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エスペック(6859)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-10)
3,945.00
前日比 +70.00(+1.81%)

エスペックとは

エスペックは大阪市北区に本社を置く環境試験機メーカーで、1947年に理化学機器メーカーとして創業した。創業当初は小規模な作業小屋からスタートしたが、1961年に日本初の環境試験器を開発し、この分野のパイオニアとして事業を拡大してきた。社名は田葉井製作所からタバイエスペックを経て現在のエスペックへ変更されている。早くから海外展開を進め、現在はアジア、北米、欧州に拠点を持ち、海外売上高比率は50%を超えるグローバル企業となっている。経済産業省のグローバルニッチトップ企業にも選定されている。

主力は温度・湿度・圧力などの環境条件を人工的に再現する環境試験装置で、電子機器や自動車部品などを極低温・高温・高湿・乾燥などの過酷な条件にさらし、耐久性や信頼性を確認するための装置である。製品開発段階の評価試験から量産前の品質保証まで幅広い工程で使用され、日本では約60%のシェアを持つ分野となっている。携帯機器や電子部品のほか、車載部品や電動車向け電池などの安全性確認用途にも使われる。

装置は恒温恒湿器、急速温度変化チャンバー、冷熱衝撃試験装置、大型人工気象室などの環境試験機を中心に、二次電池の安全性評価装置や充放電試験設備、半導体評価システムなどへ広がっている。自動車の電動化や半導体の高信頼性化に伴い需要が発生する分野であり、研究開発投資や品質規格対応に連動する性格を持つ。また装置販売だけでなく試験受託サービスや保守サービスも行い、導入後も継続収益が発生する構造になっている。

過去には半導体洗浄装置事業へ参入したが撤退し、その後は環境試験事業へ回帰して体制を立て直した。現在は次世代自動車やIoT機器向けの評価需要を重点分野とし、バッテリー安全認証センターの設置など評価サービス事業も拡大している。食品分野の熟成庫や低温調理機器など、環境制御技術の応用分野にも展開している。

このようにエスペックは温湿度・気圧などの環境を再現する試験設備を中心に、自動車、電子機器、半導体、電池の信頼性評価を支える試験インフラ型メーカーであり、研究開発と品質保証工程に組み込まれる装置とサービスを提供する環境試験機の大手企業である。

エスペック 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3 38,668 2,572 2,840 1,961 85.8 51
連22.3 41,852 1,968 2,322 1,905 84.9 60
連23.3 52,892 4,366 4,664 3,330 150.3 69
連24.3 62,126 6,585 6,919 4,969 227.6 75
連25.3 67,288 7,526 7,793 6,003 275.0 95
連26.3予 68,000 7,600 7,750 5,800 265.0 115
連27.3予 69,000 8,600 8,750 6,550 299.3 120〜125

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 1,916 -1,061 -2,898
2024 2,738 -3,778 2,798
2025 4,445 -1,154 -7,245

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

営業利益率 ROE ROA PER(倍) PBR(倍)
2023 8.2% 7.0% 4.9%
2024 10.5% 9.4% 6.3%
2025 11.1% 10.5% 7.9% 9.1〜13.4 1.48

出典元:四季報オンライン

投資判断

売上は621億円から672億円、680億円予想と増収が続いている。規模拡大は続いているが急拡大ではなく、段階的に積み上がるタイプの伸び方になっている。営業利益は65億円から75億円、76億円予想と増益基調で推移しており本業の収益力は拡大方向にある。

一方で増益幅は年ごとに縮小しており成長率は徐々に落ち着きつつある。経常利益は69億円から77億円、77億円予想と増加後に横ばい圏へ移行する見込みで利益成長の初期段階から安定段階へ入りつつある形になっている。純利益は49億円から60億円、58億円予想となっており一度大きく増えた後にやや減益見込みで営業段階の改善ほど最終利益は伸びていない。

収益性を見ると営業利益率は8.2%から10.5%、11.1%と明確に改善しており売上拡大だけでなく利益率の改善によって利益が増えている構造になっている。ROEは7.0%から9.4%、10.5%と上昇しており資本効率は改善傾向にあるが高収益企業の水準までは届いていない。ROAも4.9%から6.3%、7.9%と上昇しており資産効率も改善しているがこちらも中位水準に留まる。

評価面ではPERは9.1倍から13.4倍のレンジで推移しており高成長株として評価されている水準ではない。PBRは1.4倍前後で資産価値をやや上回る程度にとどまり将来の急成長を強く織り込んだ価格ではない位置にある。まとめると売上拡大と利益率改善により営業利益は増えているが純利益は安定成長型の推移で直線的な成長企業ではない。

収益性は改善しているが突出した高収益体質ではなく中位水準に近い。評価倍率も大きく上昇していないため株価はテーマや期待で上がるタイプではなく利益水準の変化に応じてゆっくり評価が修正されるタイプの性格になっている。成長株というより収益体質改善型で業績の積み上がりに合わせて段階的に評価が変化する銘柄と整理できる。

配当目的とかどうなの?

配当利回りは2.91%から3.04%予想で3%前後の水準にある。極端に高配当ではないが低配当でもなく、値上がり益よりも「収益の安定に対して配当を受け取る」位置付けの水準になる。

利益推移を見ると売上は拡大し営業利益も増加している一方、純利益は一度大きく伸びた後にやや減益予想となっており、急成長企業のように配当が毎年大きく伸び続ける構造ではない。営業利益率は8%台から11%台へ改善しており企業体質は良化しているが、ROE10%前後と高収益企業の領域には入っていないため余剰利益を積極還元するフェーズではなく「安定配当維持型」に近い性格になる。

PER9〜13倍、PBR1.4倍前後という評価水準からも市場は成長株としてではなく安定収益企業として見ている状態であり、配当は株価を支える役割は持つが配当だけで買われるタイプではない。利回り3%前後は下値をある程度支える効果はあるが、高配当株のように配当利回りが主役になる水準ではない。

まとめると配当目的単独で選ぶ銘柄ではなく、業績の緩やかな成長と合わせて受け取る中配当型の位置付けになる。株価が大きく上昇しない局面では配当が効いて保有しやすく、逆に大きなインカム狙いの投資には向かないタイプの配当性格といえる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在株価3,945円を基準に5年間の値動きを整理する。この会社は売上が継続的に増え営業利益も増加、営業利益率とROE・ROAも年々改善しているため、典型的な「業績に沿って評価が変わる資本財株」の値動きになりやすい。PERは9〜13倍程度、PBRは1.4倍前後と市場は高成長株としては扱っておらず、テーマで急騰するタイプではなく、利益水準の変化に応じて株価水準が段階的に切り上がる性格が強い。

半導体・電池・電子部品向け試験装置は設備投資循環の影響を受けやすく、株価も「上昇トレンド」ではなく「上昇と調整を繰り返しながらレンジを変える」動きになりやすい前提になる。また配当利回り3%前後が下値の支えとして機能しやすく、大きな下落は起きにくいが大きなプレミアム評価も付きにくいタイプになる。

良い場合は、EV・電池・先端半導体分野の試験需要が長期的に拡大し続けるシナリオである。営業利益率が11〜13%台へ上昇しROEが12%前後へ改善、装置メーカーとしては安定成長企業として評価が変わる可能性がある。この場合PERは15倍前後、PBR1.8〜2.2倍程度まで見直され、株価は業績の積み上がりと評価修正が同時に起きる。5年後の株価は5,800円〜7,200円程度まで上昇する可能性があり、短期急騰ではなく数年かけて高値を更新していく上昇トレンド型の動きになる。

中間の場合は、設備投資循環に応じて増減を繰り返しながら緩やかな増益を続けるシナリオである。営業利益率10〜11%、ROE10%前後で安定し、市場評価も現在と大きく変わらずPBR1.3〜1.6倍の範囲に収まる。この場合株価は業績拡大分だけ切り上がり、配当を含めたトータルリターン型になる。5年後の株価は4,200円〜5,200円程度で、上下を繰り返しながら徐々にレンジを上げるボックス上放れ型の推移になりやすい。

悪い場合は、半導体や電子部品の設備投資が停滞し利益率が9%前後まで低下、ROEも8%前後へ低下するシナリオである。成長性の評価が後退しPBR1.0〜1.2倍へ縮小すると評価調整中心の下落になる。5年後の株価は3,000円〜3,900円程度まで下落する可能性があるが、赤字転落の可能性は低く配当があるため長期的には下げ止まりやすい。下降トレンドというより長期停滞型の動きになる。

総合すると現在値3,945円は割安圏でも過熱圏でもない中立評価帯に位置する。株価は短期材料では動きにくく、受注・利益率・設備投資サイクルに連動しやすい。長期では右肩上がりというより、景気循環に合わせて上下を繰り返しながら水準を切り上げていくタイプの銘柄と整理できる。配当は下値を支える役割を持つが、株価上昇の主因はあくまで利益率と受注環境の変化になる。

この記事の最終更新日:2026年2月11日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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