株価
ガリレイとは

ガリレイは、業務用冷凍冷蔵機器分野で国内トップクラスの地位を築いてきた老舗メーカーであり、日本の食品流通・外食産業のインフラを長年支えてきた企業である。大阪府大阪市西淀川区に本社を置き、東京証券取引所プライム市場に上場する持株会社として、複数の事業会社を傘下に持つグループ体制を取っている。
事業の中核は、子会社であるフクシマガリレイ、タカハシガリレイなどによる業務用冷凍冷蔵庫、冷凍冷蔵ショーケース、製氷機、ブラストチラー、ショックフリーザー、解凍機といった温度管理機器の製造・販売である。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食チェーン、食品工場、物流倉庫、病院・研究施設など、食品や医薬品の品質維持が不可欠な分野を主要顧客としており、景気変動の影響を受けにくい比較的安定した需要構造を持つ点が特徴である。
同社の歴史を振り返ると、1951年の創業以来、日本の流通形態の変化とともに成長してきたことが分かる。1962年に業務用冷蔵庫を業界で初めて規格化し、量産・販売を開始したことで、個別受注生産が中心だった市場に効率性と価格競争力をもたらした。1964年には冷凍冷蔵オープンショーケースを規格化し、スーパーマーケットの普及とともに事業を拡大した。こうした「規格化・量産化」による強みは、その後の長期的な競争優位の源泉となっている。
1990年代以降は、食品分野に加えて理化学・医療機器分野へも進出し、研究用冷蔵庫や医療関連の温度管理機器などを展開することで事業領域を拡張してきた。また、断熱パネルや大型冷蔵設備、コンベア関連機器など周辺分野もグループ内に取り込み、冷却・冷蔵システム全体を提案できる体制を構築している。
近年の特徴としては、環境対応への取り組みがより鮮明になっている点が挙げられる。2050年を見据えた環境ビジョンを策定し、温室効果ガス排出量の削減や製品のノンフロン化を積極的に進めている。業務用冷蔵庫や製氷機の一部ではすでにノンフロン化を実現しており、省エネルギー性能の向上と合わせて、環境規制が強化される将来を見据えた製品開発を行っている。冷媒ガス漏れに対する長期保証制度の導入など、品質・信頼性を前面に出した施策も、更新需要が中心となる国内市場での競争力維持に寄与している。
海外展開については、中国や東南アジアを中心に事業拡大を進めているが、現時点では国内事業が売上・利益の中心である。国内では更新需要と保守・サービスを含めた継続収益が事業を下支えしており、急成長企業というよりは、安定性と持続性を重視したビジネスモデルといえる。
2025年には持株会社制へ移行し、グループ経営の効率化と事業ポートフォリオの明確化を進めている。これにより、各事業会社の役割分担を明確にしつつ、新分野への投資や海外展開を柔軟に進められる体制を整えた。
総合すると、ガリレイは業務用冷凍冷蔵機器というニッチだが不可欠な分野で、長年にわたり高い市場シェアと技術基盤を維持してきた企業である。派手な成長ストーリーよりも、規格化・量産化による競争力、食品流通を支える社会インフラ性、環境対応を軸とした中長期視点の経営が特徴であり、国内市場を基盤とした堅実型メーカーとしての性格が強い企業と位置付けられる。
ガリレイ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
純利益 (百万円) |
一株益 (円) |
一株配当 (円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 82,451 | 8,054 | 8,651 | 6,299 | 157.2 | 26.5 |
| 連22.3 | 96,073 | 9,806 | 11,265 | 8,172 | 203.9 | 31 |
| 連23.3 | 104,996 | 11,485 | 12,292 | 8,654 | 215.8 | 36.5 |
| 連24.3 | 115,815 | 15,298 | 16,159 | 12,306 | 307.8 | 52.5 |
| 連25.3 | 130,639 | 16,572 | 17,175 | 12,008 | 299.8 | 74 |
| 連26.3予 | 138,000 | 17,200 | 17,900 | 12,400 | 309.3 | 81〜85 |
| 連27.3予 | 146,000 | 17,900 | 18,600 | 12,900 | 321.8 | 86〜90 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF (百万円) |
投資CF (百万円) |
財務CF (百万円) |
|---|---|---|---|
| 連23.3 | 5,502 | -2,247 | -1,242 |
| 連24.3 | 12,584 | -2,877 | -2,295 |
| 連25.3 | 10,375 | -9,523 | -2,122 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 (%) |
ROE (%) |
ROA (%) |
PER (倍) |
PBR (倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 連23.3 | 10.9 | 10.8 | 7.6 | – | – |
| 連24.3 | 13.2 | 13.2 | 9.4 | – | – |
| 連25.3 | 12.6 | 11.7 | 8.4 | 7.5〜10.9 | 1.5 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
ガリレイの業績を直近3年で見ると、売上規模は連24.3で約1,158億円、連25.3で約1,306億円、連26.3予で約1,380億円と、年々拡大している。営業利益も連24.3で約152億円、連25.3で約165億円、連26.3予で約172億円と増加基調にあり、経常利益・純利益も同様に高水準を維持している。
利益率面では、営業利益率は2023年10.9%、2024年13.2%、2025年12.6%と、10%台前半を安定して確保している。製造業としては比較的高めの水準で、前年差で多少の上下はあるものの、大きく崩れてはいない。ROEは10.8%→13.2%→11.7%、ROAは7.6%→9.4%→8.4%と、いずれも2桁前後で推移しており、資本効率は安定している部類に入る。
バリュエーションを見ると、2025年実績PERは高値平均10.9倍、安値平均7.5倍と、成長性を考慮すると割高感は強くない水準にある。一方、PBRは1.5倍と、資本効率を一定程度織り込んだ評価になっており、極端な割安株という位置付けではない。
総合すると、売上・利益は拡大傾向、営業利益率・ROE・ROAはいずれも安定しており、事業の収益性と資本効率は比較的バランスが取れている。一方で、PERは低めだがPBRは1倍を明確に超えており、市場はすでに「安定成長型の業務用冷凍冷蔵機器メーカー」として一定の評価を与えている状態といえる。
このため、投資判断としては、高成長株というよりは、業績の安定性と着実な利益積み上げを前提とした中期視点の銘柄という位置付けになる。利益成長が続く限り、評価が急落しにくい一方、評価倍率の大幅な上昇を期待する局面でもない、比較的落ち着いたリターン特性の銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
ガリレイの予想配当利回りは、連26.3で2.05%、連27.3で2.18%と、いずれも2%前後の水準にとどまっている。一般的な高配当株とされる3〜4%水準と比べると見劣りし、配当利回りそのものを主目的に投資する銘柄とは言いにくい。
一方で、営業利益率は10%台前半、ROEは10%超、ROAも8%前後を維持しており、事業の収益性と資本効率は安定している。売上・利益も拡大基調にあり、配当原資となる利益の安定性という点では不安は小さい。実際、直近数年は増配傾向が続いており、配当を極端に削るリスクは現時点では高くないと読み取れる。
そのため、配当目的として見る場合、ガリレイは「高利回りでインカムを稼ぐ銘柄」ではなく、「業績成長とともに配当がじわじわ増える可能性を期待する銘柄」という位置付けになる。インカム重視で即効性のある利回りを求める投資には向かないが、安定収益企業を保有しつつ、緩やかな増配を受け取る中長期目線であれば選択肢になり得る、という整理になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
ガリレイ株式会社の現在値3,935.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は業務用冷凍冷蔵庫、冷凍冷蔵ショーケースを主力とする業務用厨房・食品流通機器メーカーであり、国内では食品スーパー、コンビニ、外食、給食・医療分野まで幅広い顧客基盤を持つ。業務用冷蔵庫の規格化をいち早く進めた企業で、ショーケース分野では首位級のポジションを確立している。近年は中国や東南アジアなど海外市場の開拓も進めており、環境対応製品やノンフロン化を成長テーマとしている。
事業構造としては、食品流通・外食といった生活インフラに近い分野を主戦場としており、景気後退局面でも需要が急減しにくい性格を持つ。一方で、設備投資型ビジネスであるため、更新需要や新規出店動向によって年度ごとの売上・利益には一定の波が出やすい。直近数年では売上高は着実に拡大し、営業利益・純利益も高水準で推移しており、営業利益率やROE・ROAも製造業としては比較的安定したレンジにある。株価水準は高成長株というよりも、安定収益と堅実な利益成長を前提とした評価に位置付けられている。
良い場合は、国内の食品スーパーや外食産業での設備更新需要が堅調に推移し、省エネ・ノンフロン対応機器への切り替えが想定以上に進むシナリオである。加えて、海外市場での販売拡大が収益貢献を強め、売上・利益が緩やかに積み上がる展開となる。この場合、営業利益率は10%台前半〜中盤を維持し、ROEも10%超の水準で安定する可能性がある。市場からは「安定成長型の食品インフラ関連メーカー」として評価され、PER・PBRがやや切り上がれば、5年後の株価は5,000円〜6,500円程度まで上昇する展開も考えられる。配当も増配基調が続き、インカムと緩やかなキャピタルゲインの両立となる。
中間のケースは、国内需要は底堅く推移するものの、外食・小売の新規投資が伸び悩み、海外事業の成長も限定的にとどまるシナリオである。売上・利益は高水準を維持しつつも伸びは鈍化し、営業利益率は10%前後で横ばいに近い推移となる。この場合、市場評価も大きく変化しにくく、株価は現在値を中心としたレンジ推移となる可能性が高い。5年後の株価水準は3,500円〜4,500円程度に収れんしやすく、リターンの中心は配当収入となる。
悪い場合は、国内外で設備投資が想定以上に抑制され、更新需要の先送りが続くシナリオである。原材料価格や人件費の上昇を十分に転嫁できない状況が続くと、利益率が低下し、ROE・ROAも悪化する可能性がある。この場合、市場評価は慎重となり、PER・PBRは低位にとどまりやすい。5年後の株価は2,500円〜3,200円程度まで下振れする可能性があり、配当水準も横ばいから抑制的な推移となるリスクを抱える。
総合すると、ガリレイの株価は現在値3,935.0円において、急成長期待を織り込む段階ではなく、食品流通インフラを支える安定事業と堅実な利益水準を前提とした評価にあると考えられる。今後5年間は、国内外の更新需要の持続性と環境対応製品の浸透度合いが最大の評価軸となり、成長が続けば上方向、需要停滞が続けば横ばいから下振れという時間帯になりやすい。投資スタンスとしては、短期的な値幅取りよりも、業績の安定性を見極めつつ配当を受け取る中長期目線の銘柄と位置付けられる。
この記事の最終更新日:2026年1月24日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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