどから収益を生み出している。ライバーの人数が多く配信ジャンルも雑談、ゲーム、音楽、企画系など幅広いため、特定の人気ライバーに依存しすぎにくい構造を持っている点も特徴の一つである。

収益面では配信収益に加えて、グッズ販売が大きな柱となっている。アクリルスタンドやアパレル、雑貨といった物理グッズに加え、ボイスコンテンツなどのデジタル商品も展開しておりファンの応援行動を直接的に収益へ結び付けやすいビジネスモデルを構築している。イベントやライブ開催時には関連グッズの販売が伸びやすく、IPの人気と収益が連動する構造になっている。

技術面ではLive2Dを活用した表情トラッキング技術を積極的に採用し、ライバーの表情や動きをリアルタイムでキャラクターに反映させるアプリ「にじさんじ」を自社で開発している。単にタレントを集めるだけでなく、配信環境や制作基盤を内製化している点は他社との差別化要因となっている。こうしたノウハウはクリエイター向けイベントなどでも公開され、業界全体への影響力も持っている。

人材育成の面では「バーチャル・タレント・アカデミー(VTA)」を運営し、将来の所属ライバー候補を育成している。研修にかかる費用は企業側が負担する仕組みとなっており、長期的に安定したタレント供給を行うための基盤づくりが進められている。これは短期的な人気獲得だけでなく、事業を継続させるための中長期視点の取り組みと言える。

また、海外展開にも力を入れており中国向けの「VirtuaReal Project」や英語圏向けの「NIJISANJI EN」を通じて、海外ファンの獲得を進めている。デジタルコンテンツを中心とした事業であるため、言語や地域を超えて展開しやすく国内市場に依存しすぎない成長余地を持っている点も特徴である。

総合すると、ANYCOLORはVTuberという成長分野において、IPの創出から育成、収益化までを一貫して手掛けるビジネスモデルを確立した企業である。ライブ配信とグッズ販売を軸にしながら技術力と育成体制を武器に事業を拡張しており、エンターテインメントとITを融合させた現代的なコンテンツ企業として位置付けられる。

ANYCOLOR 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(単位百万) 営業利益 経常利益 純利益 一株益(EPS)(円) 一株配当
単23.4* 25,341 9,410 9,448 6,698 110.8 0
単24.4 31,995 12,361 12,341 8,725 139.6 0
単25.4 42,876 16,279 16,214 11,510 188.6 65
単26.4予 52,000 21,500 21,500 14,900 244.0 70〜73
単27.4予 60,000 24,000 24,000 16,700 273.4 82〜83

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
2023 6,723 -103 0
2024 6,903 -658 -2,437
2025 11,184 -2,277 -9,379

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROA ROE PER
高値-安値平均
PBR
2023 37.1% 36.2% 50.5%
2024 38.6% 34.7% 44.2%
2025 37.9% 39.4% 52.3% 38.1倍 – 14.3倍 10.68倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模を見ると売上高は単24.4で319億円、単25.4で428億円、単26.4予で520億円と2年間で急拡大しています。成長スピードはかなり速く、単純な規模拡大局面にあることが数字からはっきり読み取れます。営業利益も123億円、162億円、215億円と売上成長にきれいに連動して増えており、経常利益・純利益も同様の動きです。純利益は87億円から115億円、さらに149億円へと伸びており利益成長の質は非常に高いと言えます。

次に収益性を見ると営業利益率は3年間を通じて37%台後半で安定しています。これは一般的なIT企業やエンタメ企業と比べても異常に高い水準で、価格競争やコスト増にあまり悩まされていない構造であることを示しています。ROEは44〜52%、ROAも34〜39%と資本と資産のどちらを使っても非常に高い効率で利益を生み出しています。少ない資本で大きな利益を稼ぐモデルがすでに完成している状態です。

EPSも139円から188円、244円へと大きく伸びており、1株あたりで見ても株主価値は着実に拡大しています。配当についても無配から配当開始、さらに増配予想へと進んでおり成長企業でありながら株主還元を意識し始めている段階に入っていることが分かります。

一方で、バリュエーションを見ると市場の期待値はかなり高い水準にあります。2025年の実績PERは高値平均で38.1倍、安値平均でも14.3倍と評価の振れ幅が大きいものの、高成長を前提とした価格帯で取引されています。PBRは10.6倍と二桁に達しており、資産価値ではなく将来の収益力そのものに対して株価が付いている典型的な成長株です。

これらの数値だけから判断すると、ANYCOLORは業績面では非常に完成度の高い企業です。高成長、高利益率、高ROE・ROAという、数字だけ見れば理想的な成長株の形をしています。ただし、その分だけ株価に織り込まれている期待も大きく、成長が少しでも鈍化した場合にはPERやPBRが一気に切り下がるリスクを常に抱えています。

結論として、ANYCOLORは割安株や安定株として買う銘柄ではありません。成長が続くことを前提に、そのリスクを理解した上で投資する銘柄です。業績が伸び続けている間は評価が維持されやすい一方、成長の鈍化や停滞が見えた瞬間に株価が大きく揺れる可能性が高い、典型的なハイリスク・ハイリターン型の成長株だと言えます。

配当目的とかどうなの?

まず配当水準を見ると単26.4の予想配当利回りは1.54%、単27.4は1.69%と数字だけを見れば明確に低水準です。一般的に配当目的で投資する場合に意識されやすい3%前後、あるいはそれ以上の水準と比べると見劣りしインカムゲインを主目的に保有する銘柄とは言いにくい水準です。この時点で、ANYCOLORは高配当株や安定配当株のカテゴリーには入りません。

一方で、配当の裏付けとなる利益水準を見ると企業体力そのものは非常に強いことが分かります。純利益は単24.4で87億円、単25.4で115億円、単26.4予で149億円と大きく伸びており、EPSも139円から188円、244円へと拡大しています。営業利益率は約38%、ROEは50%前後、ROAも30%後半と収益力は極めて高水準です。配当を出せない企業ではなく、あえて配当を抑え成長や内部留保を優先している状態だと読み取れます。

それでも利回りが1%台にとどまっている背景には株価水準の高さがあります。PERは高値平均で38倍、安値平均でも14倍台、PBRは10倍超と市場はANYCOLORを将来成長を強く期待される銘柄として評価しています。この評価水準では、配当額を多少引き上げても利回りは簡単には高くなりません。

また、配当の位置付けとしてもANYCOLORの配当は安定したインカムを提供するためのものではなく、成長企業として最低限の株主還元を示す意味合いが強いと言えます。無配から配当開始、さらに増配予想という流れ自体は前向きですが、これは配当目的の投資家を本格的に取り込むためというより企業フェーズが一段進んだことを示すシグナルに近いものです。

これらを踏まえると、ANYCOLORは配当目的で積極的に選ぶ銘柄ではありません。配当利回り1.5〜1.7%を目的に保有するには魅力が弱く、配当狙いの投資家にとっては他に選択肢が多い水準です。一方で、成長が続く前提で保有し、その過程で配当も少し受け取れるという位置付けであれば違和感はありません。

結論として、ANYCOLORは配当を主目的に買う銘柄ではなく、成長株として投資しその副産物として配当を受け取る銘柄です。配当利回りそのものに期待するよりも、業績拡大と評価の維持・拡大に重きを置いた投資スタンスで向き合うべき企業だと言えます。

今後の値動き予想!!(5年間)

ANYCOLORは、VTuberグループ「にじさんじ」を運営するエンターテインメント企業であり、ライブ配信、イベント、グッズ販売、デジタルコンテンツを通じてIPビジネスを展開している。営業利益率は30%後半と非常に高く、ROE・ROAも50%前後・30%後半と突出した水準にあり、国内上場企業の中でもトップクラスの収益性を持つ。一方でPBRは10倍超、PERも高値では30倍台後半と成長を強く織り込んだ評価となっており、市場の期待値はかなり高い。こうした前提を踏まえ、現在値4,850.0円を起点に今後5年間の株価の値動きを良い場合・中間・悪い場合の3つのシナリオで整理する。

良い場合のシナリオでは、にじさんじブランドの人気が国内外でさらに拡大し、所属ライバー数やファン層の増加が売上・利益の成長を支え続ける展開を想定する。営業利益率は30%後半を維持し、ROE・ROAも高水準のまま推移することで市場からは「高収益が持続する成長エンタメ企業」として評価される。この場合、高い成長期待が正当化され、PERは20倍台後半から30倍前後、PBRも高水準を維持する可能性がある。5年後の株価は7,000円〜9,000円程度まで上昇する余地があり、配当を含めたトータルリターンも大きくなる強気シナリオである。

中間のシナリオでは、事業は引き続き成長するものの、売上・利益の伸び率は徐々に鈍化し成熟フェーズに近づく展開を想定する。営業利益率は30%台前半へ低下するが、それでも高収益体質は維持され、ROE・ROAも業界平均を大きく上回る水準にとどまる。この場合、市場評価はやや落ち着き、PERは15倍〜20倍程度に収れんしやすい。株価は大きな右肩上がりにはならず、5年間を通じて4,000円〜6,000円程度のレンジ内で推移する可能性が高い。成長株としては最も現実的なシナリオであり、値上がり益と調整局面を繰り返す展開が想定される。

悪い場合のシナリオでは、VTuber市場の成長鈍化や競争激化により売上・利益の伸びが止まり、場合によっては一時的な減益局面に入る展開を想定する。営業利益率が30%を割り込み、ROE・ROAも低下することで高成長企業としての評価が崩れる。この場合、市場は将来成長への期待を引き下げ、PERは一桁台後半から10倍前後まで切り下がりPBRも大きく低下する可能性がある。株価は現在値を大きく下回り、5年後の水準は2,500円〜3,500円程度まで下落するリスクがある。成長株特有の評価調整が強く出る弱気シナリオである。

総合するとANYCOLORは急成長と超高収益性を背景に高い評価を受けている一方で、その前提が崩れた場合の下振れリスクも大きい企業である。5年間で見ると中間シナリオが最も現実的で、株価は高いボラティリティを伴いながらもレンジ推移になりやすい。一方で、成長が想定以上に続けば上振れ余地は大きく、逆に成長鈍化が明確になれば下値リスクも避けられない。現在値4,850.0円は高い成長期待と評価リスクを天秤にかけながら、慎重に向き合うべき水準と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月2日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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