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ドウシシャとは

株式会社ドウシシャは、プライベートブランド(PB)商品の企画・開発・販売と、ナショナルブランド(NB)商品の仕入販売、小売支援サービスなどを行う流通サービス企業である。本社は大阪府大阪市中央区と東京都港区にあり、東京証券取引所プライム市場に上場している。生活関連商品を中心に幅広い商品を取り扱い、メーカー機能と商社機能を組み合わせた独自のビジネスモデルを展開している点が特徴の企業である。
同社の主力事業は、自社企画・開発によるプライベートブランド商品の販売である。家電製品、調理家電、収納用品、照明器具、インテリア用品、生活雑貨などを中心に商品を企画し、国内外の工場で生産した商品を量販店やホームセンター、スーパーなどの小売店に供給している。市場ニーズに合わせて商品を開発し、価格競争力のある商品を提供できる点が強みであり、スチールラックブランド「ルミナス」シリーズなどは代表的な商品として知られている。
一方で、国内外のブランド商品を仕入れて販売する卸売型ビジネスも重要な柱となっている。時計や宝飾品、スポーツ用品、輸入雑貨、食品、酒類、ギフト商品など幅広い商品を扱い、百貨店、家電量販店、専門店、通信販売会社など多様な流通チャネルを通じて販売している。輸入ブランドバッグや海外雑貨などの取り扱いも行っており、商品ラインアップは非常に幅広い。
ドウシシャの特徴は、単に商品を卸すだけでなく、小売業の販売支援まで行う点にある。本社ビルには展示フロアが設けられており、商品だけでなく什器やPOPなども含めた売り場を再現した展示が行われている。顧客が実際の店舗での販売イメージを具体的に理解できるように設計されており、棚割り提案や売場づくり、季節ごとの催事企画など、小売店の販売戦略を支援する体制を整えている。
同社は自らの業態を「流通サービス業」と位置付けており、商品の企画・開発から生産、物流、販売までの流通プロセス全体で発生する課題を顧客とともに解決することを目指している。主な取扱商品は、家電製品、時計・宝飾品、食品、酒類、スポーツ衣料、スポーツシューズ、輸入バッグ、輸入雑貨、家庭用品、調理器具、インテリア用品、収納用品、照明器具、玩具、マリン用品、化粧品、ヘアケア商品、販促品、ギフト商品など非常に多岐にわたる。
創業は1974年で、創業者の野村正治が大阪で個人事業として「同志社」を立ち上げたことに始まる。志を同じくする仲間とともに「つぶれないロマンのある会社を作る」という理念のもとに創業された企業であり、その後1990年に現在の社名であるドウシシャへ変更された。
1995年に大阪証券取引所市場第二部へ上場し、2000年には東京証券取引所市場第二部へ上場、その後2001年に東証・大証市場第一部へ指定替えされた。現在はプライム市場に上場している。
経営理念としては近江商人の精神を基にした「四方よしの精神」を掲げており、「売り手よし、買い手よし、世間よし」に加えて「働き手よし」を加えた考え方を重視している。商品企画力と流通ネットワーク、小売支援機能を組み合わせた独自のビジネスモデルにより、生活関連商品を中心に事業を展開している企業である。
ドウシシャ 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 101,257 | 9,522 | 9,734 | 6,588 | 186.6 | 55 |
| 連22.3 | 101,027 | 7,109 | 7,598 | 5,132 | 146.6 | 60 |
| 連23.3 | 105,709 | 8,052 | 8,342 | 5,621 | 164.3 | 65 |
| 連24.3 | 105,824 | 7,926 | 8,412 | 5,784 | 169.4 | 75 |
| 連25.3 | 113,939 | 8,995 | 9,348 | 6,409 | 185.3 | 85 |
| 連26.3予 | 122,500 | 11,500 | 11,800 | 8,000 | 225.6 | 100〜105 |
| 連27.3予 | 129,000 | 12,600 | 12,900 | 8,800 | 248.1 | 110〜115 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 7,121 | -304 | -2,860 |
| 2024 | 5,377 | -1,309 | -2,726 |
| 2025 | 7,468 | -8,727 | -8,124 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 7.6% | 5.7% | 7.2% | – | – |
| 2024 | 7.4% | 5.6% | 7.0% | – | – |
| 2025 | 7.8% | 6.2% | 7.3% | 10.3〜13.2 | 1.37 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
ドウシシャの業績を見ると、売上は1058億円から1139億円、さらに1225億円予想と着実な増収が続いており、事業規模は安定して拡大している。生活用品や家電、雑貨などの流通ビジネスが中心で、急激な成長はないものの着実に売上を積み上げている企業といえる。
利益面を見ると、営業利益は79億円から89億円、さらに115億円予想と増益傾向が続いており、利益成長は比較的安定している。経常利益も84億円から93億円、118億円予想、純利益は57億円から64億円、80億円予想となっており、売上拡大とともに利益も伸びている。特に2026年は利益が大きく伸びる見込みとなっており、収益力は改善傾向にある。
収益性の指標を見ると、営業利益率は7.6%から7.4%、7.8%と7%台後半で安定しており、卸売や流通企業としては比較的高い水準にある。ROEは7.2%から7.0%、7.3%、ROAは5.7%から5.6%、6.2%となっており、資本効率も安定した中位水準を維持している。二桁の高収益企業ではないが、安定した利益体質を持つ企業といえる。
バリュエーションを見ると、PERは過去レンジで10.3倍から13.2倍程度となっており、現在の利益水準から見ると割高感は強くない。PBRは1.3倍で、資産価値に対してはややプレミアムが付いているものの、利益の安定性を考えると極端な評価ではない。
総合的に見ると、この会社は急成長するタイプの企業ではないが、売上と利益が着実に拡大しており、収益性も比較的安定している。PERは中立水準でPBRも適正範囲にあり、割安株というより「安定成長型の中型株」といえる。業績が予想通り拡大すれば評価が少しずつ見直される可能性はあるが、爆発的に株価が上がるタイプではなく、安定した業績を背景に緩やかな株価上昇を期待する銘柄と判断できる。
配当目的とかどうなの?
ドウシシャを配当目的で見ると、利回り水準としては中程度で、配当株として一定の魅力はあるが高配当株というほどではない。予想配当利回りは連26.3で2.7%、連27.3で3.0%程度となっており、日本株平均の2%前後よりはやや高い水準にある。
利益とのバランスを見ると、2025年の1株益は185円で配当は85円となっており、配当性向は約45%程度になる。これは無理のない水準であり、利益の範囲内で安定して配当を出している状態といえる。さらに2026年予想では1株益225円に対して配当100円前後となるため、配当性向は約44%程度となり、利益成長に合わせて配当も増配している流れになっている。
キャッシュフローを見ると、営業キャッシュフローは71億円、53億円、74億円と安定してプラスを維持している。一方で投資キャッシュフローは設備投資などでマイナス、財務キャッシュフローも配当や資本政策などでマイナスとなっており、典型的な成熟企業のキャッシュフロー構造となっている。営業キャッシュフローが安定しているため、配当の継続性は比較的高いと考えられる。
また利益水準を見ると、営業利益は79億円から89億円、115億円予想と拡大傾向にあり、純利益も57億円から64億円、80億円予想と増益が続く見込みである。利益が拡大している局面では企業は増配を行いやすく、実際に配当も75円から85円、さらに100円前後へと増加している。
総合的に見ると、ドウシシャは高配当株というより「安定配当型の中配当株」という位置付けになる。利回りは3%前後と十分な水準があり、利益も拡大傾向にあるため、配当の安定性や増配余地は比較的高い。急激に配当利回りが高い銘柄ではないが、安定した業績と増配傾向を考えると、配当を受け取りながら中長期で保有する投資には向いている銘柄といえる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価3,600円を前提に数値を見ると、売上は1058億円から1139億円、さらに1225億円予想と着実な増収が続いており、事業規模は安定して拡大している。生活用品や家電、雑貨などを中心とした流通ビジネスで、急成長するタイプの企業ではないが、PB商品の拡大や小売向け販売の強化により売上は堅実に伸びている。
営業利益率は7.6%から7.4%、7.8%と7%台で安定しており、流通企業としては比較的高い収益性を維持している。ROEも7%前後で安定しており、急成長企業ではないものの安定した利益体質を持つ企業といえる。
良い場合は、売上が1300億円以上まで拡大し、営業利益が130億円前後の水準まで成長するケースである。PB商品のヒットや生活家電・雑貨の販売拡大により利益率が改善し、営業利益率が8%台まで上昇する可能性がある。ROEも8〜9%程度まで改善すれば、企業の収益力に対する評価が高まり、PERが14〜16倍程度まで見直される可能性がある。その場合、株価は4,500円〜5,200円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が1200億円台で安定し、利益も100億円前後の水準で推移するケースである。大きな成長はないがPB商品と卸売事業のバランスで安定した利益を維持し、PERも現在と近い11〜13倍程度で推移する可能性がある。この場合、株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、3,200円〜3,900円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性がある。いわゆる安定株としての動きになりやすいパターンである。
悪い場合は、消費環境の悪化や季節商品の販売不振、価格競争の激化などにより利益が再び減少し、営業利益が80億円前後まで落ち込むケースである。利益率も6%前後まで低下し、ROEも6%程度まで下がる可能性がある。その場合は市場の評価も低くなり、PERが9〜10倍程度まで低下する可能性がある。こうした状況では株価は2,400円〜2,900円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、この会社は売上は安定して伸びており、利益も着実に拡大しているが、急成長株というより安定成長型の企業である。5年間の株価イメージとしては、良い場合4,500円〜5,200円、中間の場合3,200円〜3,900円、悪い場合2,400円〜2,900円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。安定した事業基盤を持つ生活関連商品の流通企業として、比較的穏やかな値動きになりやすい銘柄と考えられる。
この記事の最終更新日:2026年3月7日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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