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能美防災(6744)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-06)
3,830.00
前日比 -30.00(-0.78%)

能美防災とは

能美防災は火災報知設備・消火設備を中心とする国内最大手の総合防災設備メーカーで、セコムグループに属する防災インフラ企業である。火災の検知、消火、避難誘導、監視、保守までを一体で手掛けるサブコン型メーカーであり、法律に基づき設置義務のある設備を扱うため更新需要とメンテナンス収益が継続的に発生するストック型の事業構造を持つ。

創業は1920年代で、関東大震災の大火災を契機に火災被害を減らすことを目的として自動火災報知機の開発に着手した。国内初の自動出火速報機を工場へ設置した実績を持ち、その後も皇居、寺社仏閣、超高層ビル、トンネル、空港、発電所など多数の重要施設へ納入を重ねてきた。文化財や大規模インフラなど高い信頼性が求められる分野への実績が多いことが特徴で、防災分野のパイオニア企業として位置付けられる。

事業は火災報知設備、スプリンクラー設備、ガス系消火設備、防排煙システムなどの研究開発、製造、施工、保守を一体で提供する。一般的なオフィスビルや商業施設だけでなく、プラント、発電所、トンネル、船舶、空港、文化財といった個別設計が必要な大型施設にも対応できる技術力を持つ。消防法改正による住宅用火災警報器の設置義務化以降は住宅向け製品も展開し市場を拡大している。

またスプリンクラー技術を応用したドライミストなどの環境設備、画像処理煙検知、火災予兆検知システム、クラウド型防災管理ソフトなどIT・データ活用分野にも展開している。セコムの警備ネットワークと連携した遠隔監視サービスや保守契約も収益源となっており、設備納入後も長期にわたり売上が継続する。近年は施工主体の収益構造から、保守・メンテナンス比率を高める方向へシフトしている。

顧客はゼネコン、デベロッパー、企業、官公庁、インフラ事業者など幅広く、新築建設だけでなく既存建物の改修・更新でも需要が発生する。安全規制に基づく点検義務があるため景気が弱い局面でも一定の売上が維持されやすい。建設投資の影響は受けるが、保守契約が収益の下支えとなり業績の変動は比較的緩やかになる傾向がある。

防災設備は一度採用されると長期にわたり同一メーカーが保守を行うことが多く、継続取引になりやすい。こうしたストック型収益と社会インフラ需要に支えられ、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ性の高い事業構造を持つ企業と位置付けられる。

能美防災 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配当(円)
連21.3 107,897 11,053 11,494 7,620 126.4 33
連22.3 112,913 12,633 13,155 9,351 155.1 36
連23.3 105,537 8,879 9,420 7,022 116.4 40
連24.3 118,506 11,662 12,242 8,574 142.1 53
連25.3 133,696 15,677 16,217 11,098 187.9 76
連26.3予 140,600 16,500 16,900 11,600 197.1 100
連27.3予 158,000 17,500 18,000 12,300 209.0 104

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期(単位:百万円) 営業CF 投資CF 財務CF
2023 5,194 -2,613 -2,469
2024 3,279 -2,657 -2,845
2025 11,547 -7,090 -7,475

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

営業利益率 ROA ROE PER PBR
2023 8.4% 4.6% 6.1%
2024 9.8% 5.4% 6.9%
2025 11.7% 6.6% 8.6% 11.6〜17.3倍 1.74倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上高は1185億円から1336億円へ増加し、さらに1406億円予想となっており増収傾向が続いている。営業利益は116億円から156億円へ増加し165億円予想、経常利益は122億円から162億円へ増加し169億円予想、純利益も85億円から110億円へ増加し116億円予想と、利益項目は一貫して拡大方向にある。利益の伸び率は売上の伸び率より大きく、採算改善型の増益となっている。

営業利益率は8.4%から9.8%を経て11.7%まで上昇しており、収益性は段階的に改善している。ROEは6.1%から6.9%、さらに8.6%へ上昇、ROAも4.6%から5.4%、6.6%へ上昇しており、資本効率・総資産効率ともに改善基調にある。収益構造が安定寄りの企業としては着実な改善ペースといえる。

評価面では2025年の実績PERは11.6倍から17.3倍レンジ、PBRは1.7倍であり、極端な割安でも割高でもない中間水準の評価に位置する。利益拡大と効率改善を織り込みつつも、高成長株として強いプレミアムが付く水準ではない価格帯と整理できる。

総合すると、売上は緩やかに増加、利益はそれ以上のペースで増加、利益率・ROE・ROAはいずれも改善しているため企業の収益体質は良化方向にある。一方で評価倍率は中位圏にとどまっており、株価は急成長期待ではなく「安定成長の積み上げ」を前提に形成されやすいタイプと考えられる。すなわち急騰型というより、業績の積み上げに合わせて段階的に評価される性格の銘柄と判断できる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26年度で2.61%、27年度2.71%で、日本株全体の平均付近にある中位水準の配当利回りに位置する。4〜5%台の高配当株のように配当そのものを目的に保有する銘柄ではなく、かといって1%台の成長株のように配当を無視するタイプでもない中間的な性格になる。

利益推移を見ると純利益は85億円から110億円、さらに116億円予想へと増加しており、利益の増加に沿って配当も53円から76円、100円へと増配している。つまり配当方針は固定配当ではなく、業績連動で引き上げていくタイプであり、業績が維持される限り減配リスクは相対的に小さいが、景気悪化時には増配が止まりやすい特徴もある。利回りが高くないため、株価が大きく下落した場合でも配当利回りによる強い下値支持は期待しにくい。

収益性は営業利益率8.4%から9.8%、11.7%へ上昇、ROEも6.1%から6.9%、8.6%へ改善しており、企業としては「成熟安定」から「やや成長寄り安定株」へ移行している段階と読める。このタイプは配当を最大化する企業ではなく、利益成長と配当のバランスを取る傾向が強い。そのため配当は株主還元の主目的ではなく、結果として増える副次的リターンの意味合いが強くなる。

総合すると配当目的の主役銘柄ではないが、無配・低配当の成長株ほどの値動きの荒さも出にくく、業績の積み上がりに応じて配当と株価の両方を狙う「準インカム型」の位置づけになる。配当だけで保有する銘柄ではないが、長期保有時の総合リターンを安定させる補助収益としては機能しやすいタイプと整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在値3,830円を前提にすると、能美防災は売上1185億円から1336億円、1406億円予想へと拡大し、営業利益も116億円から156億円、165億円予想へ増加している。営業利益率は8.4%から9.8%、11.7%へ上昇、ROEも6.1%から6.9%、8.6%へ改善しており、典型的なディフェンシブ株の中でも「安定成長株」へ移行している段階にある。PERは過去おおむね11倍から17倍のレンジに収まりやすく、株価はテーマ性ではなく利益の積み上げに連動して動く傾向が強い。短期的な材料で急騰するタイプではなく、業績に合わせて評価がゆっくり変化する性格の銘柄といえる。

良い場合は、防災需要の拡大や法規制対応更新、メンテナンス収益の積み上げにより利益成長が継続するシナリオである。営業利益率が12%前後まで上昇し、ROEが10%近辺まで改善すると市場は安定成長株としてPER16倍から18倍程度を許容しやすくなる。この場合は利益増加と評価維持が同時に進み、5年後の株価は5,200円から6,500円程度まで上昇する可能性がある。値動きは急騰型ではなく、決算ごとに段階的に切り上がる緩やかな上昇トレンドになりやすい。配当も増配が続くことでトータルリターンは株価上昇以上に安定しやすい。

中間の場合は、利益が横ばいに近い緩やかな成長へ移行するシナリオである。営業利益率は10%から11%前後で安定、ROEは8%前後に収れんし、市場評価はPER13倍から15倍程度に落ち着く。この場合は株価の方向感は弱まり、5年後は3,600円から4,700円程度のレンジ推移になりやすい。配当があるため大きな下落は起きにくいが、上昇も限定的で長期のボックス相場型の値動きになりやすい。ディフェンシブ株特有の「上がらないが崩れにくい」性格が強く出る局面といえる。

悪い場合は、設備投資の反動減や大型案件の谷間により利益率が低下するシナリオである。営業利益率が8%台まで低下しROEも6%前後へ鈍化すると、ディフェンシブ株としての評価が下がりPER11倍から12倍程度へ縮小する可能性がある。その場合5年後の株価は2,600円から3,400円程度まで下落する展開が想定される。大きな赤字に転落するタイプではないが、評価修正によるじわじわした下落になりやすい。

総合すると現在値3,830円は割安株でも割高株でもなく、安定成長を前提とした中立的な価格帯に位置している。株価は景気変動より利益率の変化に反応しやすく、短期の値幅取りよりも長期保有で徐々に評価が切り上がるタイプの銘柄であり、上昇余地はあるが急騰は起こりにくい代わりに大崩れもしにくい値動きの性格を持つと整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月7日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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