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帝国通信工業(6763)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-06)
2,827.00
前日比 +7.00(+0.25%)

帝国通信工業とは

帝国通信工業株式会社は神奈川県川崎市に本社を置く電子部品メーカーで、1944年創業の可変抵抗器メーカーの老舗である。東芝・日本電気・日本無線など電機系企業の出資により設立された経緯を持ち、「NOBLE(ノーブル)」ブランドで知られる中堅専業メーカーとして事業を展開している。東証スタンダード市場に上場しており、ゲーム機・自動車・AV機器・産業機器・医療機器など幅広い分野の入力操作系部品を供給する基盤部品メーカーである。

主力は可変抵抗器を中心としたディスクリート部品で、人の操作を電気信号に変換して機器へ伝える入力デバイス領域に強みを持つ。可変抵抗器、半固定抵抗器、固定抵抗器、抵抗式センサー、エンコーダ、スイッチなどを製造し、音量調整、位置検出、操作入力などの用途に使われる。ゲームコントローラのスティック操作、車載空調操作、シートヒーター調整スイッチ、家電の操作部など人が直接触れる部分に採用されることが多く、機器の操作感や耐久性に関わる部品を担っている。

近年は機械接点型の可変抵抗器からセンサー化への移行が進んでおり、抵抗式センサーや角度センサーなどの位置検出デバイスへ事業の軸足を移している。特に自動車分野では電動化や電子化の進展により操作入力部品の電子化が進み、同社にとって重要な成長領域となっている。単なる部品供給から操作ユニットとしての機能提供へと領域を広げている点が特徴である。

製品構成は単体部品のディスクリート製品と、顧客仕様に合わせて設計から量産まで行うICB(前面操作ブロック)製品に分かれる。ICB製品は操作パネルや入力ユニットとして提供されるカスタム製品であり、設計・素材研究・設備構築・金型製作・量産まで自社で対応できる体制を持つことで多品種少量の注文に対応している。完成品メーカーに近い形で組み込まれるため、顧客ごとの仕様差に対応できる柔軟性が競争力となっている。

製造ではフィルム印刷技術と成型・プレス加工をコア技術とし、工場内で使用する生産設備や治具も自社設計することでライン変更に柔軟に対応している。長野県駒ヶ根市の赤穂工場など国内生産拠点に加え、台湾など海外拠点を持ちグローバル供給体制を構築している。多品種少量生産を前提とした工程設計により、カスタム性と品質を両立させている。

同社は完成品を販売するメーカーではなく機器内部に組み込まれる操作入力部品を扱うため一般消費者の認知度は高くないが、多くの機器に採用される基盤部品メーカーである。可変抵抗器の伝統分野を基盤としつつ、センサー化・モジュール化へと領域を拡張しており、操作入力インターフェースを担う企業として位置付けられる。

帝国通信工業 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
21.3 12,022 755 883 755 76.7 40
22.3 15,109 1,698 2,022 1,582 161.6 60
23.3 16,493 1,601 2,192 1,385 141.5 60
24.3 15,223 947 1,559 1,362 141.1 70
25.3 16,790 1,663 2,127 2,009 212.0 100記
26.3予 17,000 1,300 1,400 1,200 129.0 100
27.3予 18,000 1,700 2,000 1,600 172.0 100〜110

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

年度 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 1,634 -534 -750
2024 2,923 -87 -1,272
2025 1,814 228 -1,280

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROA ROE PER(倍) PBR(倍)
2023 9.7% 4.5% 5.5%
2024 6.2% 4.2% 5.0%
2025 9.9% 6.0% 7.2% 9.3〜13.8 0.96

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上は2024年152億円から2025年167億円へ増加し、2026年予想は170億円と小幅な増収見込みになっている。営業利益は9億円から16億円へ回復した後、13億円予想とやや減益を見込んでおり、利益は直線的な成長ではなく上下動を伴う推移となっている。純利益も13億円から20億円へ増加した後、12億円予想と反動減の形になっており、需要変動の影響を受けやすい収益構造が確認できる。

営業利益率は9.7%から6.2%へ低下した後9.9%へ回復しているが、一定水準で安定しているわけではなく景気や採用分野の動向に左右されやすい。ROEは5.5%から5.0%、7.2%、ROAは4.5%から4.2%、6.0%で推移しており、資本効率は高い企業の水準には届かず、利益拡大が株価評価に直結しにくい数値になっている。

評価面ではPERは9.3倍から13.8倍のレンジ、PBR0.9倍前後と純資産に近い水準に位置しており、成長株として評価されている状態ではない。利益が拡大しても評価倍率が大きく切り上がる構造ではなく、業績の上下に合わせて株価も上下しやすいタイプと整理できる。逆に下落局面では資産水準が意識されやすく、大幅なプレミアム剥落が起きにくい特徴も読み取れる。

キャッシュフローを見ると営業CFは18億円前後で推移し、投資CFは小さく、財務CFは配当支払い中心のマイナスとなっている。大きな成長投資を行う段階ではなく、既存事業を維持しながら利益を分配するフェーズに近い構造になっている。

以上の数値から整理すると、収益性と資本効率は高くないが評価も低めに抑えられており、成長株ではなく資産株寄りの循環銘柄に位置付けられる。株価は業績改善局面で見直され、需要減速局面で評価が縮小する波動型の値動きになりやすく、大きな上昇は利益率改善が伴ったときに限定されるタイプの銘柄と読み取れる。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは2026年3.53%、2027年3.53%であり、日本株の中では中程度よりやや高めの水準に位置する。突出した高配当ではないが、配当を目的に保有する対象としては成立する利回りになっている。

利益面を見ると営業利益率は6%から10%の間で上下し、ROEも5%から7%台に留まっているため、利益成長に伴って配当が段階的に増えていくタイプではない。一方でPBRが0.9倍前後と純資産に近い水準にあり、株価は成長期待ではなく資産価値と配当で評価されている性格が強い。配当額も100円前後で推移しており、増配余地を広げるというより維持を重視した配当方針と読み取れる。

営業CFは継続してプラスで投資負担も大きくないため、配当の原資は安定して確保されやすい構造にある。景気変動によって利益は上下するが、極端な減益局面でなければ配当が急減する可能性は低く、株価が下落した際には利回りが意識されやすく下値が固まりやすい特徴を持つ。

一方で資本効率が高くないため株価の上昇力は限定的になりやすく、値上がり益の主役になる銘柄ではない。保有中のリターンの中心はキャピタルゲインではなくインカムゲインに寄る構造となる。

以上から、値上がり益を狙う銘柄ではないが、安定配当を受け取りながら保有する用途には適している。ポートフォリオの安定化や利回り補完の役割として組み込みやすいインカム寄り銘柄と整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価は2,827.0円で、帝国通信工業は売上152億円から167億円、170億円予想へと緩やかな増収が続いている。一方で営業利益は9億円から16億円へ回復した後、13億円予想と再び減少見込みとなっており、直線的な成長ではなく需要に応じて上下する推移になっている。営業利益率は6.2%から9.9%へ戻り、ROEも5%台から7%台へ改善しているが、いずれも高収益企業の水準には届かず中位水準に留まる。成長企業というより景気や採用分野の動向に左右される循環型の収益構造にある。

一方でPERは9.3倍から13.8倍、PBR0.9倍前後と評価は低めに抑えられており、成長株としての評価は受けていない。資産価値に近い水準で取引されているため、株価は材料で急騰するタイプではなく、利益水準の変化に応じてゆっくり評価が修正される性格が強い。

良い場合は、車載やゲーム機向け需要の拡大により利益率が10%前後で安定し、ROEが8%台まで改善するシナリオである。PBRが1.1倍から1.3倍程度まで見直されると、評価修正が中心の上昇となり5年後の株価は3,400円から4,200円程度まで上昇する可能性がある。急騰ではなく業績改善に合わせて徐々に切り上がる推移になりやすく、長期では緩やかな上昇トレンドに近い値動きになる。

中間の場合は、利益が景気に応じて増減しながら横ばい圏で推移するシナリオである。営業利益率は8%から10%、ROE6%前後で安定し、評価はPBR0.8倍から1.0倍の範囲に収まる。この場合5年後の株価は2,400円から3,100円程度のレンジで推移しやすく、配当利回りが意識されるボックス相場になりやすい。

悪い場合は、需要減速で利益率が6%台まで低下しROEも5%前後へ低下するシナリオである。評価がPBR0.6倍から0.8倍へ縮小すると、5年後の株価は1,800円から2,400円程度まで下落する可能性がある。赤字転落の可能性は低いが、評価縮小による緩やかな下落になりやすい。

総合すると現在値2,827円は成長期待を織り込んだ価格ではなく資産評価帯に近い。上昇余地は利益率改善による評価修正に依存し、大幅上昇よりレンジ推移になりやすい一方、純資産水準と配当によって下値も限定されやすい。株価は短期材料より業績循環に反応しやすく、長期では上下を繰り返しながら水準を変えるタイプの値動きの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月7日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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