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大真空(6962)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-13)
604.00
前日比 -13.00(-2.11%)

大真空とは

株式会社大真空は兵庫県加古川市に本社を置く水晶デバイスメーカーで、水晶振動子を中心とするタイミングデバイス分野の総合大手である。ブランド名KDSで展開し、音叉型水晶振動子や民生機器向け小型振動子では世界でも首位級のシェアを持つ企業として知られる。人工水晶の育成からスライス加工、電極形成、封止、検査までを自社で行う垂直統合型の一貫生産体制を確立しており、周波数精度と品質の安定性を強みとしている。

創業は1959年に神戸市で電子部品加工業として大和真空工業所を設立したことに始まる。1963年に株式会社化し、1976年に加古川へ本社を移転して生産能力を拡大した。1983年に大阪証券取引所2部上場、1989年に株式会社大真空へ社名変更、1991年に1部上場、2013年には東京証券取引所1部へ上場した。環境規格ISO14001の取得など品質・環境対応を進めながら、国内外に生産拠点を広げグローバル供給体制を構築している。

主力製品はMHz帯水晶振動子とkHz帯音叉型水晶振動子であり、水晶発振器、水晶フィルタなどの水晶応用製品も展開する。さらにMEMS発振器やシリコンタイミングデバイスといった半導体系タイミングデバイスも扱い、従来の水晶製品と合わせてタイミングソリューション全体を提供している。これらの部品は電子機器のクロック信号を生成・安定化させる役割を持ち、スマートフォン、ウェアラブル機器、通信機器、車載電子制御装置、産業機器、IoT機器など幅広い用途に使用される基幹部品である。

特に小型・低消費電力が求められるモバイル機器向けでは超小型パッケージ製品、車載向けでは耐熱性・耐振動性・長期信頼性を重視した製品を供給しており、用途ごとに設計を最適化している。5G通信の普及、車両の電子制御化、先進運転支援システム、各種センサーや無線モジュールの増加などに伴いタイミングデバイスの搭載点数は増加しており、通信分野と車載分野の両方に関与する電子部品メーカーとして事業領域を広げている。

水晶原石から完成品までを自社で管理することで周波数ばらつきを抑えた安定供給を可能としており、民生機器向けの大量供給から車載用途の高信頼部品まで対応できる点が特徴である。従来の水晶デバイスに加えMEMSや半導体タイミングデバイスも取り込むことで、電子機器の基準信号を担う部品群を幅広く提供するタイミングデバイスメーカーとして事業を展開している。

大真空 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 1株益(円) 1株配当(円)
連21.3* 33,189 2,089 2,533 1,223 37.9 8.75
連22.3* 41,306 5,194 6,547 3,848 119.2 18.3
連23.3 38,430 4,210 5,106 3,208 99.4 28
連24.3 39,343 2,135 3,192 1,876 58.1 28
連25.3 38,620 915 412 285 8.9 28
連26.3予 40,000 1,000 500 300 9.4 28
連27.3予 42,000 2,000 1,500 900 28.3 28

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 5,859 -6,524 1,298
2024 8,243 -3,994 1,104
2025 2,296 -6,307 -1,708

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER PBR
2023 10.9% 8.9% 3.8%
2024 5.4% 4.8% 2.0%
2025 2.3% 0.7% 0.3% 24.9〜42.0倍 0.50倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず利益規模を見ると、2024年は営業利益21億、経常利益31億、純利益18億。2025年は営業利益9.1億、経常利益4.1億、純利益2.8億まで急減している。2026年予想も営業利益10億、経常利益5億、純利益3億と低水準に留まり、売上はほぼ横ばいでも利益が大きく落ち込む構造になっている。利益体力そのものが縮小しており、数量変動や価格の影響を強く受ける収益構造と読み取れる。

収益性を見ると営業利益率は10.9%から5.4%から2.3%へ大きく低下している。もともと二桁だった採算が一桁前半まで下がり、直近では薄利領域に入っている。採算の低下が一時的というより段階的に悪化している配置で、付加価値より市況の影響を受ける事業比率が高い状態になっている。

資本効率はROE8.9%から4.8%から0.7%、ROA3.8%から2.0%から0.3%と急低下している。利益減少がそのまま効率の低下として表れており、資本を活用して利益を生む力がほぼ消失している水準に近い。黒字は維持しているものの、企業価値を積み上げる段階にはない状態といえる。

評価指標はPER24.9から42.0倍、PBR0.5倍。収益力に対してPERは高く見え、これは利益が小さいため倍率が上がっている典型的な配置である。一方でPBRは0.5倍と資産価値に対して低く、市場は成長性ではなく資産保全的な位置付けで評価している状態と解釈できる。

まとめると、売上は維持されているが利益率と効率が急低下しており、収益力が弱い状態にある。評価は利益基準では割高、資産基準では低評価というねじれた配置で、数値から読み取れるのは成長株でも高収益株でもなく、業績回復の有無に依存する回復期待型の指標構造という性格である。

配当目的とかどうなの?

予想配当利回りは26,27年度ともに4.63%と高水準に見えるが、利益とのバランスを見ると性格は少し特殊になる。2025年は純利益2億、2026年予想も3億と利益規模がかなり小さい状態で、営業利益率も2.3%まで低下、ROE0.7%と資本効率も極めて低い。つまり企業が十分に稼いだ利益の中から配当しているというより、利益に対して配当が重くなっている配置になっている。

このタイプは安定配当株というより「業績回復を前提に維持している配当」に近い。利益が回復すれば利回りは普通の水準へ低下し、逆に回復しなければ減配余地が意識されやすい構造になる。PBR0.5倍という資産評価の低さも、市場が配当の持続性に強い信頼を置いていないことを示している。

したがって配当目的としては、安定収益企業の高配当とは性質が異なり、回復期待込みの利回りという位置付けになる。配当を受け取りながら回復を待つ投資には向くが、配当そのものの安定性を重視する用途には向きにくいタイプと整理できる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価は604円で、売上は横ばい圏にある一方、営業利益は21億から9.1億、10億予想と大きく減少しており、直線的な成長ではなく需要環境に強く左右される推移になっている。営業利益率も10.9%から5.4%、2.3%へ低下し、ROEは8.9%から4.8%、0.7%まで落ち込んでいることから、収益力は急速に弱まっている状態にある。黒字は維持しているものの高収益企業の水準ではなく、景気や市況に依存する変動型の収益構造が強い。

一方でPBRは0.5倍と資産価値に近い水準にあり、評価は成長性ではなく回復の可能性を前提に抑えられている。PERは24.9倍から42.0倍と高く見えるが、これは利益が小さいため倍率が上がっている状態であり、株価は将来の収益拡大を織り込んだものではなく、業績回復の確認に応じてゆっくり評価が修正される性格が強い。

良い場合は、水晶デバイス需要の回復により営業利益率が5%前後まで戻り、ROEが5%台へ改善するシナリオである。PBRが0.8倍から1.0倍程度まで見直されると評価修正中心の上昇となり、5年後の株価は900円から1,300円程度まで上昇する可能性がある。急騰というより業績回復を確認しながら段階的に切り上がる推移になりやすい。

中間の場合は、利益が低水準のまま小幅回復に留まるシナリオである。営業利益率は3%前後、ROE2%程度で安定し、評価はPBR0.5倍から0.7倍の範囲に収まる。この場合5年後の株価は500円から750円程度のレンジで推移しやすく、配当利回りを意識したボックス相場になりやすい。

悪い場合は、需要低迷が続き利益率が2%未満のまま停滞するシナリオである。評価がPBR0.3倍から0.5倍へ縮小すると、5年後の株価は350円から550円程度まで下落する可能性がある。赤字転落までは織り込まれにくいが、回復期待の後退によるじり安の展開になりやすい。

総合すると現在値604円は成長期待を織り込んだ価格ではなく回復期待帯に位置しており、上昇余地は業績改善の確認に依存しやすい。一方で資産価値が意識されるため下値も一定範囲で支えられやすく、長期では業績サイクルに応じて上下を繰り返すタイプの値動きの銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月14日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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