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サンケン電気(6707)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-05)
7,677.00
前日比 +3.00(+0.04%)

サンケン電気とは

サンケン電気株式会社は、埼玉県新座市に本社を置くパワー半導体メーカーで、電源制御用デバイスを主力とする電気機器企業である。1937年に東邦電力の研究機関を起源とし、戦後1946年に技術者と設備を継承して設立された。1962年に現在の社名へ変更し、電源制御技術を基盤に発展してきた。パワー半導体分野では電源3社の一角とされ、家電・産業機器・車載分野に広く部品を供給している。

事業の中心はパワー半導体デバイスの開発・製造・販売で、IC、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなど電力の変換・制御を担う基幹部品を扱う。これらはエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの白物家電、産業機械、電源装置、照明機器などに搭載される。加えてLED、センサー、ノイズフィルター、インバータ、直流電源装置、無停電電源装置、ACアダプタなど電源周辺製品も展開し、単体半導体だけでなく回路・電源ユニットとして供給する体制を持つ。電力効率の改善や小型化が求められる用途で使われ、省エネ化需要と密接に関係する製品群である。

車載分野では電動化の進展に伴い、電動コンプレッサ、モータードライブ、車載電源などの用途向け半導体を展開している。アジアの自動車・家電メーカーへの供給比率が高く、中国や東南アジア市場への依存度が比較的大きい。産業機器向けではモーター制御や加熱装置、電源装置などの用途に使われ、設備投資動向に影響を受ける分野となっている。

1990年には米国の半導体部門を買収してアレグロ・マイクロシステムズを設立し、車載用磁気センサーなどの分野へ事業領域を広げたが、現在は持分法適用関連会社となっている。生産面では国内の石川・山形・福島・新潟などの拠点に加え海外拠点も持ち、半導体組立・後工程を中心としたグローバル供給体制を構築している。子会社の整理や事業再編も進め、電源半導体への集中を進めている。

このように同社は電源制御技術を核とするパワー半導体メーカーであり、家電・車載・産業機器など電力を扱う幅広い分野に部品を供給するデバイス企業である。半導体市況や家電・自動車生産動向の影響を受けやすい一方、電動化・省エネ化・インバータ化の進展に伴う需要拡大とも連動する事業構造となっている。

サンケン電気 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3 156,795 -1,198 -3,406 -6,952 -288.0 0
連22.3 175,660 13,720 13,700 3,204 132.8 30
連23.3 225,387 26,156 27,229 9,533 394.9 30
連24.3 235,221 19,539 18,246 -8,112 -336.0 15
連25.3 121,619 -3,788 -14,276 50,934 2,120 0
連26.3予 78,800 -6,000 -8,300 -9,700 -485.2 0
連27.3予 79,000 -2,000 -4,300 -4,300 -215.1 0

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 19,200 -27,679 11,712
2024 15,528 -89,111 51,275
2025 -9,706 98,051 -47,891

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率(%) ROE(%) ROA(%) PER(倍) PBR(倍)
2023 11.6 8.5 3.1
2024 8.3 -6.8 -2.2
2025 -3.2 34.5 19.6 10.9〜29.9 1.24

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上高は2024年2,352億円から2025年1,216億円から2026年予想788億円へと大幅に減少しており、事業規模が急縮小している状態にある。営業利益は195億円から-37億円から-60億円予想と黒字から赤字へ転落し、その後も赤字継続の見込みとなっている。経常利益も182億円から-142億円から-83億円予想と同様に大きく悪化している。純利益は-81億円から509億円から-97億円予想と極端に振れており、2025年は特異的な利益計上の影響が強く、継続的な収益力を示す数値ではない動きとなっている。

収益性は営業利益率11.6%から8.3%から-3.2%へ低下し、収益構造が崩れて赤字化している。ROEは8.5%から-6.8%から34.5%、ROAは3.1%から-2.2%から19.6%と大きく変動しており、2025年の高水準は一時的利益の影響を強く受けていると読み取れる。継続収益ベースでは資本効率は低下している状態である。

評価面ではPER10.9〜29.9倍、PBR1.2倍。赤字予想であるにもかかわらずPBRは1倍を上回り、資産割安とは言い難い水準にある。一方で利益が安定していないためPERレンジは大きく振れており、評価が定まりにくい状態にある。

以上の数値だけから整理すると、事業規模縮小と赤字化が進行しており、2025年の高利益は継続性の低い特殊要因による影響が大きい。収益力は低下傾向にあり評価指標も安定していないため、安定企業や回復企業として評価できる段階にはなく、業績変動の大きい不安定な状態にある銘柄と判断できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26年3月期0.00%、27年3月期0.00%で無配見込みとなっている。直近の損益を見ると営業利益は195億円から-37億円から-60億円予想と赤字に転落し、純利益も-81億円から509億円から-97億円予想と大きく振れており、継続的に配当を出せる収益構造にはなっていない。2025年の大幅黒字は一時的要因の影響が強く、通常収益ベースでは利益余力が乏しい状態と読み取れる。

収益性も営業利益率は11.6%から8.3%から-3.2%へ低下し、ROE・ROAも安定した水準に達していない。企業が配当を出し続けるには安定的な営業黒字とキャッシュ創出力が必要だが、現在は赤字予想の段階にあり、内部留保を取り崩してまで配当を維持する状況でもないと考えられる。

またPBRは1.2倍と資産割安銘柄とも言えず、無配にもかかわらず高資産利回りを期待する投資も成立しにくい。つまり減配余地が小さいというより、そもそも配当政策が成立していない段階にある。

以上から配当を目的とした保有には適さず、インカムゲイン狙いの投資対象とは性格が異なる。配当復活は業績の安定黒字化が確認されてからの話であり、現状は値動きや業績変動を前提としたキャピタル重視の銘柄と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

サンケン電気の現在値は7,677.0円である。同社はパワー半導体を主力とし、白物家電・車載・産業機器向けに電源制御デバイスを供給するメーカーである。過去には家電向けを中心に安定した収益を確保していたが、直近では売上規模が急縮小し、営業利益は黒字から赤字へ転落、今後も赤字予想が続いている。

一方で純利益は一時的要因により大きく振れており、実力ベースの収益力は低下している。営業利益率もプラス圏からマイナス圏へ低下しており、事業ポートフォリオの再構築途中にある状態といえる。PBRは1倍前後で資産割安とは言い難く、現在の株価は将来の回復期待をある程度織り込んだ位置にある。

良い場合は、パワー半導体市況の回復に加え車載・産機向けの採用拡大が進むシナリオである。家電向けに依存していた収益構造が改善し、車載電源・モータードライブ・インバータ用途の比率が上昇することで利益率が上向く。営業利益率が5〜8%程度まで回復し、ROEも10%前後へ改善すると市場の評価は構造改革完了と判断し、評価指標はPER15〜20倍程度、PBR1.5〜2.0倍程度まで切り上がると仮定する。EPSも安定的に増加し、5年後の株価は11,000円〜15,000円程度まで上昇する展開が想定される。収益の安定化と成長期待の両方が揃うことで評価修正が主な株価上昇要因となる。

中間の場合は、半導体市況は回復するが収益構造の改善は限定的にとどまるシナリオである。小幅黒字と赤字を繰り返し、営業利益率は0〜3%程度、ROEも数%台にとどまる。車載や産機向けは拡大するものの価格競争やコスト負担が残り、利益率は上がり切らない。市場評価は現在と大きく変わらずPBR0.9〜1.2倍程度で推移し、5年後の株価は6,000円〜9,000円程度のレンジでの推移が中心となる。回復株としての期待は残るが成長株としては扱われず、循環株として市況に連動した値動きになる可能性が高い。

悪い場合は、半導体需要低迷や事業再編の遅れにより赤字が長期化するシナリオである。家電向けの変動の影響を受けやすい体質が続き、車載分野の立ち上がりも遅れると営業利益率はマイナス圏にとどまり資本効率も低下する。市場の評価は縮小しPBRは0.6〜0.8倍程度まで低下すると仮定すると、5年後の株価は3,500円〜5,500円程度まで下落する可能性がある。回復期待が後退し、資産価値に近づく形での評価に近づく展開となる。

総合すると、サンケン電気の株価は現在値7,677.0円において半導体市況の回復だけではなく「利益率の改善」が成立するかが最大の分岐点となる。黒字化だけでは株価は大きく上がらず、収益の安定化が確認されて初めて評価修正が起きる構造にある。したがって上振れ余地と下振れ余地の両方を持ち、市況と構造改革の進捗に強く左右される回復途上型の銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月5日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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