株価
アイホンとは

アイホン株式会社は愛知県名古屋市に本社を置くインターホン専業メーカーで、住宅・集合住宅・医療施設向けの通信およびセキュリティ機器を主力とする電気機器企業である。1951年にインターホンの製造を開始し、1954年に「アイホン」の商標を登録、1959年に現在の社名へ変更した。国内ではインターホン分野のトップクラスシェアを持ち、70か国以上で販売される建物設備機器メーカーとして海外展開も進めている。米国・フランス・タイ・ベトナムなどに現地法人を持ち、欧米市場を中心に事業拡大を図っている。
事業の中心はインターホン・ドアホンシステムの開発・製造・販売で、戸建住宅向けテレビドアホン、集合住宅向けオートロック連動インターホン、業務用インターホンなどを幅広く扱う。来訪者確認や録画機能を備えた家庭用ドアホンは住宅設備として普及しており、新築住宅だけでなくリフォームや交換需要にも対応するストック型の需要を持つ。集合住宅向けではエントランス設備と連動するセキュリティドアホンや電気錠システムを提供し、マンションの防犯設備として採用されるケースが多い。
医療・介護分野ではナースコールシステムやホームケアシステムを展開し、病院や高齢者施設の見守り・呼び出し設備として利用されている。施設内のスタッフ呼び出し、患者情報連携、緊急通報などの用途に使われ、医療福祉分野の設備更新需要を取り込んでいる。業務用途では事務所・学校・商業施設向けの情報通信機器や生活情報盤も扱い、建物内のコミュニケーション・安全管理設備を一体化したシステムとして提供している。
近年はネットワーク対応やスマートフォン連携機能を持つテレビドアホンを展開し、外出先から来訪者確認ができるなどIoT化した建物設備への対応を進めている。他社電話機メーカーへのOEM供給も行い、住宅設備メーカーとしての側面も持つ。Appleのスマートフォン名称との商標問題では、日本国内の「iPhone」商標権を保有し、商標使用契約に基づく収入がある点も特徴となっている。
国内の住宅着工動向の影響を受ける一方で、既存住宅の更新需要や集合住宅・医療施設の設備更新需要が一定規模で存在し、完全な景気敏感型ではない事業構造となっている。海外では北米・欧州を中心に販売網を拡大しており、建物のセキュリティ需要やスマートホーム化の進展とともに事業領域を広げている。インターホンを中核とした建物内通信・防犯設備メーカーとして、住宅設備と社会インフラ設備の中間的な位置付けを持つ企業である。
アイホン 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 46,141 | 3,622 | 3,693 | 3,007 | 184.0 | 65 |
| 連22.3 | 51,991 | 5,538 | 5,931 | 4,226 | 258.6 | 91 |
| 連23.3 | 52,811 | 3,758 | 4,167 | 2,929 | 179.3 | 80 |
| 連24.3 | 61,334 | 5,268 | 6,130 | 4,645 | 284.0 | 130 |
| 連25.3 | 63,316 | 3,814 | 4,162 | 3,619 | 221.2 | 130 |
| 連26.3予 | 65,000 | 4,100 | 4,460 | 3,300 | 201.6 | 130 |
| 連27.3予 | 66,500 | 4,500 | 5,200 | 3,800 | 232.2 | 130 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | -4,781 | -2,533 | -1,758 |
| 2024 | 9,056 | -58 | -1,699 |
| 2025 | 5,717 | -729 | -2,414 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 7.1 | 5.0 | 4.1 | – | – |
| 2024 | 8.5 | 7.1 | 5.9 | – | – |
| 2025 | 6.0 | 5.4 | 4.6 | 9.0〜12.5 | 0.68 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上高は2024年613億円から2025年633億円から2026年予想650億円で、緩やかな増収が続いており大きな景気変動の影響は受けにくい推移となっている。営業利益は52億円から38億円から41億円予想と一時的に低下した後に回復方向、経常利益も61億円から41億円から44億円予想と同様の動きで、利益水準は大きく伸びるわけではないが一定の範囲に収まっている。純利益は46億円から36億円から33億円予想でやや減少傾向にあるものの継続して黒字を維持しており、業績は拡大企業というより安定推移の企業の特徴を示している。
収益性は営業利益率7.1%から8.5%から6.0%で大きな変動がなく中程度の水準にとどまる。ROEは5.0%から7.1%から5.4%、ROAは4.1%から5.9%から4.6%といずれも突出して高くはないが安定しており、高収益企業ではない代わりに収益のブレも小さい構造となっている。急成長局面にはないが、急悪化もしにくい収益体質と読み取れる。
評価面ではPER9.0〜12.5倍、PBR0.6倍台で資産面では割安圏にある。資本効率が高くないため成長株として評価されておらず、その結果として低PBRにとどまっている状態である。つまり割安に見えるが、それは低成長安定型の評価を反映した水準といえる。
以上の数値から整理すると、利益の大幅拡大を前提とする銘柄ではなく、安定した黒字と緩やかな増収を続ける成熟型企業に近い性格を持つ。評価は低成長前提で落ち着いており、株価は業績の急変よりも配当や安定性を背景にしたレンジ内での推移になりやすいタイプの銘柄と判断できる。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは26年3月期4.52%、27年3月期4.52%で、高配当水準に位置している。純利益は46億円から36億円から33億円予想とやや減少しているものの継続して黒字を維持しており、配当原資は安定して確保されている。営業利益も38億円から41億円予想と大きくは伸びないが急減もしない水準で推移しており、配当を維持する前提となる収益の安定性は比較的高いと読み取れる。
収益性は営業利益率6%前後、ROE5%台、ROA4%台と高収益企業ではないが、逆に景気変動の影響を強く受けるタイプでもない。成長投資を大量に必要とするビジネスでもないため内部資金の用途は限定的になりやすく、利益の一定割合を株主還元に回しやすい構造にある。PBRも0.6倍台と資産評価は保守的で、減配リスクが強く織り込まれている状況でもない。
また利益が大きく伸びない代わりに大きく崩れにくい業績推移であるため、配当の急増は期待しにくいが急減も起こりにくいタイプと考えられる。配当成長株というより配当維持型の性格が強く、株価の上昇は限定的でも利回りを継続的に受け取る前提の投資と相性が良い。
以上から配当目的としての適性は比較的高く、キャピタルゲインよりインカムゲイン重視の保有に向く銘柄と整理できる。大きな値上がりを期待する銘柄ではないが、利回りと安定性を重視するポジションとして位置付けやすいタイプの銘柄と判断できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
アイホンの現在値は2,871.0円である。同社はインターホン専業メーカーで、戸建住宅向けテレビドアホンを中心に集合住宅のオートロック連動システム、医療・介護施設向けナースコールなど建物内通信設備を展開している。直近の業績を見ると売上は緩やかに増加し、営業利益は大きく伸びないものの安定して黒字を維持している。
営業利益率は6%前後、ROEは5%台と高収益企業ではないが収益の振れ幅が小さく、景気敏感株というより住宅設備系の安定企業に近い位置付けにある。PBRは1倍を下回る水準で、成長期待よりも配当と安定性を前提に株価が形成されている段階にある。
良い場合は、住宅の更新需要に加えて海外市場の拡大や医療・介護分野の導入増加が進むシナリオである。ネットワーク連携製品やセキュリティ連動機器の比率が高まり付加価値が上がることで利益率が改善し、営業利益率が7〜9%程度、ROEも7〜9%程度へ上昇すると市場はディフェンシブ成長株として評価を見直す。PBRは0.9〜1.2倍程度まで修正され、配当利回りを維持しながら評価が切り上がると仮定すると、5年後の株価は3,800円〜4,800円程度まで上昇する展開が想定される。値上がりは急騰ではなく緩やかな上昇になりやすい。
中間の場合は、売上・利益ともに横ばい圏で推移するシナリオである。住宅着工の増減に左右されつつも更新需要が下支えとなり、営業利益率は6%前後、ROEも5%台にとどまる。評価も現在と同様の低PBRが続き、配当利回りが株価の下支えとなるため株価は2,500円〜3,300円程度のレンジ推移となる可能性が高い。配当を受け取りながら保有されやすい典型的な安定株の値動きになる。
悪い場合は、住宅市場の低迷や海外販売の伸び悩みで利益が縮小するシナリオである。営業利益率が4%前後まで低下しROEも3%台へ低下すると評価はさらに縮小しPBRは0.4〜0.5倍まで低下すると仮定する。この場合、5年後の株価は1,900円〜2,400円程度まで下落する可能性がある。ただし配当利回りが高いため急落よりも段階的な下落になりやすい。
総合すると、アイホンの株価は現在値2,871.0円において成長期待より安定性と配当を反映した価格帯にある。大幅上昇には利益率の改善が必要だが、業績の急悪化も起こりにくく、レンジ推移を基本とするディフェンシブ型の性格を持つ銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月5日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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