株価
ユキグニファクトリーとは

ユキグニファクトリー株式会社は主に「きのこ」の生産・加工・販売を行っている会社で、特にマイタケを中心に事業を展開しています。本社は新潟県南魚沼市にあり、東証プライム市場に上場しています。もともとは「雪国まいたけ」という名前で知られており、現在は神明ホールディングスの傘下に入っています。
事業の中心はきのこの製造・販売で、マイタケが売上の半分以上を占めています。そのほか、エリンギやぶなしめじなどの生産も行っており、全国のスーパーなどに出荷しています。また、きのこを使った加工食品や健康食品(青汁など)も取り扱っており、製品の幅を広げています。近年では、きのこ由来の代替肉(マッシュルームミートなど)の開発にも取り組んでいて、新しい分野への展開も進めています。
この会社は、農林・水産業の中でも食品メーカー的な側面が強く、安定した需要がある一方で、原材料費や人件費の影響も受けやすい業種です。業績は比較的安定しており、食品関連企業としてディフェンシブな性格を持っています。
ユキグニファクトリー 公式サイトはこちら直近3年間の業績・指標
| 決算期 | 売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
経常利益 (百万円) |
当期純利益 (百万円) |
一株益(EPS) (円) |
一株配当(DPS) (円) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 42,204 | 2,191 | 1,794 | 1,181 | 29.6 | 20 |
| 2024年3月期 | 47,476 | 2,811 | 2,240 | 1,358 | 34.1 | 11 |
| 2025年3月期 | 53,139 | 2,419 | 2,175 | 1,502 | 37.7 | 15 |
| 2026年3月期(予想) | 51,500 | 3,200 | 3,000 | 1,950 | 48.9 | 16 |
キャッシュフロー
| 決算期 | 営業CF (百万円) |
投資CF (百万円) |
財務CF (百万円) |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 3,101 | -2,996 | -2,767 |
| 2024年3月期 | 5,322 | -3,361 | -227 |
| 2025年3月期 | 5,519 | -2,252 | -2,159 |
バリュエーション
| 決算期 | 営業利益率 (%) |
ROE (%) |
ROA (%) |
PER(高値平均) (倍) |
PER(安値平均) (倍) |
PBR (倍) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 5.1 | 11.3 | 3.5 | ― | ― | ― |
| 2024年3月期 | 5.9 | 11.8 | 3.5 | ― | ― | ― |
| 2025年3月期 | 4.5 | 12.1 | 3.9 | 36.2 | 25.6 | 3.65 |
投資判断
ユキグニファクトリーは、ここ3年間の業績推移を見ると、売上・利益ともに安定した成長を続けている企業です。
2023年から2025年にかけて売上高は42,204百万円から53,139百万円へ増加しており、緩やかではありますが着実に事業規模を拡大しています。
営業利益率は2023年5.1%、2024年5.9%、2025年4.5%と推移しており、大きな変動はないものの、やや収益性の波があります。2025年はやや低下している点が気になりますが、安定した黒字を維持しています。
ROEは11〜12%前後、ROAも3〜4%台で推移しており、自己資本・総資産を比較的効率的に活用できている企業です。特にROEが10%を超えている点は、投資効率が良い水準といえます。
一方で、2025年のPERは高値平均36.2倍、安値平均25.6倍とやや高く、PBRも3.65倍とやや割高感があります。つまり、株価は業績の安定性をすでにある程度織り込んでいる状態といえます。
総合的に見ると、1375は「安定成長型の中堅企業」で、業績のブレが少なく、財務も堅実です。ただし、株価指標がやや高いことから、短期的な割安感を狙うよりも、長期での安定成長を見込む投資が向いています。
配当目的とかどうなの?
ユキグニファクトリーは、配当目的の投資としてはある程度の魅力があるが、高配当株とは言えないタイプの企業です。
ここ3年間の配当を見ると、2023年が20円、2024年が11円、2025年が15円、そして2026年予想が16円と推移しています。
配当額は年度によって上下しており、安定して右肩上がりというわけではありません。
現在の株価1,029円を基準にすると、2025年度の配当15円ベースでは配当利回りは約1.4%程度です。
これは日経平均採用銘柄の平均(2%前後)と比べてもやや低めの水準です。
ただし、ユキグニファクトリーは堅実な食品関連企業であり、営業利益率やROEが安定しているため、今後も無配や大幅減配のリスクは低いと考えられます。
大きなリターンは期待しづらいものの、「安定して少しずつ配当を受け取りながら中長期で保有したい人」には悪くない銘柄です。
まとめると、ユキグニファクトリーは配当利回りこそ高くないものの、業績の安定性があり、守りの投資先としては安心感がある企業です。
高配当狙いというより、安定配当+業績成長による株価上昇の両方を狙うタイプの銘柄といえます。
今後の値動き予想!!
ユキグニファクトリーの現在値は1,029円です。ここから5年間の値動きを想定すると、次のような3つのシナリオが考えられます。
良い場合は、食品事業や冷凍食品分野での成長が続き、利益率も改善していくケースです。海外需要の拡大や新商品のヒットがあれば、収益性がさらに高まり、市場からの評価も上がります。この場合、株価は5年後におよそ2,500円から3,000円程度まで上昇する可能性があります。
中間の場合は、現状の業績を維持しながらも成長ペースがやや落ち着くケースです。営業利益率やROEは大きく変わらず、安定した経営を続けるものの、市場の評価も横ばいとなります。この場合、5年後の株価は1,600円から1,900円前後で推移する可能性が高いです。
悪い場合は、原材料費の上昇や競合の強化によって収益が圧迫され、利益率が低下するケースです。特に食品業界全体のコスト上昇が長引くと、株価は大きく下がる可能性があります。この場合、5年後には700円から800円程度まで下落するリスクがあります。
まとめると、ユキグニファクトリーは堅実な業績を持つ会社ですが、今後の成長ペースとコスト環境によって株価の動きは大きく変わります。好調なら2倍以上の上昇も期待できる一方で、原材料費や景気動向次第では値下がりリスクもあるため、長期で見守る投資が向いています。
この記事の最終更新日:2025年11月2日
※本記事は最新の株価データに基づいて作成しています。

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