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酒井重工業(6358)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-01-21)
2,205.00
前日比 -2.00(-0.09%)

酒井重工業とは

酒井重工業株式会社は、ロードローラを中心とする道路機械の専業大手メーカーであり、日本の道路建設機械分野を代表する企業の一つである。大型ロードローラに強みを持ち、国内のみならず米国、インドネシア、中国に生産拠点を構えるなど、グローバルに事業を展開している。

同社のルーツは1918年に創業した酒井工業所にさかのぼり、1920年代から機械製造に本格的に取り組んできた。1949年に株式会社酒井工作所として法人化され、1967年に現在の酒井重工業株式会社へ商号を変更している。2018年には創業100周年を迎え、道路機械分野における長い歴史と技術の蓄積を持つ企業である。

事業の中核は締固め機械であり、ロードローラを主力製品としている。具体的には、タイヤローラ、土工用・舗装用振動ローラ、振動マカダムローラ、振動タイヤローラ、ハンドガイドローラ、プレートコンパクタ、ランマなどを幅広く展開している。特にロードローラ分野では、日本におけるパイオニア的存在であり、1929年に国産初の内燃機関搭載ロードローラを、1930年には国産初のマカダムローラを開発・販売するなど、道路機械の草創期から市場を切り拓いてきた。

1956年には国産初の振動ローラを開発し、その後も技術革新を重ねている。1968年に開発されたR1型マカダムローラ、1970年代に普及したR2型マカダムローラは、日本の道路舗装現場における代表的機種となり、海外でも同型を模した製品が登場するほど高い評価を受けた。さらに、鉄輪とタイヤの特性を組み合わせたコンバインドローラや、高周波振動ローラ、章動ローラなど、施工品質や作業効率を高める新機構を積極的に取り入れてきた。

道路維持・補修機械も同社の重要な事業領域である。舗装表面を切削するロードカッタは、1970年代に開発されて以降、現在では道路補修工事に欠かせない機械となっている。また、路盤・路床を改良するロードスタビライザは、未舗装道路が多かった時代の日本で実用化され、その後は海外のインフラ整備でも活用されている。これらの製品は、新設道路だけでなく、既存インフラの維持更新という分野で安定した需要を支えている。

一方で、同社はかつて小型内燃機関車の製造も手掛けていた。1920年代から1960年代にかけて、森林鉄道向けを中心にディーゼル機関車を製造し、技術力の高さで評価を得ていたが、林道整備の進展により輸送手段がトラックへ転換されたことを受け、1967年に機関車事業から撤退している。この経験は、同社が時代の変化に応じて事業の選択と集中を行ってきたことを示している。

近年では、i-ConstructionやICT施工への対応にも力を入れており、自立走行ローラや転圧管理システムなど、機械単体にとどまらず、施工品質や安全性を高めるソフトウェア・周辺機器の提供も進めている。2018年には道路機械として初となる自動ブレーキシステムを搭載したタイヤローラを投入するなど、安全性向上への取り組みも特徴的である。

総じて酒井重工業は、ロードローラを中心とする道路機械の専業メーカーとして、道路の新設から維持・補修までを幅広く支える技術と製品群を持つ企業である。公共投資やインフラ更新需要の影響を受ける事業構造ではあるが、長年にわたる技術力とブランド力、大型機に強い製品構成、海外生産を含むグローバル展開を背景に、道路インフラ分野で確固たる地位を築いているメーカーと位置づけられる。

酒井重工業 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(単位:百万円) 営業利益(単位:百万円) 経常利益(単位:百万円) 純利益(単位:百万円) 一株益(円) 一株当たり配当(円)
連21.3 21,624 701 659 4 0.5 40
連22.3 26,599 1,383 1,407 1,427 168.4 82.5
連23.3 31,459 2,506 2,327 1,694 200.4 100
連24.3 33,020 3,318 3,324 2,440 287.4 143
連25.3 27,854 1,583 1,494 1,435 168.5 103
連26.3予 28,000 1,250 1,250 900 105.0 105
連27.3予 30,000 1,800 1,800 1,300 151.6 105〜107

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(単位:百万円) 投資CF(単位:百万円) 財務CF(単位:百万円)
2023 1,893 -399 -2,242
2024 2,482 -353 -1,422
2025 399 39 -1,220

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 7.9 6.7 4.1
2024 10.0 8.3 5.5
2025 5.6 4.7 3.3 14.3(高値平均)
8.8(安値平均)
0.62

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績規模を見ると、売上高は連24.3で約330億円、連25.3で約278億円、連26.3予で約280億円と、ピークアウト後に横ばい圏で推移している。営業利益は約33億円から約15億円、連26.3予では約12億円と大きく減少しており、本業の稼ぐ力は明確に低下している。経常利益も約33億円から約14億円、約12億円へと縮小し、純利益も約24億円から約14億円、約9億円へと減少予想である。数量・採算の両面で調整局面に入っていることが数字から読み取れる。

収益性の指標を見ると、営業利益率は2023年7.9%、2024年10.0%と一時的に改善したものの、2025年は5.6%まで低下している。ROEも6.7%から8.3%へ上昇後、4.7%へ低下、ROAも4.1%から5.5%を経て3.3%まで落ちており、資本効率は明確に悪化している。特に2025年は、利益水準の低下がそのまま効率指標に反映されており、事業環境の厳しさが数字に表れている。

評価面では、2025年実績PERは高値平均14.3倍、安値平均8.8倍と振れ幅が大きい。利益水準が低下局面にあるため、PERだけを見ると割高にも割安にも見えやすい状態である。一方、実績PBRは0.6倍台と低く、資産価値に対して株価は抑えられた水準にある。ただし、ROEが4%台に低下している現状では、PBRが低いこと自体が必ずしも割安さを意味するとは言い切れない。

以上を総合すると、酒井重工業は売上・利益ともにピークから調整局面に入り、収益性・資本効率が明確に低下している段階にある。PBRは低く、資産面からは下値余地が限定される可能性はあるものの、ROE・営業利益率の水準を踏まえると、現時点で積極的に評価倍率が切り上がる局面にはない。

結論として、この銘柄は現状の数値だけを見る限り、成長や高収益を評価して買う局面ではなく、業績回復を待つ「様子見」もしくは、明確な底打ち兆候を確認してから検討するタイプの銘柄と判断できる。割安に見える局面はあるものの、それは利益水準の低下を前提とした評価であり、投資判断としては慎重寄りが妥当である。

配当目的とかどうなの?

酒井重工業株式会社を配当目的で見ると、提示されている数値だけから判断した結論は「配当利回りは高いが、安定性には注意が必要な銘柄」と整理できる。まず表面的な数字を見ると、予想配当利回りは連26.3、連27.3ともに4.76%と、日本株の中では明確に高配当水準に入る。この利回りだけを見れば、インカム狙いの投資家にとっては十分に魅力的であり、短期的な配当目的という観点では関心を持たれやすい水準である。

一方で、業績の裏付けを見ると慎重になる必要がある。営業利益は連24.3の約33億円から、連25.3で約15億円、連26.3予では約12億円まで大きく減少している。純利益も約24億円から約14億円、さらに約9億円へと縮小しており、利益水準は明確に下落トレンドにある。営業利益率も10.0%から5.6%へ低下し、ROEは4.7%、ROAは3.3%と、資本効率は低水準に落ち込んでいる。

この状態で4%後半の配当利回りが維持されているということは、利益成長による自然な高配当というより、業績が落ちる中でも配当水準を維持している構図である可能性が高い。PBRが0.6倍台と低い点から、自己資本には余裕があると考えられるが、ROEが4%台にとどまる状況では、長期的に高い配当を出し続ける体力が十分とは言い切れない。

したがって、酒井重工業は「今の利回りだけを見ると高配当株」に見えるものの、その配当は業績回復を前提とした性格が強い。インフラ更新や公共投資の回復によって利益水準が持ち直せば、配当は維持・安定しやすいが、業績低迷が長引けば減配リスクも現実的に意識される。

結論として、この銘柄は安定配当を長期に受け取りたいインカム投資向けというより、「業績の底打ちや回復を見込みつつ、高めの利回りを享受する中リスクの配当銘柄」と位置づけられる。配当目的で投資する場合は、利回りの高さだけで判断せず、業績回復の兆しが出てくるかどうかを見極めながらのスタンスが妥当である。

今後の値動き予想!!(5年間)

酒井重工業株式会社の現在値2,205.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社はロードローラを中心とする道路機械の専業メーカーであり、公共工事やインフラ更新需要に業績が左右されやすい企業である。大型機に強みを持ち、国内に加えて米国、インドネシア、中国で現地生産を行うなど事業基盤は確立している一方、業績は景気や公共投資の波を強く受ける循環型の性格がある。直近では利益率やROEが低下しており、株価は高成長期待よりも配当利回りと資産価値を軸に評価されている局面にある。

良い場合は、国内外で道路・インフラ更新需要が回復し、公共投資が再び拡大するシナリオである。大型ロードローラや道路維持補修機械の需要が持ち直し、売上高が300億円台前半から中盤へ回復、営業利益率も再び8〜10%台に戻る展開が想定される。この場合、ROEも7〜8%程度まで改善し、市場の見方は「業績底打ち後の回復局面」に転じやすい。PBRは0.6倍台から0.9〜1.0倍程度まで切り上がり、PERも10〜12倍水準が許容されれば、5年後の株価は3,000円〜3,600円程度まで上昇する可能性がある。配当利回りも高水準を維持しつつ、キャピタルゲインが重なる展開となる。

中間のケースは、公共投資は一定水準を維持するものの、大きな拡大には至らず、業績は低位安定にとどまるシナリオである。売上高は280〜300億円前後、営業利益率は5〜7%程度で推移し、ROEは5%前後に落ち着く。この場合、市場評価は大きく変わらず、PBRは0.6〜0.8倍、PERは8〜10倍程度に収れんしやすい。株価は配当利回りの高さに支えられつつも上値は重く、5年後の水準は1,900円〜2,400円程度と、現在値近辺を中心としたレンジ相場になる可能性が高い。

悪い場合は、国内外で公共工事が抑制され、道路機械需要の低迷が長期化するシナリオである。売上高はさらに縮小し、営業利益率は5%を下回る水準にとどまり、ROE・ROAも低水準が続く。この場合、利益回復への期待は後退し、株価は配当利回りだけでは支えきれなくなる可能性がある。PBRは0.5倍前後まで低下し、PERも7〜8倍水準で評価されると、5年後の株価は1,400円〜1,800円程度まで下振れするリスクがある。高配当であっても減配懸念が意識され、株価の戻りは鈍くなる展開が想定される。

総合すると、酒井重工業の株価は現在値2,205円において、すでに業績悪化をある程度織り込んだ水準にあると考えられる。今後5年間は、公共投資とインフラ更新需要の動向が最大の評価軸となり、急成長よりも回復の有無が問われる時間帯になる。投資スタンスとしては、高い配当利回りを受け取りながら業績回復を待つ中長期保有向けの銘柄であり、大きな値上がりを狙う場合は、受注環境や利益率の改善が明確になる局面を見極める必要がある。

この記事の最終更新日:2026年1月21日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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