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月島ホールディングス(6332)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-19)
3,100.00
前日比 -15.00(-0.48%)

月島ホールディングスとは

月島ホールディングスは、上下水処理を中心とする水環境事業と、化学・食品・鉄鋼・電池分野などを対象とした産業プラント・機器事業を2本柱とする、日本を代表するインフラ系エンジニアリンググループである。1905年に創業した月島機械を源流とし、100年以上にわたり機械・プラント分野で事業を展開してきた。2023年4月に持株会社制へ移行し、商号を月島ホールディングスへ変更したことで、グループ戦略の柔軟性と資本効率の向上を図っている。東京証券取引所プライム市場に上場しており、三和グループに属し、みどり会の会員企業でもある。

水環境事業は同社グループの中核であり、浄水場や下水処理場向けの汚泥処理分野では国内トップクラスのシェアを持つ。汚泥脱水設備、乾燥設備、焼却設備などを組み合わせた処理プラントの設計・建設を行い、全国の自治体インフラを長年にわたり支えてきた。し尿処理施設や汚泥再生処理センター、バイオマス利活用設備なども手がけており、単なる上下水処理にとどまらず、循環型社会や脱炭素といった社会課題に対応した技術領域まで事業を広げている。海外においても上下水道プラントや関連機器の納入実績があり、水インフラ分野では一定の国際展開力を持つ。

水環境事業の大きな特徴は、設備納入で終わらないライフサイクル型ビジネスモデルにある。上下水処理設備やし尿処理・バイオマス設備について、運転管理や保守・メンテナンスを全国約160カ所で受託しており、設備の補修工事、部品や薬品の供給まで一体で行っている。さらにPFIやDBOといった20年規模の長期契約事業や、複数年にわたる包括委託の運転管理も多く、公共インフラを背景にした安定的なストック収益を確保できる体制を築いている。2023年にはJFEグループの水事業を統合しており、事業規模の拡大と技術・人材の強化が進んでいる点も重要である。

一方の産業事業は、水環境事業に比べると景気や設備投資動向の影響を受けやすいが、成長余地を持つ分野である。化学分野を中心に、鉄鋼、食品、二次電池製造関連など幅広い産業向けに、プラントの設計・建設や単体機器の製造・販売を行っている。乾燥機、ろ過機、攪拌機などの機器は製品ラインアップが非常に多様で、顧客の工程や原料特性に合わせたカスタマイズ対応力が強みとなっている。プラント建設についても、国内外で多数の実績を持ち、水処理技術で培った分離・濃縮・乾燥といったコア技術が産業分野にも活用されている。

産業事業の中には環境関連分野も含まれており、廃液や固形廃棄物の焼却処理設備、一般廃棄物および産業廃棄物処理事業なども展開している。これにより、水環境事業と同様に、環境規制の強化や循環型社会への移行といった中長期的な政策テーマの恩恵を受けやすい事業構造となっている。近年では二次電池関連や環境対応型設備への需要もあり、産業事業は成長ドライバーとしての役割も期待されている。

全体として月島ホールディングスは、上下水道という公共インフラを基盤とした高い安定性と、産業プラント・機器による成長余地を併せ持つ企業である。急成長や派手な業績拡大を狙うタイプではないが、インフラ更新需要、環境投資、脱炭素といった長期テーマに支えられ、景気変動に対して相対的に耐性のあるビジネスモデルを構築している点が特徴である。公共性の高い事業を軸に、堅実に収益を積み上げていくインフラ・環境系エンジニアリング企業として位置づけられる。

月島ホールディングス 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株当り配当(円)
連21.3 90,553 5,662 6,124 958 22.0 24
連22.3 93,077 5,692 6,502 8,173 186.4 30
連23.3 97,778 5,004 5,649 4,214 96.2 40記
連24.3 124,205 6,765 7,810 2,675 62.4 42
連25.3 139,235 8,915 10,254 6,669 155.0 78
連26.3予 144,000 9,500 10,500 15,000 381.5 82記
連27.3予 155,000 10,800 11,800 10,000 254.4 90

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 8,232 -2,817 -11,564
2024 -5,632 -2,768 7,443
2025 18,463 1,434 -20,473

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 5.1 5.1 2.8
2024 5.4 3.0 1.2
2025 6.4 7.1 3.4 15.9(高値平均)
10.9(安値平均)
1.31

出典元:四季報オンライン

投資判断

連24.3では、売上高は約1242億、営業利益は67億、経常利益は78億、純利益は26億という水準である。営業利益率は5.1%と、水インフラ・環境系エンジニアリング企業としては標準的な水準にとどまっている。ROEは5.1%、ROAは2.8%で、資本効率は低めであり、収益力はあるものの資本を十分に回し切れているとは言いにくい段階である。

連25.3になると、売上高は約1392億へ拡大し、営業利益は89億、経常利益は102億、純利益は66億と大きく改善している。営業利益率は5.4%とわずかな改善にとどまるが、利益額の伸びは明確である。一方でROEは3.0%、ROAは1.2%と低下しており、これは利益の伸びに対して自己資本や総資産が厚く、効率面では評価しづらい構造を示している。この年は規模拡大が先行し、資本効率が一時的に悪化した年と読み取れる。

連26.3予では、売上高は約1440億、営業利益は95億、経常利益は105億、純利益は150億と、利益面で大きなジャンプが見込まれている。営業利益率は6.4%まで上昇し、これまでの5%台から一段階改善する想定である。ROEは7.1%、ROAは3.4%と回復しており、利益成長がようやく資本効率の改善につながり始めていることが分かる。

バリュエーション面では、2025年実績PERは高値平均で15.9倍、安値平均で10.9倍、PBRは1.3倍である。ROEが7.1%程度であることを考えると、PBR1.3倍は極端な割安感はなく、PERも成長期待込みで妥当からやや高めの評価といえる。高収益企業として評価されているわけではなく、「安定インフラ株+業績改善期待」という位置づけが反映された水準である。

これらを総合すると、月島ホールディングスは売上規模が拡大し、26年予では利益率・利益額ともに改善が進む見通しである一方、ROE・ROAは依然として1桁台であり、資本効率の高さを評価して投資する銘柄ではない。業績は安定しているが、爆発的な成長力は限定的である。

結論として、月島ホールディングスは「高成長・高効率株」ではなく、「公共インフラを基盤とした安定成長株」として評価する銘柄である。PER・PBRを見る限り、明確な割安局面ではないが、業績の底上げが続けば評価が維持されやすい水準にある。数値だけで判断すれば、大きな上昇余地を狙う銘柄というより、業績の安定性を前提に中長期で緩やかなリターンを狙う投資に向いた銘柄だと判断できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは連26.3で2.64%、連27.3で2.90%と、利回り水準は市場平均よりやや高い程度であり、4〜5%台を狙う典型的な高配当投資の対象ではない。ただし、インフラ系企業としての事業特性を考えると、この水準は決して低くはない。

同社の配当の特徴は、上下水道を中心とした水環境事業という安定収益基盤を持っている点にある。公共インフラ案件が多く、PFIやDBO、長期の運転管理契約によるストック型収益が積み上がる構造のため、景気後退局面でも配当を維持しやすい。実際、利益水準に大きなブレが出にくいビジネスモデルであり、無理に配当を出している印象はない。

一方で、ROEは直近でも7.1%と低めで、資本効率が高い企業ではないため、大幅な増配が続くタイプとも言いにくい。26年予で純利益は大きく伸びる想定だが、これは一時的な要因が含まれる可能性もあり、毎年同じ水準で増配が続くと期待するのは慎重であるべきだろう。配当は「着実に増える可能性はあるが、スピードは緩やか」という位置づけになる。

また、配当利回りが3%前後に近づく27年予でも、株価の下支えとしては一定の効果はあるものの、急落局面を完全に防げるほどの水準ではない。あくまで安定収益を背景とした中配当であり、防御力は中程度といえる。結論として、月島ホールディングスは配当“だけ”を目的に長期保有する銘柄ではないが、インフラ系の安定性を重視しつつ、2.5〜3%程度の配当を安定的に受け取りたい投資には向いている。キャピタルゲインを大きく狙うよりも、業績の安定と緩やかな増配を前提に、中長期でじっくり保有するインカム寄りの投資に適した銘柄といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

月島ホールディングスの現在値3,100.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は上下水処理を中心とした水環境事業と、化学・電池・食品向けなどの産業プラント・機器事業を2本柱とするインフラ系エンジニアリング企業であり、公共案件と長期運転管理を軸とした比較的安定したビジネスモデルを持つ。一方で、急成長株というよりは、更新需要と環境投資を背景に緩やかに成長する性格の銘柄である。

良い場合は、水環境事業での更新需要が想定以上に積み上がり、JFE水事業統合のシナジーが順調に顕在化するシナリオである。PFI・DBOや包括委託などの長期契約が増え、ストック型収益の比率が高まることで利益の安定性が一段と強まる。加えて、産業事業でも化学や二次電池関連投資が追い風となり、営業利益率が6%台後半から7%近辺まで改善すれば、市場は「安定成長インフラ株」として再評価しやすくなる。この場合、PERは15倍前後まで許容され、5年後の株価は4,500円〜5,500円程度まで上昇する可能性がある。配当利回りも2.5〜3%台を維持し、インカムとキャピタルの両立が意識される展開となる。

中間のケースは、水環境事業が安定的に推移し、産業事業も大きな失速なく横ばいから緩やかな成長にとどまるシナリオである。営業利益率は6%前後で落ち着き、ROEも1桁台後半で安定する。市場評価は大きく変わらず、PERは12〜14倍程度に収れんしやすい。この場合、株価は大きな上昇も下落もなく、2,800円〜3,800円程度のレンジで推移し、5年後は3,500円前後に落ち着く可能性が高い。配当は年々緩やかに増えるものの、株価を大きく押し上げる材料にはなりにくい。

悪い場合は、自治体投資の抑制や工事コスト上昇、産業事業の受注低迷が重なり、利益率が再び5%前後まで低下するシナリオである。ストック型収益があるため急激な赤字にはなりにくいものの、ROE・ROAは低迷し、市場からは「低成長インフラ株」として評価を切り下げられる可能性がある。この場合、PERは10倍前後まで低下し、配当利回りが下値を支えるものの力は限定的となる。5年後の株価は2,200円〜2,800円程度まで下落し、その後も緩慢な回復にとどまる展開が想定される。

総合すると、月島ホールディングスの株価は、急激な成長やテーマ性で跳ねる銘柄ではなく、インフラ更新需要と環境投資を背景にした安定性が評価軸となる。現在値3,100円は、割安とも割高とも言い切れない中立的な水準であり、5年間という時間軸ではシナリオによる差はあるものの、極端な上振れ・下振れは起きにくい。投資スタンスとしては、大きな値幅を狙うよりも、配当を受け取りながら緩やかな評価修正を期待する中長期保有向けの銘柄と言える。

この記事の最終更新日:2026年1月19日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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