株価
第一興商とは

第一興商は業務用通信カラオケ機器の開発・販売、カラオケ店舗の運営、音楽コンテンツ事業などを展開する総合エンターテインメント企業です。業務用通信カラオケ「DAM」シリーズで業界首位のシェアを持ち、直営カラオケ店「ビッグエコー」などの店舗運営も行っています。
また飲食店事業や駐車場運営事業なども展開しており、音楽と娯楽を中心とした幅広いサービスを提供しています。本社は東京都品川区にあり、東京証券取引所プライム市場に上場しています。社是は「もっと音楽を世に、もっとサービスを世に」です。
会社の始まりは1971年に創業者の保志忠彦が東京都調布市で音響機器販売を行う保志商店を創業したことにあります。その後1976年に株式会社第一興商として業務用カラオケ事業を開始しました。
当初は8トラックテープを使ったカラオケ機器でしたが、1980年代にはCDやLDを利用したカラオケ機器へと進化し、1994年には通信カラオケシステム「DAM」を発売しました。この通信カラオケはネットワークを通じて新曲を配信できる仕組みで、現在のカラオケ市場の主流となっています。
第一興商の主力事業は業務用カラオケ事業です。通信カラオケ機器「DAM」を飲食店やカラオケ店、ホテル、福祉施設などに提供し、機器販売やリース、楽曲配信などを組み合わせた継続収益型のビジネスモデルを構築しています。
楽曲検索用のタッチパネルリモコン「デンモク」などの関連機器や、会員サービス「club DAM MEMBERSHIP」などのコンテンツサービスも展開しています。またインターネットカラオケ「karaoke@dam」などのWeb配信事業も行っています。
カラオケ・飲食店事業では、直営カラオケ店舗「ビッグエコー」を全国で展開しています。ビッグエコーは日本最大級のカラオケチェーンで、カラオケルームの提供だけでなくフードやドリンクなどの飲食サービスも行っています。
さらにフランチャイズ型の「カラオケCLUB DAM」や若年層向けの低価格カラオケ店舗なども展開しています。また居酒屋業態の「ウメ子の家」「びすとろ家」「楽蔵」などの飲食ブランドも運営しており、飲食事業も重要な収益源となっています。
音楽関連事業としてはレコード会社事業も展開しており、日本クラウンや徳間ジャパンコミュニケーションズなどのレコード会社を子会社として保有しています。音楽ソフトの制作や販売を行うことでカラオケ事業との相乗効果を生み出しています。また衛星放送事業では音楽チャンネル「STAR digio」などを運営し、店舗向けBGMサービスなども提供しています。
さらにパーキング事業としてコインパーキング「ザ・パーク」を展開しており、都市部を中心に駐車場運営も行っています。このように第一興商は、通信カラオケ「DAM」を中心にカラオケ店舗運営、飲食事業、音楽コンテンツ事業、駐車場事業などを組み合わせた総合エンターテインメント企業として事業を展開しています。音楽コンテンツの制作からカラオケ機器の提供、店舗運営までを一体化したビジネスモデルを持ち、日本のカラオケ文化を支える代表的企業の一つとなっています。
第一興商 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3* | 93,316 | -2,693 | -1,194 | -18,782 | -169.3 | 56.5 |
| 連22.3* | 94,787 | -289 | 888 | 5,196 | 47.6 | 56.5 |
| 連23.3* | 128,156 | 12,954 | 13,601 | 8,320 | 76.2 | 56.5 |
| 連24.3 | 146,746 | 18,601 | 19,561 | 12,568 | 117.0 | 57 |
| 連25.3 | 153,020 | 17,945 | 18,396 | 18,178 | 172.6 | 57 |
| 連26.3予 | 162,700 | 18,000 | 18,800 | 15,400 | 149.0 | 67記 |
| 連27.3予 | 166,000 | 19,000 | 19,800 | 13,000 | 125.8 | 57〜67 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 24,869 | -12,104 | -9,493 |
| 2024 | 26,799 | -55,915 | 6,926 |
| 2025 | 24,656 | -11,445 | -20,901 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 10.1% | 4.4% | 7.8% | — | — |
| 2024 | 12.6% | 5.9% | 11.6% | — | — |
| 2025 | 11.7% | 8.6% | 15.6% | 15.1〜21.9 | 1.48 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
第一興商の数値を見ると、売上は1467億円から1530億円、さらに1627億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は安定して拡大しています。カラオケ機器やカラオケ店舗運営などのエンターテインメント事業を中心とする企業として、売上は堅実に伸びている状態です。
営業利益は186億円から179億円、180億円予想とほぼ横ばいに近い推移になっており、利益は急成長しているわけではありませんが、安定した水準を維持しています。経常利益も195億円から183億円、188億円予想と同様に大きな変動はなく、安定した利益体質の企業です。純利益は125億円から181億円へ大きく増加した後、154億円予想となっており、ここ数年では利益水準が上昇していることが分かります。
収益性を見ると営業利益率は10.1%、12.6%、11.7%となっており、サービス業としては比較的高い水準を維持しています。ROEは7.8%から11.6%、15.6%へと大きく改善しており、資本効率はここ数年で明確に高まっています。ROAも4.4%から5.9%、8.6%へと上昇しており、資産を活用した利益創出力も強くなっています。これらの指標を見ると、コロナ禍からの回復を経て収益性と効率性が改善している企業と言えます。
株価評価を見るとPERは15.1倍から21.9倍のレンジで推移しており、一般的な日本株と比較するとやや高めの評価です。PBRは1.4倍と資産価値を上回る評価を受けており、安定した収益力やブランド力が市場から評価されている可能性があります。ただし高成長企業というより、安定したサービス企業として評価されている水準と言えます。
総合的に見ると、第一興商は売上が安定して拡大し、営業利益率も10%以上と比較的高い水準を維持している企業です。ROEやROAも上昇しており、収益性と資本効率は改善傾向にあります。一方でPERはやや高めで、株価はすでに一定の評価を受けている可能性があります。急成長株というより、安定した収益を維持するサービス企業として評価されやすい銘柄であり、安定性とブランド力を持つ中堅企業としての性格が強い銘柄と考えられます。
配当目的とかどうなの?
第一興商を配当目的で見ると、日本株の中では比較的魅力のある水準と言えます。予想配当利回りは連26.3で3.96%、連27.3で3.36%となっており、日本株の平均配当利回りである2%前後を大きく上回る水準です。インカムゲインを重視する投資では十分に検討対象になる利回りです。
業績面を見ると売上は1467億円から1530億円、1627億円予想と安定して増加しています。営業利益も186億円から179億円、180億円予想と大きく崩れておらず、カラオケ機器販売やカラオケ店舗運営、飲食事業などの収益基盤は比較的安定しています。営業利益率も10.1%、12.6%、11.7%と高水準を維持しており、サービス企業としては収益力のある会社です。
ROEも7.8%から11.6%、15.6%へと大きく改善しており、資本効率も上昇しています。PERは15.1倍から21.9倍のレンジで、日本株の中ではやや高めですが、ブランド力のあるサービス企業として一定の評価を受けている水準です。PBRも1.4倍と極端な割安株ではありませんが、安定企業としては妥当な評価と言えます。
また配当自体も安定しています。過去の配当は56.5円から57円と維持されており、今後は67円予想と増配が見込まれています。カラオケ事業は景気の影響を受けるものの、日本国内でのブランド力や店舗網があり、急激に業績が崩れるタイプのビジネスではありません。
まとめると、第一興商は配当利回りが3%後半と比較的高く、利益水準も安定しているため、配当目的の投資としては比較的向いている銘柄です。高配当株というほどではありませんが、安定配当型のサービス企業として長期保有する投資スタイルには適した銘柄と考えられます。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,691円を前提に数値を見ると、売上は1467億円から1530億円、さらに1627億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は安定して拡大しています。業務用通信カラオケ「DAM」やカラオケ店舗「ビッグエコー」を中心とした事業を展開しており、カラオケ機器販売と店舗運営の両方で収益を上げるビジネスモデルになっています。
営業利益は186億円から179億円、180億円予想とほぼ横ばいですが、利益水準自体は高く安定しています。営業利益率も10%前後とサービス業としては比較的高い水準を維持しています。
良い場合は、カラオケ需要の回復や店舗収益の改善によって売上が1700億円以上へ拡大し、営業利益も200億円前後まで成長するケースです。ROEも15%前後の高水準を維持できれば市場評価がさらに高まり、PERが22〜25倍程度まで上昇する可能性があります。その場合、株価は2,100円〜2,500円程度まで上昇するシナリオが考えられます。
中間の場合は、売上が1600億円前後で安定し、営業利益も180億円前後の水準で推移するケースです。カラオケ市場は大きく成長する産業ではないため、企業は安定成長型として評価される可能性があります。この場合PERも現在と近い17〜20倍程度で推移し、株価は1,600円〜1,900円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性があります。
悪い場合は、カラオケ市場の需要減少や店舗コスト増加などによって利益が減少し、営業利益が140億円前後まで落ち込むケースです。ROEも10%前後まで低下し、市場評価も弱くなりPERが13〜15倍程度まで低下する可能性があります。その場合、株価は1,200円〜1,400円程度まで下落する可能性があります。
まとめると、この会社は高い利益率とブランド力を持つサービス企業ですが、業界自体は成熟しており急成長企業ではありません。5年間の株価イメージとしては、良い場合2,100円〜2,500円、中間の場合1,600円〜1,900円、悪い場合1,200円〜1,400円程度のレンジで推移する可能性が考えられます。安定配当と安定収益を背景に比較的穏やかな値動きになりやすい銘柄と考えられます。
この記事の最終更新日:2026年3月5日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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