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アトラエ(6194)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-15)
712.00
前日比 +11.00(+1.57%)

アトラエとは

アトラエは、成功報酬型IT転職サイト「Green」と、組織改善ツール「Wevox」を中核事業とするHRテック企業であり、人と組織の関係性をテクノロジーで最適化することを目的とした企業である。本社は東京都港区麻布十番に置かれている。かつて展開していたプロバスケットボール関連事業はすでに譲渡しており、現在はHR領域に経営資源を集中している。

アトラエは2003年10月に、インテリジェンス出身の新居佳英氏と平井誠人氏によって設立された。設立当初から「人と組織を元気にする」という思想を掲げ、社内に役職を設けないホラクラシー型組織を採用するなど、組織運営そのものにも独自性を持つ企業である。2016年に東京証券取引所マザーズへ上場し、2018年には東証一部へ市場変更を行っている。

主力事業であるGreenは、IT・Web業界に特化した成功報酬型の求人メディアである。従来の人材紹介会社のように人が介在する高コストなモデルではなく、テクノロジーとデータを活用したマッチングプラットフォームとして設計されている点が特徴である。転職希望者と企業が直接やり取りできる仕組みを採用し、採用が成立した場合のみ企業側が費用を支払う成功報酬型モデルを採用している。

これにより、企業にとってはコストを抑えつつ、転職希望者にとってはオープンで透明性の高い転職体験を提供している。長年にわたって蓄積された採用・転職データをもとに、マッチング精度を高めている点もGreenの強みである。

Wevoxは、組織のエンゲージメントや状態を可視化し、改善につなげるための組織力向上プラットフォームである。数分で回答可能なアンケートを通じて、従業員の状態や組織課題を定量的に把握できる仕組みとなっており、感覚や経験に頼りがちだった組織改善をデータドリブンで行える点が特徴である。学術的な裏付けを持つ設問設計や、使いやすさを重視したUIにより、金融、医療、飲食、ITといった民間企業だけでなく、スポーツチームや自治体など幅広い分野で導入が進んでいる。

採用後の定着や組織の活性化を支援するストック型ビジネスであり、Greenとは異なる収益モデルを形成している。このほか、ビジネスパーソン向けマッチングアプリ「Yenta」も展開している。Yentaは、毎日レコメンドされるビジネスパーソンをスワイプするだけでマッチングが成立し、起業仲間探し、事業提携、採用などにつながる出会いを創出するサービスである。独自のレコメンドアルゴリズムにより、利用を重ねるほど精度が高まる設計となっており、ビジネス領域における人と人の接点を広げる役割を担っている。

全体としてアトラエは、IT人材採用、組織改善、ビジネス人脈形成という「人と組織」に関わる領域に特化し、成果報酬型とサブスクリプション型を組み合わせた事業構造を持つ企業である。景気変動の影響は受けやすいものの、IT人材需要や組織マネジメントへの関心の高まりを背景に、中長期的な成長余地を持つHRテック企業として位置付けられる。

アトラエ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配(円)
21.9 4,464 1,010 1,005 645 24.2 0
22.9 6,588 1,060 1,059 649 24.2 0
23.9 7,757 952 922 334 12.6 0
24.9 8,598 1,528 1,543 733 29.1 21
25.9 7,634 1,853 1,812 1,171 49.3 31
26.9予 8,600 1,100 1,060 760 33.3 33
27.9予 10,500 1,400 1,350 950 41.6 33〜35

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
23.9 944 -163 -1,006
24.9 1,283 -836 -809
25.9 1,868 -457 -1,613

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PER PBR
23.9 12.2% 6.5% 4.6%
24.9 17.7% 15.7% 10.1%
25.9 24.2% 26.9% 16.2% 66.5倍〜26.7倍 3.73倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績の規模を見ると、売上高は24.9期が86.0億円、25.9期が76.3億円、26.9期予想が86.0億円となっており、成長企業ではあるものの、安定して右肩上がりという形ではない。25.9期に一度売上が落ち込み、その後回復する予想になっている点から、採用市況や企業の人材投資意欲に業績が左右されやすい構造が読み取れる。

利益面を見ると、営業利益は24.9期15.2億円、25.9期18.5億円と大きく伸びた後、26.9期予想では11.0億円へと減少する見通しになっている。経常利益、純利益も同様に25.9期がピークとなっており、26.9期は明確な減益予想である。利益の水準そのものは高いが、振れ幅がかなり大きく、業績の安定感という点では注意が必要な数字である。

一方で、収益性と資本効率の改善は非常に目立つ。営業利益率は23.9期12.2%、24.9期17.7%、25.9期24.2%と急上昇しており、ビジネスモデルが高収益構造へと進化していることがはっきり分かる。ROEも6.5%から15.7%、26.9%へ、ROAも4.6%から10.1%、16.2%へと大きく改善しており、資本を使って効率よく利益を生み出せるフェーズに入っている。数字だけを見ると、事業の質はこの数年で一段階上がったと言える。

ただし、株価評価はかなり強気である。2025年実績PERは安値平均でも26.7倍、高値平均では66.5倍と非常に高く、PBRも3.7倍と高水準にある。ROEが26.9%まで上昇している点を考えれば一定の合理性はあるものの、26.9期に利益が大きく減少する前提では、評価は明らかに将来の再成長を織り込んだ水準である。成長が一時的に鈍化しただけでも、PERやPBRが切り下がるリスクは小さくない。

総合すると、アトラエは利益率と資本効率が非常に高く、ビジネスモデルの完成度は高い企業である一方、売上や利益の変動が大きく、安定成長型ではない。株価もすでに高収益・高成長を前提とした評価が付いており、安全余地はあまりない。

投資判断としては、成長が再び加速し、高い利益率とROEが維持されると信じて投資する「攻めの成長株」という位置付けになる。安定した業績や割安性を重視する投資家には向きにくく、業績の振れを受け入れられるかどうかが、この銘柄を保有するうえで最大のポイントになる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26.9期、27.9期ともに4.63%と、高配当水準に入っている。日本株全体で見ても4%超は明確に配当目的として意識される水準であり、これまでのアトラエのイメージである「成長株」から見ると、かなり配当寄りの数字になっている。

利益面を見ると、25.9期は純利益11.7億円と非常に高い水準だった一方、26.9期予想では純利益7.6億円へ減少する見通しである。その中で配当を33円とし、利回り4.63%を維持する計画になっている点から、会社としては短期的な利益変動があっても一定の株主還元を行う姿勢に転じていると読み取れる。これは、成長一辺倒だったフェーズから、成熟度が一段上がり、キャッシュ創出力を株主に還元する段階に入ってきたとも解釈できる。

一方で注意点もある。アトラエは売上・利益の振れ幅が大きく、業績の安定性は高くない。実際、26.9期は営業利益・純利益ともに大きな減益予想であり、この水準の配当が長期的に安定して維持されるかは、業績次第という側面が強い。高配当株によくある「毎年安定配当を積み上げる企業」とは性格が異なり、業績が再び悪化すれば配当方針が見直される可能性は十分にある。

また、PERは安値平均でも26.7倍、PBRも3.7倍と株価評価は依然として高く、純粋な高配当バリュー株とは言えない。配当利回りだけを見ると魅力的だが、株価水準自体は成長期待を織り込んだままであり、配当を主目的にする場合は株価変動リスクを受け入れる必要がある。

総合すると、アトラエは「配当だけを安定的に取りにいく銘柄」ではないが、現時点では配当目的としても十分に検討対象に入る水準にある。高い利益率とキャッシュ創出力を背景に、業績が想定どおり推移すれば4%台の利回りは魅力的である。一方で、業績の振れが大きいため、配当の安定性を最優先する投資家よりも、成長と高配当の両立を狙う投資家向けの銘柄と言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

アトラエは、成功報酬型IT転職サイト「Green」と組織改善ツール「Wevox」を中核とするHRテック企業であり、人材採用と組織力向上という「人と組織」に特化したプラットフォーム型ビジネスを展開している。現在の株価は712円であり、この水準を起点に今後5年間の値動きを考える。

良い場合は、IT人材採用需要が再び拡大し、「Green」の利用企業数と採用単価が順調に伸びるとともに、「Wevox」がストック型収益として安定成長するシナリオである。営業利益率は20%台を維持し、ROEも20%前後の高水準を保つ。市場からは「高収益なHRプラットフォーム企業」として再評価され、成長プレミアムが維持される。この場合、5年後の株価は1,400円〜1,800円程度が視野に入る。

中間の場合は、採用市況の波を受けつつも事業は堅調に推移し、売上は緩やかに拡大、利益率は高水準を維持するが、成長スピードは落ち着くケースである。営業利益率は15〜20%程度、ROEは15%前後で安定し、評価面ではPER25〜30倍、PBR3倍前後に収れんする。この場合、株価は現在値から緩やかに上昇するにとどまり、5年後の水準は900円〜1,100円程度が現実的となる。

悪い場合は、採用市場の低迷が長期化し、企業の採用投資が抑制されるシナリオである。売上・利益が想定を下回り、営業利益率が15%を割り込むとともに、ROE・ROAも低下する。市場からは「高収益だが景気敏感な企業」と評価され、PERは15〜20倍、PBRは1〜2倍程度まで切り下がる可能性がある。この場合、5年後の株価は450円〜650円程度まで下落するリスクがある。

総合すると、アトラエは高い利益率と資本効率を誇る一方で、売上・利益の変動が大きく、業績の安定性には課題を残す銘柄である。株価評価もすでに高成長を前提とした水準にあり、安全余地は大きくない。今後5年間では中間シナリオが最も現実的であり、安定成長株やバリュー株というよりも、業績の波を許容しつつ成長と高配当の両立を狙う投資家向けの銘柄と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月15日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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