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TAKARA & COMPANYとは

TAKARA & COMPANYは、傘下に上場企業向けディスクロージャー事業大手の宝印刷や、通訳・翻訳サービスの老舗であるサイマル・インターナショナルなどを擁する情報加工サービスグループである。ディスクロージャー支援を中核に、IR支援、翻訳・通訳、人材育成など多角的なサービスを展開し、上場企業や金融機関、投資家向け情報発信を支える専門企業として確固たる地位を築いている。
中核事業であるディスクロージャー事業では、有価証券報告書や決算短信、株主総会招集通知、事業報告書、統合報告書などの制作支援を行っており、日本の電子開示制度であるEDINETの普及後も高いシェアを維持してきた。
現在でも同業のプロネクサスと市場を二分する形で業界内における存在感は大きい。特に開示書類作成支援ソフト「X-Smart」シリーズや、適時開示支援サービス「WizLabo Library」などのシステム提供を通じ、企業の開示業務の効率化と品質向上に貢献している。
IR支援分野では、投資家向け報告書やアニュアルレポート、会社案内、CSR報告書、ファクトブックなどの制作に加え、個人投資家向け会社説明会の企画・運営、株主アンケートの制作分析、株主総会用映像やプレゼン資料制作など幅広いサービスを提供している。さらにIR情報誌「ジャパニーズインベスター」や同名の情報サイト運営を通じ、投資家向け情報発信のプラットフォーム機能も担っている点が特徴である。
金融商品取引法関連では、有価証券届出書や投資信託関連資料、四半期報告書、販売用資料などの制作支援を行い、会社法関連分野では招集通知の英文翻訳や各種セミナー開催などを通じて企業のガバナンス対応を支援している。また、電子公告やバーチャルデータルーム(VDR)などのデジタルサービスも提供し、開示業務のオンライン化・高度化に対応している。
グループのもう一つの柱である通訳・翻訳事業は、2020年にベネッセホールディングスから取得したサイマル・インターナショナルが担っている。国際会議通訳や企業のIR・広報翻訳、金融分野の専門翻訳などを手掛け、グローバル化が進む企業の情報発信を支える役割を果たしている。ディスクロージャー事業とのシナジーにより、英文開示や海外投資家対応などで付加価値の高いサービスを提供できる点が強みとなっている。
同社の歴史は1952年の創業にさかのぼり、1960年に宝印刷株式会社が設立された。その後1998年に東京証券取引所市場第二部へ上場、2003年には市場第一部へ指定替えとなり、ディスクロージャー専門企業としての地位を確立した。
2019年には持株会社制へ移行し、社名をTAKARA & COMPANYへ変更。事業会社として新たな宝印刷株式会社を設立し、グループ経営体制を強化した。2022年の市場区分見直しではプライム市場へ移行し、現在は情報開示支援分野のリーディングカンパニーとして事業基盤を拡大している。
このようにTAKARA & COMPANYは、ディスクロージャー支援という専門性の高い分野で長年の実績を持ち、デジタルサービスや翻訳・通訳事業との融合により企業の情報発信を総合的に支援する企業グループへと進化している。資本市場の高度化やガバナンス強化の流れを背景に、今後も安定した需要が期待される分野で事業を展開している点が特徴である。
TAKARA & COMPANY 公式サイトはこちら直近の業績・指標
| 決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 経常利益(百万円) | 純利益(百万円) | 一株益(円) | 一株配(円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 連21.5 | 24,777 | 2,707 | 2,881 | 1,639 | 130.0 | 54 |
| 連22.5 | 25,317 | 3,560 | 3,680 | 2,249 | 171.3 | 58記 |
| 連23.5 | 27,568 | 3,811 | 3,983 | 2,595 | 197.7 | 70 |
| 連24.5 | 29,278 | 4,231 | 4,307 | 3,014 | 231.8 | 80 |
| 連25.5 | 29,678 | 4,048 | 4,239 | 4,075 | 314.0 | 120特 |
| 連26.5予 | 33,000 | 4,400 | 4,500 | 3,100 | 240.2 | 120 |
| 連27.5予 | 34,000 | 4,500 | 4,600 | 3,170 | 245.6 | 120〜123 |
出典元:四季報オンライン
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023 | 4,723 | -691 | -1,191 |
| 2024 | 3,355 | -832 | -1,371 |
| 2025 | 4,366 | 1,271 | -1,127 |
出典元:四季報オンライン
バリュエーション
| 年度 | 営業利益率 | ROA | ROE | PER(倍) | PBR(倍) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 13.8% | 7.7% | 10.4% | ― | ― |
| 2024 | 14.4% | 8.3% | 10.9% | ― | ― |
| 2025 | 13.6% | 10.1% | 13.4% | 8.9〜12.3 | 1.55 |
出典元:四季報オンライン
投資判断
まず売上規模は292億円から296億円、さらに330億円予想から340億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は安定して拡大している企業といえる。急成長型ではないが需要の底堅さを背景に着実なトップライン成長が続いており、景気変動に対しても比較的耐性のある収益構造を持つ可能性がある。
営業利益は42億円から40億円へ一時的に減少したものの、44億円予想から45億円予想と再び増益基調に戻る見込みとなっている。経常利益も43億円から42億円、45億円予想から46億円予想と高水準で安定しており、本業の収益力は非常に強い企業と判断できる。純利益は30億円から40億円へ大きく増加した後、31億円予想から31億円予想とやや落ち着く見通しだが、それでも過去と比較すると高い利益水準を維持している点は評価できる。
収益性の面では営業利益率が13.8%から14.4%、13.6%と極めて高い水準で安定しており、製造業としてはトップクラスの利益率といえる。ROEも10.4%から10.9%、13.4%と改善しており、資本効率は明確に高い企業である。ROAも7.7%から8.3%、10.1%と上昇しており、資産規模に対して効率よく利益を生み出している企業と判断できる。
評価面を見ると2025年の実績PERは8.9倍から12.3倍と低めのレンジにあり、収益性の高さを考慮すると割安感がある状態といえる。PBRは1.5倍と資産面ではやや評価されているが、利益水準の高さを踏まえると過度な割高とは言いにくい。利益が安定している企業は評価が切り下がりにくく、株価の下値も比較的堅くなりやすい特徴がある。
またキャッシュフロー面では営業CFが40億円前後で安定しており、投資CFも大きな負担になっていないことから、財務の健全性は比較的高いと考えられる。財務CFがマイナスで推移している点は株主還元や借入返済などを行っている可能性があり、資金循環は良好な状態にあると判断できる。
総合的に見ると、この会社は高収益体質と高い資本効率を兼ね備えた優良企業であり、売上成長は緩やかでも利益創出力が強く、景気局面に左右されにくい安定型の収益構造を持っている可能性が高い。
評価も過度な割高ではないため、中長期的には利益水準の維持または緩やかな成長に伴い株価の上昇余地は残されていると考えられる。投資判断としては、高収益安定型のバリューグロース銘柄として長期投資対象になりやすく、配当と値上がりの両方を狙うポートフォリオの中核候補になりやすい企業といえる。
配当目的とかどうなの?
配当利回りは26,27年度ともに予想で3.2%前後と中の上水準であり、配当目的としては十分検討できる水準にある。いわゆる超高配当株ではないものの、安定収益企業としては魅力のある利回りといえる。
業績面を見ると売上は292億円から296億円、さらに330億円予想から340億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は着実に拡大している。営業利益も42億円前後の水準を維持しながら44億円、45億円予想と安定した利益創出が見込まれていることから、配当の裏付けとなる収益基盤は比較的強い企業と判断できる。純利益も30億円から40億円と高水準を記録した後、31億円前後で推移する見通しであり、急激な減配リスクは限定的と考えられる。
収益性の面では営業利益率が13%台と非常に高く、ROEも13%台まで上昇している点は配当投資において大きな安心材料となる。高収益企業はキャッシュ創出力が強く、配当維持力や将来的な増配余地も生まれやすい。ROAも10%前後と高水準であり、資産効率の良さは財務の安定性にもつながる。
評価面ではPERが8.9倍から12.3倍と割安圏にあり、PBRも1.5倍程度で収益力を考えれば過度な評価とは言いにくい。株価の下値は比較的堅くなりやすく、配当を受け取りながら中長期で値上がりも期待できるタイプの銘柄といえる。
総合的に見ると、この会社は利回り3%台の安定配当株であり、高収益体質を背景に減配リスクは低めで、長期的には増配期待も持てる企業である。高配当一本狙いの投資よりも、安定したインカムと株価上昇の両方をバランスよく狙う配当投資に向いている銘柄と判断できる。
今後の値動き予想!!(5年間)
現在の株価3,700円でこの会社は売上が292億円から296億円、さらに330億円予想から340億円予想と緩やかな増収が続いており、事業規模は着実に拡大している。営業利益も40億円台前半から45億円前後の水準で安定しており、営業利益率は13%台と非常に高い収益体質を維持している。
ROEも最終的に13%台まで上昇していることから資本効率は高く、安定成長型の高収益企業として評価されやすい特徴を持っている。PERもおおむね9倍から12倍程度のレンジで推移しており、収益力の高さを考えると大きな割高感はない水準にある。
良い場合は、売上が370億円前後まで拡大し、営業利益が55億円前後まで成長するケースである。高付加価値製品の比率上昇や価格転嫁の進展により営業利益率が15%前後まで改善し、ROEも15%近くまで上昇すれば企業の収益力に対する評価が高まり、PERが13倍から15倍程度まで見直される可能性がある。その場合、5年後の株価は4,800円から5,600円程度まで上昇するシナリオが考えられる。
中間の場合は、売上が350億円前後で安定し、営業利益も45億円から50億円程度の水準で推移するケースである。高収益体質は維持されるものの成長スピードは緩やかにとどまり、PERも現在と近い10倍から12倍程度で推移する可能性が高い。この場合、株価は大きく上昇も下落もしにくく、3,400円から4,300円程度のレンジで比較的安定した値動きになる可能性がある。
悪い場合は、需要減速や原材料価格上昇などにより営業利益が35億円前後まで低下するケースである。営業利益率も11%台まで低下し、ROEも9%前後まで下がれば市場評価も低下し、PERが8倍から9倍程度まで縮小する可能性がある。その場合、株価は2,700円から3,200円程度まで下落するシナリオが考えられる。
まとめると、この会社は高収益体質を背景に株価の下値は比較的堅い一方、大きな成長ストーリーが出ない限り急騰しにくい安定型銘柄といえる。5年間の株価イメージとしては、良い場合4,800円から5,600円、中間の場合3,400円から4,300円、悪い場合2,700円から3,200円程度のレンジで推移する可能性がある。配当を受け取りながら緩やかな株価上昇を狙う中長期投資向きの銘柄といえる。
この記事の最終更新日:2026年3月23日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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