株価
MS-Japanとは

MS-Japanは、管理部門・士業に特化した人材サービスと情報プラットフォームを展開する企業である。経理・財務・人事・法務・公認会計士・税理士・弁護士といった専門職領域に特化し、転職支援、人材紹介、スカウト、情報提供を一体で行う点を事業の中核としている。
本社は東京都千代田区富士見2-10-2に所在し、東京本社(飯田橋グラン・ブルーム4F)を拠点としている。加えて、名古屋市中村区のJPタワー名古屋、大阪市北区のグランフロント大阪タワーBにも支社を構え、首都圏だけでなく中部・関西圏の企業や求職者にも対応できる体制を整えている。
同社の主力は人材関連事業であり、複数のサービスを通じて管理部門・士業のキャリア支援と企業の採用支援を行っている。MS Careerは、管理部門・士業に特化した総合転職サービスで、求人検索、スカウト、エージェント(人材紹介)の3つの機能を一体または選択制で利用できる点が特徴である。人材紹介事業で長年培ったネットワークとノウハウを活かし、独自の検索項目や特集を通じて、成長志向の企業とキャリアアップを目指す求職者のマッチングを行っている。
MS Agentは、経理・財務・人事・法務・公認会計士・税理士・金融分野に特化した転職エージェントサービスであり、同社の中核事業の一つである。管理部門・士業領域で35年以上の転職支援実績を持ち、国内最大級の登録者数を背景に、専門性の高いマッチングを強みとしている。
MS Jobsは、管理部門・士業に特化したスカウトサービスで、国内最大級の求人数を有する点が特徴である。求職者の経歴に関心を持った企業や事務所の採用担当者から直接スカウトが届くほか、同社が認定した提携エージェントからのスカウトも受け取ることができ、転職機会の幅を広げている。
人材紹介に加えて、情報・マッチングプラットフォーム事業も展開している。Manegyは、企業の管理部門担当者と士業をつなぐ日本初のポータルサイトであり、両者がダイレクトにつながることでビジネス機会の創出を図っている。管理部門・士業向けの実務情報や業界動向など、国内最大級のコンテンツ量を持つ点が特徴である。
Manegy to Bは、経営管理領域に関する各種サービスを網羅的に掲載するサービス比較・情報サイトである。管理部門や士業が業務上の課題を解決するために必要なサービス情報や、サービス選定のためのノウハウ・ヒントを提供し、課題解決型の情報提供を行っている。
J-ing(リーガルネット)は、企業法務、弁護士、弁理士、法律事務所など法律専門職に特化した求人・転職情報サイトである。これまでの法律領域における転職支援実績を背景に、求人情報だけでなく業界動向や実務に役立つ情報も発信している。
IPOPROは、IPO準備企業向けの専門サイトであり、上場準備中の企業経営者や実務担当者を対象に、IPOに必要な知識や実務情報を提供している。証券会社、監査法人、信託銀行、弁護士事務所、会計ソフトベンダー、ベンチャーキャピタルなど、IPOを取り巻く各種プレーヤーとIPO準備企業とのマッチングの場を目指している。
全体として同社は、管理部門・士業という専門性の高い領域に特化し、人材紹介・スカウト・求人情報・専門ポータルサイトを複合的に展開することで、転職支援と企業支援の両面から事業基盤を構築している。単なる人材紹介にとどまらず、専門職向けの情報流通とコミュニティ形成までを事業領域としている点が特徴である。
MS-Japan 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 3,369 | 1,239 | 1,612 | 1,082 | 43.4 | 15 |
| 連22.3 | 3,758 | 1,576 | 1,541 | 1,032 | 41.3 | 15 |
| 連23.3 | 4,293 | 1,789 | 1,785 | 1,223 | 49.0 | 49 |
| 連24.3 | 4,574 | 1,623 | 1,664 | 1,134 | 45.4 | 56 |
| 連25.3 | 7,474 | 1,604 | 1,681 | 1,032 | 41.5 | 56 |
| 連26.3予 | 8,230 | 1,800 | 1,800 | 1,100 | 44.3 | 56 |
| 連27.3予 | 9,000 | 1,900 | 1,900 | 1,160 | 46.7 | 56 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 連23.3 | 1,452 | 223 | -373 |
| 連24.3 | 1,108 | -3,941 | -1,224 |
| 連25.3 | 1,495 | -295 | -1,645 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年 | 営業利益率(%) | ROA(%) | ROE(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 41.6 | 10.8 | 11.6 | – | – |
| 2024 | 35.4 | 9.8 | 11.0 | – | – |
| 2025 | 21.4 | 9.5 | 10.6 | 27.4(高値平均)/19.1(安値平均) | 2.93 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず損益の推移を見る。営業利益は連24.3で16億円、連25.3で16億円と横ばい、連26.3予では18億円と増加が見込まれている。経常利益は連24.3で16億円、連25.3で16億円、連26.3予で18億円と、営業利益と同様に25.3までは横ばい、その後は増益予想となっている。純利益は連24.3で11億円、連25.3で10億円と減少し、連26.3予で11億円へ回復する見込みとなっている。売上規模は24.3から25.3で45億円から74億円へ大きく拡大している一方、利益水準は同期間で大きくは増えておらず、売上成長と利益成長のテンポには差がある。
次に収益性指標を見る。営業利益率は2023年41.6%、2024年35.4%、2025年21.4%と、3年間で段階的に低下している。売上拡大局面において利益率が下がっていることが数値から確認できる。ROEは2023年11.6%、2024年11.0%、2025年10.6%と、緩やかな低下傾向にある。ROAも2023年10.8%、2024年9.8%、2025年9.5%と低下しており、資本効率・資産効率ともに高水準ではあるが、ピークアウト気味の動きになっている。
最後にバリュエーションを見る。2025年の実績PERは高値平均27.4倍、安値平均19.1倍となっており、利益水準に対して市場評価の振れ幅が大きいことが分かる。実績PBRは2.9倍であり、自己資本に対しては一定のプレミアムを付けた評価水準となっている。
これらの数値を総合すると、売上規模は24.3から26.3予にかけて拡大している一方で、営業利益率・ROE・ROAはいずれも低下傾向にあり、利益率と資本効率は過去よりも抑えられてきている。PERは20倍前後から20倍後半のレンジで推移しており、利益成長が緩やかな中では評価が先行しやすい局面とも読み取れる。数値上は、事業規模の拡大と引き換えに収益性が薄まっている段階にあることが示されている。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは連26.3、連27.3ともに5.37%とされており、利回り水準そのものは市場平均と比べて高い部類に入る。数値上は、インカムゲインを重視する投資スタイルから見て、表面利回りは十分に目立つ水準である。
一方で、利益との関係を見る必要がある。
純利益は連24.3で11億円、連25.3で10億円、連26.3予で11億円と、ここ数年は大きな増加局面には入っていない。一株配当は連24.3以降56円が継続しており、利益が大きく伸びていない中でも配当水準は維持されている形になる。
収益性の面では、営業利益率が2023年41.6%から2025年21.4%まで低下しており、ROEも11.6%から10.6%、ROAも10.8%から9.5%へと下がっている。数値上は、事業規模拡大に伴って利益率や資本効率が以前より低下している局面にある。
これらを踏まえると、現時点の配当利回り5.37%は、利益の大幅な成長を背景にした増配余地というよりも、現行水準の配当を維持する前提で成立している利回りと読み取れる。配当目的としては、数値上は利回りの高さが主な魅力であり、今後の配当余力や増配ペースについては、利益成長が再び明確になるかどうかが影響してくる構造になっている。
今後の値動き予想!!(5年間)
MS-Japanの現在値1,042.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は管理部門・士業に特化した人材紹介・スカウト事業を中核とし、求人・転職支援に加えて専門職向けポータルサイトを展開する企業である。近年は売上規模が拡大する一方、営業利益率やROE・ROAは低下傾向にあり、高配当を背景にインカム性と事業拡大のバランスが意識される局面にある点が特徴といえる。
良い場合は、管理部門・士業領域の人材需要が堅調に推移し、人材紹介・スカウトの取扱件数が安定的に増加するシナリオである。売上は拡大を続けつつ、営業利益率の低下が下げ止まり、20%前後で安定する。純利益は10億円台から緩やかに増加し、EPSは45円前後で推移する。この場合、市場は高配当を維持できる安定型人材サービス企業として評価し、PERは18〜20倍程度が許容されやすい。EPS45円×PER20倍を前提にすると、5年後の株価は1,300円〜1,600円程度まで上昇する展開が想定される。
中間のケースでは、人材需要は底堅いものの成長は限定的となり、売上は増加するが利益は横ばい圏にとどまるシナリオである。営業利益率は20%前後、純利益は10億円前後で推移し、EPSは40円台前半で安定する。配当は56円を維持し、高配当銘柄としての評価が継続する一方、成長期待は高まりにくい。この場合、市場評価はPER14〜17倍程度に収れんし、株価は900円〜1,100円程度のレンジ内での推移が中心となる。
悪い場合は、人材市場の鈍化や競争激化により紹介単価や成約数が伸び悩み、売上成長に対して利益が伴わないシナリオである。営業利益率は20%を割り込み、純利益は10億円を下回る水準に低下する。EPSは40円前後にとどまり、配当56円の維持に対する警戒感が強まる。この場合、市場は安定性と成長性の両面を引き下げて評価し、PERは10〜12倍程度まで低下する可能性がある。EPS40円×PER12倍を前提にすると、5年後の株価は500円〜700円程度まで下押しされる展開も想定される。
総合すると、MS-Japanの株価は現在値1,042.0円において、高配当を織り込んだ評価水準に位置している。今後5年間は急成長による株価上昇を狙う局面というよりも、配当水準の維持と利益率の下げ止まりを確認しながら推移する銘柄であり、インカム収益と事業安定性を重視するスタンスに適した位置づけと整理できる。
この記事の最終更新日:2026年1月29日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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