株価
エクセディとは

エクセディはクラッチ最大手の自動車部品メーカーです。AT(オートマチック)関連部品が主力でありながら、MT(マニュアル)クラッチでも高いシェアを持つ点が特徴です。納入先はジヤトコ、アイシン、マツダなど大手メーカーが中心で、駆動系部品分野で安定した地位を確立しています。
大阪府寝屋川市に本社を置き、自動車用クラッチやトルクコンバータを中心に、二輪車用クラッチ、建設・産業・農業機械向け製品などを手掛けるメーカーでみどり会に属する三和グループの企業であり、旧社名は大金製作所ですがダイキン工業とは無関係です。
事業内容の中核は自動車の駆動系部品で、マニュアルクラッチやトルクコンバータといった変速機関連製品を中心に展開しています。AT車向けではトルクコンバータが柱となっており、MT車向けではクラッチで高いシェアを持っています。これらの製品は燃費性能や乗り心地、耐久性に大きく関わる重要部品であり、自動車メーカーやトランスミッションメーカーに供給されています。
また、自動車分野に加えて、二輪車用クラッチや建設機械、農業機械、産業車両向けのクラッチ・トランスミッション製品も展開しており、一定の事業分散が図られています。主な製品領域はオートマチック車向け、マニュアル車向け、建設・農業機械、産業車両、二輪車と幅広く、用途ごとに最適化された製品を提供しています。
生産・販売体制はグローバルに広がっており、世界25ヶ国に展開するグループ52社で事業を運営しています。海外売上比率も高く、自動車のグローバル生産に対応する形で各地域に拠点を配置しており、為替や世界の自動車需要の影響を受けやすい構造となっています。
沿革としては1950年に大金製作所として設立され、その後事業拡大とともに上場を果たし、1995年に現在のエクセディへ社名変更しています。2002年にはアイシンと業務提携し、トランスミッション分野での連携を強化しています。国内拠点としては本社のある寝屋川市を中心に、東京・神奈川・静岡・愛知・広島などに営業拠点を展開し、三重や埼玉、広島に生産拠点を持っています。
技術面では摩擦材やトルク伝達技術に強みを持ち、駆動系の効率向上や振動低減などに貢献しています。一方で電動化の進展によりエンジン車向けクラッチの需要は中長期的に縮小する可能性があり、今後は電動車対応や新分野への展開が重要なテーマとなっています。
エクセディ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 税前利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 21.3 | 227,420 | 9,513 | 9,066 | 4,983 | 106.2 | 60 |
| 22.3 | 261,095 | 18,328 | 19,467 | 12,477 | 265.9 | 90 |
| 23.3 | 285,639 | 8,760 | 9,916 | 4,591 | 97.8 | 90 |
| 24.3 | 308,338 | -15,438 | -13,274 | -10,023 | -213.4 | 120 |
| 25.3 | 309,564 | 21,845 | 20,405 | 12,744 | 304.1 | 250 |
| 26.3予 | 295,000 | 21,000 | 20,000 | 12,500 | 342.0 | 300 |
| 27.3予 | 285,000 | 22,000 | 22,000 | 13,800 | 377.6 | 300〜350 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 27,224 | -12,794 | -11,179 |
| 2024 | 37,609 | -13,407 | -11,406 |
| 2025 | 31,495 | -8,724 | -28,720 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率(%) | ROA(%) | ROE(%) | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 3.0 | 1.3 | 2.0 | – | – |
| 2024 | -5.1 | -3.2 | -4.6 | – | – |
| 2025 | 7.0 | 4.1 | 7.0 | 高値平均17.9 / 安値平均11.5 | 1.20 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
営業利益は-154億→218億→210億予想と赤字から大きく黒字転換しており、業績は明確に回復局面に入っている。経常利益も-132億→204億→200億予想と同様に回復し、純利益も-100億→127億→125億予想とV字回復を達成しているため、直近は業績改善がかなりはっきりしている。
営業利益率は3.0%→-5.1%→7.0%と大きく改善し、赤字から一気に中堅部品メーカーとしては標準以上の水準まで回復している。ROEも2.0%→-4.6%→7.0%、ROAも1.3%→-3.2%→4.1%と同様に回復しており、収益性・資本効率ともに底打ちからの改善が確認できる。
一方でPERは11.5倍〜17.9倍レンジ、PBRは1.2倍と、黒字回復をある程度織り込んだ評価になっており、極端な割安感はない。ただし赤字期からの回復局面としては過度な割高でもなく、「回復株としては標準的な評価」に収まっている。
総合すると、この会社は一度大きく崩れた後に回復している典型的なターンアラウンド銘柄であり、現在は業績の底打ち後の安定化フェーズにある。営業利益率やROEもまだ高水準とは言えないため、本格的な成長株ではないが、「回復の継続」によって評価が上がる余地はある。
投資判断としては、安定株として見るにはまだ不安定さが残る一方、回復株としては一定の妙味がある位置。今後さらに利益水準が維持・拡大できるかが重要で、回復が続く前提なら中期的には評価見直し余地あり、ただし再び業績が崩れるリスクもあるため、ややリスクを伴う銘柄という位置付けになる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、この銘柄はかなり魅力がある部類に入る。予想配当利回りは26,27年度ともに約4.8%と高水準で、日本株の中でも明確に高配当ゾーンに位置している。インカム狙いとしては十分に検討対象になる水準。
配当の推移を見ると、60円→90円→90円→120円→250円→300円予想と大きく引き上げられており、特に直近は黒字回復に伴って一気に増配している。純利益も-100億→127億→125億予想と回復しているため、配当の裏付けとなる利益は現時点では確保されている。
営業CFも安定してプラスで推移しており、投資CFも過度に重くないため、キャッシュフロー面でも配当を出せる体質にはなっている。ただし財務CFがマイナスで大きく出ていることから、配当や株主還元の影響も含まれている可能性があり、還元姿勢は強め。
一方で注意点として、この会社は業績の振れが大きく、直近でも赤字からのV字回復という流れになっている。営業利益率も過去に-5%まで落ちており、景気や自動車需要に強く影響される典型的な循環株。このタイプは好況時には高配当になりやすいが、不況時には減配リスクも高い。
またPBR1.2倍と資産面での割安感はそこまで強くなく、「高配当+安定」の銘柄ではなく、「回復局面で利回りが高くなっている銘柄」という性格が強い。
総合すると、この銘柄は配当利回りは非常に魅力的だが、安定して配当を受け取り続けるタイプではなく、景気と業績に応じて配当が変動しやすい高配当株。配当目的としては“やや攻めの高配当”であり、減配リスクも織り込んだ上で保有する銘柄になる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価は6,200円前後で推移しており、直近では6,000円付近まで上昇している水準にあるエクセディは赤字から黒字へ大きく回復したターンアラウンド銘柄であり、営業利益率も-5.1%→7.0%まで改善しているため、今は「回復後の評価が続くかどうか」の局面にある。配当利回りも約5%と高く、インカム需要の資金が入りやすい一方で、業績の振れが大きい循環株という性格は変わらない。
良い場合は、現在の利益水準を維持しつつ、営業利益が220億〜250億規模まで拡大し、営業利益率も7〜8%台で安定するケース。ROEも8〜10%近くまで改善すれば評価も上がり、PER18〜20倍程度まで許容される可能性がある。この場合は5年後の水準は7,500円〜9,500円程度まで上昇余地がある。高配当を維持しながら評価が切り上がる形で、最も理想的なシナリオ。
中間の場合は、業績が現状維持で横ばい推移となり、営業利益200億前後、利益率も6〜7%で安定するケース。PERも14〜17倍程度で落ち着き、配当利回り目当ての資金が下支えとなる。この場合は6,000円〜7,000円のレンジ推移が中心になり、大きな上昇も下落も起きにくい。配当込みで年5〜7%程度のリターンに収まる安定株的な動き。
悪い場合は、自動車市況悪化や電動化の影響で利益が再び縮小し、営業利益が150億以下、営業利益率も4〜5%まで低下するケース。ROEも5%前後に低下し、評価はPER10〜13倍まで切り下がる可能性がある。この場合は4,500円〜5,500円程度まで下落余地がある。特にこの会社は過去に赤字まで落ちているため、景気次第では再び大きく崩れるリスクもある。
全体としては、高配当を背景に下値は比較的支えられやすい一方、業績が循環的であるため上値も業績次第で決まる典型的な回復株。5年視点では「配当を取りながら業績回復の持続を見極める銘柄」であり、安定成長株というよりタイミングが重要な銘柄になる。
この記事の最終更新日:2026年3月1日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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