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日東精工(5957)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
741.00
前日比 +12.00(+1.65%)

日東精工とは

工業用ねじを中心とするファスナー分野の大手メーカーで、ねじ締め機などの産業機械や計測・制御機器にも事業を展開している点が大きな特徴である。本社は京都府綾部市にあり、工業用ファスナーを軸に「ねじ・締結・自動化・計測」までを一体で手掛ける独自の事業構造を持つ。主要顧客は自動車メーカーや大手家電メーカーで、近年は自動車向けを中心に海外展開の強化を進めている。

売上構成は、工業用ファスナーが全体の約7割を占める中核事業であり、残りをねじ締め機やロボットなどの産業機械分野、流量計や地盤調査装置、小物部品検査装置などの計測・制御機器分野が支えている。単なる部品メーカーではなく、ねじの製造からねじ締め工程の自動化、省力化設備、品質管理用の計測・検査機器までを含めた「トータル締結ソリューション」を提供できる点が高く評価されている。

技術面では、ねじを製造する機械の大半を自社で設計・製作しており、用途や目的に応じた多品種・少量生産に強い。カメラや眼鏡向けの精密ねじから、自動車・家電向けの量産ねじまで幅広く対応し、その種類は数万種に及ぶ。JIS規格にとらわれないオーダーメイドねじの製作にも対応できる点は、同社の競争力の源泉となっている。

産業機械分野では、日本で早期にSCARA型ロボットを手掛けた企業の一つであり、ねじ締めに特化したロボットである「ねじロボ」を主力製品としている。これにより、ファスナー供給にとどまらず、組立工程全体の自動化・省人化を提案できる体制を構築している。計測・制御機器分野では、流量計や地盤強度測定機器などを手掛け、製造現場やインフラ分野での需要を取り込んでいる。

生産拠点はすべて京都府綾部市内に集約されており、ねじ製造を担う工場、産業機械を製造する工場、制御・計測機器を生産する工場が機能分担している。主な取引先はトヨタ自動車をはじめとする自動車メーカー、パナソニックなどの家電メーカー、任天堂といった電子機器メーカーであり、製品の品質や信頼性が重視される分野での実績が多い。

総じて日東精工は、工業用ねじという安定需要を基盤にしながら、産業機械や計測・制御機器へと事業を広げ、締結分野における付加価値を高めてきた企業である。自動車向けを中心とした海外展開の進展と、省人化・自動化ニーズの拡大を背景に、堅実かつ持続的な成長を目指す事業構造を持つメーカーと位置付けられる。

日東精工 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株当り配当(円)
連22.12 44,021 2,931 3,235 1,828 49.5 16
連23.12 44,744 2,614 2,835 1,734 47.0 18
連24.12 47,069 3,326 3,573 2,199 60.2 19.5
連25.12予 49,600 3,300 3,200 1,980 54.5 20
連26.12予 51,000 3,720 3,820 2,360 65.0 20

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2022.12 999 -1,987 -1,301
2023.12 3,151 -1,187 -2,074
2024.12 3,707 -899 -1,426

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 5.8% 5.3% 3.2%
2024 7.0% 6.4% 3.9% 9.0~13.3倍 0.77倍
2025 6.6% 5.7% 3.5% 14.96倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

日東精工は、2023年12月期に営業利益26億円、経常利益28億円、純利益17億円を確保しており、規模は中堅ながら安定した利益を出している企業である。営業利益率は5.8%、ROEは5.3%、ROAは3.2%と、突出した収益性ではないが、製造業としては堅実な水準にある。

2024年12月期には売上拡大とともに利益水準が一段階引き上がり、営業利益は33億円、経常利益は35億円、純利益は21億円まで増加した。営業利益率は7.0%まで改善し、ROEは6.4%、ROAは3.9%と、収益性・資本効率ともに明確な向上が見られる年である。本業の収益力が強化されたことが数字からはっきり読み取れる。

2025年12月期予想では、営業利益33億円、経常利益32億円、純利益19億円と、2024年比ではやや足踏みするが、利益水準自体は高いレンジを維持する見通しになっている。営業利益率は6.6%、ROEは5.7%、ROAは3.5%と、やや低下するものの、構造的に崩れる水準ではない。2026年12月期予想では再び営業利益37億円、経常利益38億円、純利益23億円と回復が見込まれており、緩やかな成長トレンドは維持されている。

バリュエーション面では、2024年の実績PERは安値平均9.0倍、高値平均13.3倍と、割高感はなく、実績PBRも0.77倍と1倍を下回っている。2025年予想PERは14.9倍とやや上昇するが、利益水準と収益の安定性を踏まえれば過度に高い評価とは言えない。

以上を踏まえると、この銘柄は高成長を期待するタイプではなく、営業利益率6〜7%台、ROE6%前後という堅実な収益力を背景に、安定した利益を積み上げていく企業と位置付けられる。PBRが1倍未満にとどまっている点から、市場は成長力の限定性を織り込んでいるが、業績自体は安定しており、大きく崩れるリスクは相対的に小さい。

結論として、日東精工は、急激な値上がりを狙う投資対象ではないものの、利益の安定性と適正水準の評価を重視する中長期投資向きの銘柄であり、業績に沿った緩やかな株価推移を前提に保有するタイプの投資判断が妥当といえる。

配当目的とかどうなの?

配当目的で見ると、日東精工は派手さはないが、かなり安心感のあるタイプの銘柄と言える。予想配当利回りは連25.12、連26.12ともに2.69%で、高配当株と呼ばれる水準ではないものの、業績の安定性を考えれば無理のない、現実的な利回り水準にある。

この配当がどこから出ているかを見ると、心配は少ない。営業利益は年30億円前後、純利益も20億円前後で安定して黒字を維持しており、赤字なのに無理に配当を出している状況ではない。営業利益率は6〜7%台と製造業としてはまずまずの水準で、ROEやROAも大きなブレがなく推移している。本業の稼ぐ力が安定しているため、配当の継続性という点では安心できる。

一方で、配当を大きく伸ばしていく余地は限定的である。ROEは6%前後と高成長企業ほど高くはなく、利益が急拡大するタイプの会社ではない。そのため、今後も配当は18円、19.5円、20円といった具合に、少しずつ増やすか、業績次第では横ばいで維持するという展開が現実的だろう。利回りが一気に4%台に乗るような期待を持つと、肩透かしになる可能性が高い。

総合すると、この銘柄は高配当を取りに行く投資というよりも、減配リスクの低さを重視する配当投資に向いている。株価が大きく上がらなくても、毎年安定して2%台後半の配当を受け取り続けることを目的とするなら、納得感のある選択肢になる。一方で、配当利回りそのものを最優先する投資家や、短期間で配当収入を大きく増やしたい人には、やや物足りない銘柄とも言える。

結論として、日東精工は、安心して長く保有し、業績と配当をゆっくり積み上げていくタイプの配当株である。高配当株ではないが、減配しにくく、配当の質が高い銘柄を探している人には相性が良い。

今後の値動き予想!!(5年間)

日東精工は、工業用ねじを中核とし、ねじ締め機やロボットなどの産業機械、さらに計測・制御機器まで手掛ける締結分野の総合メーカーである。現在の株価は741.0円で、この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。日東精工の事業は、工業用ねじという代替が効きにくい部品を基盤としており、自動車・家電・電子機器向けを中心に安定した需要を持つ。営業利益率は6〜7%台、ROEは5〜6%台と高成長企業ではないものの、利益のブレが小さく、堅実な経営が続いている。PBRは1倍を下回り、市場からは「安定しているが成長力は限定的な企業」として控えめな評価を受けている。

良い場合は、自動車向け需要の回復や海外展開の進展、省人化ニーズの拡大によって、ねじ締め機やロボットなど高付加価値分野の比率が高まるシナリオである。営業利益率が7%台後半から8%程度まで改善し、ROEも7%前後まで上昇すれば、市場の見方は徐々に前向きになる。この場合、PERは15倍前後、PBRは1倍近辺まで見直され、現在値741.0円を基準にすると、5年後の株価は900円〜1,100円程度までの上昇が想定される。配当を受け取りながら、緩やかな評価是正を期待できる展開となる。

中間の場合は、現在の事業構造が大きく変わらず、工業用ねじを中心に緩やかな成長を続けるケースである。営業利益率は6〜7%台、ROE・ROAも現状水準で安定し、市場評価も大きく変化しない。この場合、PERは10〜15倍、PBRは0.7〜0.9倍程度で推移し、株価は配当を下支えにしながら700円〜850円前後のレンジで動く可能性が高い。5年後も現在値741.0円から大きく乖離しない、横ばいに近い値動きが最も現実的といえる。

悪い場合は、世界的な景気減速や自動車生産の停滞、原材料価格の上昇が重なり、利益率が圧迫されるシナリオである。営業利益率が5%台前半まで低下し、成長性の乏しさが強く意識されると、PERは10倍を下回り、PBRも0.6倍前後まで下押しされる可能性がある。この場合、現在値741.0円から下落し、5年後の株価は600円前後、場合によっては500円台まで調整するリスクも考えられる。

総合すると、現在値741.0円は、日東精工の安定した収益力を織り込みつつも、成長期待をほとんど織り込んでいない水準と言える。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りながら大きな上下動のない推移を想定する投資スタイルに向く。一方で、省人化需要や海外展開が想定以上に進めば上振れ余地があり、逆に景気悪化局面では下振れも覚悟が必要な、リスクと安定性が同居した銘柄である。

この記事の最終更新日:2026年1月10日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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