株価
CKDとは

CKDは、愛知県小牧市に本社を置く、半導体製造装置・FA向け制御機器を中核とする機械メーカーである。1943年に前身となる日本航空電機として設立され、その後中京電機、シーケーディを経て、現在のCKD株式会社となった。長い歴史を持つ産業機械メーカーであり、工場の自動化・省人化を支える分野で確固たる地位を築いている。
事業の柱は、半導体・電子部品・自動車・電池・医薬品など幅広い製造業向けの自動機械装置と、空気圧・流体制御を中心とした機能機器である。半導体製造装置やFA向け制御機器では、高精度制御やクリーン環境対応が求められる工程向けに製品を供給しており、半導体設備投資の動向に業績が左右されやすい一方、需要拡大局面では大きな成長が見込まれる分野を担っている。
自動機械装置分野では、組立機、検査機、搬送装置に加え、薬品包装機などの自動機械も手がけており、食品・医薬・日用品分野にも事業領域を広げている。個別仕様への対応力が高く、顧客の生産工程に深く入り込む形で設備を提供する点が特徴である。一方、機能機器分野では、空気圧シリンダ、バルブ、アクチュエータ、流体制御機器などの標準品を展開しており、こちらは工場設備全般に広く使われるため、比較的安定した需要が見込まれる。自動機械装置の変動性と、機能機器の安定性を組み合わせた事業構造となっている。
海外展開にも積極的で、1980年代以降、アメリカ、タイ、シンガポール、中国、韓国、台湾、インドネシア、ベトナム、メキシコ、欧州などに相次いで拠点を設立してきた。現在では、アジアを中心に海外売上比率が高まりつつあり、製造拠点も日本、中国、東南アジアに分散している。現地生産・現地販売体制を構築することで、グローバルメーカーの生産ライン需要を取り込んでいる。
国内では愛知県を中心に複数の工場を持ち、宮城県や三重県にも生産拠点を構えている。営業拠点は東京、名古屋、大阪に加え、欧州にも配置されており、国内外でのサポート体制を整えている。
全体としてCKDは、半導体・FA向け制御機器という成長性の高い分野と、空気圧・流体制御機器という安定性の高い分野を併せ持つ産業機械メーカーである。設備投資サイクルの影響を受けやすい面はあるものの、製造業の自動化・省人化、品質向上といった中長期トレンドを背景に、海外市場の拡大を含めた事業成長を目指している企業と位置付けられる。
CKD 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 106,723 | 7,698 | 7,823 | 5,273 | 80.2 | 25 |
| 連22.3 | 142,199 | 17,879 | 18,043 | 12,567 | 188.6 | 67 |
| 連23.3 | 159,457 | 21,170 | 21,181 | 14,788 | 221.8 | 89 |
| 連24.3 | 134,425 | 13,113 | 13,048 | 8,338 | 124.9 | 50 |
| 連25.3 | 155,634 | 19,018 | 19,167 | 13,520 | 202.5 | 80 |
| 連26.3予 | 151,000 | 16,600 | 16,600 | 11,200 | 167.6 | 67 |
| 連27.3予 | 160,000 | 18,500 | 18,500 | 12,500 | 187.1 | 75 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 連23.3 | 11,049 | -12,792 | -5,743 |
| 連24.3 | 7,600 | -20,232 | 13,055 |
| 連25.3 | 19,174 | -6,057 | -6,179 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年 | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 13.2 | 12.3 | 7.9 | – | – |
| 2024 | 9.7 | 6.4 | 4.0 | – | – |
| 2025 | 12.2 | 9.9 | 6.4 | 10.6〜18.7 | 1.91 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益水準を見ると、連24.3は営業利益131億、経常利益130億、純利益83億である。連25.3では営業利益190億、経常利益191億、純利益135億へと大きく拡大しており、業績が明確に回復局面に入ったことが分かる。連26.3予では営業利益166億、経常利益166億、純利益112億と、25.3からは減少する見込みだが、24.3と比べれば依然として高い水準にある。
収益性を見ると、営業利益率は2023年13.2%、2024年9.7%、2025年12.2%と推移しており、24年に調整が入った後、25年には再び2桁台へ回復している。ROEは2023年12.3%、2024年6.4%、2025年9.9%、ROAは2023年7.9%、2024年4.0%、2025年6.4%で、いずれも業績悪化局面で低下し、回復局面で持ち直す循環的な動きがはっきりしている。半導体・FA向け設備投資の影響を強く受ける企業体質が、これらの数字から読み取れる。
評価指標を見ると、2025年の実績PERは安値平均10.6倍から高値平均18.7倍とレンジが広く、業績局面によって市場評価が大きく変わりやすい。実績PBRは1.9倍で、資産価値に対してはやや高めだが、成長局面を織り込む銘柄としては極端な水準ではない。
これらを総合すると、CKDは営業利益率やROE・ROAが高水準まで上がる局面を持つ一方で、調整局面でははっきりと数値が悪化する、設備投資循環色の強い企業である。25.3は業績面ではピークに近く、26.3予では一服する想定となっているため、短期的には成長加速よりも調整を意識しやすい局面にある。
数値だけで判断すると、収益力そのものは高く、回復局面では評価余地が生じやすいが、現状のPER・PBRから見て明確な割安感があるとは言い切れない。安定成長株として保有するというより、半導体・FA投資サイクルを前提に、業績の谷と評価水準を見極めながら向き合う必要がある循環型銘柄、という位置付けになる。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは、連26.3で1.6%、連27.3で1.8%と示されている。この水準は市場平均や高配当株と比べると低く、インカム重視の投資先としては物足りない。配当は継続して出ているものの、利回りはあくまで補助的な位置付けにとどまる。
これまで見てきた業績推移では、営業利益や純利益は設備投資サイクルに強く左右され、年度による振れが大きい。こうした収益構造では、配当を安定的に積み上げていくよりも、業績に応じて配当額が上下する形になりやすい。実際、配当額は業績拡大期には増配され、調整局面では抑制される傾向が見られる。
ROEやROA、営業利益率といった指標は回復局面では高水準に達するが、安定的に高いわけではなく、配当の持続性という観点では強い安心感を与える数字ではない。成長投資や設備投資を優先する局面では、配当利回りが相対的に低く抑えられる構造といえる。
数値だけで判断すると、CKDは配当を主目的に長期保有する銘柄ではなく、配当はあくまで付加的なリターンにとどまる。投資スタンスとしては、インカム狙いよりも、半導体・FA投資サイクルに伴う業績回復局面での値動きを重視するタイプの銘柄であり、配当目的での優先度は高くない、という評価になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
CKDの現在値4,045.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は半導体製造装置やFA向けの制御機器を中核とし、自動機械装置と空気圧・流体制御機器を両輪とする産業機械メーカーである。半導体、電子部品、電池、自動車、医薬・食品と幅広い製造業向けに製品を供給しており、設備投資の波を受けやすい一方で、回復局面では高い収益性を発揮しやすい事業構造を持つ。
直近数年の業績を見ると、設備投資サイクルの影響を強く受け、利益水準や営業利益率、ROE・ROAは年度ごとの振れが大きい。好況期には営業利益率が2桁台に達し、ROE・ROAも高水準となるが、調整局面ではこれらの指標がはっきりと低下する。株価水準も成長期待と業績サイクルを織り込む形で変動しやすく、安定成長株というより循環型の性格が強い銘柄といえる。
良い場合は、半導体・電子部品向けを中心とした世界的な設備投資が再び力強く拡大し、FA向け需要も重なって受注と売上が順調に積み上がるシナリオである。営業利益率は再び10%台前半から中盤で安定し、ROEも一桁後半から10%前後を確保できる。この場合、市場からは「高収益な設備投資循環銘柄」として評価され、PERは高値レンジ、PBRも2倍前後まで許容されやすい。5年後の株価は6,000円〜7,500円程度まで切り上がる展開が考えられる。
中間のケースは、設備投資は一定水準を維持するものの、急拡大には至らず、好不況を繰り返しながら横ばいに近い推移となるシナリオである。営業利益率は8〜10%程度、ROE・ROAも一桁後半で推移し、収益力は保たれるが強い成長感は出にくい。この場合、市場評価も落ち着き、PERは中位レンジ、PBRは1.5倍前後に収れんしやすい。株価は現在値を中心に上下し、5年後の水準は3,500円〜5,000円程度に収まる可能性が高い。
悪い場合は、半導体投資やFA関連需要が長期的に低迷し、価格競争の激化や稼働率低下によって利益率が大きく悪化するシナリオである。営業利益率は1桁前半まで低下し、ROE・ROAも低位にとどまる。この場合、市場評価は慎重になり、PERは低水準、PBRも1倍前後まで切り下がる可能性がある。5年後の株価は2,500円〜3,200円程度まで下振れし、リターンは限定的となる。
総合すると、CKDの株価は現在値4,045.0円において、すでに一定の業績回復を織り込んだ水準にある。今後5年間は、半導体・FA投資の波にどの局面で乗るかが最大の評価軸となり、成長局面では上方向、調整局面では下振れしやすい値動きが想定される。投資スタンスとしては、安定配当を軸に長期保有する銘柄というより、業績サイクルを見極めながら向き合う中長期目線の循環型銘柄と位置付けられる。
この記事の最終更新日:2026年1月24日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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