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双葉電子工業(6986)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

最新(2026-02-13)
697.00
前日比 -37.00(-5.04%)

双葉電子工業とは

双葉電子工業株式会社は千葉県茂原市に本社を置く電子機器メーカーで、電子部品、無線制御機器(ラジコン)、金型用精密部品の3分野を柱とする企業である。1948年にラジオ受信用真空管の製造販売を目的に創業し、当初は真空管メーカーとしてスタートしたが、その後自社の金型技術を活かして金型部品の販売を開始し、さらに無線技術を応用してラジコン送受信機の製造に進出した。創業者が日立製作所の茂原工場で知り合ったことから日立系との技術的つながりはあるが資本関係はなく独立企業である。

1970年に真空管製造を終了し、代替として蛍光表示管(VFD)の量産へ転換したことで電子管メーカーとして成長した。大型蛍光表示管はイベント用大型表示装置や産業用機器表示に採用され、長年主力事業となった。1970年代以降は台湾・韓国などアジア地域に生産拠点を設立し海外生産へ移行、電子管やラジコン製品の製造をグローバル化した。

海外販売比率は6割前後まで高まり、輸出依存度の高い企業構造になった。しかし表示デバイス市場が液晶・有機ELへ移行したことで蛍光表示管の需要が縮小し、2020年に同事業からの撤退を決定、2021年末で受注を終了した。

現在の電子部品事業では車載用タッチパネル、有機ELディスプレイ、操作パネル部材、透明膜捕水剤などを展開し、主に自動車や産業機器の表示・操作インターフェース向け部品を供給している。車載向けヒューマンマシンインターフェース領域への移行が進み、表示装置メーカーから操作系電子部品メーカーへと事業構造が変化している。かつて開発したFEDディスプレイなど新表示技術への挑戦も行ってきたが事業化は限定的に終わり、現在は車載用途を中心に実需分野へ重点を置いている。

ラジコン事業では「Futaba」ブランドの送信機、受信機、サーボモーターを世界市場へ供給しており、ホビー用途だけでなく産業用遠隔操作機器として建設機械・農機・ロボット分野にも使われている。OEM供給も行っており、無線制御技術は同社のコア技術の一つとなっている。また長生工場内でドローン操縦士育成スクールを開校するなど無線制御技術を活かしたサービス分野にも展開している。

生産器材事業ではプレス金型用部品、モールド金型部品、精密プレートなどを製造し、電子機器・半導体・自動車向け金型の基盤部材を供給している。創業時からの加工技術を基礎とした精密加工ビジネスであり、景気連動性はあるものの安定した需要を持つ分野となっている。

このように同社は真空管メーカーから表示デバイス、無線制御機器、精密加工部品へと事業を転換し続けてきた企業であり、現在は車載電子部品と産業用途無線制御を中核とする技術系メーカーへと変化している。表示管撤退後は成長分野への再配分が進み、海外生産比率が高いグローバル展開型の電子部品企業として運営されている。

双葉電子工業 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
連21.3 48,826 -3,517 -2,513 -5,430 -128.0 28
連22.3 53,450 -1,863 -654 -2,668 -62.9 28
連23.3 60,326 -2,387 -1,134 -3,499 -82.5 14
連24.3 56,360 -1,141 570 -1,854 -43.7 10
連25.3 48,116 -1,292 -206 -281 -6.6 10
連26.3予 42,800 -1,600 -1,000 1,900 44.8 10
連27.3予 43,300 -1,200 0 0 0.0 10

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 -5,829 1,056 -1,458
2024 1,529 4,212 -1,129
2025 4,624 -1,351 -1,151

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

営業利益率 ROE ROA PER(高値/安値平均) PBR
2023 -4.0% -4.8% -3.6%
2024 -2.1% -2.4% -1.8%
2025 -2.7% -0.4% -0.3% 0.37倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

まず利益規模を見ると、2024年は営業利益-11.4億、経常利益5.7億、純利益-18.5億。2025年は営業利益-12.9億、経常利益-2.0億、純利益-2.8億と赤字が続いている。2026年予想は営業利益-16.0億、経常利益-10.0億、純利益19.0億となっており、本業は赤字のまま特別損益などで最終利益のみ黒字化する構造が想定されている。売上は563億から481億、428億予想へと縮小しており、事業規模自体が小さくなっている配置になっている。拡大企業ではなく再編・縮小過程にある数字の並び方である。

収益性を見ると営業利益率は-4.0%から-2.1%から-2.7%。赤字幅は一時的に縮小したが再び悪化しており、採算ラインが安定していない。本業の稼ぐ力が弱く、製品構成や需要環境に関係なく恒常的に利益が出にくい体質が表れている。売上が減少しても利益が改善していない点から、固定費負担の重さも読み取れる。

資本効率はROE-4.8%から-2.4%から-0.4%、ROA-3.6%から-1.8%から-0.3%。損失縮小によって数値は改善しているが、依然として資本を増やす段階には至っていない。利益回復局面ではなく赤字圧縮局面にある企業の典型的な指標配置になっている。

評価面ではPBR0.3倍台に位置しており、収益性ではなく純資産の残存価値を基準に価格が形成されやすい水準である。成長性評価ではなく清算価値や事業再生の進展度合いが意識されやすいタイプの数値帯といえる。

まとめると、売上縮小、本業赤字、効率指標マイナスという状態で、利益成長企業ではなく再建段階の企業体質が表れている。評価は業績拡大ではなく赤字縮小の進捗に連動しやすく、安定収益企業とは異なる値動きの前提を持つ数値配置と整理できる。

配当目的とかどうなの?

配当を見ると予想配当利回りは26,27年度ともに1.43%で据え置き水準に留まっている。まず前提として、直近の利益構造が本業赤字で推移している点が重要になる。営業利益は-11億から-12億から-16億予想と赤字が継続しており、配当は事業で稼いだ利益から支払われている状態ではない配置になっている。最終利益は一時的に黒字化予想だが、本業のキャッシュ創出力ではなく特別要因に依存する可能性が高く、配当の裏付けとしては弱い。

収益性の面でも営業利益率は-4.0%から-2.1%から-2.7%とマイナス圏、ROEも-4.8%から-0.4%付近までしか戻っていない。株主資本を増やすどころか維持する段階にあり、配当余力を積み上げる企業体質ではない。利益が出た年に増配するタイプではなく、むしろ減配・無配の判断余地を常に抱える指標配置といえる。

利回り水準も1%台と高くはなく、配当銘柄としての魅力は数値上ほぼ出ていない。高配当株に見られる「低成長だが安定利益」という形ではなく、「利益不安定で配当も低い」構造であるため、インカム目的に適した性格ではない。配当は株主還元というより継続姿勢の表明に近い意味合いになりやすい水準と読み取れる。

まとめると、配当利回りは低く、しかも本業赤字の中で支払われる構造になっているため、配当収入を狙う投資対象としての位置付けにはなりにくい。配当目的ではなく、あくまで業績回復の進捗を見る銘柄という性格になる。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在値697円を基準に今後5年間の値動きを考える。直近の数値を見ると売上規模は維持されているが本業は赤字が続き、営業利益率・ROE・ROAはいずれもマイナス圏にある。つまり需要があっても採算が取れていない状態で、利益水準が企業価値を決める段階にある。

一方でPBRは0.37倍と純資産を大きく下回る評価にとどまり、市場は成長ではなく回復の可否だけを見ている位置にある。黒字化すれば評価が上がりやすく、黒字化できなければ低評価のままという分かりやすい構造の銘柄といえる。株価はニュースやテーマより決算に強く反応しやすく、特に営業利益の符号が最も重要な判断材料になりやすい。

良い場合は、電子部品・ラジコン・生産器材の採算改善が進み固定費を吸収できる水準まで利益率が回復するシナリオである。営業利益率が3%から5%程度まで戻り、ROEが5%前後まで改善すると企業評価は赤字企業から低収益企業へ段階的に変化する。赤字解消は心理的なハードルが大きく、黒字定着が確認されると評価倍率は一気に見直されやすい。PBRが0.7倍から1.0倍程度へ修正されると、5年後の株価は1,000円から1,400円程度まで上昇する可能性がある。急騰というより決算のたびに底値が切り上がるタイプの上昇になりやすく、業績改善の確認とともにゆっくり評価が積み上がる展開になりやすい。

中間の場合は、黒字と赤字を行き来する状態が続くシナリオである。営業利益率は0%近辺で推移し、ROEも0%前後に留まり、企業の収益力は改善途上のままになる。この場合市場は資産価値だけを基準に評価するためPBRは0.4倍から0.7倍程度のレンジに収まりやすい。株価は材料で上下するがトレンドは生まれにくく、5年後は600円から900円程度のボックス圏での往復になりやすい。配当が維持される限り下値は限定されるが、上値も業績が改善しない限り重くなる典型的な低評価レンジ相場の形になりやすい。

悪い場合は、需要低迷やコスト増加で赤字が長期化するシナリオである。赤字が定着すると資産価値への信頼も低下し評価はさらに縮小する。PBRが0.2倍から0.3倍程度へ低下すると、5年後の株価は350円から600円程度まで下落する可能性がある。急落というより戻りの弱いじり安が続く形になりやすく、回復期待が後退すると株価は時間をかけて水準を切り下げる傾向になりやすい。

総合すると現在値697円は成長を織り込んだ価格ではなく回復可能性を織り込んだ水準にある。上昇余地は黒字定着による評価修正に依存し、大幅な上昇よりも利益回復の進み方に合わせて段階的に水準が変化する可能性が高い。一方で純資産を大きく下回る評価にあるため下値も極端には広がりにくく、株価は業績の改善度合いに応じてレンジの中心が上下するタイプの値動きになりやすい。短期材料よりも決算の変化に反応しやすく、長期では業績回復局面で上がり悪化局面で下がる循環的な動きになりやすい銘柄と整理できる。

この記事の最終更新日:2026年2月14日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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