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JSHとは

株式会社JSHは、障がい者雇用支援事業と精神科医療支援事業を中心に展開している企業で、東京都中央区京橋1丁目1-5 セントラルビル4階に本社を置いています。2016年4月に設立され、代表取締役会長兼社長は野口和輝氏、資本金は23億4,403万円となっています。事業年度は毎年4月1日から3月31日までで、東京証券取引所グロース市場に上場しています。株主名簿管理人は三菱UFJ信託銀行株式会社で、公告方法は電子公告です。
同社は「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る。」という理念のもと、社会課題の解決をテーマに事業を展開しており、障がい者雇用と精神科医療の分野を軸にしたビジネスモデルを構築しています。
主力事業の一つが障がい者雇用支援サービスです。地方の障がい者に就労機会を提供する農園型モデルを展開しており、精神科医療の専門的なバックグラウンドを活かして、企業と障がい者の双方に対し合理的配慮に基づいた就労環境を整備しています。企業側は法定雇用率への対応が可能となり、障がい者側は安定した就労機会を得ることができる仕組みとなっています。この農園事業は九州を起点にスタートし、現在は全国各地へと拡大しています。
また、障がい者定着支援サービスも提供しており、企業に就労した精神障がい者や発達障がい者の定着率向上を目的に、受け入れ企業への研修や、精神科領域に知見を持つ看護師による面談・フォローを行っています。採用後の離職を防ぐ支援まで一体で提供している点が特徴です。
精神科医療分野では、医療機関向けに訪問診療の導入支援サービスを展開しています。精神科の医師や医療機関に対して、訪問診療の立ち上げ支援や事業計画の策定支援、運営サポートなどを行い、在宅医療の普及を支援しています。
さらに、精神科に特化した訪問看護サービスも提供しており、看護師や作業療法士が利用者の自宅を訪問し、服薬管理や生活支援、社会復帰支援などを行っています。東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、岡山、北海道、九州など全国各地で展開しており、精神科領域に特化した専門性の高いサービスとなっています。
このほか、特産品の販売サービスや旅行企画・手配サービス、体験民泊などの地方創生関連事業も手掛けており、地域資源を活用したビジネス展開も行っています。連結子会社としてショウタイム24株式会社を有しています。
全体として、JSHは障がい者雇用支援と精神科医療支援を組み合わせた独自の事業モデルを展開しており、制度需要に支えられたストック型収益と社会課題解決を両立させる企業となっています。
JSH 公式サイトはこちら直近3年間の業績・指標
| 決算期(単位:百万円) | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 単22.3* | 2,330 | 89 | 82 | 60 | 15.3 | 0 |
| 単23.3* | 2,967 | 164 | 160 | 187 | 41.3 | 0 |
| 単24.3 | 3,482 | 208 | 194 | 145 | 31.3 | 0 |
| 連25.3 | 3,967 | 176 | 185 | 144 | 25.7 | 0 |
| 連26.3予 | 4,930 | -130 | -140 | -190 | -33.5 | 0 |
| 連27.3予 | 6,200 | 100 | 90 | 60 | 10.6 | 0 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 224 | -195 | 94 |
| 2024年 | 299 | -116 | 210 |
| 2025年 | 137 | -691 | 167 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 5.5% | ― | 9.3% | ― | ― |
| 2024年 | 5.9% | 7.9% | 5.7% | ― | ― |
| 2025年 | 4.4% | 7.0% | 4.8% | 18.8〜30.8 | 1.22 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は34億→39億→49億予想と拡大しており、事業規模自体は成長している。一方で営業利益は2.0億→1.7億→-1.3億予想、経常利益は1.9億→1.8億→-1.4億予想、純利益は1.4億→1.4億→-1.9億予想と、2026年にかけて赤字転落見込みとなっており、売上成長に対して利益が伴っていない状態にある。増収企業ではあるが、収益構造はまだ安定しておらず、コスト増や投資負担の影響を強く受ける段階にあると読み取れる。
営業利益率は5.5%→5.9%→4.4%と低下しており、もともと高い利益率ではない中でさらに悪化している。ROEは7.9%→7.0%、ROAも9.3%→5.7%→4.8%と低下しており、資本効率・資産効率ともに弱い方向に動いている。利益の質としても一時的なブレの影響を受けやすく、安定的な収益基盤がまだ確立されているとは言いにくい。
PERは18.8倍〜30.8倍と幅があるが、来期赤字予想の状態では実質的に評価指標としての意味は薄くなる。PBRは1.2倍と割安とも割高とも言えない水準で、現状の業績と照らすと「成長期待込みだが確信は弱い価格帯」と整理できる。
加えてキャッシュフローを見ると、営業CFは2.2億→2.9億→1.3億と黒字は維持しているものの減少傾向にあり、事業の現金創出力はやや弱まっている。投資CFは-1.9億→-1.1億→-6.9億と拡大しており、投資負担が急増していることが分かる。財務CFは0.9億→2.1億→1.6億と資金調達に依存している状態で、成長の裏側で外部資金への依存度が高まっている構造になっている。
配当は無配であり、配当利回りは0%となるためインカム目的としての魅力はない。投資回収は完全に株価上昇に依存する構造であり、キャピタルゲイン前提の銘柄となる。
総合すると、この銘柄は売上成長は明確にあるものの、利益が不安定で赤字転落見込みという点が大きなリスクになっている。現時点では「成長期待先行型だが収益確度が低い段階」にあり、評価は業績改善への期待で支えられている状態といえる。今後は黒字回復と営業利益率の改善、営業CFの再拡大が確認できるかが重要なポイントになる。
位置付けとしては、安定配当株でも割安株でもなく、業績の変化によって株価が大きく動くタイプの銘柄。業績が想定通り改善すれば評価が一気に上がる余地はあるが、改善が遅れれば評価が下がりやすく、ボラティリティの高い展開になりやすい。長期投資というよりは、業績転換のタイミングを見極める銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
配当利回りは連26.3・27.3ともに0.00%で完全に無配の状態となっており、インカム目的としての魅力はありません。日本株の平均的な配当利回りが2〜3%程度であることを考えると、それを大きく下回るどころかゼロであるため、配当収入を目的に保有する理由は基本的にない銘柄です。
業績面を見ても、営業利益は2.0億→1.7億→-1.3億予想と減少し赤字転落見込みとなっており、利益の安定性は低い状態です。この状況では、仮に将来的に配当を出す余地が出てきたとしても、まずは事業投資や赤字補填に資金が使われる可能性が高く、株主還元が優先される局面にはまだ入っていないと考えられます。
また営業利益率も低下傾向、ROE・ROAも弱含みで推移しており、収益力・資本効率ともに強い企業とは言いにくい状態です。こうした企業は配当を安定的に出し続けるよりも、成長投資を優先する傾向が強く、結果として配当政策も不安定になりやすい特徴があります。
このため現状は「無配+業績不安定」という組み合わせになっており、配当目的としてはかなり厳しい位置付けです。減配リスクというより、そもそも配当が出ない状態が続く可能性が高く、長期で安定したインカムを期待する銘柄ではありません。
まとめると、この銘柄は配当狙いではなく、事業拡大や黒字回復による株価上昇を取りにいくタイプの銘柄です。配当目的で持つよりも、業績改善のタイミングや成長ストーリーを前提にしたキャピタルゲイン狙いで考える方が適した銘柄と整理できます。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は402円で、売上は34億→39億→49億予想と拡大している一方で、営業利益は2.0億→1.7億→-1.3億予想と減益から赤字転落見込みとなっており、成長投資と収益悪化が同時に進んでいる状態にある。営業利益率も5%台から4%台へ低下しており、収益性は強いとは言えず、ROE・ROAも低下傾向にある。PBRは1倍前後で評価されているが、PERは赤字予想の影響で評価が難しい局面にある。
良い場合は、成長投資が回収フェーズに入り黒字回復し、営業利益率が6%〜8%程度まで改善、ROEも10%以上に回復するシナリオである。売上拡大に伴って利益も伸びる形になれば、成長株としての評価が付きやすく、PBRも1.5倍〜2.0倍程度まで見直される可能性がある。この場合5年後の株価は700円〜1,000円程度まで上昇する可能性がある。ボラティリティは高いが、成長が確認されれば段階的に上昇していく展開になりやすい。
中間の場合は、売上は拡大するが利益は低水準で不安定に推移するシナリオである。営業利益率は3%〜5%程度、ROEも5%前後にとどまり、評価はPBR0.9倍〜1.2倍程度に収まる。この場合5年後の株価は350円〜500円程度のレンジで推移しやすく、大きな上昇も下落もなく、業績のブレに合わせたボックス相場になりやすい。
悪い場合は、赤字が長期化し利益回復が遅れるシナリオである。営業利益率が0%前後、ROEも低迷し、評価がPBR0.6倍〜0.9倍へ縮小する可能性がある。この場合5年後の株価は200円〜350円程度まで下落する可能性がある。増資や希薄化リスクが出てくる局面では一時的に大きく下振れする展開も考えられる。
総合すると現在値402円は成長期待と不確実性が混在した水準にあり、上昇余地は黒字回復と収益改善に強く依存する。一方で現時点では収益基盤が安定しておらず、株価は業績次第で大きく上下する可能性が高い。長期では成長が実現すれば上振れ余地はあるが、失敗すれば下振れも大きいハイリスク・ハイリターン型の値動きの銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年3月1日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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