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チャーム・ケア・コーポレーションとは

チャーム・ケア・コーポレーションは、近畿圏および首都圏を中心に介護付き有料老人ホームを展開する介護事業会社であり、都市部立地と高価格帯・高付加価値型ホームに重点を置いた運営を特徴としている。大阪市北区と東京都港区に本社を構える二本社制を採用し、東京証券取引所プライム市場に上場していることから、介護業界の中では比較的規模と知名度を兼ね備えた企業と位置付けられる。
事業エリアは、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県といった近畿圏に加え、東京都・神奈川県を中心とする首都圏が中核である。創業当初は関西圏を地盤として成長してきたが、高齢者人口が多く、価格帯の高いサービス需要が見込める首都圏への進出を本格化させ、2018年以降は東西両市場での拡大を経営の柱としている。特に近年は、首都圏において富裕層向けの高級介護付き有料老人ホームの開設を積極的に進めており、単価の高い入居金や月額費用を設定できる点が収益面での強みとなっている。
介護事業の中心は、介護保険法に基づく介護付き有料老人ホームの運営であるが、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅も手掛けている。入居者に対しては、身体介護や生活支援といった基本的な介護サービスに加え、食事提供、健康管理、レクリエーション、見守り体制など、日常生活全般を支えるサービスを包括的に提供している。運営する施設はブランド別に明確に区分されており、「チャーム」は標準的な介護付き有料老人ホーム、「チャームスイート」は居住性を高めた仕様、「チャームプレミア」および「チャームプレミア グラン」は高級志向で、設備や人員配置、サービス内容をより充実させた富裕層向けブランドとして展開されている。
ビジネスモデルの特徴として、土地や建物を自社で保有せず、賃借による運営を中心としている点が挙げられる。これにより、多額の初期投資や不動産リスクを抑えつつ、新規施設の開設スピードを高めることが可能となっている。一方で、施設開設後は人件費や賃料といった固定費が継続的に発生するため、入居率の安定確保が収益性を左右する重要な要素となる。そのため、立地選定やブランド戦略によって、比較的高い入居率を維持することを重視した運営が行われている。
また、不動産事業として、介護施設用の土地および建物を開発し、REITや投資会社などに売却する事業も行っている。これは、介護事業そのものとは異なる収益源であり、開発段階でのノウハウを活かしつつ、資産を長期保有せずに資金回収を行うモデルである。これにより、キャッシュフローの多様化と財務の柔軟性確保を図っている。
さらに、連結子会社を通じて、介護分野を中心とした人材派遣・人材紹介事業や訪問看護事業も展開しており、慢性的な人手不足という介護業界全体の課題に対して、グループ内での対応力を高めている点も特徴である。加えて、日本語に特化したAI対話エンジンを開発する企業との資本提携を行い、ロボットやアバターを活用した会話サービスなど、介護現場の負担軽減や入居者のQOL向上を目的とした取り組みにも着手している。
総合的に見ると、チャーム・ケア・コーポレーションは、高齢化という構造的な追い風を背景に、都市部・高価格帯という明確なポジションを取ることで、規模拡大と収益性の両立を目指す介護事業会社である。賃借中心の運営モデルにより成長スピードを重視する一方で、入居率や人材確保といった運営面の安定性が業績を左右する企業でもあり、安定需要型だが運営力が問われる、特徴のはっきりした介護関連銘柄だと言える。
チャーム・ケア・コーポレーション 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年6月期 | 37,887 | 4,197 | 4,633 | 3,206 | 98.3 | 22 |
| 2024年6月期 | 47,829 | 5,386 | 5,817 | 4,276 | 131.0 | 30 |
| 2025年6月期 | 46,673 | 3,845 | 4,024 | 2,936 | 89.9 | 34 |
| 2026年6月期(予) | 48,600 | 4,460 | 4,610 | 3,090 | 94.5 | 37 |
| 2027年6月期(予) | 49,800 | 5,290 | 5,340 | 3,520 | 107.7 | 37〜38 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年6月期 | 496 | -2,242 | 1,618 |
| 2024年6月期 | 10,534 | -1,668 | -3,039 |
| 2025年6月期 | 3,731 | -8,509 | 1,282 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER | PBR |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年6月期 | 11.0% | 21.2% | 7.4% | – | – |
| 2024年6月期 | 11.2% | 22.9% | 9.0% | – | – |
| 2025年6月期 | 8.2% | 14.2% | 5.6% | 9.8〜15.2倍 | 2.12倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず業績規模を見ると、売上高は2024年6月期が約478億円、2025年6月期が約466億円、2026年6月期予想が約486億円であり、全体としては横ばい圏で推移している。介護事業という性格上、急成長は見込みにくいものの、需要の底堅さから大きく落ち込む構造でもないことがうかがえる。
利益面では、営業利益は2024年6月期が約53億円、2025年6月期が約38億円まで低下し、2026年6月期予想で約44億円まで回復する見通しとなっている。経常利益、純利益も同様に2025年に一度落ち込み、2026年に回復する構図であり、直近では収益力がやや不安定になっている点が目立つ。営業利益率も2023年から2024年にかけて11.0%から11.2%と高水準を維持していたが、2025年には8.2%まで低下しており、コスト増や運営負担の影響が表れていると考えられる。
資本効率を見ると、ROEは2023年が21.2%、2024年が22.9%と非常に高く、2025年でも14.2%を確保している。ROAも7.4%から9.0%、2025年は5.6%と低下しているものの、介護事業としては比較的良好な水準である。これらから、収益性はやや鈍化しているが、依然として業界平均を上回る効率で資本を使えている企業と評価できる。
バリュエーション面では、2025年の実績PERは安値平均で9.8倍、高値平均で15.2倍となっており、成長株というよりは安定収益株としては妥当からやや割安寄りのレンジにある。一方、PBRは2.1倍と高めであり、高ROEを背景に資本効率を織り込んだ評価がなされていることが分かる。純資産倍率の観点では、決して割安とは言い切れず、利益成長が伴わなければ上値は限定されやすい。
総合すると、チャーム・ケア・コーポレーションは、売上規模約500億円の安定した介護事業を基盤に、高いROEを実現してきた企業である。ただし直近では営業利益率、ROE、ROAがそろって低下しており、成長力よりも運営安定性が問われる局面に入っている。PERは落ち着いた水準にあり、極端な割高感はないものの、PBRが高いため、今後は利益率の回復がなければ評価の切り上げは難しい。
このため投資判断としては、急成長を期待する銘柄ではなく、介護需要の安定性と一定水準の収益力を評価し、中長期で安定運用を狙うタイプの銘柄といえる。一方で、利益率の低下が続く場合には、ROEの高さを前提とした評価が揺らぐリスクもあり、業績の回復基調を確認しながら慎重に向き合う必要がある企業だと判断できる。
配当目的とかどうなの?
まず予想配当利回りを見ると、2026年6月期、2027年6月期ともに2.79%と、極端に高い水準ではないが、介護関連銘柄としては標準的からやや良好な水準にある。高配当株と呼べるほどではないものの、預金や債券と比べれば一定のインカム収入を期待できる水準である。
業績との関係を見ると、売上規模は約470〜490億円で安定しており、営業利益・純利益も2025年に一度落ち込んだ後、2026年以降は回復基調が想定されている。営業利益率は8〜11%台、ROEは14%超を確保しており、配当の原資となる利益創出力は依然として十分にある。介護事業という性質上、需要が急減する可能性は低く、業績変動も比較的緩やかなため、配当の継続性という点では安心感がある。
一方で、PBRは2倍超とやや高く、株価はすでに高い資本効率を織り込んでいる。そのため、配当利回りだけを目的に購入する場合、株価の大幅な上昇余地は限定的になりやすい。あくまで「値上がり益を狙いつつ、高配当を享受する」銘柄ではなく、「安定配当を受け取りながら中立的な値動きを想定する」タイプに近い。
総合すると、チャーム・ケア・コーポレーションは、配当目的において「積極的に狙う高配当株」ではないが、「安定事業を背景にした無理のない配当を継続する銘柄」と評価できる。高齢化という構造的な追い風があり、配当の急減リスクは比較的小さいため、ポートフォリオの安定枠として、配当と事業の堅実さを重視する投資スタイルには向いている。一方で、利回りの高さを最優先する投資家にとっては、やや物足りない水準と言える。
今後の値動き予想!!(5年間)
チャーム・ケア・コーポレーションは、近畿圏および首都圏を中心に介護付き有料老人ホームを展開する介護事業会社である。都市部立地と中〜高価格帯に重点を置いた施設運営を特徴としており、土地・建物を賃借して運営するモデルを中心に、比較的スピーディーな施設展開を進めてきた。売上規模は470〜500億円前後で、介護業界の中では一定の存在感を持つが、急拡大を狙う成長企業というよりは、需要の安定性を背景に着実に積み上げていくタイプの企業である。
業績面を見ると、介護需要そのものは高齢化の進行により安定している一方、人件費や運営コストの上昇の影響を受けやすく、利益は年によって振れやすい。営業利益率は直近で11%台から8%台へ低下しており、ROEも20%超から14%台へと鈍化している。ただし、介護事業としては依然として比較的高い水準の資本効率を維持しており、薄利構造の事業ではない。高価格帯ホームの比率を高めることで収益性を確保しようとする戦略が、同社の大きな特徴となっている。今後の値動きについて、現在値は1,326.0円である。この水準を起点に、今後5年間の値動きを考える。
良い場合は、首都圏を中心とした高価格帯・高付加価値型ホームの展開が順調に進み、入居率も高水準で安定するシナリオである。単価の高い施設構成が進むことで利益率が改善し、営業利益率は再び10%台前半まで回復、ROEも15%前後で安定する。市場はチャーム・ケア・コーポレーションを「収益力のある都市型介護銘柄」として評価し、PERは14〜16倍程度で落ち着く。この場合、5年後の株価は1,700円〜2,000円程度が視野に入る。
中間の場合は、施設開設や入居は計画どおり進むものの、人件費や物価上昇の影響を完全には吸収できず、利益率は現状水準で横ばいとなるケースである。営業利益率は8〜9%前後、ROEは12〜14%程度にとどまり、市場評価も大きく変化しない。配当が下値を支える一方で、大きな成長期待は織り込みにくく、PERは10〜13倍程度で推移する。この場合、5年後の株価は1,300円〜1,500円程度となり、現在値近辺を中心としたレンジ相場が想定される。
悪い場合は、人手不足の深刻化や賃金上昇、介護報酬改定の影響などにより、運営コストが想定以上に膨らむシナリオである。入居率の低下や利益率の悪化が重なり、営業利益率は7%を割り込み、ROEも10%前後まで低下する。配当の維持に対する不安が意識されると、市場評価は慎重化し、PERは8〜10倍程度まで切り下がる可能性がある。この場合、5年後の株価は900円〜1,100円程度まで調整するリスクが考えられる。
総合すると、チャーム・ケア・コーポレーションは急成長を狙う銘柄ではなく、都市部・高価格帯という明確なポジションを生かしながら、安定した介護需要を背景に事業を積み上げていくタイプの企業である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りつつ横ばいから緩やかな値動きを想定する投資スタイルに向く。一方で、利益率の回復が進めば上振れ余地もあり、逆にコスト増が続けば下押しリスクも併せ持つ、安定型だが運営力が株価を左右しやすい介護銘柄だと言える。
この記事の最終更新日:2026年1月12日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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