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JVCケンウッド(6632)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-03)
1,249.00
前日比 +15.50(+1.26%)

JVCケンウッドとは

JVCケンウッドは、神奈川県横浜市神奈川区に本社を置く電機メーカーで、日本ビクター(JVC)とケンウッドが経営統合して誕生した企業である。音響機器、映像機器、無線通信機器、車載機器を中心に事業を展開しており、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つとなっている。近年は市販向け製品を絞り込み、無線システムと車載機器を重点分野として事業構造の転換を進めている。

同社は2008年10月1日に、日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドが共同で株式移転を行い、持株会社としてJVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社を設立したことに始まる。日本ビクターが松下グループから離脱したことを契機に統合が進められ、当初はパナソニック(現・パナソニックホールディングス)の持分法適用関連会社であったが、2011年の第三者割当増資により同社の持分比率は20%以下となり、持分法適用会社から外れている。同年8月には商号を株式会社JVCケンウッドへ変更し、10月には日本ビクター、ケンウッド、J&Kカーエレクトロニクスを吸収合併して、持株会社から事業会社へ移行した。

ブランド戦略としては、日本ビクターとケンウッドが有するブランドを商品カテゴリーごとに使い分けている。JVCブランドはプロジェクター、ビデオカメラ、業務用・民生用オーディオ、映像機器、ドライブレコーダー、医用・産業用モニターなどに展開されている。KENWOODブランドはカーオーディオ、カーナビゲーション、無線機、オーディオ機器を中心に使用されている。Victorブランドは一時JVCブランドへ統合された後、2017年に高付加価値・独創的な製品を展開するブランドとして復活し、高級オーディオや一部業務用機器、関連製品に用いられている。かつて展開していた記録メディア事業は2015年までに撤退している。

事業内容は主に三つの分野で構成されている。モビリティ・テレマティクスサービス分野では、カーナビゲーション、カーオーディオ、ドライブレコーダー、テレマティクス関連製品などを手がけており、自動車メーカー向けOEM供給と市販製品の双方を展開している。車載分野は同社の中核事業の一つとなっている。

パブリックサービス分野では、無線システム事業と業務用システム事業を展開している。無線システム事業では、警察、消防、自治体、防災、インフラ事業者向けの業務用無線機、特定小電力トランシーバー、アマチュア無線機器などを提供している。業務用システム事業では、セキュリティカメラ、業務用音響システム、映像監視システムに加え、医療用ディスプレイや計測システムなどのヘルスケア関連機器も扱っている。

メディアサービス分野では、ビデオカメラ、プロジェクター、オーディオ機器、ヘッドホン、イヤホン、ポータブル電源、映像・光学デバイスなどのメディア事業を展開しているほか、音楽・映像ソフトを扱うエンタテインメント事業も手がけている。

事業所は、本社および横浜事業所を神奈川県横浜市に置き、白山事業所、久里浜事業所などの拠点を有している。全体としてJVCケンウッドは、音響・映像技術と無線通信技術を基盤に、民生向け事業を整理しつつ、公共・業務用途や車載分野へ重点を移した事業ポートフォリオを持つ企業として位置付けられている。

JVCケンウッド 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
税前利益
(百万円)
純利益
(百万円)
1株益
(円)
1株配当
(円)
◇21.3 273,609 4,893 4,533 2,154 13.1 5
◇22.3 282,088 9,054 8,515 5,873 35.9 6
◇23.3 336,910 21,634 21,161 16,229 99.3 12
◇24.3 359,459 18,226 18,245 13,016 84.3 12
◇25.3 370,308 21,792 23,490 20,276 135.2 15
◇26.3予 360,000 20,500 21,000 15,500 107.8 18
◇27.3予 370,000 21,500 23,000 16,000 111.3 18〜20

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF
(百万円)
投資CF
(百万円)
財務CF
(百万円)
◇23.3 26,607 -7,329 -14,032
◇24.3 33,172 -16,062 -19,353
◇25.3 31,452 -21,545 -18,793

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率
(%)
ROA
(%)
ROE
(%)
PER
(倍)
PBR
(倍)
◇23.3 6.4 5.4 16.4
◇24.3 5.0 4.1 11.3
◇25.3 5.8 6.4 16.2 3.9〜9.8 1.39

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず業績の推移を見る。2024年3月期の売上高は3,594億円、営業利益は182億円、経常利益は182億円、純利益は130億円である。2025年3月期は売上高が3,703億円へ増加し、営業利益は217億円、経常利益は234億円、純利益は202億円と、利益面が大きく伸びている。2026年3月期予想では、売上高は3,600億円とやや減少するものの、営業利益は205億円、経常利益は210億円、純利益は155億円と、高水準の利益を維持する計画となっている。売上高は横ばい圏だが、利益水準は2025年をピークに高止まりしている構図が読み取れる。

次に収益性と効率性を見る。営業利益率は2023年6.4%、2024年5.0%、2025年5.8%と、2024年に低下した後、2025年には回復している。ROEは2023年16.4%、2024年11.3%、2025年16.2%と、利益変動に連動しつつも高水準を維持している。ROAも2023年5.4%、2024年4.1%、2025年6.4%と改善が見られ、資産効率は直近で強含んでいる。

株価指標を見ると、2025年実績PERは安値平均3.9倍、高値平均9.8倍であり、利益水準に対して市場評価は低めのレンジにある。実績PBRは1.4倍で、純資産に対して過度なプレミアムは付いていない。

以上を総合すると、売上高は大きな成長は見られないものの、営業利益・経常利益・純利益はいずれも高水準で推移しており、営業利益率、ROE、ROAも直近で改善している。PERは一桁台中心、PBRは1倍台にとどまっており、利益規模と資本効率を踏まえた市場評価は相対的に抑制的である。

数値だけで判断すると、本銘柄は売上成長よりも利益創出力と資本効率の高さが際立つ局面にあり、業績水準に対して株価評価は落ち着いた水準にある銘柄と整理できる。利益の持続性が前提となるものの、現状の数値からは安定した収益基盤を持つ企業像が浮かび上がる。

配当目的とかどうなの?

配当目的という観点では、主目的にはなりにくい水準といえる。JVCケンウッドの予想配当利回りは、◇26.3、◇27.3ともに1.44%とされている。この水準は日本株全体で見れば極端に低いわけではないが、インカムゲインを主目的とする投資で一般に重視される3%前後以上には届いていない。

一方で、直近の数値を見ると、営業利益・経常利益・純利益はいずれも高水準を維持しており、営業キャッシュフローも安定して創出されている。ROEは16%台、ROAも6%台と資本効率は比較的高く、配当の原資となる収益力そのものは弱くない。配当金も段階的に引き上げられており、無理な水準ではないことが読み取れる。

以上を踏まえると、本銘柄は高配当を狙って保有する銘柄ではなく、業績や事業の安定性を主軸に据えた中で、配当は補助的に受け取る位置付けが合いやすい。配当利回りそのものを目的にする投資判断では魅力は限定的だが、業績が維持される前提であれば、減配リスクが直ちに高い状態とも言い切れない、という整理になる。

今後の値動き予想!!(5年間)

JVCケンウッドの現在値1,249.0円を基準に、今後5年間の株価の値動きを考える。同社は日本ビクターとケンウッドの経営統合により誕生した電機メーカーであり、足元では市販向け製品を絞り込み、無線システムや車載機器を中核とする事業構造へ転換している。直近では売上高は横ばい圏ながら、営業利益・純利益は高水準を維持しており、ROEやROAも改善している点が現在の株価水準を考える前提条件となる。

良い場合は、無線システム分野での官公庁・公共向け需要や、車載機器分野でのOEM供給が安定的に拡大するシナリオである。売上高は大きく伸びないものの、利益率の改善と高水準の利益維持が続き、ROEは15%前後を維持する。市場評価は利益の安定性を重視した形となり、PERは8〜10倍程度で推移すると仮定すると、5年後の株価は1,800円〜2,200円程度まで上昇する展開が想定される。

中間の場合は、無線システムと車載機器は底堅く推移するものの、全体としては大きな成長も減速もないシナリオである。売上高は横ばい、営業利益・純利益も現在水準近辺で推移し、営業利益率は5%台後半で安定する。市場評価はPER5〜7倍程度に収れんし、この場合、5年後の株価は1,100円〜1,500円程度となり、現在値周辺を中心としたレンジ推移が想定される。

悪い場合は、車載関連の競争激化や公共投資の減速により、無線システム・車載機器の収益性が低下するシナリオである。売上高は横ばいから微減となり、営業利益率も低下、ROE・ROAも下振れする。市場は防御的な評価に傾き、PERが3〜4倍程度まで切り下がると仮定すると、5年後の株価は700円〜1,000円程度まで下落する展開も想定される。

総合すると、JVCケンウッドの株価は現在値1,249.0円において、利益水準の高さに対して比較的抑制的な評価にとどまっている。今後5年間の値動きは、無線システム・車載機器という中核事業の収益安定性をどこまで維持できるかが最大の分岐点となり、安定が続けば上振れ余地がある一方、収益性が崩れれば調整余地も残る銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月3日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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