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イワキ(6237)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
2,867.00
前日比 +234.00(+8.89%)

イワキとは

化学薬液の移送用ケミカルポンプを主力とする専業メーカーであり、耐薬品性・耐腐食性が求められる分野に強みを持つ企業である。多用途・多品種少量生産に対応できる開発力と生産体制を強みとしており、特定用途向けのカスタマイズ製品を数多く手掛けている点が特徴である。国内市場に加え、北米・欧州・アジアを中心とした海外展開を積極的に進めており、海外売上比率の上昇を経営戦略の柱としている。

本社は東京都千代田区神田須田町に所在し、研究開発から製造、販売までを一貫して行う体制を構築している。事業内容は、ケミカルポンプを中心とした各種流体制御機器の開発・製造・販売であり、化学、半導体、医療、分析、水処理、環境関連分野など幅広い産業を顧客としている。

製品分野では、主力のマグネットポンプにおいてワイドレンジかつ豊富なバリエーションを展開しており、世界市場でも高い評価を受けている。マグネット駆動により軸封部を持たない構造のため、液漏れリスクが低く、危険性の高い薬液移送に適している点が強みである。

独自技術を用いたマグレブポンプでは、磁気軸受構造とマグネット駆動方式を組み合わせ、インペラを完全に非接触で浮上させて運転する構造を採用している。摩耗や摺動部が存在しないため、長寿命・高信頼性を実現しており、高度な清浄性や安定運転が求められる用途に適している。

定量ポンプ分野では、モーター駆動定量ポンプおよび電磁駆動定量ポンプを幅広く展開しており、薬液注入用途に応じた細かな機種選定が可能となっている。超小型タイプから高圧注入、水質制御用途まで対応範囲が広く、関連アクセサリーも含めた総合提案が可能である。

リニアポンプでは、独自開発の高効率リニアドライブを採用し、高い静音性と無脈動注入を実現している。人間工学に基づいた設計により操作性・メンテナンス性にも優れており、研究室や分析用途などスペースや環境制約の大きい現場で評価が高い。

空気駆動ベローズポンプは、半導体製造プロセス向けを中心に多くの実績を持ち、長寿命な独自開発ベローズによりダウンタイムの低減に貢献している。高純度薬液や微細工程での安定運転が求められる分野で重要な製品群となっている。

さらに、単体ポンプの供給にとどまらず、流量・圧力制御システムやインライン混合を行うブレンディングシステムなど、液送プロセス全体の省エネ・省力化を支援するシステム製品も展開している。水質制御・計測分野では、エントリーモデルから遠隔監視が可能な高機能コントローラまで幅広く提供し、水処理現場の効率化や管理負担の軽減に貢献している。

このように、イワキポンプは高付加価値・高信頼性が求められるニッチ市場を中心に、多様な製品ラインアップと技術力を武器として事業を展開しており、景気変動の影響を分散しつつ、海外市場を含めた安定成長を目指す企業である。

イワキ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益(EPS)
(円)
一株配当(DPS)
(円)
連21.3 28,162 1,706 2,222 2,091 94.9 29
連22.3 32,439 2,139 2,992 2,396 109.4 33.5
連23.3 37,730 2,443 3,933 4,398 200.4 61
連24.3 44,539 5,465 6,222 4,459 202.3 62
連25.3 45,763 5,845 6,517 4,468 202.2 70
連26.3予 48,400 6,160 6,600 4,780 215.5 76
連27.3予 50,800 6,470 6,930 5,000 225.4 78

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
連23.3 1,914 -1,518 -419
連24.3 2,564 -2,487 -1,854
連25.3 3,463 -784 -1,876

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PER PBR
連23.3 6.4% 15.2% 9.7%
連24.3 12.2% 13.3% 9.0%
連25.3 12.7% 11.7% 8.2% 15.5倍
~8.2倍
1.66倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

イワキは、直近数年で企業の中身がはっきりと良くなってきている会社だと感じる。2024年3月期から2025年3月期にかけて、売上は445億円から457億円へと緩やかに伸び、2026年3月期予想では484億円まで拡大する見通しとなっている。売上成長自体は決して高成長ではないが、利益の積み上がり方を見ると着実さが際立つ。営業利益は2024年に54億円、2025年に58億円、2026年予想では61億円と増益基調が続いている。

特に注目すべき点は営業利益率で、2023年の6.4%から2024年に12.2%、2025年には12.7%まで一気に改善している。これは一時的な要因だけでは説明しにくく、事業構造や価格戦略、製品ミックスの改善など、企業体質そのものが変わってきた可能性を示す数字だと考えられる。イワキを見る上で、この営業利益率の水準が今後も維持できるかどうかが最重要ポイントになる。

一方で資本効率を見ると、ROEは2023年の15.2%から2024年に13.3%、2025年には11.7%とやや低下しており、ROAも9.7%から9.0%、8.2%と緩やかに下がっている。ただしこれは利益が減っているわけではなく、内部留保の積み上がりによって自己資本や総資産が増えていることが主因と考えられる。急成長企業というより、稼いだ利益をため込みながら安定成長に移行している段階に入っている印象を受ける。

株価評価の面では、2025年の実績PERが安値平均8.2倍から高値平均15.5倍と幅があり、市場環境や業界見通しによって評価が大きく振れやすい銘柄だと分かる。PBRは1.6倍で、営業利益率12%台を継続できるのであれば、割高感が強い水準とは言いにくい。むしろ業績の安定性が評価されれば、もう一段の評価余地が残っている水準とも考えられる。

これらの数値だけで判断すると、イワキは短期間で株価が何倍にもなるような成長株ではないが、利益率の改善と増益基調を背景に、企業価値をじっくり積み上げていくタイプの企業である。市況次第で株価は上下するものの、業績の下振れリスクは相対的に小さく、安値圏では割安感が出やすい。一方で高値圏では妥当評価に近づくため、買い急ぐよりも水準を見ながら付き合う姿勢が合っている銘柄だと感じる。

配当目的とかどうなの?

イワキを配当目的で見ると、立ち位置は「高配当株」ではなく「安定配当を積み上げていく中配当株」に近い。連26.3の予想配当利回りは2.65%、連27.3は2.72%と、利回りだけを見れば市場平均と同程度で、配当だけを狙って飛びつく水準ではない。3%後半や4%台の高配当銘柄と比べると、インカムゲインのインパクトは小さい。

ただし、イワキの配当は数字の見た目以上に安定感がある。営業利益は50億円台後半から60億円台へ増加しており、営業利益率も12%台まで改善している。キャッシュフロー面でも営業CFは年々増えており、本業からの現金創出力は強い。配当原資に不安が出にくい点は、配当目的で見る場合でも安心材料になる。

また、ROEやROAがやや低下している一方で、これは内部留保を積み上げていることの裏返しでもあり、無理に配当を削っているわけではない。実際に一株当たり配当は着実に増えており、減配リスクは相対的に低いと考えられる。高利回りを一気に出すタイプではなく、業績の積み上げとともに配当もじわじわ増やしていく企業体質だと見ていい。

配当目的としての弱点を挙げるなら、株価水準が上がると利回りがすぐに2%前半まで低下してしまう点である。そのため、配当狙いで買うなら、高値掴みを避け、PERが低めに放置されている局面や市況悪化時の押し目を待つ姿勢が重要になる。

総合すると、イワキは配当だけで生活費を賄うような高配当戦略には向かないが、業績の安定性と増配余地を評価しながら、値上がり益と配当を同時に狙う「配当+成長の中間型」の銘柄としては悪くない。配当を受け取りつつ、企業価値の積み上がりを待つ投資スタイルと相性の良い銘柄だと感じる。

今後の値動き予想!!(5年間)

イワキの現在値は2,867円である。この水準を起点に、今後5年間の株価の値動きを考えると、業績の安定性と利益率の改善をどう評価されるかが大きな分かれ目になる。急成長株というより、企業価値を着実に積み上げるタイプの会社であるため、値動きも比較的穏やかなシナリオを想定するのが自然だと思う。

良い場合は、営業利益率12%台が一過性ではなく定着し、売上も年率5%前後の成長を続けるケースである。この場合、イワキは「利益体質が改善した安定成長メーカー」として評価されやすくなり、PERは高値平均に近い水準で推移する可能性がある。5年後に一株益が250円前後まで伸び、PER15倍前後が許容されれば、株価は3,700円から4,000円程度まで上昇する余地がある。配当を受け取りながら緩やかな値上がりを期待できる展開になる。

中間のケースは、営業利益率が10%台前半で横ばいとなり、売上成長も緩やかにとどまるシナリオである。業績は安定しているものの、成長期待が強くなるほどではなく、市場からの評価も中庸に落ち着く。この場合、PERは10倍から12倍程度で推移しやすく、5年後の株価は2,800円から3,200円前後に収まる可能性が高い。大きな値上がりはないが、配当を含めたトータルリターンは安定する形になる。

悪い場合は、設備投資関連の市況悪化や競争激化により、営業利益率が再び1桁台に低下するケースである。この場合、市場はイワキを成長期待のない製造業として評価し、PERは8倍前後まで低下する可能性がある。一株益が200円程度にとどまれば、株価は1,600円から2,000円近辺まで下落するリスクも考えられる。ただし財務が極端に悪化するわけではないため、長期低迷というよりは評価調整局面に近い動きになると見る。

総合すると、イワキは上にも下にも極端に振れにくい銘柄であり、最大のポイントは営業利益率の水準が今後も維持されるかどうかである。現在値2,867円は、良い場合と中間のちょうど中間に近い位置にあり、割安とも割高とも言い切れない水準だと感じる。短期の値幅を狙うより、業績の推移を確認しながら、中長期でじっくり付き合う前提で考えたい銘柄である。

この記事の最終更新日:2026年1月17日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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