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キャリアリンク(6070)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-09)
2,652.00
前日比 +12.00(+0.45%)

キャリアリンクとは

キャリアリンクは、官公庁関連および大手企業向けの業務請負と人材派遣を主軸とする人材サービス会社であり、特にビジネスプロセス全体を受託・運営するBPO分野に強みを持つ企業である。本社は東京都新宿区西新宿にあり、官公庁・自治体向け業務で培った大量動員力と運営管理能力を背景に、安定性の高い事業基盤を構築している。

事業の中核は事務系人材サービス事業であり、その中でもBPO関連事業、CRM関連事業、一般事務事業の三つが柱となっている。BPO関連事業では、官公庁や企業から業務プロセスの一部または全体を直接請け負い、単なる人材供給にとどまらず、業務設計、システム構築、運営、改善までを一貫して担う点が特徴である。給付金事務局、申請受付、審査補助、データ処理、問い合わせ対応など、短期間で大量の人員を必要とする業務に対応できる体制を持ち、繁忙期でも安定した運営を実現してきた実績がある。

このBPO事業では、業務フローや運用プロセスを可視化し、改善提案を繰り返すPDCAサイクルを重視している。単に業務を請け負うのではなく、効率化や合理化を進めることで顧客のコスト削減や生産性向上に貢献し、継続的な取引につなげるモデルを構築している点が、同社の付加価値となっている。

CRM関連事業では、コールセンターやコンタクトセンター向けの人材サービスを展開している。テレフォンオペレーターやスーパーバイザーといった現場人材の提供から、研修、シフトマネジメント、業務運営管理までをワンストップで行い、品質と効率の両立を図っている。自社拠点で運営するアウトソーシング型と、顧客企業内で運営するインソーシング型の双方に対応できる体制を整えており、顧客の環境や課題に応じた柔軟な提案が可能である。

一般事務事業では、データ入力、書類作成、各種事務処理など、企業活動に不可欠なオフィスワーク人材を派遣している。専門コンサルタントによるマッチングと、派遣前後のフォロー体制を通じて、短期間で安定的な人材供給を行う点が特徴である。人材派遣だけでなく、紹介予定派遣や人材紹介など、多様な雇用形態に対応していることも強みとなっている。

近年は、事務系に加えて製造系人材サービス事業にも注力しており、特に食品加工分野での人材派遣や業務支援を拡大している。食品加工分野は慢性的な人手不足に陥りやすく、安定的な人材供給が求められる領域であるため、同社にとっては新たな収益源であると同時に、事業ポートフォリオの分散にも寄与している。

総合的に見ると、キャリアリンクは官公庁関連業務を軸に、BPOと人材派遣を組み合わせた事業モデルによって、景気変動の影響を比較的受けにくい構造を持つ企業である。短期・大量案件への対応力、業務運営ノウハウ、改善提案力を強みとしながら、事務系から製造系へと事業領域を広げることで、安定性と成長性の両立を目指す人材サービス企業だと言える。

キャリアリンク 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
2021年2月期 30,276 2,729 2,772 2,053 172.0 20
2022年3月期(変) 43,100 4,423 4,441 3,114 263.9 40
2023年3月期 52,536 7,609 7,645 5,711 483.4 110
2024年3月期 43,791 3,279 3,280 2,201 185.5 120
2025年3月期 40,397 2,693 2,700 1,829 154.1 120
2026年3月期(予) 45,000 3,000 3,000 1,950 164.2 120
2027年3月期(予) 46,000 3,100 3,100 2,000 168.4 120

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023年3月期 -1,209 -319 -405
2024年3月期 6,765 -614 -1,320
2025年3月期 2,710 -129 -1,785

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023年3月期 14.4% 42.6% 26.1%
2024年3月期 7.4% 15.3% 10.3%
2025年3月期 6.6% 12.3% 9.2% 8.7〜13.6倍 2.14倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず規模感を見ると、売上高は2024年3月期が約437億円、2025年3月期が約403億円、2026年3月期予想が約450億円となっており、ピークアウト後に一度落ち込んだのち、回復を見込む形になっている。官公庁関連や大型BPO案件の影響を受けやすい事業構造であり、売上は年ごとの振れが比較的大きい。

利益面では、営業利益は2024年3月期が約32億円、2025年3月期が約26億円まで低下し、2026年3月期予想で約30億円と持ち直す見通しである。経常利益、純利益も同様の動きで、2025年に一段落ち込んだ後、緩やかな回復を想定している。営業利益率は2023年の14.4%から2024年に7.4%、2025年には6.6%まで低下しており、明確に収益性は鈍化している。高収益だった特需的案件が一巡し、平常運転に戻った局面と見ることができる。

資本効率を見ると、ROEは2023年の42.6%という非常に高い水準から、2024年15.3%、2025年12.3%へと急低下している。ROAも26.1%から10.3%、9.2%へと下がっており、過去の異常に高い効率性が剥落した状態にある。ただし、12%前後のROE、9%前後のROAは、人材サービス業としては依然として悪くない水準であり、極端に効率が悪化しているわけではない。

バリュエーション面では、2025年実績PERが安値平均8.7倍、高値平均13.6倍と低めの水準にあり、利益が落ち着いた後の姿を前提とすれば、株価はすでに成長鈍化をかなり織り込んでいる印象がある。一方でPBRは2.1倍とやや高く、過去の高ROEイメージが完全には剥落していないことがうかがえる。今後、利益率がさらに低下すれば、このPBR水準は正当化しにくくなる。

総合すると、キャリアリンクは、官公庁・BPO需要という安定分野を持ちながらも、特需剥落後は明確に収益力が低下しており、成長株から循環・安定株への転換期にある企業といえる。PER水準は割高感がなく、下値は比較的堅い一方で、営業利益率やROEが再び大きく改善しない限り、株価の大きな上昇は期待しにくい。

投資判断としては、急成長を狙う銘柄ではなく、業績回復を前提にした中立〜やや保守的なスタンスで向き合う銘柄である。BPO案件の安定確保と利益率の底打ちが確認できれば評価余地はあるが、現状では高収益期への回帰を前提に強気で買う段階ではなく、割安感と事業の安定性をどう評価するかがポイントになる銘柄だと判断できる。

配当目的とかどうなの?

まず予想配当利回りを見ると、2026年3月期、2027年3月期ともに4.52%と、日本株の中でははっきりと高配当水準に入る。人材派遣・BPO系企業としてはかなり高い部類であり、インカムゲインを重視する投資家にとっては数字だけ見れば魅力的な水準である。

利益との関係を見ると、純利益は2024年が約22億円、2025年が約18億円、2026年予想が約19億円と、ピーク時からは減少しているものの、赤字に落ち込む水準ではない。一方で配当は120円で据え置かれており、利益が減少しても配当水準を維持する姿勢が読み取れる。この点から、同社は成長投資よりも株主還元を重視する局面に入っていると考えられる。

ただし注意点として、営業利益率は14.4%から7.4%、6.6%へと明確に低下しており、ROEも42.6%から12.3%まで大きく落ちている。つまり、過去の高収益体質を前提にした配当余力ではなく、現在は「利益が細る中で高配当を維持している」状態に近い。今後、利益の回復が進まなければ、配当性向は相対的に高くなりやすく、長期的な増配余地は限定的になりやすい。

PERが8.7〜13.6倍と低めであることから、市場もすでに成長鈍化を織り込んでおり、株価水準としては高配当を前提にした評価になっている。一方、PBRは2.1倍とやや高く、資本効率がさらに低下した場合には評価調整が起きるリスクもある。

総合すると、キャリアリンクは配当目的という観点では「今の利回りを取りに行く銘柄」としては十分に魅力がある。一方で、将来にわたって配当が伸びていく高配当成長株ではなく、業績が横ばい〜緩やかに回復する前提で、現行水準の配当を享受するタイプの銘柄と位置付けられる。

したがって、配当目的としては短中期でのインカム重視には向いているが、業績回復が伴わなければ、長期での増配期待や安心感はそれほど高くない。配当利回りの高さと、利益率低下リスクを天秤にかけながら保有する、やや割り切り型の高配当銘柄だと言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

キャリアリンクは、官公庁関連や大手企業向けのBPO(業務請負)・人材派遣を主力とする企業であり、制度対応や大規模事務処理といった「一時的に人手が大量に必要になる分野」を得意としている。特に官公庁案件に強みを持ち、選挙、給付金、マイナンバー関連などの大型プロジェクトを通じて急成長した実績がある。一方で、こうした案件は特需色が強く、平常時には売上・利益が落ち着きやすいという性格も併せ持つ。

直近の売上規模は400億円前後で、ピークアウト後は調整局面にあるものの、依然として高い配当水準を維持しており、「高配当+業績回復余地」を併せ持つ銘柄として位置付けられる。営業利益率は低下傾向にあるが、ROE・ROAはなお2桁水準を保っており、人材ビジネスとしての資本効率は決して悪くない。現在値は2,652.0円であり、この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。

良い場合は、官公庁向けBPO案件が断続的に発生しつつ、民間企業向けの業務請負や製造系人材サービスが安定的に積み上がるシナリオである。特需依存度が徐々に低下し、平常時の利益水準が底上げされれば、営業利益率は7〜9%程度まで回復し、ROEも15%前後で安定する。市場はキャリアリンクを「特需型から安定収益型へ移行しつつある高配当銘柄」として再評価し、PERは10〜13倍程度で落ち着く。この場合、5年後の株価は3,200円〜3,800円程度が視野に入り、配当を受け取りながらの緩やかな株価上昇が期待できる。

中間の場合は、官公庁案件はスポット的に発生するものの、特需水準には戻らず、民間向けBPOや派遣事業も横ばいで推移するケースである。営業利益率は6%前後、ROEは12〜14%程度で落ち着き、市場評価も大きくは変化しない。高配当が下値を支える一方で、成長期待は限定的となり、PERは8〜10倍、PBRは2倍前後で推移する。この場合、5年後の株価は2,300円〜2,800円程度となり、現在値近辺を中心としたレンジ相場が想定される。

悪い場合は、官公庁案件の減少が想定以上に長引き、民間企業もコスト削減を優先することでBPO需要が鈍化するシナリオである。稼働率低下により営業利益率は5%を割り込み、ROEも10%前後まで低下する。配当維持への警戒感が高まると、高配当期待が薄れ、評価は一段と切り下がる。この場合、PERは5〜8倍、PBRは1.5倍前後まで低下し、5年後の株価は1,700円〜2,100円程度まで調整するリスクが考えられる。

総合すると、キャリアリンクは急成長を狙う銘柄というより、特需後の調整を経ながら高配当を軸に安定推移を狙うタイプの銘柄である。5年間では中間シナリオが最も現実的で、配当を受け取りつつ横ばいから緩やかな回復を待つ投資スタイルに向く。一方で、官公庁案件の再拡大や収益構造の改善が進めば上振れ余地もあり、逆に案件減少が長期化すれば高配当期待の剥落による下押しリスクも併せ持つ、やや値動きに癖のある高配当銘柄だと言える。

この記事の最終更新日:2026年1月12日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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