株価
K&Oエナジーグループとは

K&Oエナジーグループ株式会社は、千葉県茂原市茂原661番地に本社を置く企業で、2014年1月6日に設立されました。資本金は80億円で、代表取締役社長は緑川昭夫氏です。東京証券取引所プライム市場に上場しており、事業年度は毎年1月1日から12月31日までです。
この会社は、ガス事業やヨウ素事業などを展開するグループ会社を統括する持株会社です。主な事業内容は、天然ガスの探査・採取・開発、都市ガスの供給・販売、そしてヨウ素およびヨウ素化合物の製造・販売です。
K&Oエナジーグループは、国内で天然ガスを開発・生産し、パイプラインや供給網を通じてガスを販売するエネルギー供給企業です。また、化学事業として医薬品・電子材料・殺菌剤などに使われるヨウ素製品を国内外に提供しています。
さらに、エネルギーの安定供給を重視するとともに、再生可能エネルギーや環境配慮型の取り組みにも力を入れており、持続可能な社会の実現を目指しています。
直近3年間の業績・指標
| 決算期(12月期・連結) | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株当たり利益(円) | 1株当たり配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年12月期 | 96,298 | 9,668 | 10,408 | 6,464 | 242.8 | 38 |
| 2024年12月期 | 92,421 | 8,820 | 9,830 | 6,167 | 231.4 | 42 |
| 2025年12月期(予想) | 90,700 | 9,000 | 10,000 | 7,200 | 269.8 | 50 |
出典:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期(12月期・連結) | 営業キャッシュフロー(百万円) | 投資キャッシュフロー(百万円) | 財務キャッシュフロー(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2022年12月期 | 12,172 | -9,668 | -1,874 |
| 2023年12月期 | 11,832 | -8,982 | -1,260 |
| 2024年12月期(予想) | 13,842 | -6,028 | -1,493 |
出典:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期(12月期・連結) | PER(倍) | PBR(倍) | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年12月期 | ― | – | 10.0 | 7.1 | 5.8 |
| 2024年12月期 | 14.6(高値平均)/8.4(安値平均) | 0.92 | 9.5 | 6.4 | 5.1 |
| 2025年12月期(予想) | 13.83 | – | 9.9 | 7.4 | 6.0 |
出典:四季報オンライン
投資判断
同社の営業利益は2023年から2025年にかけて、約90億円前後で推移しており、営業利益率も9〜10%と非常に安定しています。これはエネルギー供給やヨウ素などの化学関連事業を複合的に行う同社の強みを反映しています。経常利益や純利益もほぼ横ばいで、安定的な収益構造を維持しています。
ROE(自己資本利益率)は6〜7%台で推移しており、資本を堅実に活かす経営をしていることが分かります。ROA(総資産利益率)も5〜6%台と高く、資産効率も良好です。特に自己資本比率が高く、借入に頼らない安定した財務体質が評価できます。
株価指標では、PBRが0.92倍と解散価値に対して割安な水準にあります。2025年12月期の予想PERは13.8倍と、やや市場平均並みですが、安定配当や財務の強さを考慮すると、依然として割安感があります。
総じて、K&Oエナジーグループは「成長株」というよりも「安定収益を重視したディフェンシブ銘柄」として評価されます。短期的な株価上昇は限定的かもしれませんが、エネルギー需要の底堅さやヨウ素市場の安定を背景に、長期で安定した配当と緩やかな株価上昇が期待できます。
配当目的とかどうなの?
K&Oエナジーグループは、天然ガス事業とヨウ素事業という比較的安定した分野を中心にしており、景気の波に左右されにくいビジネスモデルを持っています。利益が毎年ほぼ横ばいで推移しているため、安定した配当を継続できる企業といえます。
直近では、2023年に38円、2024年に42円、2025年は50円の配当が予想されています。
現在の株価をおよそ3,000円前後とすると、配当利回りは約1.6〜1.8%程度です。利回り自体は特別高くはありませんが、業績の安定性と財務の健全性を考慮すると、「減配リスクの少ない安心配当株」といえます。
また、K&Oエナジーグループは現金収支(営業キャッシュフロー)が安定しており、毎年100億円前後の営業CFを生み出しています。投資CFや財務CFも抑えられており、自己資金で配当を賄える余裕があります。つまり、配当原資が安定して確保できる企業構造です。
ヨウ素価格は医療・電子材料などで世界的に需要があり、価格が比較的安定しているため、エネルギー価格が下がっても配当維持の支えになります。さらに、同社は長期的に配当を増やしている傾向もあり、将来的にはゆるやかな増配も期待できます。
まとめると、K&Oエナジーグループは「高配当」ではなく「安定配当」のタイプです。
株価変動リスクが小さく、業績も安定しているため、長期で安心して配当を受け取りたい投資家に向いた銘柄です。
利回りは控えめでも、減配リスクが低く、将来的な増配余地もあります。
そのため、「年金のように安定して配当を受け取りたい人」や「ポートフォリオの安定資産を増やしたい人」には特におすすめできます。
今後の値動き予想!!(5年間)
K&Oエナジーグループ(証券コード1663)の現在値は3,530円です。
この株価を基準にして、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。
良い場合
天然ガスやヨウ素の価格が上昇し、利益が拡大していくパターンです。
営業利益率やROEも改善し、PERが現在の13倍前後から15〜17倍程度まで見直される可能性があります。
収益増加とともに株主還元も進み、株価は5,600円から6,000円程度まで上昇することが期待されます。
この場合、5年で約1.6〜1.7倍、年率換算で9〜11%前後の上昇ペースとなります。
中間の場合
エネルギー価格やヨウ素の需要が安定して推移し、現状の業績水準を維持するケースです。
営業利益率は9〜10%台で堅調、PERも13倍前後で推移すると考えられます。
株価は4,200円から4,600円程度まで緩やかに上昇する見込みで、配当も増配傾向を維持すれば、
年平均で5〜7%程度のリターンが期待できます。
安定成長型の長期投資として無理のないシナリオです。
悪い場合
天然ガスやヨウ素価格が下落し、利益が圧迫されるケースです。
原料コスト上昇やエネルギー政策の変化により、営業利益率が低下する可能性もあります。
PERは低位のまま推移し、株価は2,800円から3,200円程度に下落する可能性があります。
配当を維持できても、株価の下落でトータルではほぼ横ばい、または小幅なマイナスとなる見込みです。
K&Oエナジーグループは業績が安定しており、配当も堅実に増えているため、
急激な値上がりを狙うよりも、長期で安定した配当を受け取りつつ値上がり益を狙うタイプの銘柄といえます。
この記事の最終更新日:2025年10月27日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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