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オリエンタルランド(4661)の株価は割安?決算推移・配当・今後5年の株価予想

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株価

オリエンタルランドとは

株式会社オリエンタルランドは、千葉県浦安市舞浜に本社を置く、日本を代表するテーマパーク運営会社です。1960年に設立され、資本金は約632億円。東京証券取引所プライム市場に上場しています。従業員は約6,000名、パート・アルバイトや出演者などを含めると約2万人以上が働いており、日本のレジャー・観光産業を支える大企業の一つです。

オリエンタルランドは、米国ウォルト・ディズニー社とライセンス契約を結び、東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーを運営しています。これら2つのテーマパークは千葉県浦安市の東京ディズニーリゾート内にあり、年間数千万人規模の来場者を誇ります。アトラクションの運営、ショーの企画、グッズやフードの販売など、すべての運営をオリエンタルランドが担っています。

また、テーマパーク運営だけでなく、東京ディズニーランドホテル、ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタなどの高級ホテル事業も展開しています。さらに、イクスピアリなどの商業施設の開発・運営も行っており、リゾート全体の魅力を高める総合的な経営を行っています。

グループ会社には清掃や警備、飲食運営などを行う関連企業があり、テーマパークの運営を包括的に支える体制を構築しています。また、地域社会との共生にも力を入れており、千葉県や浦安市と連携した地域活性化や雇用創出にも貢献しています。

事業構造としては「テーマパーク事業」「ホテル事業」「その他(商業施設・ライセンス・不動産など)」の3本柱で構成されており、特にテーマパーク事業が全体の収益の大部分を占めています。新エリアの開発やアトラクションのリニューアルなど、常に新しい価値提供を続けており、世界有数のエンターテインメント企業として確固たる地位を築いています。

要約すると、オリエンタルランドはディズニーリゾートを中心にエンターテインメントと観光を融合させた日本最大級のリゾート企業であり、「感動と夢を提供する企業」として国内外で高く評価されています。

オリエンタルランド 公式サイトはこちら

直近の業績・指標

決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 純利益(百万円) 一株益(円) 一株配当(円)
2023.3 483,123 111,199 111,789 80,734 49.3 8
2024.3 618,493 165,437 166,005 120,225 73.4 13
2025.3 679,374 172,111 173,328 124,160 75.6 14
2026.3(予) 700,000 169,000 170,000 122,000 74.4 14〜16

出典元:四季報オンライン

キャッシュフロー

決算期 営業CF(百万円) 投資CF(百万円) 財務CF(百万円)
2023 167,729 -144,426 -10,939
2024 197,674 -21,265 -45,625
2025 195,388 -253,140 -26,872

出典元:四季報オンライン

バリュエーション

決算期 営業利益率 ROE ROA PBR PER(高値平均/安値平均)
2023 23.0% 11.5% 9.2%
2024 26.7% 12.8% 9.9%
2025 25.3% 12.0% 9.5% 4.95倍 80.1倍 / 56.0倍

出典元:四季報オンライン

投資判断

オリエンタルランドは、直近の業績と各種指標を見ると、安定的な収益基盤と高いブランド価値を持つ「プレミアム銘柄」であり、長期的な成長を見込んだ投資先として有望です。

まず、営業利益・経常利益・純利益は2023年から2025年にかけて着実に増加しています。営業利益は2023年の1,111億円から2025年には1,721億円、純利益も807億円から1,241億円まで増加。テーマパーク事業の回復と入園者数の安定、チケット単価の上昇が大きく寄与しています。コロナ禍を完全に脱し、ディズニーリゾートの収益構造は再び盤石なものになっています。

営業利益率も23.0% → 26.7% → 25.3%と非常に高水準で推移しており、エンターテインメント産業の中でも突出した利益率を誇ります。経営の効率化が進み、リゾート運営における固定費コントロールも徹底されています。ROEも12%前後、ROAも約9%と、資本効率・総資産効率ともに高い水準で安定しています。

一方、PBRは4.95倍、PERは高値平均80.1倍・安値平均56.0倍と、指標上は割高です。しかし、これは同社が持つ圧倒的なブランド力、安定した顧客基盤、独占的な事業モデルが評価されていることの裏返しでもあります。単なる数字上の割高さではなく、「プレミアム企業」としての信頼性が織り込まれていると見るのが妥当です。

また、営業キャッシュフローは毎年安定して1,900億円前後を確保しており、本業で稼いだ資金を新エリア開発(東京ディズニーシー新エリア「ファンタジースプリングス」など)に積極投資する一方で、配当や自社株買いを通じて株主還元も実施しています。財務体質は極めて健全で、借入依存度も低いです。

総合的に見て、オリエンタルランドは短期的な株価の上下よりも、長期的な成長・安定配当を重視する投資家にとって理想的な企業です。テーマパークという独自性の高い事業構造と世界的ブランドの強さにより、景気変動にも強く、インフレ環境下でもチケット単価調整によって収益を維持できる強みがあります。

したがって、投資判断としては「中長期での安定成長を見込める優良銘柄」
PER・PBRの高さを理由に短期的な割高感はあるものの、業績の安定性とブランド価値を考慮すれば、長期保有に十分値する投資先と言えます。

配当目的とかどうなの?

オリエンタルランドは、配当目的の投資として見ると利回りがかなり低く、配当収入を重視する投資家には向いていません。
2026年3月期と2027年3月期の予想配当利回りはいずれも0.45%で、上場企業の中でも低い水準です。これは、配当が少ないというよりも、株価が非常に高く評価されているために利回りが低く見えているという面が大きいです。

実際、同社はここ数年で着実に増配を続けています。2023年に1株あたり8円だった配当が、2024年に13円、2025年に14円、そして2026年には14〜16円へと増えています。
ただし、同社は「高配当よりも成長への再投資を優先する」方針を取っており、今後も大型のテーマパーク開発や新アトラクション投資を積極的に行う計画です。そのため、短期的に大幅な増配を期待するのは難しいですが、堅実な経営のもとで配当を継続的に増やしていく姿勢が見られます。

オリエンタルランドは財務基盤が非常に強固で、営業キャッシュフローも毎年安定しています。そのため、業績が多少変動しても減配の可能性はほとんどありません。株主還元の姿勢はしっかりしており、将来的には自社株買いなど別の形での還元強化も期待できます。

まとめると、オリエンタルランドは「高配当株」ではなく「安定成長型の銘柄」です。
短期的に配当で利益を得るタイプの投資には向きませんが、長期的に安定した経営とブランド価値の向上、そして着実な増配を狙う投資家にとっては魅力的な企業です。
株価上昇によるキャピタルゲインと、今後の安定した増配を組み合わせて中長期で利益を狙うのが適したスタンスです。

今後の値動き予想!!(5年間)

オリエンタルランドの現在の株価を3,111円とした場合、今後5年間の株価の動きを予想すると次のようになります。

まず、良い場合のシナリオでは、東京ディズニーランドやディズニーシーの入園者数が安定的に増加し、新アトラクションや新ホテルの開発も成功して収益力がさらに高まります。加えて、経営効率が維持されて営業利益率やROEも高水準を保てば、市場の評価が上がり株価は上昇傾向になります。この場合、5年後には株価が4,800円から5,200円程度まで上昇する可能性があります。

次に、中間の場合では、業績は堅調ながらも成長スピードは落ち着きます。投資負担や物価上昇の影響を受けつつも、安定した収益基盤とブランド力で一定の利益を確保し、配当や株主還元も継続されます。このケースでは、株価は大きく上下せず、5年後で3,400円から3,800円前後で推移する可能性があります。

一方、悪い場合のシナリオでは、入園者数の減少や観光需要の鈍化、コストの上昇、投資回収の遅れなどが重なり、収益性が低下します。営業利益率が下がり、投資資金の負担が重くなれば株主還元余力も減少し、投資家からの評価も下がります。この場合、株価は2,400円から2,600円程度まで下落するリスクがあります。

総合的に見ると、オリエンタルランドはディズニーリゾートという独自のブランド力を持ち、長期的な成長が期待できる企業です。短期的な値動きはあっても、中長期で保有すれば安定的な株価上昇と企業価値の拡大が期待できる銘柄といえます。

この記事の最終更新日:2025年11月9日

※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。


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