株価
SDSホールディングスとは

株式会社SDSホールディングスは、東京都港区西新橋二丁目8番6号 住友不動産日比谷ビル1階に本社を置く企業です。設立は1986年6月9日、資本金は約19億9,300万円で、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。決算期は毎年3月31日です。代表取締役社長は渡辺悠介氏、代表取締役会長は吉野勝秀氏です。
SDSホールディングスは、グループ会社を統括する持株会社であり、主に再生可能エネルギー関連と省エネルギーソリューション事業を展開しています。中核子会社の株式会社省電舎を中心に、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の設計・施工・保守を行うほか、電力供給や小売も手掛けています。
また、省エネ設備の導入支援やエネルギーマネジメント、BCP(事業継続計画)対策、感染症対策など、企業や自治体向けの環境・防災関連ソリューションも提供しています。さらに、一部グループ会社では、不動産や住宅のリノベーション、賃貸管理、資産運用コンサルティングなども行っています。
SDSホールディングスは、「環境・エネルギー・安心」をテーマに、再生可能エネルギーと省エネ技術の融合による持続可能な社会の実現を目指しており、脱炭素化やエネルギー効率化を支援する企業として成長を続けています。
直近3年間の業績・指標
| 決算期(3月期・連結) | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株当たり利益(円) | 1株当たり配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 3,402 | -155 | -210 | -296 | -34.6 | 0 |
| 2024年3月期 | 4,135 | 25 | -51 | -105 | -11.8 | 0 |
| 2025年3月期(予想) | 4,035 | -14 | -97 | -151 | -15.3 | 0 |
出典:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期(3月期) | 営業キャッシュフロー(百万円) | 投資キャッシュフロー(百万円) | 財務キャッシュフロー(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | -717 | -657 | 1,287 |
| 2024年3月期 | 924 | -150 | -552 |
| 2025年3月期(予想) | -214 | -973 | 1,004 |
出典:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期(3月期・連結) | PER(倍) | PBR(倍) | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | ― | ― | -4.6 | -56.9 | -6.7 |
| 2024年3月期 | ― | ― | 0.6 | -15.8 | -2.8 |
| 2025年3月期 | ― | 5.00 | -0.4 | -25.0 | -3.3 |
出典:四季報オンライン
投資判断
株式会社SDSホールディングスは、現在の業績指標から見ると、投資を積極的に行う段階ではありません。
営業利益・経常利益・純利益はいずれも3期連続で赤字となっており、営業利益率もマイナス圏で推移しています。営業利益率は2023年が−4.6%、2024年が0.6%と一時的に黒字化したものの、2025年には再び−0.4%に悪化しています。安定した収益構造を確立できていないのが現状です。
ROE(自己資本利益率)は−56.9%、−15.8%、−25.0%とマイナスが続いており、株主資本を有効に活用できていないことを示しています。ROA(総資産利益率)も−6.7%から−3.3%へと依然としてマイナス圏内です。つまり、会社全体として資産を効率的に利益に変えられていない状態です。
また、PERは赤字のため算出不能であり、唯一の指標であるPBR(株価純資産倍率)が5.0倍とかなり高い水準です。通常、PBRが1倍前後であれば適正とされる中、5倍というのは利益が出ていないのに株価が高く評価されすぎている状態を意味します。
つまり、収益性・効率性・指標面すべての観点から見ると、現時点のSDSホールディングスは投資リスクが非常に高く、業績が黒字化する兆しを確認するまでは様子見が妥当です。
将来的に再生可能エネルギー関連の事業が軌道に乗り、営業利益率が2〜3%台を安定して確保できるようになれば、再評価される可能性はありますが、現段階では財務面・収益面ともに不安定で、短期投資にも長期保有にも向かない銘柄といえます。
配当目的とかどうなの?
株式会社SDSホールディングスは、配当目的の投資にはまったく向いていません。
現在、2023年・2024年・2025年の3期連続で**無配(配当金0円)**となっています。
営業利益・純利益がいずれもマイナスで推移しており、会社としては配当を出せるだけの余力がありません。
営業キャッシュフローもマイナスの年が多く、資金繰りの安定化を優先している段階です。
また、PBRが5倍と高いのに対して、利益が出ていないため、配当性向を高める余地もほとんどありません。
会社としては事業再建と黒字化が最優先であり、株主還元よりも内部留保や事業資金の確保を優先しています。
将来的に黒字転換できれば配当が再開される可能性はありますが、少なくとも今の業績ではその見通しは立っていません。
したがって、SDSホールディングスは配当で利益を得たい人には不向きな銘柄です。
今後の値動き予想!!(5年間)
株式会社SDSホールディングス(証券コード1711)の現在値は289円です。
この株価を基準に、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間の場合」「悪い場合」で予想します。
良い場合
再生可能エネルギーや省エネ関連の需要が伸び、事業の採算が改善します。
コスト削減が進み、営業利益率がプラスに転じて黒字化を継続できるようになります。
ROEやROAもプラス圏に戻り、会社としての資本効率が改善。
これにより投資家からの信頼が回復し、株価も見直されます。
5年後には株価が700円から900円程度まで上昇する可能性があります。
おおよそ現在の2倍から3倍近い上昇となり、年平均で18%前後のリターンが期待できます。
中間の場合
事業の黒字化には時間がかかるものの、売上は維持されて少しずつ改善傾向となります。
営業利益率は0%前後で推移し、トントンの経営が続きます。
ROEやROAも小幅ながらプラスに転じ、赤字体質は脱却しつつある状態です。
ただし急速な成長は難しく、株価は緩やかな上昇にとどまります。
5年後の株価は400円から500円程度と予想され、現在より40%〜70%ほどの上昇となります。
配当が出なかったとしても、年5%前後のリターンは見込めます。
悪い場合
コスト改善が進まず、再生可能エネルギー事業で赤字が続きます。
営業利益率・ROE・ROAはいずれもマイナスが続き、資金繰りが厳しくなります。
市場の評価も下がり、PBRの高さが是正されて株価は下落します。
5年後の株価は150円から200円程度に下がる可能性があります。
現在値から30〜45%の下落となり、配当もないためリターンはマイナスです。
まとめると、
良い場合:700〜900円(約2倍〜3倍)
中間の場合:400〜500円(約+40〜+70%)
悪い場合:150〜200円(約−30〜−45%)
SDSホールディングスは、赤字が続いているものの再生エネルギー分野には将来性があります。
短期的にはリスクが高いですが、黒字化が進めば株価の上昇余地は大きい会社です。
この記事の最終更新日:2025年10月27日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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