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Veritas In Silico(130A)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

株式会社Veritas In Silicoとは

Veritas In Silicoは、mRNA(メッセンジャーRNA)を標的にした創薬技術を持つ日本のバイオベンチャー企業です。従来のタンパク質を標的とする創薬とは異なり、RNAの構造を解析して新しい薬をつくるという、まだ競合も少ない先端分野に取り組んでいます。独自の技術プラットフォームを持ち、複数の製薬企業や化学企業と共同研究も進めており、2024年に東証グロース市場へ上場しました。

この会社の魅力は、技術が成功すれば大きな成長が期待できる点です。RNAを標的とした創薬は、従来の治療法が効きにくい病気にも対応できる可能性があり、医療の新しい領域として注目されています。また、独自技術を持っているため、一つの薬だけではなく複数の開発パイプラインを展開できる余地があります。

一方で、バイオベンチャー特有のリスクもあります。創薬は時間がかかる上、研究開発が必ず成功するとは限りません。臨床試験や安全性のハードルも高く、失敗すれば大きな株価下落につながることもあります。また、まだ本格的な収益はこれからで、資金調達に依存する面もあるため、業績が安定している企業とは言えません。

総合的に見ると、Veritas In Silicoは「ハイリスク・ハイリターン」の典型的なバイオ株です。短期的な値動きを狙うより、長期的な技術の成長と実用化を見込んで投資するスタイルが合っています。リスクを許容できる投資家にとっては、将来大きな伸びしろがある一方で、失敗リスクも高いという点を理解しておく必要があります。

Veritas In Silico 公式サイトはこちら

直近3年間の業績・指標

売上高・利益・1株指標(証券コード130A、2022年~2025年予想)
決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) 1株当たり利益(円) 1株当たり配当(円)
2022年12月期(単22.12)* 178 -138 -138 -141 -25.7 0
2023年12月期(単23.12) 360 37 35 33 6.0 0
2024年12月期(単24.12) 194 -212 -233 -236 -37.1 0
2025年12月期予想(単25.12予) 790 160 170 170 26.2 0

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

キャッシュ・フロー(2022年~2024年、単位:百万円)
決算期 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー 財務キャッシュフロー
2022年12月期 -148 -55
2023年12月期 68 -2 -2
2024年12月期 -217 -2,005 848

出典元:四季報オンライン

バリュエーション(2025年3月期)

証券コード130A 主要指標まとめ(2022年~2024年)
決算期 営業利益率 ROE ROA PER(高値平均) PER(安値平均) PBR
2022年12月期 -77.6% -8.9%
2023年12月期 10.2% 2.0% 1.9%
2024年12月期 -109.3% -10.7% -10.5% 1.77倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

Veritas In Silico(130A)は、創薬分野におけるRNA構造解析を主軸とするバイオベンチャー企業であり、AIやデジタル技術を活用した新薬開発支援を行っている。近年はRNA医薬の注目度上昇を背景に期待感を集めているが、業績数値を見る限り、まだ収益化フェーズには至っていない。

2022年から2024年にかけての推移を見ると、売上規模は小さいながらも変動が大きく、営業利益は2022年が-138百万円、2023年が37百万円、2024年が-212百万円と再び赤字に転落している。経常利益・純利益も同様にマイナスで推移しており、継続的な黒字化には至っていない。営業利益率も-77.6%→10.2%→-109.3%と非常に不安定で、研究開発投資の増減に業績が大きく左右されていることがわかる。

ROE・ROAも低水準で、2023年は一時的に黒字化したもののROE2.0%、ROA1.9%と控えめで、翌年には再びマイナス圏(ROE-10.7%、ROA-10.5%)に落ち込んでいる。これは研究開発費負担が重く、自己資本を有効に活かせていないことを示している。PERは算出不能(赤字)、PBRは1.77倍で、利益が出ていない状態で株価に期待が先行している印象がある。

総合的に見ると、Veritas In Silicoは将来性のある研究テーマを持ちながらも、収益化の道筋がまだ明確ではない成長初期段階の企業である。現時点での投資判断としては、短期的な値上がりを狙うというよりも、研究成果が実用化されて業績が安定化するまで「観察・長期的な成長待ち」のスタンスが妥当だろう。

もし今後、RNA構造解析プラットフォームの商業化が進み、複数の製薬企業との共同研究契約が増加すれば黒字化の可能性も出てくる。したがって、現状ではリスクの高い投機的バイオ株という位置づけだが、技術進展次第では将来大きく化けるポテンシャルを持つ企業といえる。

配当目的とかどうなの?

Veritas In Silico(130A)は、配当目的の投資にはまったく向いていません

同社は創薬系の研究開発ベンチャーであり、売上や利益の多くを研究費や人件費、提携開発コストに投じている段階です。そのため、ここ数年の実績を見ても、2022年から2024年にかけて配当は一度も実施しておらず(すべて0円)、今後数年も同様に無配が続く見込みです。

バイオベンチャーの場合、安定したキャッシュフローや営業利益を確保するまでは内部留保を優先し、研究開発を継続する傾向があります。Veritas In Silicoもまさにそのタイプで、利益よりもまず技術開発や提携強化を優先しています。

したがって、配当収入を目的に投資する銘柄としては不適格です。現段階では成長性や技術的なブレイクスルーに賭ける「キャピタルゲイン狙い」の投資対象といえます。もし同社がRNA創薬技術の商用化に成功し、安定黒字を継続できるようになれば、将来的に初配当が検討される可能性もありますが、それはまだ数年以上先の話と考えられます。

今後の値動き予想!!(5年間)

現在の株価が554円のVeritas In Silico(130A)について、今後5年間の値動きを「良い場合」「中間」「悪い場合」の3パターンで予想すると、以下のようになります。

良い場合
RNA医薬の開発が世界的に加速し、Veritas In SilicoのRNA構造解析プラットフォームが複数の大手製薬会社に採用されます。共同研究や技術ライセンス収入が増加し、安定的な黒字化を実現。営業利益率もプラス圏を維持し、ROEやROAが大きく改善します。業績の信頼性が増すことでPERが20倍前後まで上昇する可能性があります。EPSが25円程度に成長すれば、株価は1,000円を超え、1,200~1,500円近くまで上昇するシナリオもあり得ます。バイオセクター全体の期待感も重なれば、一時的な急騰もあり得るでしょう。

中間の場合
RNA創薬分野の需要は堅調に続くものの、商業化までには時間がかかり、売上と利益はゆるやかに拡大します。赤字幅が縮小し、黒字化と赤字を行き来する状態が続く可能性があります。PERは算定不能または高水準で推移し、株価は500~700円のレンジで落ち着くと予想されます。技術力に期待する投資家は多い一方、短期資金は入りづらく、株価のボラティリティ(変動幅)は高い状態が続きます。

悪い場合
RNA創薬分野での競争が激化し、Veritas In Silicoの技術が十分に市場に浸透せず、提携企業の減少や開発の遅延が発生します。研究開発費が膨らむ一方で収益化が進まず、赤字が長期化します。資金調達による株式希薄化などで投資家心理が悪化し、株価は400円を割り込む可能性もあります。PERは算出不能(赤字継続)で、PBRが1倍を下回る場面も想定されます。

総合的に見ると、Veritas In Silicoは短期的な安定成長株ではなく、研究成果次第で大きく化ける可能性を秘めた高リスク・高リターン型のバイオ銘柄です。
現段階では配当もなく、業績が黒字化できるかが最大の焦点となります。長期的な技術確立やパートナーシップの進展が見られれば株価は上昇余地を持ちますが、開発停滞の場合は株価が下落するリスクも高いため、「成長期待で少額を長期保有」するスタンスが現実的といえます。

この記事の最終更新日:2025年11月2日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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