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Fast Fitness Japanとは

Fast Fitness Japanは米国発の24時間型フィットネスクラブ「ANYTIME FITNESS(エニタイムフィットネス)」を日本で展開する企業で、日本およびドイツのマスターフランチャイジーとして店舗開発と運営を行っている。2010年設立後に国内1号店を出店し、小型24時間ジムという業態を広めながら店舗数を拡大してきた。現在は全国に多数の店舗を持ち会員数は100万人規模まで増加している。上場後には大熊会長によるMBOが行われている。
主力はフィットネスクラブ事業で、直営店とフランチャイズ店の両方を展開する。本部はブランド管理、出店計画、設備基準、スタッフ教育、ITシステム、マーケティング支援などを担い、加盟店からのロイヤルティ収入が収益の中心となる。店舗はマシン特化型でスタッフ常駐時間を最小化した運営を前提としており、24時間営業でも低コスト運営が可能な構造になっている。会員は月額制で、継続利用によるストック収入が積み上がるビジネスモデルである。
出店は生活動線上の立地を重視し、通勤通学の途中や住宅地近隣など日常的に利用しやすい場所に配置される。共通キーによる全店舗利用制度を持ち、どの店舗でも利用できる仕組みが会員維持に寄与している。医療機関と連携した健康プログラムや地域活動も行い、運動施設というより生活習慣サービスとしての性格を持つ。
新規領域としてスタジオ型フィットネス「The Bar Method」を国内展開している。バレエのバーエクササイズにヨガやピラティス要素を組み合わせた低負荷高反復トレーニングを提供し、従来のマシンジムと異なる顧客層の取り込みを狙う。また公式オンラインストア「A PROP」によるEC・物販事業も開始し、オリジナルグッズやブランド商品を販売するなど周辺領域を拡張している。
海外ではシンガポールの店舗運営会社取得やドイツのマスターフランチャイズ権取得を行い、海外展開も進めている。収益構造は会員数と加盟店数の増加に連動する継続収入が中心で、新規出店と既存店の会員維持率が業績を左右する。設備投資は加盟店側が負担する部分が大きく、本部は比較的軽資産で収益を得る構造となる。
フィットネス人口の増加と日常利用型ジムの普及を背景に、店舗網の拡大によって成長してきた企業であり、ジム運営、スタジオ、物販を組み合わせた健康習慣サービスとして事業領域を広げている。
Fast Fitness Japan 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3* | 11,163 | 2,293 | 2,255 | 920 | 58.9 | 7.05 |
| 連22.3* | 13,097 | 2,945 | 2,943 | 1,702 | 91.1 | 11.7 |
| 連23.3 | 14,787 | 3,364 | 3,402 | 1,914 | 102.4 | 25 |
| 連24.3 | 15,825 | 3,504 | 3,635 | 2,123 | 113.5 | 45 |
| 連25.3 | 18,009 | 3,339 | 3,326 | 2,026 | 108.2 | 45 |
| 連26.3予 | 20,800 | 3,950 | 3,950 | 2,200 | 117.3 | 20 |
| 連27.3予 | 23,500 | 4,500 | 4,500 | 2,500 | 133.3 | 0 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期(単位:百万円) | 営業CF | 投資CF | 財務CF |
|---|---|---|---|
| 2023 | 2,982 | -743 | -2,012 |
| 2024 | 3,343 | -790 | -2,038 |
| 2025 | 2,772 | -2,446 | -2,430 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率(%) | ROE(%) | ROA(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 22.7 | 17.0 | 9.0 | – | – |
| 2024 | 22.1 | 16.4 | 9.7 | – | – |
| 2025 | 18.5 | 14.5 | 9.2 | 9.1〜16.9 | 2.87 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
売上は158億→180億→予208億と拡大しており事業規模は増加が続いている。一方で営業利益は35億→33億→予39億、経常利益は36億→33億→予39億、純利益は21億→20億→予22億と推移しており、売上成長に対して利益は横ばい圏に入っている。拡大局面ではあるが高成長というより、出店や投資に伴う一時的な収益圧迫を挟みながら緩やかに伸びる安定型の形に近い。
営業利益率は22.7%→22.1%→18.5%と低下しており収益性は弱まっている。売上増加にもかかわらず利益率が下がっているため、固定費増加や新規出店費用など成長投資の影響が出ている状態と読める。高収益体質は維持しているが改善局面ではなく、拡大のためのコスト先行段階に入っている。
ROEは17.0%→16.4%→14.5%、ROAは9.0%→9.7%→9.2%で資本効率もやや低下している。依然として一定水準を保つものの、効率が向上している状態ではなく成熟に近い推移となっている。利益規模は維持されているが効率指標が弱まっているため、成長企業というより安定収益企業としての性格が強まっている。
評価面はPER9.1〜16.9倍、PBR2.8倍で中間的な水準にある。高成長を前提とした評価ではなく、安定収益の継続を前提にした価格帯に位置している。利益率低下を踏まえると評価拡大余地は大きくなく、評価は業績の安定性に依存しやすい。
総合すると売上は拡大しているが利益率と効率がやや低下しており、拡大型から安定型へ移行する段階にある。急成長株でも資産株でもなく、安定収益を前提に評価されやすい位置にあるため、大きな評価拡大より業績の持続性が株価の中心材料になりやすい銘柄と整理できる。
配当目的とかどうなの?
予26.3は0.86%、予27.3は0.00%となっており、将来も一定額を受け取り続ける前提の銘柄ではない。過去は7円→11.7円→25円→45円→45円と段階的に増配していたが、その後は20円へ減配し無配見込みに変化しているため、安定還元を重視する方針ではなく状況に応じて配分を変えるタイプと読める。利益は21億→20億→予22億と大きく崩れておらず、営業CFも継続して黒字であることから支払い能力の問題ではない。
フィットネス事業は出店投資や設備更新、人材教育などに資金を使う局面が多く、会員数拡大のための投資を優先する段階では配当が抑えられやすい。実際に売上は拡大している一方で利益率が低下しているため、成長のための費用が増えている状態に近く、資金を内部に留める動きと整合する。配当を一定に維持する企業というより、拡大フェーズでは還元を抑え、成熟すると増やす傾向を持つ企業の挙動に近い。
このため保有中に現金収入を積み上げる目的には向かない。配当の変動幅が大きく、還元が下値の支えになる構造も弱い。評価は会員数や店舗数の推移、収益性の変化に依存しやすく、還元より事業状況が重視される銘柄になる。
したがって位置付けとしては還元重視ではなく成長投資優先型であり、保有理由は収益規模の維持拡大に依存する。安定収入を得る対象ではなく、事業の推移に応じて評価が変わるタイプと整理できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は2,301円で、Fast Fitness Japanは売上158億円から180億円、208億円予想へと拡大が続いている。一方で営業利益は35億円から33億円と一度減少した後、39億円予想と回復見込みとなっており、直線的な成長というより投資局面を挟みながら伸びる推移になっている。営業利益率は22.7%から22.1%、18.5%と低下しており、出店や費用増の影響で収益性はやや弱まっている。ROEも17.0%から16.4%、14.5%へと緩やかに低下し、依然として一定水準は保つが効率改善の局面ではなく安定段階に近い状態にある。
一方でPERは9.1倍から16.9倍、PBR2.8倍と評価は中間水準にあり、高成長株としての強い評価ではないが資産株ほど低評価でもない位置にある。安定収益企業としての評価帯に近く、株価は急騰するタイプではなく収益性の変化に応じてゆっくり修正されやすい性格が強い。
良い場合は、会員数の増加が続き利益率が20%前後で安定するシナリオである。ROEも15%台を維持できれば安定成長企業として評価が見直され、5年後の株価は2,900円から3,900円程度まで上昇する可能性がある。急騰ではなく業績拡大に合わせて徐々に切り上がる動きになりやすい。
中間の場合は、売上拡大は続くが利益率は18%前後で横ばいとなるシナリオである。評価も現在水準に収まり、5年後の株価は2,000円から2,800円程度のレンジで推移しやすく、方向感の出にくいボックス相場になりやすい。
悪い場合は、出店コスト増や会員伸び悩みにより利益率が15%台まで低下するシナリオである。評価が縮小すると5年後の株価は1,400円から2,000円程度まで下落する可能性がある。赤字転落ではなく評価縮小による緩やかな下落になりやすい。
総合すると現在値2,301円は高成長期待を織り込んだ価格ではなく安定収益評価帯に近い。上昇余地は収益性維持による評価修正に依存し、大幅上昇よりレンジ推移になりやすい一方、事業の継続収益構造により急落もしにくい。株価は短期材料より会員数と利益率の変化に反応しやすく、長期では緩やかに水準を変えながら推移するタイプの値動きの銘柄と整理できる。
この記事の最終更新日:2026年2月16日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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