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ワイエイシイホールディングス(6298)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-16)
1,133.00
前日比 +9.00(+0.80%)

ワイエイシイホールディングスとは

ワイエイシイホールディングスは、各種自動化機器を手がける中堅装置メーカーであり、複数の専門企業から成る「しなやか先端技術企業集団」を掲げる持株会社である。半導体・メカトロニクス、ディスプレイ・電子、医療・ヘルスケア、環境・社会インフラといった幅広い産業分野で、完成品そのものではなく「製造装置や各種機器」を提供するBtoB企業群を統括している点が最大の特徴である。既存事業の拡大に加え、新製品開発やM&Aを通じて事業領域を広げながら、成長と社会貢献の両立を志向している。

事業の中核を成すのが、半導体・メカトロニクス関連事業である。この分野では、生成AIやパワー半導体といった次世代産業を支える装置群を展開しており、グループ各社が持つ専門技術を融合することで競争力を高めている。4社からなるこの事業群は、メカトロニクス技術の集積地として位置付けられており、精密制御、搬送、検査、加工といった工程を自動化・高度化する装置を数多く提供している。

ワイエイシイメカトロニクスは、世界シェア100%を誇るハードディスク用バーニッシャー装置をはじめ、半導体向けテストハンドラ、外観検査装置、各種自動化装置、高発電効率太陽電池ウエハ用のテクスチャリング装置、精密洗浄・乾燥装置などを手がけ、幅広い分野で実績を持つ。ワイエイシイガーターは、高速ハンドリング技術を強みに、LEDや半導体の分類機、テーピング機、測定装置、さらに極小・極薄を特長とするエンボスキャリアテープを製造し、海外現地法人を含めたグローバル展開を進めている。

ワイエイシイビームは、レーザ技術とイオンビーム技術を核とし、パワー半導体向けレーザアニーラ、超微細孔加工用レーザドリラ、精密表面処理用のイオンビームミリング装置やスパッタ装置などを製造している。研究開発用途から量産工程まで幅広く採用されており、先端デバイス製造に欠かせない存在となっている。ワイエイシイダステックは、サファイヤ、ガラス、セラミック、金属、磁石といった多様な素材を高精度に切断するスライサーやコアドリルマシンを手がけるほか、半導体装置の中古販売を通じて顧客ニーズに応えている。

これらを支えるコア技術として、レーザ・イオンビーム技術、切断技術、精密研磨・ハンドリング技術、薬液応用技術、高速ハンドリングおよびキャリアテープ技術が挙げられる。特に切断技術では「切るをキワメル」を理念に、ブレード選定、機械剛性、自動アライメント、操作性といった要素を高度に組み合わせ、他社との差別化を図っている。顧客仕様に合わせたカスタマイズ装置を得意とする点も、同社グループの競争力の源泉である。

一方で、将来成長分野として育成を進めているのが医療・ヘルスケア関連事業である。医療および防災関連製品、全自動毛髪スライサーや血液マーカーを用いた免疫測定装置、毛髪を活用した自閉スペクトラム症診断補助サービスなどを展開しており、安全性と信頼性が重視される医療分野で実績を積み上げている。人工透析装置の開発も進めており、慢性疾患患者の増加という社会課題に対応する事業として位置付けられている。シンガポールを拠点にアジア市場への展開も強化している。

さらに、環境・社会インフラ関連事業では、エネルギー関連設備、物流・Eコマース向け省人化装置、光技術を活用した設備管理・検査、脱プラスチックやCO2削減に向けた技術、リネンサプライ分野の自動化設備など、多岐にわたる分野をカバーしている。人手不足への対応と環境負荷低減を同時に実現するソリューションを提供することで、持続可能な社会の構築に貢献することを目指している。

総合すると、ワイエイシイホールディングスは、パワー半導体や液晶関連装置を主力としつつ、医療・ヘルスケアや環境・社会インフラといった成長分野を育成中の多角的装置メーカーグループである。設備投資サイクルの影響は受けやすいが、幅広い産業分野と高度な先端技術を組み合わせた事業ポートフォリオを持ち、中長期的な成長余地を残す企業と位置付けられる。

ワイエイシイホールディングス 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
純利益
(百万円)
一株益(EPS)
(円)
一株当り配当
(円)
連21.3* 24,195 727 739 337 18.6 10
連22.3* 22,796 1,566 1,491 1,107 60.7 18
連23.3* 24,114 1,495 1,541 921 50.3 37.5
連24.3* 26,809 2,006 2,074 1,417 77.2 37.5
連25.3* 23,041 1,354 1,124 559 30.4 37.5
連26.3予 30,000 2,000 1,800 1,200 65.0 40〜45
連27.3予 32,000 2,200 2,000 1,300 70.4 40〜50

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 -1,636 -742 272
2024 882 -2,178 2,252
2025 2,670 -1,077 -2,069

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 6.1% 2.3% 5.7%
2024 7.4% 3.2% 8.3%
2025 5.8% 1.3% 3.3% 32.5(高値平均)
16.4(安値平均)
1.24

出典元:四季報オンライン

投資判断

直近の業績を見ると、ワイエイシイホールディングスは業績の振れがやや大きい推移となっている。連24.3は売上268億円、営業利益20億円、経常利益20億円、純利益14億円と比較的良好な水準であった。一方、連25.3は売上230億円、営業利益13億円、経常利益11億円、純利益5億円まで落ち込み、利益面で明確な調整局面に入っている。連26.3予では売上300億円、営業利益20億円、経常利益18億円、純利益12億円と回復予想となっており、再び成長軌道に戻れるかが焦点となる。

収益性を見ると、営業利益率は2023年6.1%、2024年7.4%と改善した後、2025年には5.8%へ低下している。6%前後という水準は装置メーカーとしては標準的であるが、安定して上昇しているとは言い切れず、市況や案件タイミングの影響を受けやすい構造が数字に表れている。

資本効率の面では、ROEは2023年5.7%、2024年8.3%と改善した後、2025年には3.3%まで低下している。ROAも2023年2.3%、2024年3.2%、2025年1.3%と低下傾向にあり、直近では資本・資産を十分に活用して高い利益を生み出せている状態とは言い難い。

株価評価を見ると、2025年の実績PERは高値平均32.5倍、安値平均16.4倍とレンジが広く、利益水準に対して評価が不安定であることがうかがえる。実績PBRは1.2倍と、ROE3%台を前提とすると割安感は乏しく、将来の成長期待をある程度織り込んだ水準といえる。

以上を総合すると、ワイエイシイホールディングスは売上・利益ともに回復余地を残す一方で、収益性と資本効率は安定して高いとは言えない。PER・PBR水準も現状のROE・ROAから見て割安とは評価しづらく、数字だけで判断する限りでは「業績回復を前提とした期待先行型」の銘柄と位置付けられる。連26.3以降に営業利益率とROEが再び改善基調に戻るかを確認できるまでは、投資判断としては慎重、もしくは様子見が妥当である。

配当目的とかどうなの?

ワイエイシイホールディングスを配当目的で見ると、表面上の利回りは一定の魅力があるものの、安定配当株としてはやや注意が必要な銘柄と言える。まず利回り水準を見ると、連26.3および連27.3の予想配当利回りはいずれも3.53%と、機械・装置メーカーの中では中位からやや高めの水準にある。インカム狙いとして最低限の条件は満たしており、数字だけを見ると一見魅力的に映る。

一方で、業績とのバランスを確認すると慎重な見方が必要になる。連25.3の純利益は5億円台まで落ち込み、ROEは3.3%、ROAは1.3%と低水準にとどまっている。利益創出力が弱い局面でも配当を維持している点は評価できるが、これは業績連動型というより、配当維持を優先している側面が強いことを示している。業績の回復が遅れた場合、将来的な配当調整リスクは否定できない。

収益性の面では、営業利益率が2025年に5.8%まで低下しており、キャッシュ創出力が安定して高い状態とは言い切れない。装置産業特有の受注・設備投資サイクルの影響を受けやすい事業構造であることを考えると、毎年安定して配当を積み上げていくディフェンシブな高配当株とは性格が異なる。

評価面を見ると、PBRは1.24倍と解散価値ベースでの割安感はなく、ROE水準を踏まえると配当利回りが特別に高いとも言いにくい。配当だけを目的とした長期保有では、株価下落リスクを十分に相殺できるかという点でやや不安が残る。

総合すると、ワイエイシイホールディングスは、利回り3.5%前後を享受しつつ、業績回復時の値上がりも狙う中間型の配当銘柄である。配当のみを最優先に考える投資家向きではなく、業績回復と利益率改善が進む局面で、配当とキャピタルゲインの両立を狙うスタンスに適した銘柄と評価できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

ワイエイシイホールディングスの現在値1,133円を基準に今後5年間の株価推移を考えると、同社の値動きは半導体・パワー半導体関連の設備投資動向と、業績回復の持続性に大きく左右されやすい。装置メーカーとしては利益変動が比較的大きく、評価は業績の改善・悪化に応じて振れやすい構造にある。

良い場合は、半導体・パワー半導体関連の投資が堅調に推移し、売上300億円規模への回復が定着するシナリオである。営業利益率が6〜7%台へ再び改善し、ROEも8%前後まで戻れば、市場の見方は「業績回復が確認された中堅成長株」へと変化する可能性がある。この場合、PERは20倍前後まで許容され、5年後の株価は1,700円〜2,000円程度まで上昇する余地がある。配当利回り3%台を維持できれば、配当と値上がり益の両取りが期待できる展開となる。

中間のケースは、半導体投資は続くものの波があり、業績は回復と停滞を繰り返すシナリオである。売上は250〜300億円前後で推移し、営業利益率は5〜6%程度にとどまる。この場合、ROEは5%前後に落ち着き、評価面ではPER15倍前後が中心となる可能性が高い。5年後の株価は1,200円〜1,500円程度のレンジに収まり、配当を受け取りながら緩やかな値動きを許容する投資スタンスが前提となる。

悪い場合は、半導体設備投資が想定以上に減速し、業績回復が一過性に終わるシナリオである。売上が再び230億円前後にとどまり、営業利益率も5%を下回る状態が続けば、ROEは3%前後に低迷する。この場合、市場評価は厳しくなり、PERは10倍前後まで切り下げられる可能性がある。そうなると、5年後の株価は700円〜900円程度まで下落するリスクがある。

総合すると、ワイエイシイホールディングスは現在値1,133円時点では、業績回復をある程度織り込みつつも、まだ方向感が定まり切っていない水準にある。良いシナリオでは上値余地が残る一方、悪いシナリオでは業績変動に伴う下振れも起こり得る。中間シナリオでは配当を受け取りながらの横ばい推移が中心となり、半導体投資サイクルと利益率の改善が今後5年間の株価を左右する最大のポイントとなる。

この記事の最終更新日:2026年1月18日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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