株価
ノジマとは

株式会社ノジマは、神奈川県横浜市西区に本社を置き、家電量販店および関連サービスを多角展開する企業である。1959年に神奈川県相模原市で電化製品の販売を目的に創業し、地域密着の電気店から出発した。その後、法人化や商号変更を経て事業を拡大し、2016年に東京証券取引所に上場、現在は東証プライム市場に上場している。
祖業は家電量販店事業だが、近年は買収によって異業種を取り込み、収益源を分散させる戦略が際立つ。2024年時点では家電販売の売上比率が4割未満となっているように、もはや家電だけの会社ではなく、成熟市場でのM&Aを通じて残存者利益を積み上げるビジネスモデルを志向している。
デジタル家電専門店事業では、首都圏を中心に家電量販店「nojima」を展開し、テレビや冷蔵庫などの白物家電に加え、パソコン、デジタルオーディオ、携帯電話などを積極的に扱っている。店舗では「デジタル専門店・ノジマ」「デジタルネットワークNojima」などの表現を用い、デジタル領域に強い家電店としての訴求を行ってきた。家電量販店売上ランキングでは2022年期時点で8位とされる。
一方で、現在の中核の一つとなっているのがキャリアショップ運営事業である。NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルなどの携帯キャリアショップを全国で展開し、2014年アップビート、2015年ITX、2020年ITXコミュニケーションズ、2023年コネクシオの買収などを通じて規模を拡大してきた。
2025年3月期末時点で935店舗を運営し、ドコモショップでは全国の約4分の1をノジマが運営する最大の販売代理店となっている。セグメント別でも2024年3月期以降は家電量販店事業を上回り、会社の中心事業の一つとして存在感を強めている。
インターネット事業では2017年に買収したニフティを起点に、ニフティライフスタイル、セシールなどを含めた事業を展開している。海外ではCOURTS Singaporeなどを通じて東南アジアで家電量販店や携帯販売を行い、カンボジアなどにも展開する。さらにプロダクト事業として2025年にVAIO株式会社を買収し、PCの製造・販売にも踏み込んだ。
メディア事業では2021年にAXNを買収し、アクションチャンネル、ミステリーチャンネル、ザ・シネマなどの放送事業を手掛け、2025年にはストリートホールディングスを買収してテレビ通販番組の制作・運用支援にも関与している。その他にも研修コンサル、女子サッカークラブ運営、商業施設運営など多方面に事業を持ち、ノジマは家電量販の枠を超えた複合企業へと変化している。
直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 523,327 | 33,826 | 64,647 | 52,827 | 178.1 | 7.67 |
| 連22.3 | 564,989 | 33,166 | 35,890 | 25,862 | 87.1 | 8.33 |
| 連23.3 | 626,181 | 33,572 | 36,246 | 23,315 | 79.6 | 9.33 |
| 連24.3 | 761,301 | 30,560 | 32,937 | 19,979 | 67.9 | 11 |
| 連25.3 | 853,427 | 48,371 | 51,197 | 32,292 | 111.7 | 15 |
| 連26.3予 | 945,000 | 57,000 | 61,000 | 40,500 | 139.8 | 15.7 |
| 連27.3予 | 1,000,000 | 62,000 | 66,000 | 44,000 | 151.9 | 16〜17 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 34,613 | -81,260 | 30,618 |
| 2024 | 58,197 | -14,135 | -45,803 |
| 2025 | 44,078 | -37,172 | 23,858 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 5.3% | 4.1% | 14.8% | – | – |
| 2024 | 4.0% | 3.6% | 11.4% | – | – |
| 2025 | 5.6% | 5.1% | 15.9% | 5.1〜7.9 | 1.37 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
ノジマの業績を見ると、まず売上規模は拡大傾向にある。連24.3は売上7,613億円、連25.3は8,534億円、連26.3予想は9,450億円となっており、家電量販や通信関連事業の拡大によって売上は継続的に伸びている。1兆円規模に近づく大型小売企業であり、事業規模は明確に拡大している。
利益面を見ると、営業利益は305億円から483億円へ大きく増加し、連26.3予想では570億円となっている。経常利益も329億円から511億円、さらに610億円予想と拡大しており、利益の成長ペースは売上以上に強い。純利益も199億円から322億円、405億円予想となっており、利益成長が続いている企業と言える。
収益性を見ると営業利益率は5.3% → 4.0% → 5.6%となっている。小売業としては平均的な水準だが、2025年にかけて回復しており、利益率の改善傾向が見える。規模拡大とともに利益率も維持できている点は評価できる。
資本効率も比較的高い。ROEは14.8% → 11.4% → 15.9%となっており、直近では15%台まで上昇している。ROEが15%近い水準は日本企業の中ではかなり高い部類で、資本効率の良い企業と言える。ROAも4.1% → 3.6% → 5.1%となっており、資産効率も改善している。
株価指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均7.9倍、安値平均5.1倍とかなり低い水準になっている。成長している企業としては評価が低く、割安株の水準に近い。PBRは1.3倍で資産価値をやや上回る程度の評価になっている。
総合的に見ると、ノジマは売上・利益ともに拡大している成長企業であり、営業利益や純利益も大きく伸びている。ROEも15%前後と高水準で、企業の収益力や資本効率は比較的高い。一方でPERは5〜7倍台と低く、成長企業としては市場評価が低めになっている。そのため、数値だけを見ると「成長しているのに評価が低い割安成長株」という特徴を持つ企業と考えられる。
配当目的とかどうなの?
配当目的で見ると、ノジマはあまり向いている銘柄とは言いにくい。予想配当利回りは連26.3が1.4%、連27.3が1.4%程度となっており、日本株の平均配当利回りである2%前後と比べても低い水準にある。そのため、配当収入を主目的に投資する場合は魅力はやや弱い銘柄と言える。
一方で業績を見ると、売上は7,613億円から8,534億円、さらに9,450億円予想と拡大しており、事業規模はかなり強い成長を続けている。営業利益も305億円から483億円へ大きく増え、さらに570億円予想となっている。経常利益も329億円から511億円、610億円予想と拡大しており、利益成長は売上以上に強い。純利益も199億円から322億円、405億円予想と増益が続いている。
収益性の面でも、営業利益率は5.3% → 4.0% → 5.6%となっており、やや変動はあるものの直近では改善している。小売業としては標準的な水準だが、利益率を維持しながら売上を拡大している点は評価できる。また資本効率も高く、ROEは14.8% → 11.4% → 15.9%と高水準にあり、日本企業の中ではかなり効率の良い企業と言える。ROAも4.1% → 3.6% → 5.1%と改善しており、資産効率も良くなっている。
株価指標を見ると、2025年の実績PERは高値平均7.9倍、安値平均5.1倍とかなり低い水準にある。利益成長が続いている企業としては評価が低めで、PBRも1.3倍程度と極端な割高感はない。そのため、数値だけを見ると成長しているのに評価が低い状態に近い。
ただし、この会社は積極的にM&Aを行い事業拡大を続けている企業であり、利益の多くを再投資に回している可能性が高い。配当利回りが低いのはそのためで、企業としては株主還元よりも成長投資を優先している段階と考えられる。
総合的に見ると、ノジマは配当目的で保有するタイプの銘柄ではなく、売上や利益の成長を背景に企業価値の拡大を期待する成長株寄りの銘柄と言える。配当利回りは低いが、業績成長と資本効率の高さを考えると、キャピタルゲインを狙う投資の方が相性の良い企業と考えられる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,108円を前提にノジマの数値を見ると、売上は7,613億円 → 8,534億円 → 9,450億円予想と拡大しており、営業利益も305億円 → 483億円 → 570億円予想と大きく伸びている。純利益も199億円 → 322億円 → 405億円予想と増益が続いており、業績は明確に成長している企業と言える。
ROEも14.8% → 11.4% → 15.9%と高い水準にあり、資本効率は日本企業の中でも比較的高い部類に入る。一方で2025年の実績PERは5.1倍〜7.9倍程度と低く、成長企業としては市場評価がやや低めの状態にある。PBRも1.3倍程度で極端な割高感はない。
良い場合は、売上拡大と利益成長が継続し、営業利益が600億円以上の規模に成長するケースである。ROEも高い水準を維持し、成長企業として評価されPERが10〜12倍程度まで見直される可能性がある。この場合、株価は1,800円〜2,400円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上は拡大するものの利益成長が緩やかになり、PERも現在と同じ6〜8倍程度で推移するケースである。この場合は利益成長に合わせて株価もゆるやかに上昇し、1,200円〜1,500円程度のレンジで推移する可能性がある。大きく上昇するわけではないが、業績拡大に沿ってゆっくり評価が上がるパターンになる。
悪い場合は、M&Aによる投資負担や家電需要の鈍化などで利益成長が止まり、営業利益が400億円前後で停滞するケースである。この場合は市場評価も低くなり、PERが5倍前後まで低下する可能性がある。その場合、株価は800円〜1,000円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、ノジマは売上と利益が拡大している成長企業でありながらPERが低いという特徴を持つ銘柄で、5年間の株価イメージとしては、良い場合1,800円〜2,400円、中間の場合1,200円〜1,500円、悪い場合800円〜1,000円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。配当利回りは低いため配当株というより、業績成長と評価見直しによる株価上昇を期待するタイプの銘柄と言える。
この記事の最終更新日:2026年3月4日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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