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ローツェ(6323)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-19)
3,223.00
前日比 +45.00(+1.42%)

ローツェとは

ローツェ株式会社は、半導体や液晶(FPD)工場に導入されるウエハおよびガラス基板の搬送装置を主力とする装置メーカーである。本社は広島県福山市神辺町に所在し、半導体関連装置、FPD関連装置、モータ制御機器、ライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を行っている。半導体・液晶工場の自動化、省人化、高度なクリーン環境対応を支える装置群を強みとし、台湾や米国を中心に大口顧客を抱える点が特徴である。

事業の中核は、半導体製造工程や液晶パネル製造工程における搬送装置である。主力製品である搬送ロボットは、ウエハやガラス基板を汚染することなく高精度に搬送するための装置で、真空環境で使用される真空用搬送ロボットと、大気中で使用される大気用搬送ロボットの双方を展開している。これらは半導体の微細化・高集積化が進む中で不可欠な装置であり、信頼性や制御精度が強く求められる分野である。

搬送ロボットの周辺装置として、ウエハの位置合わせやロットナンバー読み取りを行うアライナ、ウエハを格納する容器であるFOUPやFOSBの蓋を自動開閉するロードポートなども製品群に含まれる。これらを一体化した装置がEFEMであり、プロセス装置の前面に設置され、FOUPとプロセス装置の間でウエハを自動搬送する役割を担う。EFEMは半導体工場の自動化ラインを構成する重要な要素であり、ローツェの中核製品の一つとなっている。

さらに、ウエハソータは、FOUP内に保管された複数のウエハを1枚ずつ取り出し、ロットナンバーを光学的に読み取って仕分けを行い、別のFOUPに収納する装置である。工程管理や品質管理の高度化に対応する装置として需要がある。また、N2パージ対応ウエハストッカは、装置内部を窒素ガスで満たすことで無酸素・低湿度環境を作り出し、自然酸化膜の形成を抑制しながら工程間で大量のウエハを保管できる大型装置であり、数千枚規模のウエハを一度に管理できる点が特徴である。

FPD分野では、液晶テレビ、パソコン、スマートフォン、タブレットなどに使用される大型かつ極薄のガラス基板を製造工程中で搬送するガラス基板搬送機を展開している。加えて、レーザを用いて大型ガラス基板を切断するガラスカッティングマシン(GCM)も手掛けており、液晶パネル製造ライン全体を支える装置群を提供している。

半導体・FPD装置に加え、成長分野としてライフサイエンス関連装置も展開している。創薬研究やiPS細胞などの細胞培養分野において、研究者が手作業で行ってきた細胞培養工程を自動化するインキュベータ(自動細胞培養装置)や関連ソフトウェアを開発・販売しており、中長期的な新規事業の柱として位置付けられている。

また、モータ制御機器も重要な事業分野である。ロボットや搬送装置には多数のモータが組み込まれており、これらを精密に制御・駆動するためのステッピングモータ、ステッピングモータドライバ、モーションコントローラなどを自社で開発・製造している点が特徴である。装置と制御機器を一体で提供できる体制は、性能最適化やカスタマイズ対応力の高さにつながっている。

事業所は、本社のほか九州工場(熊本県合志市)、横浜事業所(神奈川県横浜市)を構え、国内外の顧客に対応している。関連会社としては、バイオ・ゲノム関連装置を手掛けるローツェライフサイエンス株式会社や、ICP-MS関連部品・分析前処理装置を扱うローツェイアス株式会社などがあり、装置事業の周辺分野へも事業領域を広げている。

総じてローツェ株式会社は、半導体・液晶製造装置向け搬送分野において高い技術力と実績を持ち、台湾や米国を中心とする海外大口顧客を背景にグローバルに事業を展開する企業である。半導体設備投資の変動という影響は受けやすいものの、自動化・高付加価値装置への需要拡大を追い風に、中長期的な成長余地を持つ企業といえる。

ローツェ 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株当り配当(円)
連21.2* 50,803 9,314 8,487 6,470 37.4 3
連22.2* 67,004 15,809 17,818 12,824 74.2 6.5
連23.2* 94,518 26,418 30,344 21,384 123.7 13.5
連24.2* 93,247 24,138 27,076 19,576 111.1 13.5
連25.2 124,406 32,024 35,454 23,634 134.1 17
連26.2予 128,200 32,000 32,300 24,500 141.3 17
連27.2予 135,000 35,000 35,300 26,000 149.9 17

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 -1,920 -5,151 10,742
2024 15,544 -5,908 -792
2025 36,791 -6,455 -9,160

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

営業利益率(%) ROA(%) ROE(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 27.9 16.9 31.3
2024 25.8 12.5 21.2
2025 25.7 12.5 20.0 高値平均18.9 / 安値平均8.3 4.48

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず利益水準を見ると、連24.2の営業利益は241億、経常利益270億、純利益195億で、この時点ですでに製造業としては非常に高い利益規模にある。連25.2では営業利益320億、経常利益354億、純利益236億へと一段と伸びており、半導体設備投資の回復局面を強く取り込めていることが分かる。

連26.2予では営業利益320億と横ばい、経常利益323億とやや減少する一方、純利益は245億と増加見込みで、利益の絶対水準は高止まりしている。連27.2予では営業利益350億、経常利益353億、純利益260億と再び増益基調に戻る想定で、短期的な踊り場はあっても中期的には高利益体質が維持される前提になっている。

次に収益性を見ると、営業利益率は2023年27.9%、2024年25.8%、2025年25.7%とやや低下しているが、それでも25%超という水準は製造業としては異例に高い。価格決定力と付加価値の高さが明確であり、単なる市況依存型メーカーとは一線を画している。ROEは31.3%から21.2%、20.0%へと低下しているものの、20%前後は依然として非常に高く、株主資本を効率的に使えている状態が続いている。

ROAも16.9%から12.5%、12.5%と低下したが、資産効率としては依然優秀で、設備産業として見てもかなり高水準である。これらの数字からは、業績がピークアウトしたというより、超過熱状態から高水準での安定フェーズに入ったと見る方が自然である。

バリュエーション面では、2025年の実績PERが高値平均18.9倍、安値平均8.3倍と大きなレンジを持っている点が特徴的である。半導体装置関連らしく、相場環境によって評価が大きく振れる銘柄であることが数字からも読み取れる。PBRは4.48倍と高めだが、ROEが20%前後あることを考えると、理論的には必ずしも割高とは言い切れず、すでに高収益企業としての評価を織り込んだ水準にあると言える。

以上の数値だけで総合判断すると、利益規模、営業利益率、ROE、ROAはいずれも日本株の中でトップクラスであり、事業の質と収益力は疑いようがない。一方で、成長率はピークを越え、指標もやや低下傾向にあるため、常に高PERを正当化できる局面ではない。したがって投資判断としては、高値圏で積極的に追いかける成長株というより、業績サイクルによって評価が落ちた局面を狙う高品質・循環型銘柄と位置付けるのが妥当であり、PERが10倍前後まで低下する場面があれば中長期ではかなり魅力が高まる、という評価になる。

配当目的とかどうなの?

まず数字をそのまま見ると、連26.2、連27.2ともに予想配当利回りは0.52%にとどまっている。この水準は日本株全体で見てもかなり低く、一般的な配当株投資で期待される2〜4%と比べると、配当目的としての魅力はほぼないと言ってよい。

業績自体は営業利益率25%超、ROE20%前後、ROA12%台と非常に高水準で、利益を出す力は極めて強い。それにもかかわらず配当利回りが0.5%程度に抑えられている点から、会社のスタンスは明確に「株主還元よりも内部留保・成長投資重視」であることが読み取れる。

実際、半導体装置という事業特性を考えると、業績は設備投資サイクルの影響を強く受けるため、配当を厚くして固定化するよりも、好況期に稼いだ利益を次の投資や不況期への備えとして蓄積する判断は合理的とも言える。ただし、投資家側から見れば、インカムゲインを期待する余地はほとんどない。

以上を踏まえると、ローツェを配当目的で保有する合理性は低く、この銘柄は配当株ではなく、あくまで高収益・高ROEを背景にした値上がり益や業績サイクルを狙うキャピタルゲイン型の銘柄と位置付けるべきである。配当を重視する投資家にとっては選択肢になりにくく、配当は「おまけ程度」と割り切れる人向けの株だと言える。

今後の値動き予想!!(5年間)

ローツェ株式会社の現在値は3,223.0円である。この水準を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。ローツェは半導体・液晶工場向けのウエハおよびガラス基板搬送装置を主力とするメーカーであり、搬送ロボット、EFEM、ストッカといった分野で高い技術力と実績を持つ。営業利益率25%超、ROE20%前後という数値が示す通り、日本の製造業の中でも例外的に収益性が高い企業である一方、半導体設備投資サイクルの影響を強く受ける循環型銘柄でもある。配当利回りは0.5%程度と低く、株価はインカムよりも業績と評価倍率の変化で動きやすい性格が強い。

良い場合は、世界的な半導体需要が中長期で拡大し、先端ロジックやメモリ向けの設備投資が想定以上に長く続くシナリオである。微細化が進むほど搬送装置の自動化・高精度化ニーズは高まり、ローツェの主力製品は価格競争に陥りにくい。この場合、売上は高水準を維持し、営業利益率は25%前後、ROEも20%前後を安定して確保できる。市場からは引き続き国内屈指の高収益半導体装置メーカーとして評価され、PERは好況時の上限に近い18倍〜20倍程度が許容されやすくなる。5年後の株価は5,000円〜6,000円程度まで上昇する余地があり、現在値から見れば大きなキャピタルゲインが期待できる展開となる。

中間のケースは、半導体設備投資が回復と調整を繰り返しながら推移し、大きな成長も急減速もないシナリオである。ローツェの業績は高水準を維持するものの、利益成長は緩やかにとどまり、営業利益率は25%前後、ROEは20%弱で安定する。市場評価は過度に盛り上がらず、PERは12倍〜15倍程度に収れんしやすい。この場合、株価は現在値近辺を中心に、3,000円〜4,200円程度のレンジで上下を繰り返し、5年後は3,800円〜4,500円程度に落ち着く可能性が高い。配当利回りが低いため、値動きが乏しい期間は保有メリットを感じにくい局面も想定される。

悪い場合は、世界的な半導体市況が想定以上に低迷し、設備投資の回復が大きく遅れるシナリオである。ローツェは高収益体質のため赤字転落の可能性は低いものの、成長期待が剥落すれば市場の評価は急速に冷え込む。この場合、ROEは10%台前半まで低下し、成長株としての位置付けは後退する。PERは不況時の下限である8倍〜10倍程度まで切り下がり、配当利回りも低いため下値支持力は弱い。5年後の株価は2,000円前後、場合によっては1,800円〜2,500円程度にとどまるリスクがある。

総合すると、ローツェの5年間の株価推移は、業績の絶対水準そのものよりも、半導体設備投資サイクルと市場が許容する評価倍率の変化に大きく左右される。現在値3,223円は、高収益企業としての評価をある程度織り込んだ中間的な水準であり、明確に割安と断言できる局面ではない。

一方で、事業の質、利益率、ROEはいずれも国内トップクラスであり、回復局面では株価が大きく跳ねる余地を十分に持つ。結論として、ローツェは安定配当を目的とする銘柄ではなく、半導体市況の悪化局面や評価が大きく切り下がった場面で仕込み、回復局面での値上がりを狙うキャピタルゲイン志向の投資に向いた銘柄だと言える。

この記事の最終更新日:2026年1月19日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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