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小森コーポレーション(6349)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-21)
1,612.00
前日比 -11.00(-0.68%)

小森コーポレーションとは

株式会社小森コーポレーションは、印刷機専業メーカーとして世界的に知られる日本の大手機械メーカーである。オフセット印刷機、輪転印刷機、紙幣印刷機を主力とし、特に高精度・高信頼性が求められる分野に強みを持つ。印刷機専業メーカーとしては国内首位級の地位にあり、欧米を中心に輸出比率が高い点も特徴である。ブランド名として「KOMORI」をグローバルに展開しており、世界の主要印刷会社や中央銀行関連機関から高い評価を得ている。

事業の中核は創業以来続くオフセット事業である。オフセット印刷は現在最も一般的な印刷方式であり、書籍、カタログ、ポスター、チラシ、パッケージなど、身近な印刷物の大半がこの方式で生産されている。小森コーポレーションはオフセット枚葉印刷機、オフセット輪転印刷機の双方を手掛け、2009年に発表したH-UV印刷機を契機に、高付加価値分野でのシェア拡大を進めてきた。H-UVは速乾性や省エネ性に優れ、短納期・高品質を求める印刷需要に適合した技術として評価されている。

デジタル印刷(DPS)事業にも注力している。デジタル印刷機は版を必要とせず、1枚目から安定した品質で印刷できる点が特長で、作業者の熟練度に依存しにくい。さらに、1枚ごとに異なる絵柄を印刷できるバリアブル印刷やバージョニング印刷が可能であり、マーケティング用途や小ロット・多品種需要への対応力が高い。従来のオフセット印刷を補完する位置付けとして、多様化する印刷ニーズへの対応を進めている。

証券印刷事業は同社の技術力を象徴する分野である。1958年に参入して以来、銀行券印刷機メーカーとして36の国と地域に機械を納入してきた実績を持つ。国内では唯一の紙幣印刷機メーカーであり、偽造防止のための特殊印刷技術や極めて高い信頼性が求められる分野で強固な地位を築いている。イングランド銀行や米国の紙幣印刷局向けに機械を納入した実績があり、国家レベルの厳格な要求に応えてきた点は大きな競争優位となっている。

近年はPE(プリンテッド・エレクトロニクス)事業にも取り組んでいる。印刷技術を応用して電子回路や電子部品を製造する分野であり、子会社を通じてプリント基板や電子部品製造向けのスクリーン印刷機を展開している。さらに、マイクロLEDや半導体分野で求められる微細配線技術に対応するため、グラビアオフセット印刷機など先端技術の開発も進めており、印刷技術を軸とした新たな成長領域として位置付けられている。

事業ネットワークとしては、本社を東京都墨田区に置き、国内にテクノサービスセンターや各種技術・サービス拠点を展開している。海外では欧米を中心に販売・サービス拠点を構え、グローバルに一貫したサポート体制を構築している。なお、事業活動以外では、ニューイヤー駅伝の常連出場チームを有する企業としても知られており、企業ブランドの認知向上にも寄与している。

総じて、小森コーポレーションは印刷機専業という明確なポジションを持ち、高付加価値オフセット印刷、国家レベルでの信頼が求められる証券印刷、将来性のあるデジタル印刷やプリンテッド・エレクトロニクスまで幅広く事業を展開する、技術志向の強いグローバルメーカーである。

小森コーポレーション 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(単位:百万円) 営業利益(単位:百万円) 経常利益(単位:百万円) 純利益(単位:百万円) 一株益(円) 一株当たり配当(円)
連21.3 71,825 -2,332 -1,149 -2,068 -37.0 20
連22.3 87,623 2,267 3,408 6,158 110.7 56
連23.3 97,914 5,719 6,611 5,716 104.9 45
連24.3 104,278 4,898 6,797 4,641 86.8 60
連25.3 111,050 7,118 7,617 7,248 136.6 68
連26.3予 124,500 9,100 8,900 6,400 120.6 70
連27.3予 137,000 10,000 9,800 6,900 130.0 75

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(単位:百万円) 投資CF(単位:百万円) 財務CF(単位:百万円)
2023 4,475 -526 -4,077
2024 -8,051 483 -4,874
2025 17,018 -4,781 -4,310

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 5.8 5.3 3.4
2024 4.6 4.0 2.7
2025 6.4 6.2 4.1 12.3(高値平均)
7.8(安値平均)
0.73

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績の推移を見ると、売上高は連24.3の1,042億円から連25.3で1,110億円、連26.3予で1,245億円へと拡大しており、事業規模は着実に成長している。営業利益も48億円→71億円→91億円と増加基調で、経常利益も67億円→76億円→89億円と順調に伸びている。一方、純利益は46億円→72億円と改善した後、26.3予では64億円とやや減少しており、利益の最終段階では振れが残る。

収益性を見ると、営業利益率は5.8%→4.6%→6.4%で推移しており、6%台まで回復する見通しではあるものの、安定して高い水準とは言えない。ROEは5.3%→4.0%→6.2%、ROAは3.4%→2.7%→4.1%で、いずれも改善傾向にはあるが、資本効率としては低めのレンジにとどまっている。稼ぐ力という点では、製造業として標準的かやや弱い水準である。

評価面では、2025年時点の実績PERは高値平均12.3倍、安値平均7.8倍とレンジが広く、市場が業績の変動性を強く意識していることが分かる。PBRは0.7倍台と1倍を下回っており、資産価値面では割安感がある。ただし、ROEが6%前後にとどまっているため、PBRが低い状態が正当化されている側面もある。

以上を踏まえると、この銘柄は売上・営業利益が拡大している点は評価できるが、収益性と資本効率は依然として低く、高成長・高収益企業としての評価は難しい。PBR1倍割れ、PERが1桁台に近づく局面では下値余地は限定的と考えられる一方、ROEが大きく改善しない限り、評価倍率の大幅な切り上がりは期待しにくい。

結論としては、業績回復と規模拡大を背景にした割安修正狙いの中期バリュー寄り銘柄であり、成長性を重視する投資よりも、業績改善が続くかを確認しながら慎重に向き合う投資判断が妥当といえる。

配当目的とかどうなの?

株式会社小森コーポレーションを配当目的で見ると、まず目に入るのは予想配当利回りの水準である。連26.3で4.34%、連27.3で4.65%と、製造業の中ではかなり高い部類に入り、インカム目的の投資家にとっては十分に魅力的な数字と言える。日本株全体でも3%台で高配当と見なされることが多い中、4%を超える利回りは明確な強みである。

一方で、その配当の安定性を支える収益力を見ると、やや注意が必要になる。営業利益率は直近で6.4%まで回復しているものの、過去3年では4%台から6%台を行き来しており、景気や受注環境の影響を受けやすい構造がうかがえる。ROEは6.2%、ROAは4.1%と改善傾向ではあるが、水準としては高いとは言えず、内部留保を厚く積み上げながら長期で安定増配を続けるタイプの企業とは性格が異なる。

評価面ではPBRが0.73倍と低く、市場は同社を高収益・高成長企業として評価していないことが数字から読み取れる。裏を返せば、現在の高い配当利回りは株価が低評価にとどまっていることで成立している側面が大きい。ROEが1桁前半にとどまる限り、将来にわたって増配が続くという前提で株価が切り上がる可能性は高くない。

こうした点を踏まえると、小森コーポレーションは、足元の利回りを重視して配当を取りに行く目的には十分に対象となる一方で、ディフェンシブに長期保有して安定配当を積み上げる銘柄とは言いにくい。業績が改善している局面では高めの配当を享受できるが、景気後退や受注環境の悪化があれば、配当水準が見直される可能性もある。結論としては、短中期で4%台の利回りを狙う配当戦略には向くが、長期で減配リスクの低い安定配当株を求める投資には慎重さが求められる銘柄であり、業績動向を確認しながら付き合う配当向けの投資対象と判断できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

株式会社小森コーポレーションの現在値1,612.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は印刷機専業メーカーとして国内首位級の地位を持ち、オフセット印刷機、輪転印刷機、紙幣印刷機といった高付加価値分野に強みを持つ企業である。特に紙幣印刷機は国内唯一のメーカーであり、海外の中央銀行向けにも実績を有するなど、技術力と信頼性の高さが事業基盤となっている。

一方で、事業の性格上、設備投資や更新需要の影響を受けやすく、業績は景気循環や投資タイミングによって振れやすい。急成長株というよりは、回復局面と停滞局面を繰り返しながら中長期で利益を積み上げていくタイプの銘柄と位置づけられる。

良い場合は、印刷機の更新需要が国内外で底堅く推移し、高付加価値機や証券印刷機の比率が高まるシナリオである。売上高が1,200億円台からさらに積み上がり、営業利益率が7%台まで改善、ROEも8%前後に上昇すれば、市場の評価は一段と変わりやすい。これまで低収益体質として見られてきた印象が後退し、「安定的に稼げる成熟メーカー」としての評価が進めば、PERは12〜14倍、PBRも1倍前後まで許容される可能性がある。この場合、現在の株価水準は割安感が意識され、5年後の株価は2,200円〜2,600円程度まで上昇する展開が考えられる。配当利回りも4%前後を維持できれば、インカムとキャピタルの両立が意識される局面となる。

中間のケースは、印刷機の更新需要が一定水準で推移し、業績は緩やかな改善にとどまるシナリオである。売上高は1,200億円前後で安定し、営業利益率は6%前後、ROEも6%台で推移する。この場合、市場は同社を「高配当だが低成長の設備メーカー」として評価し続ける可能性が高く、PERは9〜11倍、PBRは0.7〜0.9倍程度に収れんしやすい。配当利回りが4%台で意識されるため下値は比較的固い一方、株価を大きく押し上げる材料には乏しい。5年後の株価水準は1,500円〜1,900円程度が中心となり、現在値から見て大きな値上がりは期待しにくいが、配当を含めたトータルリターンは安定的に確保できる展開となる。

悪い場合は、世界景気の減速や設備投資抑制により、印刷機需要が停滞するシナリオである。受注環境が悪化すれば売上の伸びは止まり、営業利益率は4%台まで低下、ROEも5%前後にとどまる可能性がある。この場合、市場は業績の不安定さを再び強く意識し、PERは7〜8倍、PBRは0.6倍前後まで評価が切り下げられやすい。配当利回りが一定の下支えにはなるものの、株価の回復は緩慢となり、5年後の株価は1,100円〜1,400円程度にとどまるリスクがある。

総合すると、小森コーポレーションの株価はテーマ性で急騰する銘柄ではなく、設備更新需要と高付加価値分野の比率が評価軸となる。現在値1,612円はPBRや配当利回りを踏まえると中立からやや割安寄りの水準にあり、5年間という時間軸ではシナリオによる差はあるものの、最も現実的なのは中間ケースである。投資スタンスとしては、大きな値幅を狙うよりも、業績の回復・維持を確認しつつ配当を受け取りながら付き合う中長期保有向けの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年1月21日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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