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高速とは

株式会社高速は、食品向けの軽包装資材を中心に取り扱う専門商社で、本社は宮城県仙台市宮城野区にある。食品トレーや弁当容器、ラップなどの食品容器を中心とした包装資材を食品スーパーや食品関連企業へ販売しており、食品軽包装資材卸売業界では唯一の上場企業であり、売上高でも業界トップクラスの規模を持つ企業である。
東北地方と首都圏を主な営業エリアとして事業を拡大してきたが、近年は中部や関西など西日本地域にも展開を進めている。販売先の約4割は食品スーパーであり、食品売場で使用される包装資材を安定的に供給することで、日常の食品流通を支える重要な役割を担っている企業である。
同社の創業は1966年で、創業者の赫規矩夫が事務用機器の記録用紙の製造・販売を目的として「高速記録紙株式会社」を設立したことに始まる。当初はキャッシュレジスターや計算機で使用される記録紙を扱っていたが、1972年に食品軽包装資材の分野へ進出したことをきっかけに事業構造を大きく転換した。
1975年には現在の社名である株式会社高速へ変更し、食品容器や包装資材の専門商社として事業を拡大してきた。1999年には東京証券取引所第二部へ上場し、2002年には東京証券取引所第一部へ指定替えされている。
現在では約14万点に及ぶ商品を取り扱っており、仕入先は1600社以上にのぼる。食品容器を中心に、フィルム製品、紙製品、ラベル、包装機械、物流資材など幅広い商品を扱っており、食品包装に関する総合商社として事業を展開している。食品売場で使用される容器や包装資材を中心に、食品の加工、包装、販売に関わるさまざまな資材をワンストップで提供できる点が同社の強みとなっている。
主な取扱商品としては、食品容器ではトレー、弁当容器、フードパック、折箱、魚函などがあり、食品スーパーや食品加工業者、外食産業などに供給されている。フィルム・ラミネート製品ではラップ、レジ袋、ストレッチフィルム、ラミネートフィルムなどを扱っており、食品包装や物流包装など幅広い用途に対応している。また紙製品では包装紙、紙袋、シール、ラベル、チラシ、コピー用紙などを取り扱っている。
さらに包装機、食品加工機、物流機械、厨房機器などの機械設備資材や、コンテナ、洗剤、衛生用品、割箸、バランなどの店舗用消耗品も扱っており、食品流通に関わる資材を総合的に供給している。段ボールケースなどの段ボール製品や、茶袋や茶筒などの茶包装関連資材、プラスチック原料なども取り扱っており、食品包装関連の幅広い商品ラインを持っている。
営業拠点は全国に広がっており、本社のある仙台を中心に北海道から東北、関東、中部、関西、西日本まで営業拠点を展開している。札幌、青森、盛岡、山形、福島、新潟、長野、宇都宮、水戸、つくば、東京、神奈川、千葉、名古屋、大阪、京都、松山など全国各地に営業所を持ち、50か所以上の拠点を構えている。こうした地域密着型の営業体制により、食品スーパーや食品関連企業への迅速な商品供給と営業サポートを行っている。
また企業成長の過程で包装資材関連企業の買収や子会社化を進めており、包装資材の製造、加工、物流などを担うグループ企業を形成している。主な連結子会社には高速シーパック、清和、日本コンテック、プラス包装システム、常磐パッケージなどがあり、グループ全体で食品包装資材事業を展開している。
このように高速は、食品容器を中心とした食品軽包装資材を扱う専門商社として、食品スーパーや食品関連企業へ包装資材を供給することで、食品流通を支える重要な役割を担っている企業である。食品包装は日常生活に欠かせない分野であるため需要が比較的安定しており、同社は食品流通インフラを支える企業として事業を展開している。
高速 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 1株益(円) | 1株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.3 | 91,320 | 3,340 | 3,537 | 2,419 | 125.3 | 42 |
| 連22.3 | 91,817 | 3,696 | 3,898 | 2,662 | 137.8 | 44 |
| 連23.3 | 98,850 | 4,008 | 4,240 | 2,978 | 154.2 | 46 |
| 連24.3 | 106,216 | 4,227 | 4,528 | 3,114 | 161.2 | 52 |
| 連25.3 | 115,915 | 4,532 | 4,840 | 3,465 | 179.1 | 54 |
| 連26.3予 | 124,300 | 4,900 | 5,200 | 3,700 | 189.2 | 116 |
| 連27.3予 | 133,000 | 5,100 | 5,400 | 3,800 | 194.3 | 116〜118 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 2,559 | -2,580 | -1,032 |
| 2024 | 4,584 | -1,580 | -1,062 |
| 2025 | 970 | -2,517 | -947 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 4.0% | 5.3% | 8.6% | – | – |
| 2024 | 3.9% | 5.0% | 8.4% | – | – |
| 2025 | 3.9% | 5.6% | 8.7% | 10.8〜14.7 | 1.52 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
高速の業績を見ると、売上は1062億円から1159億円、さらに1243億円予想と安定した増収が続いており、食品包装資材を扱う専門商社として事業規模は着実に拡大している。食品スーパー向けを中心とした包装資材ビジネスは景気変動の影響を比較的受けにくく、食品流通に密接に関わる分野であるため、売上は安定して伸びやすい構造となっている。
利益面を見ると、営業利益は42億円から45億円、49億円予想と緩やかな増益が続いている。経常利益も45億円から48億円、52億円予想と同様に拡大しており、純利益は31億円から34億円、37億円予想と着実に増えている。急激な利益成長ではないが、売上の拡大とともに利益も安定して伸びている点が特徴であり、堅実な成長型の企業といえる。
収益性を見ると、営業利益率は4.0%から3.9%、3.9%と4%前後で推移しており、商社型ビジネスとしては平均的な水準である。ROEは8.6%から8.4%、8.7%と安定しており、資本効率は比較的良好な水準を維持している。ROAも5.3%から5.0%、5.6%と安定しており、資産効率も悪くない。高収益企業ではないが、安定した収益体質を持つ企業といえる。
バリュエーションを見ると、PERは過去レンジで10.8倍から14.7倍程度となっており、現在の利益水準から見ると極端な割高感はない。PBRは1.5倍で、資産価値に対してはややプレミアムが付いているものの、安定した業績とROE水準を考えるとおおむね適正評価の範囲にあるといえる。
総合的に見ると、この会社は急成長株ではないが、食品包装資材という安定需要の分野を背景に売上と利益が着実に拡大している企業である。収益性は平均的だが、ROEは8%台で安定しており、堅実な利益体質を持つ企業といえる。
PERは中立水準でPBRはやや高めであり、割安株というより「安定成長型の中型株」という位置付けになる。業績が大きく変動しにくいビジネスであるため、急騰するタイプの銘柄ではないが、安定した業績を背景に緩やかな成長が期待できる銘柄と判断できる。
配当目的とかどうなの?
高速を配当目的で見ると、利回り水準としては比較的魅力のある銘柄といえる。予想配当利回りは連26.3で3.5%、連27.3で3.6%となっており、日本株平均の2%前後を上回る水準である。高配当株というほどではないが、中配当株としては十分に投資対象になる利回りといえる。
利益とのバランスを見ると、2025年の1株益は179円で配当は54円となっており、配当性向は約30%程度になる。これはかなり余裕のある水準であり、利益の範囲内で安定して配当を出している状態といえる。2026年予想では1株益189円に対して配当116円となるため配当性向は約60%程度まで上がるが、利益が安定している企業であれば無理な水準ではない。
また利益の推移を見ると、営業利益は42億円から45億円、49億円予想と緩やかな増益が続いており、純利益も31億円から34億円、37億円予想と拡大している。食品包装資材という安定需要の分野で事業を行っているため、景気変動の影響を受けにくく、利益が大きく落ち込みにくい点も配当株としてはプラス材料になる。
キャッシュフローを見ると、営業キャッシュフローは25億円、45億円、9億円と年によってブレはあるものの基本的にはプラスを維持している。一方で投資キャッシュフローは設備投資などでマイナス、財務キャッシュフローも配当支払いなどでマイナスとなっており、成熟企業に多いキャッシュフロー構造となっている。営業キャッシュフローの範囲内で配当を出す体質が続く限り、配当の継続性は比較的高いと考えられる。
総合的に見ると、高速は「安定配当型の中配当株」という位置付けになる。利回りは3%台半ばと十分な水準があり、食品流通に関連する安定事業を持つため配当の安定性も比較的高い。急激な増配や株価上昇を期待する銘柄ではないが、配当を受け取りながら中長期で保有する投資には向いている銘柄といえる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価3,265円を前提に数値を見ると、売上は1062億円から1159億円、さらに1243億円予想と安定した増収が続いており、食品包装資材を扱う専門商社として事業規模は着実に拡大している。
営業利益も42億円から45億円、49億円予想と緩やかな増益が続いており、食品スーパー向けを中心とした包装資材ビジネスは景気変動の影響を受けにくいため、業績は比較的安定して推移しやすい企業である。営業利益率は4.0%から3.9%、3.9%と大きな変動はなく、ROEも8%台で安定していることから、急成長企業というより堅実に利益を積み上げるタイプの企業といえる。
良い場合は、売上が1300億円以上まで拡大し、営業利益が55億円前後の水準まで成長するケースである。食品スーパーの出店拡大や包装資材需要の増加により売上が伸び、物流効率の改善や規模拡大によって利益率もやや改善する可能性がある。営業利益率が4%台後半まで上昇し、ROEも10%前後まで改善すれば企業の収益力に対する評価が高まり、PERが14倍から16倍程度まで見直される可能性がある。その場合、株価は4,200円から4,800円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が1250億円前後で安定し、営業利益も50億円前後の水準で推移するケースである。食品包装資材という安定需要のビジネスであるため業績は大きく崩れにくく、PERも現在と近い11倍から13倍程度で推移する可能性が高い。この場合、株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、3,000円から3,700円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性がある。いわゆる安定株としての動きになりやすいパターンである。
悪い場合は、原材料価格の上昇や食品スーパーの競争激化による価格圧力などで利益が伸びず、営業利益が40億円前後まで低下するケースである。利益率も3%台前半まで低下し、ROEも6%台まで下がる可能性がある。その場合は市場の評価も低くなり、PERが9倍から10倍程度まで低下する可能性がある。こうした状況では株価は2,400円から2,800円程度まで下落する可能性が考えられる。
まとめると、この会社は食品包装資材という安定需要の分野を背景に売上と利益が緩やかに成長している企業である。急成長株ではないが業績の安定性は高く、5年間の株価イメージとしては、良い場合4,200円から4,800円、中間の場合3,000円から3,700円、悪い場合2,400円から2,800円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。配当を受け取りながら比較的安定した値動きになりやすい銘柄といえる。
この記事の最終更新日:2026年3月7日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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