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SHOEIとは

株式会社SHOEIは、東京都台東区に本社を置くヘルメットメーカーであり、オートバイ用高級ヘルメット分野で世界首位級の地位を持つ企業である。安全性だけでなく快適性や軽量性、空力性能、静粛性などを重視したプレミアム製品を中心に展開し、国内外のライダーから高い評価を受けている。
生産は茨城工場および岩手工場の国内拠点で行われており、日本製品質へのこだわりがブランド価値の源泉となっている。またサイズ調整やフィッティングなどのサポート体制にも強みを持ち、顧客満足度の高さが特徴である。株主還元方針として配当性向50%を目安としている点も同社の特徴の一つである。JPX日経中小型株指数の構成銘柄でもあり、グローバルに事業を展開する輸出型企業である。
同社の起源は1954年3月、鎌田栄太郎が鎌田ポリエステルを創業したことにさかのぼる。1959年には昭栄化工株式会社を設立し、1960年よりオートバイ用ヘルメットの製造に着手した。きっかけは、本田技研工業の社員から外国製ヘルメットの品質に対する不満を聞いたことであり、当初はリヤカーで納品するなど小規模な形で事業を開始した。
1965年には本田技研工業の純正ヘルメットとして採用され、品質の高さが評価されることで事業は急速に拡大した。1968年には茨城工場を建設し、同年7月には米国に現地法人を設立するなど、早い段階から海外展開にも取り組んでいる。
1980年代には世界最大級の生産量を誇るヘルメットメーカーへと成長した。1986年には本田技術研究所出身の佐々木和夫を技術顧問として迎え、風切音の低減や通気性向上など快適性の改善に取り組んだことで、ヘルメットは単なる安全装備から高機能製品へと進化した。この技術革新はオンロード用だけでなくオフロード用製品にも波及し、ブランド価値の向上につながった。1989年には岩手県に岩手工場を設立し、現在の国内生産体制が確立された。
しかし1992年には放漫経営などにより資金繰りが悪化し、会社更生法の適用を申請する事態となった。その後三菱商事の支援を受けて経営再建を進め、当初計画より早い1998年に更生手続きを終了した。同年に商号を株式会社シヨウエイへ変更し、さらに現社名である株式会社SHOEIへと改称した。
再建後は高付加価値製品戦略と海外市場開拓を進め、ブランド力の強化に取り組んできた。2004年にはJASDAQ市場へ上場し、2007年には東京証券取引所第二部へ上場、2015年には第一部へ指定替えされるなど企業基盤を強化している。
事業内容は主にオートバイ用ヘルメットの製造販売であり、フルフェイス、システム、ジェット、オフロードなど多様な製品ラインアップを展開している。代表的な製品にはX-Fifteen、GT-Air3、Z-8、NEOTEC3、J-Cruise3、VFX-WRなどがあり、近年はHUD機能を搭載したOPTICSONなど新技術を取り入れた製品開発も進めている。
また自転車用ヘルメットなど新分野への展開も進め、ブランドの裾野拡大を図っている。製品は国内工場での熟練工による手作業工程を重視した製造スタイルにより高品質を維持しており、欧州や北米を中心に海外市場で高い評価を得ている。
このようにSHOEIは、高級ヘルメット分野に特化した専門メーカーとして、高い技術力とブランド力、国内生産による品質優位性を背景に世界市場で事業を展開する企業である。安全性と快適性を両立した製品開発力を強みに、プレミアム市場で安定した競争力を維持している。
SHOEI 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配当(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.9 | 23,752 | 6,024 | 6,092 | 4,407 | 82.1 | 41 |
| 連22.9 | 28,953 | 8,382 | 8,503 | 6,018 | 112.2 | 56 |
| 連23.9 | 33,616 | 9,825 | 9,858 | 7,068 | 131.7 | 66 |
| 連24.9 | 35,790 | 10,330 | 10,502 | 7,377 | 139.9 | 70 |
| 連25.9 | 32,363 | 8,899 | 8,900 | 6,318 | 120.2 | 60 |
| 連26.9予 | 33,900 | 8,370 | 8,380 | 5,940 | 113.0 | 60 |
| 連27.9予 | 34,500 | 9,500 | 9,500 | 6,600 | 125.5 | 60〜62 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 年度 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 6,354 | -2,350 | -3,461 |
| 2024 | 9,719 | -3,275 | -5,653 |
| 2025 | 9,757 | -1,394 | -3,773 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROE | ROA | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 29.2% | 26.0% | 21.5% | – | – |
| 2024 | 28.8% | 24.9% | 21.0% | – | – |
| 2025 | 27.4% | 19.6% | 16.6% | 14.0〜20.0 | 2.82 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず利益水準を見ると、営業利益は103億から88億から83億予想と減益傾向にあり、経常利益も105億から89億から83億予想、純利益も73億から63億から59億予想と同様に縮小方向で推移している。売上も357億から323億へ減少後、339億予想とやや回復見込みではあるものの、直近は成長局面というより調整局面に入っていると考えられる。
一方で収益性は依然として非常に高い水準にある。営業利益率は29.2%から28.8%から27.4%と低下しているが、30%近い利益率は製造業としては極めて高収益であり、事業の競争優位性の強さを示している。ROEも26.0%から24.9%から19.6%と低下しているが、それでも資本効率は高水準を維持しており、ROAも21.5%から21.0%から16.6%と非常に高い水準にある。
評価面では、実績PERは14.0倍から20.0倍のレンジ、PBRは2.8倍となっており、高収益企業として一定のプレミアム評価を受けている水準といえる。成長減速局面ではあるが、利益率の高さや資本効率の高さを考えると極端な割高感は出にくい。一方で利益が減少傾向にあるため、PERの上限付近で買うと株価の上値は重くなりやすい。
総合的に見ると、この会社は超高収益体質を持つ優良企業であるが、直近は利益のピークアウト感が出ている局面にある。成長株というよりは高収益成熟株に近い状態であり、今後の投資判断としては、利益の底打ちや再成長が確認できるかが重要なポイントになる。利益減少が続く場合は株価も調整しやすいが、収益性の高さが下支えとなりやすく、大きく崩れにくい構造の銘柄といえる。
配当目的とかどうなの?
予想配当利回りは26,27年度ともに3.71%と高水準であり、インカム目的としては十分に魅力のある水準といえる。もともと営業利益率が27%前後、ROEも20%近い高収益企業であり、キャッシュ創出力が強いため配当の安定性は比較的高いと考えられる。配当性向も50%前後を目安としているため、利益が大きく崩れない限り減配リスクはそれほど高くないタイプの企業である。
ただし直近は営業利益が103億から88億から83億予想と減益方向で推移しており、純利益も73億から63億から59億予想と縮小している点は注意が必要である。利益がピークアウトしている局面では、配当は維持されても増配余地は小さくなりやすい。EPSも139円から120円から113円予想と低下しており、今後さらに利益が減少すると配当性向が上昇し、将来的な減配圧力につながる可能性もある。
またこの会社は高収益企業としてPER14倍から20倍、PBR2.8倍と一定の評価を受けているため、株価が調整した場合は配当利回りがさらに上昇する余地がある。インカム目的で考える場合は、利益の底打ちが見えるタイミングや株価が調整した局面での投資の方がリスクは抑えやすい。
まとめると、配当利回り水準自体は魅力があり配当目的投資は成立する銘柄であるが、利益減少局面にある点を踏まえると増配期待よりは安定配当を受け取りながら株価調整リスクも受け入れるタイプの投資になる。高収益企業としての下値の強さはあるものの、完全な高配当安定株というよりは高収益グローバル企業の配当株という位置付けになる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価1,613円で売上は357億円から323億円へ一度減少した後、339億円予想と回復基調にあり、プレミアムヘルメットメーカーとして高収益体質を維持している企業である。営業利益は103億円から88億円から83億円予想と減益方向にあるものの、営業利益率は27%前後と非常に高く、ROEも20%近い水準を維持していることから収益力の強さは依然として際立っている。ブランド力が高く海外売上比率も大きいため、為替や二輪市場の動向に影響されやすいが、構造的には高収益成熟企業に近いポジションにある。
良い場合は、海外二輪需要の回復や高価格帯モデルの販売拡大により売上が380億円から400億円規模まで成長し、営業利益も110億円前後まで回復するケースである。営業利益率が28%台まで戻り、ROEも23%前後まで改善すれば市場評価は再び強まり、PERが18倍から20倍程度まで上昇する可能性がある。その場合EPSが150円前後まで回復すれば株価は2,200円から2,600円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が340億円から360億円程度のレンジで推移し、営業利益も85億円から95億円程度で安定するケースである。高収益体質は維持されるものの成長性は限定的となり、PERも現在と近い14倍から16倍程度で推移しやすい。この場合株価は大きく上昇することも大きく下落することもなく、1,400円から1,900円程度のレンジで比較的穏やかな値動きになる可能性が高い。配当利回りも3%台後半と一定の下支え要因になりやすい。
悪い場合は、欧州景気悪化や為替逆風、二輪市場の需要減速などにより売上が300億円前後まで低下し、営業利益も70億円前後まで落ち込むケースである。営業利益率も25%前後まで低下し、ROEも15%台まで悪化すると市場評価は弱まり、PERが11倍から12倍程度まで縮小する可能性がある。この場合EPSが100円前後まで低下すると株価は1,000円から1,300円程度まで下落する展開も考えられる。
まとめると、この会社は世界ブランド力を持つ超高収益メーカーであり大崩れはしにくいが、成長鈍化局面では株価も横ばい圏になりやすい。5年間の株価イメージとしては、良い場合2,200円から2,600円、中間の場合1,400円から1,900円、悪い場合1,000円から1,300円程度のレンジで推移する可能性が考えられる。配当を受け取りながら比較的安定した値動きを期待するタイプの銘柄といえる。
この記事の最終更新日:2026年3月17日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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