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東プレ(5975)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
2,437.00
前日比 +1.00(+0.04%)

東プレとは

東プレ株式会社は、独立系の自動車用プレス部品メーカー大手であり、東京都中央区日本橋に本社を置く多角的な製造業企業である。プレス事業では日産自動車向けが約5割を占めるなど、自動車メーカーの量産体制を支える重要なサプライヤーとしての地位を確立している。一方で、自動車分野に依存しすぎない事業構造を目指し、定温物流、空調機器、電子機器といった分野へ事業を広げている点が大きな特徴である。

主力のプレス関連製品事業では、高張力鋼板や超高張力鋼板を用いた自動車用構造部品を製造している。軽量化と高強度化が求められる自動車業界において、早くから1180MPa級のハイテン材を採用し、バンパー、ドアビーム、車体骨格部品などで量産を進めてきた。さらに、電気自動車やハイブリッド車向けに、リチウムイオン電池バッテリーケースの開発・製造にも取り組んでおり、剛性向上とコスト低減を両立させた次世代自動車向け製品の展開を進めている。

定温物流関連事業では、冷凍・冷蔵車の分野で国内トップクラスの地位を持ち、冷凍車の国内シェアは約5割に達している。冷凍装置とコンテナを一貫して生産できる体制を構築しており、低温・中温・加温といった多様な温度帯に対応した製品を提供している。断熱性と耐久性に優れたFRP素材を用いたコンテナや、高効率な冷却システムを採用した冷凍装置により、食品流通や医薬品輸送など、温度管理が重要な物流分野で強い競争力を持つ。これらの事業は子会社トプレックを通じて製造・販売・施工・修理まで一貫して展開されている。

空調機器関連事業では、東プレ独自の塑性加工技術や溶接技術を活かした高性能ファンや空調ユニットを手掛けている。オフィスビル、工場、病院、住宅など幅広い用途向けに、静音性や省エネ性、清浄性を重視した製品を提供しており、住宅用換気システムでは高気密住宅に対応した独自技術を展開している。シックハウス対策や環境負荷低減にも早くから取り組んでおり、環境配慮型製品の開発を進めてきた。

電子機器関連事業では、静電容量無接点方式を採用したキーボードを中核とし、金融機関、医療、交通、流通、ATMなど幅広い分野で採用されている。一般消費者向けでは「REALFORCE」シリーズが高級キーボードとして高い評価を受けているほか、セキュリティ分野ではPCI規格に準拠したPIN PADや各種入力デバイスを提供している。さらに、タッチモニタやパネルPC、産業用操作パネルなど、デバイス技術を活かした製品群も展開している。

総合すると東プレは、自動車用プレス部品という量産産業を中核に据えながら、冷凍冷蔵車、空調機器、電子機器といった異なる分野を組み合わせることで、景気変動への耐性を高めてきた企業である。自動車産業の変化に対応しつつ、食品物流やIT機器といった安定需要分野も抱えることで、独立系メーカーとしてバランスの取れた事業ポートフォリオを構築している点が、東プレの大きな特徴と言える。

東プレ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益 一株益(円) 一株配当(円)
2021.3 214,544 10,833 16,487 12,559 239.3 30
2022.3 233,601 6,853 17,013 10,998 209.6 25
2023.3 290,416 7,330 16,518 10,009 190.7 30
2024.3 354,922 22,406 37,840 17,099 326.7 55
2025.3 373,568 28,648 27,378 14,143 278.0 85
2026.3予 365,000 22,000 19,000 12,000 242.8 80
2027.3予 370,000 24,000 25,000 15,500 313.6 80〜100

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023.3 25,234 -18,380 -9,451
2024.3 38,771 -26,543 -12,065
2025.3 52,246 -44,546 -4,412

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 2.5% 5.2% 2.9%
2024 6.3% 8.0% 4.6%
2025 7.6% 6.4% 3.8% 4.8~8.2倍 0.53倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

2024年3月期は、売上高3549億円、営業利益224億円、経常利益378億円、純利益170億円という内容で、業績は明確に回復局面にある。営業利益率は6.3%まで上昇し、ROEは8.0%、ROAは4.6%と、製造業としては比較的高い収益性と資本効率を示している。特に営業利益率の改善が顕著で、構造的に利益を出せる体質へ移行しつつあることが読み取れる。

2025年3月期は、売上高3735億円、営業利益286億円、経常利益273億円、純利益141億円と、売上・営業利益は拡大した一方で、純利益は前年から減少している。ただし、営業利益率は7.6%までさらに改善しており、本業の収益力はむしろ強まっている。ROEは6.4%、ROAは3.8%とやや低下しているが、これは利益水準の調整や投資増加の影響と考えられ、致命的な悪化ではない。

2026年3月期予想では、売上高3650億円、営業利益220億円、経常利益190億円、純利益120億円と、利益水準はやや後退する見通しとなっている。ここでは営業利益率やROE、ROAは示されていないが、純利益120億円規模を維持できる計画である点から、急激な業績悪化を前提とした数字ではない。ただし、2024〜2025年の高水準からは一服する調整局面に入る印象が強い。

バリュエーションを見ると、2025年実績PERは安値平均4.8倍、高値平均8.2倍と非常に低く、実績PBRも0.5倍台にとどまっている。営業利益率が7%台、ROEが6%台ある企業としては、市場評価はかなり控えめであり、業績改善が十分に株価へ反映されていない状態といえる。

以上を踏まえると、東プレは2023年の低収益期から脱し、2024〜2025年にかけて明確な利益改善を果たした企業である。営業利益率の上昇は一時的ではなく、事業構造そのものが改善している可能性を示している。一方で、2026年は減益予想となっており、成長が直線的に続くと見るのは慎重であるべきだ。

結論として、東プレは高成長株ではないが、収益力が回復した状態にもかかわらず、PER5〜8倍、PBR0.5倍台という低評価に置かれている割安株と判断できる。業績が現状水準を大きく崩さない限り、下値リスクは限定的であり、評価是正が起きれば上振れ余地を持つ。一方で、景気や自動車関連需要の影響を受けやすいため、過度な成長期待ではなく、業績回復後の割安是正を狙う投資に向いた銘柄と言える。

配当目的とかどうなの?

東プレを配当目的で見た場合、派手さはないが、かなり現実的で扱いやすい銘柄という印象になる。予想配当利回りは連26.3、連27.3ともに3.28%で、高配当株と呼ばれる水準ではないものの、製造業としては平均よりやや高く、インカム目的として十分に成立する数字である。配当だけで4〜5%を狙うタイプではないが、安定的に受け取る前提なら物足りなさはそこまで感じにくい。

配当の裏付けを見ると、ここ数年で業績は明確に改善している。営業利益率は2%台から7%台まで上昇し、純利益も100億円超の水準を確保している。2026年予想でも純利益120億円が見込まれており、3%台前半の配当を維持するだけの余力は十分にある。無理に配当を出している感じはなく、利益水準に見合った、堅実な還元という印象が強い。

キャッシュフローの面でも、本業でしっかり現金を生み出せている点は安心材料になる。営業キャッシュフローは年々増加しており、その一方で設備投資も積極的に行っているが、それでも配当を継続できている。借入に依存して配当を出しているわけではなく、財務面から見た配当の持続性は比較的高い。

ただし、完全にディフェンシブな配当株かと言われると、そこまでではない。東プレは自動車関連の比率が高く、冷凍車や空調、電子機器といった分野で分散はされているものの、景気循環の影響は避けられない。自動車市況が悪化すれば、利益が減り、配当が横ばい、あるいは調整される可能性は残る。その意味では、「絶対に減配しない」銘柄ではない。

一方で、株価評価を踏まえると見方は少し変わる。PERは一桁台、PBRも0.5倍前後と、評価はかなり控えめで、すでに慎重な見方が織り込まれている。この水準で3%台の配当を受け取れるのであれば、株価が大きく動かなくても「持っている理由」が配当としてはっきりしている。値上がり益だけを狙うより、配当を受け取りながら業績と評価の落ち着きを待つ投資には向いている。

総合すると、東プレは高配当株ではないが、業績改善に裏付けられた安定配当を期待できる銘柄である。配当利回りだけを最優先する投資には向かないが、業績回復と財務の安定性を重視しつつ、無理のない配当を受け取りたい人には相性が良い。値上がり益と配当のバランスを重視する中長期投資向けの、堅実な配当目的銘柄と言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

東プレは、独立系の自動車用プレス部品メーカー大手であり、日産向けを中心とした車体・構造部品を主力としながら、冷凍冷蔵車、空調機器、電子機器といった複数分野を手掛ける多角化企業である。特に冷凍冷蔵車分野では国内シェア約5割と圧倒的な地位を持ち、食品物流や医薬品輸送など生活インフラに近い領域を支えている点が、一般的な自動車部品メーカーとは異なる特徴となっている。自動車向けという景気循環型事業を抱えつつも、定温物流という比較的安定した需要を組み合わせることで、事業全体の振れ幅を抑える構造を持っている。現在価格である2,437.0円から今後5年間の値動きを考えます。

良い場合は、自動車向けプレス部品と冷凍冷蔵車の双方が堅調に推移し、現在の利益水準が一過性ではなく定着するシナリオである。営業利益率が6〜7%台で安定し、ROEも6%前後を維持できれば、市場は東プレを「業績回復後も安定して稼げる企業」と再評価する可能性がある。この場合、PERは8〜10倍、PBRは0.7倍前後まで見直される余地があり、現在株価2,437円を基準にすると、5年後の株価は3,000円〜3,500円程度まで上昇する展開が考えられる。配当利回り3%台を維持しながら、緩やかな評価是正が進む形となる。

中間の場合は、業績が会社計画どおりに推移し、利益は維持できるものの、さらなる成長は見えにくいケースである。営業利益率は6%前後、ROE・ROAも現状水準で落ち着き、市場評価は現在の延長線上にとどまる。PERは5〜8倍、PBRは0.5〜0.6倍程度で推移し、株価は大きくは動かない。この場合、5年後の株価は2,200円〜2,800円程度のレンジに収まり、値上がり益よりも配当を受け取りながら保有する投資スタイルが中心となる。

悪い場合は、世界的な景気後退や自動車生産の減少が長期化し、プレス部品事業の数量が落ち込むシナリオである。冷凍冷蔵車事業が一定の下支えになるものの、全体の利益水準は低下し、営業利益率が再び5%を下回る可能性がある。この場合、市場の警戒感が強まり、PERは4〜6倍、PBRは0.4倍前後まで低下する可能性がある。現在株価2,437円からは下方向の調整が進み、5年後の株価は1,800円〜2,200円程度まで下落するリスクも想定される。

総合すると、東プレは急成長を狙う銘柄ではないが、業績回復によって収益力が大きく改善しつつあるにもかかわらず、市場評価は依然として低い水準にある企業である。現在株価2,437円は、回復後の利益水準を部分的に織り込みつつも、成長や安定性を慎重に見積もった価格帯と言える。5年間では中間シナリオが最も現実的で、3%台の配当を受け取りながら、業績の定着と評価是正を待つ投資スタイルに向く。一方で、事業環境が安定すれば上振れ余地もあり、逆に自動車市況が大きく悪化した場合には2,000円割れも視野に入る、回復後・割安評価型の銘柄と位置付けられる。

この記事の最終更新日:2026年1月11日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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