株価
データがありません。NITTOHとは

株式会社NITTOHは、愛知県名古屋市中川区広川町3丁目1番8号に本社を置く総合設備・住宅関連サービス会社です。設立は1973年4月2日で、名古屋証券取引所メイン市場に上場しています。従業員数はおよそ430名規模です。
主な事業は大きく3つに分かれています。
1つ目は「建設工事事業」で、ガス関連設備工事、住宅設備工事、太陽光発電システムの設置、温水床暖房工事、リフォーム、防水工事、増改築などを手掛けています。住宅関連インフラの整備を中心に幅広い施工を行っているのが特徴です。
2つ目は「住宅サービス事業」で、シロアリなどの防虫駆除、クリーニング、害虫対策、床下防湿処理など、住宅の維持管理やメンテナンスを行っています。特に防虫・防湿関連の専門技術を活かしたサービスに強みを持っています。
3つ目は「ビルメンテナンス事業」で、ビルや商業施設の清掃、設備管理、日常的な維持管理業務を請け負っています。建物の長期維持と快適な環境づくりを支える業務が中心です。
ニットーは、住宅・建設・メンテナンスの3領域を軸に、住まいや建物を総合的にサポートする体制を整えており、地域密着型の安定した経営基盤を持つ企業です。
直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 9,678 | 345 | 377 | 222 | 54.9 | 15(記念) |
| 2024年3月期 | 10,121 | 429 | 459 | 247 | 61.0 | 16 |
| 2025年3月期 | 10,328 | 278 | 305 | 402 | 99.3 | 20 |
| 2026年3月期(予想) | 10,900 | 390 | 410 | 275 | 67.8 | 17 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業キャッシュフロー(百万円) | 投資キャッシュフロー(百万円) | 財務キャッシュフロー(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 183 | -132 | 32 |
| 2024年3月期 | 359 | -577 | 403 |
| 2025年3月期 | 305 | 175 | -513 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 3.5% | 5.4% | 3.2% | ― | ― |
| 2024年3月期 | 4.2% | 5.7% | 3.2% | ― | ― |
| 2025年3月期 | 2.6% | 8.6% | 5.3% | 高値平均:9.5倍 安値平均:7.4倍 |
0.48倍 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
NITTOHは、売上は安定しているものの、利益面では少し波がある会社です。営業利益は2023年に3億45百万円、2024年に4億29百万円まで伸びましたが、2025年には2億78百万円とやや減少しました。売上は9,600百万円台から10,300百万円台まで緩やかに増加しており、全体としては堅調です。
営業利益率は2023年の3.5%から2024年に4.2%へ上昇したあと、2025年には2.6%に下がりました。採算が少し悪化していますが、最終的な純利益は2025年に4億円を超え、前期より増加している点はプラス材料です。
株価指標を見ると、PERは高値平均で9.5倍、安値平均で7.4倍と低く、業績に対して株価が割安です。PBRも0.48倍と0.5倍を下回っており、資産価値から見ても非常に割安な状態にあります。ROEは8.6%、ROAは5.3%で、資本や資産を効率的に使って利益を出していることがわかります。
総合的に見ると、ニットーは派手さはないものの、財務が安定していて堅実に利益と配当を出している企業です。営業利益率の低下は短期的な要因の可能性があり、長期的には改善の余地があります。現在の株価は指標面から見てかなり割安で、配当も安定しているため、中長期で保有しながら配当を得る投資スタイルに向いています。リスクは比較的低く、安定重視の投資家にとっては魅力的な銘柄です。
配当目的とかどうなの?
NITTOHは、配当目的の投資先としては「安定重視タイプ」の銘柄です。
まず配当の推移を見ると、2023年3月期が記念配当を含む15円、2024年が16円、2025年が20円と、**着実に増配を続けています。**2026年3月期の会社予想でも17円とやや減配に見えますが、これは一時的な利益調整によるもので、基本的には堅実な還元姿勢を維持しています。
また、一株益(EPS)は2023年の54.9円から2025年に99.3円まで増加しており、利益水準の底上げが進んでいます。配当性向(配当の支払い割合)もおおよそ20〜25%程度と無理のない範囲に収まっており、減配リスクが低い健全な配当政策です。
PBRが0.48倍と非常に低く、株価が資産価値に対して割安なため、配当利回りも相対的に高めに見込めます。ROEも8%台と資本効率が良く、内部留保と株主還元のバランスも取れています。
総合的に見ると、ニットーは高配当銘柄というよりは、安定して配当を受け取りたい投資家向けの「堅実配当株」です。
長期的に保有しても減配リスクが低く、業績も安定しているため、毎年安定したインカムゲインを狙うにはちょうど良いタイプの銘柄です。
つまり、短期的な値上がり益よりも「安定して配当をもらい続けたい人」に向いた企業といえます。
今後の値動き予想!!(5年間)
ニットー(証券コード1738、現在値550円)は、安定した収益基盤を持つ地域密着型の建設・住宅サービス企業です。株価指標を見るとPERが7〜9倍台、PBRが0.48倍と非常に割安で、財務体質も健全です。ここから5年間の株価の動きを、業績や配当傾向を踏まえて3つのシナリオで予想します。
良い場合は、住宅リフォームやメンテナンス事業の需要が拡大し、営業利益率が3%台後半〜4%台に戻るケースです。安定した利益と配当の増加により投資家の評価が上がり、PERが10倍前後に上昇すれば株価は700〜800円台に到達する可能性があります。現在値から見て約30〜45%ほどの上昇です。
中間の場合は、業績が現状維持または微増にとどまり、営業利益率が2〜3%台で推移するケースです。この場合、PERは8倍前後で推移し、株価は550〜600円程度で安定的に動くと考えられます。配当も16〜20円前後を維持し、インカム重視の投資先として魅力が続く展開です。
悪い場合は、住宅設備やリフォーム需要が鈍化し、利益率が2%前後まで下がるケースです。PERが6〜7倍に低下すれば、株価は450〜480円程度まで下落する可能性があります。ただし、PBRがすでに0.5倍を下回っているため、下値リスクは限定的です。
総合的に見ると、ニットーは高成長株ではありませんが、安定配当と低リスクを両立した堅実な銘柄です。業績が横ばいでも配当を維持できる余力があり、5年間の中期保有で安定したリターンを狙うには向いています。
この記事の最終更新日:2025年10月28日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

コメントを残す