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モリタホールディングス(6455)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-05)
2,820.00
前日比 -6.00(-0.21%)

モリタホールディングスとは

モリタホールディングスは、消防車で国内シェア約6割を握る断トツのトップメーカーであり、消防・防災分野において圧倒的な存在感を持つ企業である。消火器や消火設備、衛生・塵芥車両でも高いシェアを持ち、さらに産業機械分野まで含めた幅広い事業ポートフォリオを形成している。

同社は株式会社モリタを中核子会社とする持株会社で、東京証券取引所プライム市場に上場している。中核の株式会社モリタは消防車両などの緊急自動車・特種用途自動車を架装・販売する企業で、日本国内の消防自動車分野ではトップシェアを誇る。全国の消防本部への納入実績が非常に多く、事実上の業界標準的なポジションを築いている点が大きな強みである。

沿革を見ると、1907年に大阪で創業し、ポンプメーカーとして出発した後、消防車両や防災機器へと事業を拡大してきた。長年にわたって消防・防災という公共性の高い分野に特化してきた歴史があり、技術力と信頼性の積み重ねが現在の高シェアにつながっている。2008年には持株会社体制へ移行し、消防車事業、防災機器事業、環境事業を分社化することで、事業ごとの専門性を高めている。

事業の中核である消防車事業では、はしご車、ポンプ車、水槽車、化学消防車、救助工作車など幅広い車種を展開している。はしご車では「スーパージャイロラダー」ブランドを展開し、日本唯一の54m級という最高水準の規格地上高を実現している。また、日野自動車と共同開発した専用シャシを採用するなど、独自性の高い技術を積極的に取り入れている。CAFS装置を搭載した消防車など、消火効率を高める技術面でも先行している。

防災機器分野では、消火器や各種消火設備を手がけており、建物や工場、インフラ施設向けに幅広く導入されている。これらは法規制や安全基準に基づく需要が多く、設置後の点検や更新といったストック型需要が見込めるため、収益の安定性が高い事業となっている。宮田工業をグループに取り込んだことで、消火器分野の競争力も一段と強化されている。

環境・衛生分野では、塵芥車や環境関連車両を展開しており、自治体向け需要を中心に安定した受注がある。消防車両と同様に公共投資との結びつきが強く、景気変動の影響を受けにくい事業である。これに加えて、産業機械分野も手がけており、事業構造は一見ニッチながらも分散が効いている。

近年では、海外展開にも力を入れており、フィンランドのブロント・スカイリフトを子会社化するなど、高所作業車やはしご車分野での技術力をグローバルに取り込んでいる。2023年には研究開発拠点としてモリタATIセンターを開設し、次世代消防・防災技術の開発にも注力している。

全体としてモリタホールディングスは、消防車で国内シェア約6割という圧倒的な地位を基盤に、消火器・消火設備、環境車両、産業機械までを含む防災・インフラ関連の総合メーカーとして位置づけられる。自治体需要や法規制に支えられた事業が多く、景気に左右されにくい安定性を持つ一方で、高い技術力と実績によって参入障壁も高い。派手な成長は見込みにくいが、社会インフラを支える中核企業として、長期的に安定した事業基盤を築いている企業と言える。

モリタホールディングス 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益 EPS(円) 一株配当 DPS(円)
連21.3 84,667 8,855 9,479 6,224 137.1 38
連22.3 83,602 8,115 8,761 5,350 118.1 40
連23.3 81,344 5,081 5,913 3,996 91.0 43
連24.3 95,205 9,453 9,627 6,011 137.1 48
連25.3 111,743 13,733 13,744 9,472 217.5 58
連26.3予 115,000 13,800 14,300 9,500 231.9 58〜60
連27.3予 119,000 14,800 15,300 10,100 246.5 60〜62

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 2,140 -2,669 -8,961
2024 11,172 -3,479 -1,485
2025 11,391 -1,487 -6,003

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 6.2 4.8 3.2
2024 9.9 6.6 4.3
2025 12.2 9.8 6.6 9.6〜12.8 1.26

出典元:四季報オンライン

投資判断

モリタホールディングスは、2024年から2026年予想にかけて業績の回復と拡大がはっきりしている。売上高は2024年約952億円、2025年約1,117億円、2026年予想で約1,150億円と、反転後の増収基調が続いている。公共需要やインフラ関連を背景とした受注回復が、数字に素直に表れている。

営業利益は2024年約94億円、2025年約137億円、2026年予想で約138億円と、売上以上のペースで改善している。これに伴い営業利益率は2023年6.2%、2024年9.9%、2025年12.2%まで上昇しており、3年間で利益構造が大きく変化している。以前の低収益状態から脱し、収益性が一段引き上がった段階に入ったと判断できる。

経常利益も2024年約96億円、2025年約137億円、2026年予想で約143億円と安定して推移しており、営業利益と乖離は小さい。純利益は2024年約60億円、2025年約94億円、2026年予想で約95億円と、最終利益までしっかり回復している。EPSも2024年137円、2025年217円、2026年予想231円と大きく伸びており、1株当たりの稼ぐ力は明確に改善している。

資本効率を見ると、ROEは2023年4.8%から2024年6.6%、2025年9.8%へと上昇しており、まだ10%には届かないものの、改善トレンドは明確である。ROAも3.2%から6.6%まで上昇しており、資産を使った収益力も着実に回復している。公共系・装置産業としては、悪くない水準まで戻ってきたと言える。

バリュエーション面では、2025年実績PERは安値平均9.6倍、高値平均12.8倍と、依然として低めのレンジにある。PBRは1.2倍台で、収益性が改善してきた企業としては過度な評価にはなっていない。営業利益率が12%台、ROEが10%近くまで回復している点を考えると、市場評価はまだ慎重寄りと受け取れる。

以上の数値だけから判断すると、モリタホールディングスは、業績の底打ちと回復が確認され、収益性が大きく改善している局面にある。一方で、ROEはまだ完全に高水準とは言えず、評価倍率も急激に切り上がってはいない。急成長株ではないが、公共需要に支えられた安定性と、回復後の利益水準を考えると、改善フェーズを評価して中期目線で見る銘柄と位置づけられる。現時点では「割安放置」ではないものの、業績改善に対して評価は追いつき切っていない段階であり、利益水準が維持できれば、評価の切り上がり余地は残っていると判断できる。

配当目的とかどうなの?

配当目的で見ると、モリタホールディングスは高配当株ではなく、業績回復に合わせて配当を積み上げていくタイプの銘柄と位置づけられる。予想配当利回りは連26.3で1.98%、連27.3で2.04%と、利回り水準そのものは市場全体と比べて特別高いわけではなく、配当利回りだけを狙って買う銘柄とは言いにくい。

一方で、業績は明確な回復局面にあり、営業利益率は6%台から12%台へと大きく改善している。純利益も2024年約60億円から2025年約94億円へと増加しており、配当の原資となる利益は十分に回復している。実際に1株配当も段階的に引き上げられており、無理のない形での増配が続いている点は評価できる。

キャッシュフローの面でも、直近では営業キャッシュフローが大きく改善しており、投資や財務支出を行ったうえでも配当を維持できる体力がある。公共需要を背景とした比較的安定した受注構造を考えると、短期的な減配リスクは低いと判断できる。

そのため、モリタホールディングスは、今すぐ高い配当利回りを求める投資には向かないが、業績回復とともに配当が少しずつ積み上がっていく過程を評価し、中長期で保有する配当目的には適した銘柄と言える。高配当株の代替というより、安定配当と緩やかな増配を重視する投資家向けの銘柄と位置づけられる。

今後の値動き予想!!(5年間)

モリタホールディングスの現在値2,929.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は消防車で国内シェア約6割を握る断トツのトップメーカーであり、消火器・消火設備、塵芥車両などの環境・衛生分野でも高いシェアを持つ防災・インフラ関連企業である。主な顧客は自治体や公共機関であり、景気変動の影響を受けにくい一方、受注のタイミングによる業績の振れはあるものの、社会インフラを支える安定した事業基盤を持っている点が特徴である。

良い場合は、消防車の更新需要や災害対策関連の投資が安定的に続き、受注環境が堅調に推移するシナリオである。営業利益率は12%前後で定着し、ROEも10%近辺まで改善が進む。純利益は90億円台から100億円規模を安定的に確保し、EPSは230円前後で推移する。この場合、市場からは「公共需要に支えられた高収益インフラ銘柄」として評価されやすくなり、PERは高値平均に近い12〜13倍が許容される。EPS230円×PER13倍を前提にすると、5年後の株価は3,500円〜4,000円程度まで切り上がる展開が想定される。配当の緩やかな増加も下支えとなり、じり高基調が続く可能性が高い。

中間のケースでは、消防・防災需要は安定するものの、受注の山谷によって成長感は限定的となる。営業利益率は10〜11%程度、ROEは8〜9%前後で落ち着き、業績は横ばいに近い推移となる。市場評価はPER10〜11倍程度に収まり、現在水準と大きな乖離は生じにくい。この場合、株価は2,700円〜3,200円程度のレンジでの推移が中心となり、値上がり益よりも配当を含めたトータルリターンを重視する展開になりやすい。

悪い場合は、自治体の設備投資抑制や大型案件の受注遅れが重なり、業績が一時的に低迷するシナリオである。営業利益率は8%前後まで低下し、ROEも一桁前半にとどまる。純利益は70億円台まで縮小し、EPSは180円前後に低下する。市場は成長期待を引き下げ、PERは安値平均に近い9倍前後まで低下する可能性がある。この場合、株価は1,900円〜2,300円程度まで調整する展開も想定される。配当は維持される可能性が高いが、株価の回復には時間を要する。

総合すると、モリタホールディングスの株価は現在値2,929.0円において、業績回復と公共需要による安定性をある程度織り込んだ水準にある。今後5年間は高成長による大化けを狙う銘柄というより、防災・インフラ需要に支えられた安定収益をどこまで維持できるかが評価の軸となる。配当を下支えにしつつ、業績の持続性を確認しながら中長期で保有するスタンスに適した銘柄と位置付けられる。

この記事の最終更新日:2026年1月25日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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