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日本電技の株価動向まとめ 最新決算と今後の株価予想【1723】

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株価

日本電技とは

日本電技株式会社は、東京都墨田区両国二丁目10番14号に本社を置く建設系エンジニアリング企業です。
1959年9月26日に設立され、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。証券コードは1723です。
資本金は約4億7,000万円で、従業員数は連結で約1,000人。平均年齢は42歳前後、平均勤続年数は17年ほどです。

日本電技の主な事業は「ビルディングオートメーション」と「インダストリーオートメーション」の2本柱で構成されています。

ビルディングオートメーション事業では、オフィスビル・病院・学校・商業施設などの空調設備や照明設備を自動制御するシステムの設計・施工・保守を行っています。建物の快適性や省エネ性を高めるための空調制御システムや監視盤などを手掛けており、建築設備業界の中でも高い技術力を持つ企業として知られています。

インダストリーオートメーション事業では、工場やプラント向けに生産ラインの自動化、省エネソリューション、制御システム設計、ロボット制御などを提供しています。特に産業機械やエネルギー分野での制御技術に強みを持ち、製造業やエンジニアリング企業との取引も多いです。

これらのシステム開発・設計・施工・メンテナンスを一貫して行えることが特徴で、顧客の多くは大手ゼネコンや設備工事会社、空調メーカーなどです。主要取引先には高砂熱学工業や大成設備などがあります。

また、環境技術やエネルギー効率化にも積極的に取り組んでおり、近年はスマートビルや再生可能エネルギー関連の制御システム事業にも参入しています。

日本電技は「技術と信頼をもって快適で環境に優しい社会をつくる」ことを企業理念に掲げ、今後も建物・産業の自動制御分野でさらなる成長を目指しています。

直近の業績・指標

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
2023年3月期 34,308 4,502 4,613 3,167 197.7 76
2024年3月期 38,894 6,248 6,324 4,672 292.9 92
2025年3月期 43,061 9,120 9,307 6,414 402.8 122
2026年3月期(予想) 43,500 9,200 9,400 6,450 404.9 132

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業キャッシュフロー(百万円) 投資キャッシュフロー(百万円) 財務キャッシュフロー(百万円)
2023年3月期 3,518 -2,201 -989
2024年3月期 4,272 -2,117 -2,111
2025年3月期 8,135 -4,280 -1,640

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

年度 営業利益率 ROE ROA PER(倍) PBR(倍)
2023年3月期 13.1% 10.1% 7.3%
2024年3月期 16.0% 13.5% 10.1%
2025年3月期 21.1% 16.2% 12.1% 高値平均:10.1倍
安値平均:6.4倍
2.15倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

日本電技は、ここ3年間の業績を見ても非常に好調で、成長性と収益性の両面で優れた企業です。
売上高は2023年の約343億円から2025年には430億円を超え、営業利益は45億円から91億円へと2倍以上に増えています。営業利益率も13.1%から21.1%へと大きく上昇しており、建設・設備系の企業としては異例の高水準です。採算の取れる案件が増え、コスト管理も徹底されていることが伺えます。

経常利益や純利益も順調に伸びており、純利益は31億円から64億円まで増加。高付加価値のビル制御や省エネシステムの需要が業績を押し上げています。
このように、事業全体の利益構造がしっかりしてきており、安定成長型の優良企業といえます。

指標面でも非常にバランスが取れています。
ROE(自己資本利益率)は10.1%から16.2%、ROA(総資産利益率)は7.3%から12.1%まで上昇しており、資本を効率よく使って利益を生み出しています。
PER(株価収益率)は高値平均で10.1倍、安値平均で6.4倍と、利益成長を考えれば株価は割安水準です。
PBR(株価純資産倍率)は2.15倍で、資産を有効に活用していることを考えれば妥当な範囲に収まっています。

総合的に見ると、日本電技は「高収益・高効率・成長性のある企業」であり、同業他社と比べても営業利益率やROEが突出しています。
PERが10倍以下の場面では明らかに割安で、株価上昇の余地も大きいと考えられます。

財務体質も良好で、キャッシュフローは安定。配当も増加傾向にあり、今後も株主還元姿勢が続く見込みです。
短期的な値動きよりも、中長期で安定した利益成長と増配を狙う投資家に非常に向いている銘柄です。

まとめると、日本電技は今後も成長と収益性の両立が期待できる優良株であり、中長期で「買い」判断が妥当な企業です。

配当目的とかどうなの?

日本電技は、配当目的の投資としても非常に魅力的な銘柄です。

ここ数年の配当推移を見ると、2023年が76円、2024年が92円、2025年が122円と、3年連続で増配しています。さらに2026年は132円の予想となっており、配当が着実に増えている点が大きな特徴です。
この増配は単発的なものではなく、業績の伸びとキャッシュフローの安定を背景にしたものです。

営業利益率が20%を超え、ROE16%台という高い収益性を維持しているため、今後も減配リスクは低いと考えられます。
また、自己資本比率も高く、無借金経営に近い健全な財務体質であることから、将来の配当原資にも余裕があります。

特に日本電技は、利益成長率と同時に株主還元の意識も高く、営業キャッシュフローが潤沢なので、今後も配当性向を引き上げながら増配を続ける可能性が高いです。

まとめると、

  • 配当が毎年増加中(3年連続増配)
  • 高収益・高ROEで減配リスクが小さい
  • 利回りも3%前後と安定的
  • 財務基盤が強く、長期保有向き

このため日本電技は、「安定した配当収入を目的とした長期投資」に非常に向いている銘柄です。
成長+配当の両方を狙える理想的な中長期保有株といえます。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在株価が 5,370円 の 日本電技(証券コード1723)について、今後5年間の値動きを「良い場合 / 中間の場合 / 悪い場合」で予想しました

【良い場合】
インフラ・設備制御、空調計装、自動制御ソリューションなどにおける受注拡大が続き、収益率や利益率がさらに改善。営業利益率が25%前後、ROEは18〜20%を維持。
PERが市場評価で12倍以上に上昇、企業価値から見ても割安感が薄れて株価は 7,000円〜7,500円 程度まで上昇する可能性があります。
配当も継続的に増配され、2026年以降は配当も150円前後に達し、配当利回りも安定した水準を維持。

【中間の場合】
現状の成長傾向が継続しつつも、競争激化やコスト上昇などで成長ペースは徐々に緩やかに。営業利益率は20%前後、ROEは15〜17%、ROAは12%前後を維持。
PERは10倍〜12倍、水準を維持し、株価は 5,800円〜6,300円 のレンジで推移。
配当も着実に増配され、2026年以降は配当が132円〜140円前後。配当利回りは約2.5〜3%前後。

【悪い場合】
設備投資の減速、公共需要低迷、資材費・人件費の急激な上昇などで利益率が低下。営業利益率は15%前後、ROEは12%前後、ROAは8〜10%に低下。
また、市場のセンチメント悪化でPERが8〜9倍程度に減少する可能性も。
その場合、株価は 4,300円〜4,800円 まで調整する可能性があります。
配当もやや増配ペースが鈍化し、2026年以降は配当が120円前後になり、利回りは約2.2〜2.5%。

【まとめ】

  • 良い場合:7,000〜7,500円
  • 中間の場合:5,800〜6,300円
  • 悪い場合:4,300〜4,800円

現在の株価5,370円を考えると、中間〜良いシナリオでは十分な上昇余地あり。悪いシナリオでも大幅な下落というよりは調整の範囲。
長期保有・配当目的で見ればリスク / リターンのバランスはまずまず良好と見ています。

この記事の最終更新日:2025年10月27日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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