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アイ・アールジャパンホールディングス(6035)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
806.00
前日比 0.00(0.00%)

アイ・アールジャパンホールディングスとは

アイ・アール ジャパンホールディングスは、企業と資本市場を結ぶインベスター・リレーションズ(IR)およびコーポレートガバナンス分野に特化した、独立系のコンサルティング・M&Aアドバイザリーファームである。東京都千代田区霞が関に本社を置き、上場企業を中心に、株主対応や支配権を巡る重要局面での助言を主力事業としている。

同社は、1984年に日本初のIR専門会社として創業された流れを起点に、2015年に現在の持株会社体制として再編された。株主構成の可視化やアクティビスト対応、株主総会運営支援など、日本企業が資本市場と向き合ううえで不可欠となる分野において、独自性の高いビジネスモデルを構築している点が最大の特徴である。

事業の中核はエクイティコンサルティングであり、実質株主判明調査を出発点に、議決権シミュレーション、B/Sシミュレーション、アクティビストリスク分析、ガバナンスコンサルティング、敵対的買収リスク分析、ESGコンサルティング、企業価値向上アドバイザリーなどを一体的に提供している。とりわけ、表面上の株主名簿では把握できない実質株主の特定や、その投資行動を踏まえた戦略立案に強みを持ち、他社が容易に参入しにくい専門領域を形成している。

また、PA(プロキシ・アドバイザリー、議決権争奪戦略立案)およびFA(フィナンシャル・アドバイザリー、敵対的買収対応)を組み合わせた独自モデルを展開しており、委任状争奪戦、TOB、アクティビストディフェンスといった有事対応において、戦略立案から実行支援までを担う点が特徴である。支配権争奪やM&A、MBO、LBOといった局面では、投資銀行機能を併せ持つアドバイザーとして企業経営に深く関与する。

同社の競争力を支えているのが、AIとグローバルリサーチ体制を活用したマーケットインテリジェンスである。独自に構築したグローバル株主情報データベースや、TOB・議決権行使に関する高度なデータを保有しており、委任状争奪や買収防衛の成否に関する実証的な分析を可能としている。日本政府から委託を受け、海外投資ファンドの動向調査を行うなど、公的機関からの信頼も厚い。

さらに、証券代行事業も手がけており、株主名簿管理や株主総会実務といった実務領域までカバーすることで、コンサルティングから実行フェーズまで一気通貫で支援できる体制を整えている。

総じてアイ・アール ジャパンホールディングスは、独立系の立場を活かし、株主判明調査、PA・FA、アクティビスト対応、敵対的買収防衛といった高度かつニッチな分野で独自の地位を築いてきた企業である。株主アクティビズムの活発化やガバナンス改革の進展といった構造的な潮流を背景に、景気循環よりも制度・市場環境の変化に左右されやすいビジネス特性を持つ、専門性重視のコンサルティング企業といえる。

アイ・アールジャパンホールディングス 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益
(円)
一株配当
(円)
20.3 7,682 3,626 3,611 2,445 137.3 70
21.3 8,284 4,080 4,070 2,802 157.8 85
22.3 8,402 3,489 3,477 2,434 137.1 113
23.3 6,012 1,115 1,239 671 37.8 113
24.3 5,664 1,072 1,068 762 43.0 30
25.3 5,783 1,005 1,017 698 39.4 20
26.3予 6,200 1,200 1,200 850 47.9 24〜25
27.3予 6,500 1,400 1,400 1,000 56.3 28〜29

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
23.3 618 -336 -2,005
24.3 1,825 -295 -1,474
25.3 773 -271 -444

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROA ROE PER PBR
23.3 18.5% 9.1% 11.0%
24.3 18.9% 11.4% 14.1%
25.3 17.3% 10.1% 12.4% 30.1〜75.9倍 2.43倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模を見ると、24.3期の売上高は約56.6億円、営業利益は約10.7億円、経常利益は約10.6億円、純利益は約7.6億円。25.3期は売上高約57.8億円、営業利益約10.0億円、経常利益約10.1億円、純利益約6.9億円と、売上はほぼ横ばいだが利益はやや後退している。26.3期予想では売上高約62.0億円、営業利益約12.0億円、経常利益約12.0億円、純利益約8.5億円とされており、再び増収増益に戻る前提になっている。全体として、事業規模は小さいが、利益水準は比較的高く、急激に崩れるタイプの数字ではない。

収益性を見ると、この会社の強みがはっきりする。営業利益率は23.3期18.5%、24.3期18.9%、25.3期17.3%と、3年連続で17%以上を維持している。これは非常に高い水準で、装置産業や製造業とは明確に異なる、知的サービス型ビジネスの強さが数字に表れている。25.3期にやや低下しているが、それでも依然として高収益体質であることは疑いない。

資本効率も良好で、ROEは23.3期11.0%、24.3期14.1%、25.3期12.4%と安定して2桁を確保している。ROAも23.3期9.1%、24.3期11.4%、25.3期10.1%と高く、資産を大きく持たずに利益を生むビジネスモデルであることがよく分かる。規模は小さいが、効率の良さという点ではかなり優秀な部類に入る。

一方で市場評価を見ると、数字の印象は一気に変わる。25.3期の実績PERは安値平均でも30.1倍、高値平均では75.9倍と極めて高い水準にある。PBRも2.4倍で、ROEが12%前後であることを踏まえると、明らかにプレミアム評価である。株価には、この高い収益性と、業績回復・再成長への期待が強く織り込まれている状態だといえる。

これらを総合すると、アイ・アール ジャパンホールディングスは、売上規模こそ小さいものの、営業利益率、ROE、ROAはいずれも高く、事業の質そのものは非常に優れている企業である。ただし、株価水準はその強みを十分に、むしろ過剰気味に織り込んでおり、指標面から見て割安感はない。

この数値だけで判断するなら、低PERや高配当を狙う投資家には向かず、高い収益力と独自性を信じて中長期で持てるかどうかが問われる銘柄になる。業績が想定どおり回復・安定すれば評価は維持されやすいが、利益が再び落ち込むと、PERの高さゆえに株価調整が起きやすい。事業内容は強いが、株価は常に期待と隣り合わせという、典型的なハイバリュエーション銘柄だと言える。

配当目的とかどうなの?

アイ・アール ジャパンホールディングスを配当目的で見ると、正直なところ「主力の配当銘柄にはなりにくいが、条件付きでは検討余地がある」という印象になる。まず数字だけを見ると、予想配当利回りは26.3期で2.97%、27.3期で3.47%と、27.3期には3%台半ばまで上がる見通しになっている。この水準だけを切り取れば、市場平均と比べて見劣りする数字ではなく、表面的には配当目的でも一応の魅力が出てきている。

ただし、これまでの推移を踏まえると、この会社の配当は「毎年安定して増え続けるタイプ」ではない。業績が好調な時期には高い配当を出す一方で、利益が落ち込むと配当を大きく引き下げており、配当の振れ幅はかなり大きい。インフラ株や成熟企業のように、多少業績が悪化しても配当を維持する、という性格とは明確に異なる。

事業自体は営業利益率が17〜19%と非常に高く、ROEやROAも2桁近い水準を維持しているため、稼ぐ力そのものは強い。ただし、売上規模が小さく、案件動向や外部環境の影響を受けやすいビジネスである以上、利益の変動がそのまま配当に反映されやすい構造になっている。この点が、配当の安定性を重視する投資家にとっては一番の懸念材料になる。

さらに、株価評価を見るとPERが30倍台から70倍台と非常に高く、PBRも2倍超という水準にある。仮に配当利回りが3%前後あっても、株価が調整局面に入れば、配当利回りだけで下値が支えられるとは考えにくい。配当目的で買っても、株価変動のストレスはそれなりに大きくなる可能性がある。

こうした点を踏まえると、アイ・アール ジャパンホールディングスは、高配当を安定的に受け取りたい人向けの銘柄ではない。一方で、業績回復や事業の独自性を評価しつつ、結果として3%前後の配当も付いてくるのであれば悪くない、という位置づけになる。配当だけを目的に腰を据えて持つよりも、事業内容と成長性を評価したうえで、業績が伸びる局面で配当も享受する、いわば「成長寄りの配当銘柄」として考えるのが現実的だと思われる。

今後の値動き予想!!(5年間)

アイ・アール ジャパンホールディングスは、株主判明調査や議決権争奪戦略立案、敵対的買収対応といった極めて専門性の高い分野に特化した独立系コンサルティング会社である。PA(プロキシ・アドバイザリー)やFA(フィナンシャル・アドバイザリー)を一体で提供できる点に強みがあり、日本企業のガバナンス対応やアクティビスト対策という、ニッチだが不可欠な領域で独自の地位を築いている。

売上規模は60億円前後と小さいものの、営業利益率は17〜19%、ROE・ROAも2桁近い水準と、事業の収益性そのものは非常に高い。一方で案件依存度が高く、年度ごとの業績変動が出やすい点が特徴で、安定成長企業というよりは「高収益だが振れやすい」ビジネスモデルといえる。今後の値動きについて、現在値は806.0円である。この水準を起点に、今後5年間の値動きを考える。

良い場合は、ガバナンス改革やアクティビスト対応需要が継続・拡大し、有事案件の獲得が安定的に続くシナリオである。売上は60億円台前半から緩やかに拡大し、営業利益率は17%前後を維持、ROEも12〜14%程度で安定する。市場は同社を「規模は小さいが極めて高収益な専門企業」として再評価し、PERは30〜40倍程度で落ち着く形となる。この場合、5年後の株価は1,200円〜1,600円程度が視野に入る。

中間の場合は、業績が回復基調にはあるものの、大型案件の波があり、売上・利益は横ばいから緩やかな増減にとどまるケースである。営業利益率は16〜18%、ROEは10〜12%程度を維持するが、成長性への評価は限定的となる。市場評価は落ち着き、PERは20〜30倍、PBRは1.5〜2.0倍前後で推移する。この場合、5年後の株価は900円〜1,100円程度となり、現在値近辺からやや上方向のレンジ相場が想定される。

悪い場合は、敵対的買収やアクティビスト関連案件が減少し、業績の回復が想定より遅れるシナリオである。営業利益率は15%前後まで低下し、ROE・ROAも1桁台に近づく。高い専門性は評価されるものの、成長期待が剥落し、PERは15〜20倍程度まで切り下がる。この場合、5年後の株価は650円〜850円程度まで調整するリスクが考えられる。

総合すると、アイ・アール ジャパンホールディングスは、急成長を狙う銘柄というより、特定分野で圧倒的な専門性を持つ高収益企業であり、その分、業績と評価の振れ幅も大きい銘柄である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、業績回復を前提に緩やかな値動きを想定する形になる。一方で、有事案件が増えれば上振れ余地は大きく、逆に案件環境が落ち着けば高バリュエーションの調整を受けやすいという、成長とリスクが表裏一体の、やや癖のある高収益銘柄だと言える。

この記事の最終更新日:2026年1月11日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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